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【実録】某生保との長~い戦い1

 2008年2月から、某生命保険会社とモメ続けている。
 交渉は泥沼化し、先が見えているのか見えていないのかさえわからなくなっていて、日々クレーマーに近づいている自分を感じる。とりあえず、いままでのやり取りを再現する。


 ●●生命から電話があったのは2月25日。

 何が嫌いって、保険屋と電話屋と不動産屋(最近めっきり減った)からの電話は嫌い。最近はこの受けたくない電話にNHKが加わった。なかでも嫌いなのが保険屋。

 細かく書くとものすごく長くなるし、精神衛生上もよくないので、できるだけはしょる。

 いま契約している生命保険に加入したのは20年以上前だから、そろそろ組みかえの時期ってのはわかる。でもなあ、「担当」がかわるたびに訳のわからない「あいさつ」とかいうのはいらないから。「担当」がかわるのはソチラの都合であってそのたびに付き合う気はないから。

 何年か前、あんまりうるさいんで一度会って話を聞いてみたことがある。あまりのデタラメさにあきれ返った。自分がすすめる保険の特徴や仕組みすら把握していない。「いま切りかえれば、通常月額3万円の保険料が、1万円になります」(金額はうろ覚え)の一点張り(よっぽど鉄板のときでも一点張りは危険だよ。もうひとつ、ふたつ押さえとかないと火傷するよ)。そんなウマい話があるわけないだろ。

「それはおかしいでしょ。なんかヘンですよ」
「そんなことはありません。いまなら、間違いなくこうなります」

 よーく話を聞いて、パンフレットを入念にチェックしてやっとわかった。

 要はさ。○年後に返戻される予定の満期保険金を保険料に充当するってことじゃない。パンフレットの書き方は、そのことを巧妙に隠蔽しているとしか思えない。それをはっきり言わなきゃほとんど詐欺だよ。まさかそんな恐ろしい仕組みとは思わなかったので、なかなかわからなかった。ふと気がつくと、楽しみにしていた満期保険金がなくなっているって話になったとき、契約書にゴミみたいな文字で書いているってことを免罪符にする気か?

 しかも信じられないのは、話をしている担当者が、そのカラクリを理解していないってこと。それともトボケたのかな。知っててやれば詐欺だけど、知らずにやれば単なる無知だから? それはいくらなんでもマズいでしょ。

 そのほかにもいろいろ信じられない発言があって、結局2時間ぐらい話して、最後はほぼ説教になった記憶がある。ハッキリ覚えていないが、この満期保険金充当の手口は、その後訴訟沙汰になったような……。
 
 そのイヤーな経験があるから、その後のごあいさつは丁重にお断わりしてきた。25日に電話をくれたNさんって女性は、外回り専門の「担当」ではなく、営業所の人らしい。丁重にお断わり申し上げようとしたが、今回のはごあいさつではなく、成年後見人のようなナンタラカタラ。その言葉は最近聞いた。痴呆老人などの財産を守るために、成年後見人を設定するとか(はいそうです。当方がこんなことを知るのはマンガからです)。

 要は契約者が申請できない状態(たとえば植物状態)になったとき、入院保障金が申請できる代理の者を事前に指定する制度とのこと(指定代理請求人というらしい)。まったく知らなかったが、これをしていない保険だとどんなに長期入院でも本人が申請しない限り、生前には入院保障金を出してもらえないらしい(なんだかパラドックスっぽい)。「本人ではなくても、しかるべき方が裁判所で手続きをしていただければ……」って、そこまで面倒な手続きが必要なものは「出してもらう」とは言わない。通常「ブン取る」とか言う。

 実は保険の受取人が父親のままだから、これも妻にかえたいのよ。身の安全を考えるとこのままにしといたほうがいいんだけど、近い将来必然的に書きかえる必要がありそうだし(これこれ)。

 そりゃ手続きしなきゃならないな。それで、その手続きに「担当」が来るのね。ただし妙な保険の組みかえの話をしたらオレは怒るよ。そのことを「担当」にしっかり伝えてね。

「たぶん大丈夫です」
「たぶんじゃ困ります。別にコッチはさほど困らないけど、担当さんがすごく困ると思いますよ」
「でも、担当にそこまで詳しい話ができる保証がありません」

 そんなことは知らないよ。ホショウに不安があるなら保険を組みかえなよ。じゃあいいです。

「だいたい、御社では担当がかわったときにも引き継ぎってしないでしょ。ものすごいうるさい客だから要注意だってブラックリストにのせて、放置しとけば済むことじゃない」
「……そういうものはございませんので」

 ホントか?

「もういいや。とにかくこんなうるさいのとこれ以上かかわりたくないでしょ。余計な保険のおすすめをしない確約がないなら、この話はなかったことにしてください。ムダな時間は過ごしたくないので」
「……そういうことなら私がうかがいます」

 なんなのそれ。それならそう早く言えよ。

「それならさ。ひとつおうかがいしたいのですが、こちらのメリットはわかりました。で、そちらのメリットはなんなんですか?」
「それは……とくにございません」

 バカ言うなよ。そんなわけないでしょ。

「しいていえば、手続きの簡略化かと……」

 手続きを簡略化するための手続きか?(これもなんだかパラドックスっぽい)

「てっきり入院保障金を払う払わないでトラブルがあったんだと思いましたよ」
「そんな事例は聞いてません」

 だから保険屋は嫌い。自分たちに都合の悪い情報はトコトン出さないのよね。

「お会いさせていただくまでに、可能であれば調べておいていただけませんか。ホントにそういうトラブルがなかったのか」

 それで何が必要なの。証書と印鑑。いけね、これは20年近く前になくした印鑑じゃん。

「そうなりますと、印鑑証明が必要になります」

 来たよ。やっぱり簡単にはできないのね。

「フツーに生きてきた人間は、印鑑証明なんてとったことないでしょ。家を買うとか、会社を作るとかしないと」
「……でも、家を購入する場合にも必要ですよ」

 直前に言いました。人の話を聞きなさいよ。悪かったね借家住まいの貧乏人で。だいたいさあ、銀行だって郵便局だって届け出印をかえるのに印鑑証明なんていらなかったよ。生命保険の証書ってそんなに大切なもんなの? 
 で、印鑑証明を取ったら連絡する、という話になり、29日に連絡しました。

 待ち合わせたのは、以前「担当」を説教した喫茶店。

「Nさん、何飲みます? お金はいいですよ。なんかこの前はずいぶん暴言吐いちゃったし……」

 ありがとうございます、って。けっこうな年のかたなんだから、一応「そういうわけにはまいりません」とか言わない? 怖いオジサンと思ったら意外と若くて、ポーッとしてしまったのはわかるけど。日本人離れしてるってよく言われるもんな……人間離れって説のほうが有力だけど。

「電話ではああ言いましたが、Nさんも仕事ですから、保険のおすすめプランをもってるんでしょ?」

 案の定、いそいそとパンフレットを取り出す。使う予定のないはずなのに、当方の名前まで入った見積りまである。すすめる気満点じゃん。いいよ。ちゃんと説明してくれるなら話は聞くよ。せっかくこうしてお会いしたんだからさ、要領よくお願いしますよ。こっちだって、納得できるプランなら考える気はあるんだから。

 おすすめしたい保険のタイプは2つあるらしい。

 ひとつは、満期保険金の半額を下取りして保険金に充当するAプラン。いままでと同じ掛け金でより大きな保障が受けられるんだって。もうひとつは、こちらのBプラン。

 なるほど「下取り」と来ましたか。さすがにハッキリ言うようになったのね。それでさ。ふたつの保険はどう違うの? 

「Aプランの掛け金はこちらで、保障内容は……こちらになります。Bプランは……」
「そういうふうにパンフレットをパラパラされても覚えきれないんで、一覧できる資料はないんですか?」

 ないのね。無理な注文でした。2つのプランの掛け金と保障内容が違うのは見ればわかる。同じだったら2つも必要ないもな。じゃあそれぞれどこが最大の特徴で、どういう人におすすめなの?

「おすすめしたいのはAプランで、少ない掛け金で大きな保障が……」

 それはさっき聞きました。当たり前だろうが。下取りした満期保険金を充当するんだから。要するに、何がなんでも満期保険金をブン取りたいのね。それなら、それなりの営業トークを聞かせてよ。

「そういうことでじゃなくてね。仮に充当金が100万円だとしますよ。それで、100万円の充当金が、充当金のないBプランの掛け金の120万円に相当するってなら、ああこっちのほうが20万円もトクだなって思えるじゃない。そういう比較検討のための材料はないんですか?」

 わかってもらえなかったみたい。たしかにわかりにくかったかな、と思いながらもう一度説明すると、やっと理解してもらえた。どっちが客なんだろう。

「AプランとBプランでは保障のタイプがまったく違うので、そういう比較はできないんです」

 それはわかりやすいな。じゃあたとえば他社の似たような商品と比べてどう違うの。

「そういう比較はしてはいけないことになっています」

 たしかに比較広告は規制されているのかもしれない。でも、固有名詞を出さなきゃ大丈夫だろ。そういうのを見たことあるよ。それより何より、セールスパーソンが個人的に作った資料を「これはオフレコですが……」と提示するぶんには誰も問題にしないって。

「いったい何を基準に何を選択していいのか、サッパリわからないんですけど」
「ちなみにBプランの掛け金は……tobirisu様の場合……」

 あのー、その掛け金表が30歳(若干詐称)からに見えるのは気のせいかな……。オレ、まだかろうじて20代(若干詐称)のつもりなんだけど。ほら、その下にオレの年齢書いてあるでしょ。あっ、気がついた?

「申し訳ございません。この保険は30歳以上の方を対象にしているようです。ご契約いただけるのは今年の11月からになります。生命保険の年齢は通常の満年齢より半年早いもので」
 じゃあ、今年の11月になったら、この金額ってことね。

「そのときには掛け金がかわりますので、いくらになるのかは計算し直さないとわかりません」

 ミニ知識ありがとう。できればムダに使ったボクの時間も返してもらえるとうれしいな。



 このあたりまでは「バカ負け」して笑うしかなかった。アンタ運がいいよ。最近当方はヘラが入りやすくて……怒る気にもならなかった。このあたりまではね……。



【2】↓
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日本生命 第一生命 三井生命 明治安田生命 大同生命


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【実録】某生保との長~い戦い9

 最初の約束の日から2日遅れて5月10日にメールが来る。
 多少マシなレポートになっている。これはNさんの話を聞いて、N3GMがまとめたものらしい。N3GMにはつくづく同情する。どこの世界に部下の談話を口述筆記する上司がおるんじゃ。
 もういいよ。どんなに工夫しても、逆さにして振ってもこれ以上出てこないんだろ。あきらめるしかないじゃない。不満はつのるけど、前に進みたい。これが精一杯の誠意だと思うことにする。
 ちとアチコチに相談してみたりする。
 一番過激なご意見は、「徹底的にやる気なら、社長あてに抗議書を出すのが一番」とのこと。
 しかもちゃんと返事がもらえるまで、何度でも出す。出すべし、出すべし、えぐり込むように出すべし! オマエは丹下段平か?(古!) さすがにそこまでやる気はない(現段階では)。
 ほったらかしにしていても話が前に進まないから、15日に電話をする。

 レポートは受け取りました。とても満足できる内容ではありませんが、これ以上思い出していただけないならしかたがありません。
 まずお願いがあります。最初にN3GMからいただいたメールがありますよね。3月22日のものです。前にお話ししましたが、あのメールはA部長と話したときに「なかったこと」になっています。当方は、Nさんの話を訊いたうえで、4つの質問に対して答えてほしい、と申しました。それに対して、N3GMはNさんの話を何も聞かずに、きわめて事務的に社内的なルールを書いてきました。当方が態度を硬化させた理由のひとつは、このメールです。
 もしNさんの話をちゃんと聞いていたら、あんなメールにはならないでしょう。
 話が長くなるので、普通郵便の話に限りましょうか。
 きわめて事務的な話で済むものを、わけのわからない押し問答にした責任は、100%Nさんにあると思っています。しかも、その後の電話の際にもNさんはなんの説明もされていません。
 そういう経緯をまったく考慮せず、あんなふうに社内ルールの説明をするのはおかしいと思いませんか?

 社内ルールは云々だけど、Nがこうこう言い張ったために不愉快な思いをさせご迷惑をおかけした。なお、この件に関してはほかの契約者からも疑問の声があがっているので、本社に要望を出している……となるべきものでしょう。
「Nさんの話を聞いたうえで」というのはそういうことです。それがないのに、お詫びするとか申し訳ないとか言われても、それは「口先だけ」と思えてしまうのは当方の考えすぎでしょうか。

 そういう理由で、あのメールはなかったことになっています。あの後、N3GMも不十分とはいえ、Nさんの話をずいぶん聞いたでしょう。それを踏まえたうえで、もう一度最初の質問に答えてください。
 つまり、3月末に話が戻ったってことです。納得のいく回答がいただければ、当方はそれ以上何も言う気はありません。それが、次の担当者への引き継ぎ書になるはずです。当方もこんなことにこれ以上時間をとりたくありません。ただ、ここをウヤムヤにして、また同じような話が出たら、当方はキレますよ。
「こんなことはほうっといて、前に進むって考え方もあるんでしょうかね」
「個人的にはアリだと思います」
 ぬあんだとゴオラ。いま、アンタ絶対に言ってはいけないことを言ったよ。「それはどういう意味でしょうか」
「いえ、私がtobirisu様の立場だったら、そういうふうに考えるかもしれない、と思いまして……」
 罵倒の言葉が蠢く。
 余計なお世話だよ。アンタはオレじゃねえだろ。それとも、オレに指図したいのか? どの口がそんな間抜けなことを抜かしやがんだよ。いいか? 立場をわきまえろよ。どこのどいつのせいでこんな気分の悪いことになったと思ってるんだ。そのことがわかってるんなら、口が裂けたってそんなことは言えないだろ、フツーは。
 とにかく前に進むことを考えることもたしかにできますが、私どもの対応に不備があったのですから、まずtobirisu様が納得できる説明をするのが、私どもの責務と考えています……くらいなぜ言えない。
 でもそんなひどいことは口にしない。基本的にいい子だから。

「とにかくやっとスタートラインに戻ることができたんです。質問への回答をお願いします。その先の話ですが、保険の見直しをするにはどうしたらいいのですか?」
「まずtobirisu様がどんな希望をお持ちかをうかがう必要があります」
 ウワー、いきなりそう来る。ダメだよ。初球は相手の出方を見るのがセオリーでしょうが。いきなりそんな絶好球を投げるのは自殺行為だよ。
「そうですよねー。それを聞かなきゃ、保険の提案なんて絶対にできませんよねー」
「そのとおりです」
「ところがですねー。Nさんもそうでしたが、数年前にお会いした“担当”さんも同じでした。当方の希望とか家族構成とかいっさい聞かずに保険の組み替えをご提案くださいました。これってどういうことでしょうか。できれば、想像で構いませんから、ご説明いただきたいのですが」 
「……」
「都合が悪くなったら黙るのはおかしいと思いますけど。当方の推測を言わせていただきます。御社は養老型の保険の満期が近づいた契約者に連絡をとって、なんとか満期金をブン取ろうとしてる、と考えています。言葉は悪いのですが、ほとんど詐欺だ、と前の“担当”の方には申し上げました。そのことはNさんにも申し上げました。それでもなおかつNさんは、満期金を“下取り”にするタイプの保険をご提案くださいました。ほとんどそれだけを提案されたと言っていいと思います。提案いただいたもうひとつの保険は、当方を対象にしてないのですから。こんなことがあっても、御社のことを信頼しろというのは、ちょっと無理があると思いませんか? ハッキリ言って、当方は御社に対してものすごい不信感を持っています。保険を見直すに先立って、この不信感を少しでも緩和したいと考えていますが、なかなかその糸口が見えなくて困っているんですけど、どうにかしていただけませんか」

 そんなふうに言ってもダメでしょうね。
 わかりました。前に進みましょう。
 とりあえず3月末に戻って(どこが前に進んでるんだろう)、当方の質問にお答えください。
 とにかくあのメールに関しては、A部長との合意のもと、当方の中ではなかったことになっています。
 もしN3GMさんとしては、これ以上書くことがないということなら、別にあのままでもかまいません。それならそれで、そう考えさせていただくだけです。当方としてはそんなことはありえないと思いますけど……。
 
 なぜ2カ月近くもかけて元の話に戻るのか大きな疑問を感じますが、しかたがありません。
 ふと思うのですが、それが御社の方針ってことはないですよね。
「当方は、そもそもなんでコールセンターに電話をする必要があったのか、たいへん疑問です」
「それは私も疑問に思っています」
「もしかすると、Nさんの策にはまってます? もしかすると、N2さんとかいう自称コールセンターの責任者も同じ戦略を使ったんですかね。こうやって結局はN3GMのところに戻ってくることを承知のうえで、わざわざ同じことを何度も何度も話して疲れ切ることを狙っていたんなら、すごい策士ですよね。全部忘れてしまったと言い張るのも策のうちというなら、理解できます」 
「そんなことは、決してないと思います」 
「それはNさんに確認してみてくださいよ。当方も別に本気でそんなことは思っていませんが」
 単なる嫌味だよ。そのくらいわかってくれよ。でも、N3GMとしてはこんな答え方をするしかないか。そうだよな。それは申し訳なかった。

 とにかく、最初の質問への回答をお願いします。
 それと、今日の電話(約20分)の内容をまとめたメモもお願いします。
 保険を見直すのであれば、御社のエース格の外交員を希望します。別に不当にワガママを言う気はありません。ただ、フツーに保険に関する専門知識があって、当方が納得できる説明ができる方となると、エース格になるんじゃないかと思います。別にそちらの営業所の方とは限らないので、ほかの営業所の方でも構いません。
〈別に他社の方でも構いませんよ、と言いそうになったがさすがにコラえた〉
 ただし、当方はその方にいままであったゴタゴタを自分の口から語りたくありません。ですから、その方が事情を理解できるような文書を作ってほしいと繰り返しお願いしているんです。

 で、いつまでに連絡をいただけますか。
 5月21日ですね。

 で、5月21日には連絡がなかった。
 人間は慣れる生き物である。このくらいのことは想定内だった。
 22日にメールが来る。当方への文書は、本部の許可が必要になったとのこと。これは想定外だった。
 下記のメールを返信する。

=====================================
>tobirisu様あての文書は本部の許可が必要になりました。
>        また、改めて連絡させていただきます。

このような結果だけを事務的にご報告いただくのは、決して気分のいいことではございません。
これはいつ決まったことなのでしょうか。
このことと、約束の期限である昨日にご連絡いただけなかったことは関係あるのでしょうか。
なぜそのような事態になったのか、経緯を教えていただけませんか。
次の連絡をいついただけるのか、予定を教えてください。
=====================================

 この段階でまた10日以上の放置プレイを食らう。
 いったいどうなっているのだろう。

【10】↓
1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-10.html

【実録】某生保との長~い戦い3

2月25日にNさんから初めての電話をもらってからのことを時系列で事実を確認しておく。

2月25日 Nさんから電話
2月28日 印鑑証明を取りに行く
2月29日 Nさんと面談(約2時間)
3月5日 Nさんから電話
3月14日 保険証書到着(13日だったかも)
3月17日 コールセンターのN2さんと話す(約1時間)
※3月20日 tobirisuが、小さめのコミュにトピを立てる
3月21日 コールセンターのN2さん(センターの責任者と詐称)と話す(約1時間)
3月22日 コールセンターの本当の責任者A部長と話す(約1時間)
     営業所長のN3さんから訳のわからないメール着
     ※tobirisuが、大きめのコミュにトピを立てる

http://mixi.jp/view_bbs.pl?page=1&comm_id=533090&id=29296591

3月24日 A部長からメール着。電話で話す(約1時間)

 3月5日のNさんからの電話はとるに足らないこと。
 当方の名字の書体が旧字か新字かという問い合わせ。それはお会いしたときにお話ししたと思うよ。コチラはなんでもいいって。ただし、戸籍が旧字だから印鑑証明も当然旧字で、保険証書は新字。そちらの手続き上問題があるなら揃えるけど、個人的にはどちらでもいい、と申し上げたつもりだけど。
 そんなことよりさ。「入院保障金をめぐるトラブル」の件は確認できました? ああ、調べてないんですね。もうNさんの中では過ぎたことなんですね。ならけっこうです。それで、保険証書の郵送はどうなったの? 
 どうやらなんとか配達記録扱いにしていただけたみたい。なんだか「今回は特別」ってニュアンスだった。この段階では社内システムのことを知らないから、特別にご配慮いただいたんだと思った。お手数をおかけしましたね。ちゃんと社内で提案していただくようお願いして電話を切った。

 5日の電話から2週間って話だったのでもう少し先かと思ったら、翌週の末には保険証書が配達記録扱いで届いた。けっこう考えたけど、このまま終わらせるのはよくないと判断して、翌週の月曜日に電話をした。このあたりのことは3月17日の日記に「さわり」だけ書いた。
 まずNさんに電話をする。保険証書の扱いに関して上の方に話していただけたかを確認すると、一応話したけれどダメだったとのこと(真偽のほどは知りません)。
 それなら当方が話をするから本社のコールセンターの電話番号を教えてほしいと言うと、あっさり教えてくれたんでちょっと驚いた。
「ハッキリ言っておきますけど、コールセンターに電話すると事が大きくなりますよ。営業所内には、そういうセクションなり、担当の方はいらっしゃらないんですか?」
 いけねえな。この言い方はちょっと恫喝っぽい。Nさんは平然と「いません」と言う。当方の言い方が悪かったかな。この流れだと、当方の主張は「保険証書の郵送方法」限定にとれなくもない。Nさんの態度に関しても話題になることくらい予想できないのかな。もう知らんわ。

 で、コールセンターに電話すると最初に出た女性は、当方の話を少し聞いて上の人にかわった。このN2さんがすごいキャラの持ち主だった。これがクレーム対応のプロなのかもしれない。こちらが何を言ってもノラリクラリと話を逸らす。いつまでたってもマトモな答えにたどりつかない。10分もあれば済む話が、1時間近くかかってしまった。
 当方の質問は全部で4つ。

1)保険証券の郵送方法は普通郵便が当たり前なのか
 普通郵便の件は、Nさんの勘違いかな、とも思った。追跡ができるのなら、普通郵便ではないと……。
 どうにもよくわからないN2さんの話によると、やはり普通郵便らしい。ただし事故があった場合に限り(やっぱり事故はあったんじゃん)郵便局に調査を依頼し、「事故報告書」をウンタラ……そんなものがなんの役に立つんだ!? それを「追跡できる」とはいわない。言い訳のための事後処理じゃん。運がよければ見つかるかもしれない。でもたいてい見つからないと思うよ。事故があったエリアに関しては「配達記録」なんかの扱いになるらしい。この方の話はノラククラリと要領を得ず、何を言っているのかさっぱりわからないのだが、そういうことのようだ。
「要するに、事故が起こらない限りは普通郵便、事故が起きたら配達記録にするってことで間違いないですか?」
「いや、それはですね。……」
 もうアンタの言い訳は聞きたくない。なんかどこかで聞いた話だと思ったらアレだ。
 スートーカー被害を出しても警察は相手をしてくれない。事件が起きたら初めて縄を編み始めるって……。そういう対応はやめましょうよ。
 同業他社もそうだと言うから、「念のため調べてもらえないか」と依頼する。

2)保険証券は初対面の人間に渡さなければならないのか
 信じられないことに、こういうことをいう顧客はいないらしい。まあ、フツーは契約者と保険会社の担当は顔見知りの間柄らしいし、事前に証書を預かることを説明するとのこと。初対面の人がいきなり「さあ渡せ」はないらしい。したがって、そういう偏屈な客を説得する方法はマニュアルにはないそうな。

3)飲食代の支払いについて
 これは会社負担なのか個人負担なのか聞きたかった。案の定個人負担らしい。
 ただね。当方の常識だと、顧客が「払う」と言っても払う素振りだけは見せるのがフツーだと思う。まあそこは譲るとしても、その後の面談で決定的に信頼関係損なったら、「先ほどの領収書ですが……」くらい言うもんじゃないかね。まあ、あまりにも一方的に言われたんで、そんな余裕もなかったんだろうけど。これに関してあまりツッコむと、1000円足らずの金銭にこだわっていると思われるのもシャクだな。当方がこだわっているのは金額じゃなく、御社の姿勢なの。
 N2さんの態度は、これに関しては見事だった。「ケースバイケース」で通し、個人的な見解を求めても、「そういうことは申し上げられない」で通した。当たり前か。

4)担当者変更の挨拶訪問について
 とにかく、どんな客なのか引き継いでね。こんな不愉快な思いは2度で十分だから。

 で、Nさんの話と食い違う点もあるので、営業所長のN3さんがNさんの話を聞いたうえで、あらためてメールで連絡するって話になった。
 これが17日の話。
 金曜日(21日)になってもなんの連絡もないので再度電話をする。
 フリーダイヤルでメッセージを聞いて番号を押して、さんざん待たされる。いったん出たオペレーターが「おつなぎします」と言ってまた保留。そういやこの前もこんな感じだった。やっと出ました。
「フルネームをお願いします」
「あのー。N2さんに電話をつないでもらうのになんでフルネームが必要なんでしょうか。なんかの登録でもないのに、そんなこと聞かれたの初めてなんですけど……」
 怒気がこもっていたのかな。すぐに電話が保留になった。それでもN2さんとお話しさせていただくまでには十分に時間がかかったけど。電話をかけてからだと、相当の時間がたっている。
「月曜日に電話をした者なんですけど、お客さんからこういう電話があった場合、通常どのくらいで対応なさるんですか?」
「1週間以内くらいには……」
「ずいぶんノンビリされてますね。まあそれが御社の方針ならそれでいいと思いますが、もう少し早く対応するべきだと思いますよ」
 別にさ。時間がかかるならそれでもいいの。時間がかかるならかかるで返答がいつ頃になるのか、連絡するもんじゃない?
「本日中に私が責任をもって必ず連絡させます」ってN2さんが請け負ってくれたので連絡を待つことにした。
「それと、今後そちらに電話することはないと思いますが、万が一のために、ダイヤルインを教えてもらえませんか」
「それはできないルールになっています」
 ルールはわかった。でもね、さんざん待たされるわ。いきなりフルネームは訊かれるわ。けっこう不快な思いをしたことはたったいまクドいほどお話ししましたよね。だから、特例として教えてもらえませんか。やっぱりダメですか。ならどうしても教えられない理由を教えてもらえませんか。
「その電話はフリーダイヤルではなく通話料がかかります」
 そんなのは別にいいから。
「その電話はプッシュホンでして……」
 別にプッシュホンでも、ダイヤル電話でも、糸電話でも構わないよ。フツーに話せるんなら。
「私専用の電話ではありませんので……」
 だったらダイヤルインじゃないってことね。でも近くのデスクにあるんでしょ。
「私を含め数人の者がとる可能性があって……」
 だからそれでいいって。少なくともフリーダイヤルよりは早くつながるでしょ。
「ただ、必ずしも私が席にいるとは限りませんし……」
 当たり前だろ。ヒトをバカにしてんの? 昼休みだってあるだろうし、トイレに行くことだって考えられなくはない。一般のオフィスなら、オムツをつけて就業時間中ずっと電話の前に張り付いている人が少ないことくらい知ってるよ。
「どうしてもN2さんの権限では特例を設けられないなら、コールセンターの責任者を出してください」
「私が責任者です」
 これには腰を抜かした。大丈夫か、●●生命。「コールセンターの責任者でもラチがあかないなら、コールセンターを統括する部署はどこですか。総務あたりの管轄でしょう。そこの方につないでください」 
「わかりました。私の席の直通番号をお教えします」
 なんなのそれ。それならさっさと教えてよ。ホントに教えられないなら、教えられないで通してよ。それがルールってもんでしょ。
「で、上の者につなぎましょうか?」
 いいよ、そんな余計なことしなくて。こっちは直通番号を知りたかっただけなんだから。別にこの怒りを新鮮なうちにぶつけてもいいけど。

 で、営業所長からの「本日中に必ず来るはずの連絡」は結局来なかった。アリエネー。

【4】↓
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【実録】某生保との長~い戦い1

 2008年2月から、某生命保険会社とモメ続けている。
 交渉は泥沼化し、先が見えているのか見えていないのかさえわからなくなっていて、日々クレーマーに近づいている自分を感じる。とりあえず、いままでのやり取りを再現する。


 ●●生命から電話があったのは2月25日。

 何が嫌いって、保険屋と電話屋と不動産屋(最近めっきり減った)からの電話は嫌い。最近はこの受けたくない電話にNHKが加わった。なかでも嫌いなのが保険屋。

 細かく書くとものすごく長くなるし、精神衛生上もよくないので、できるだけはしょる。

 いま契約している生命保険に加入したのは20年以上前だから、そろそろ組みかえの時期ってのはわかる。でもなあ、「担当」がかわるたびに訳のわからない「あいさつ」とかいうのはいらないから。「担当」がかわるのはソチラの都合であってそのたびに付き合う気はないから。

 何年か前、あんまりうるさいんで一度会って話を聞いてみたことがある。あまりのデタラメさにあきれ返った。自分がすすめる保険の特徴や仕組みすら把握していない。「いま切りかえれば、通常月額3万円の保険料が、1万円になります」(金額はうろ覚え)の一点張り(よっぽど鉄板のときでも一点張りは危険だよ。もうひとつ、ふたつ押さえとかないと火傷するよ)。そんなウマい話があるわけないだろ。

「それはおかしいでしょ。なんかヘンですよ」
「そんなことはありません。いまなら、間違いなくこうなります」

 よーく話を聞いて、パンフレットを入念にチェックしてやっとわかった。

 要はさ。○年後に返戻される予定の満期保険金を保険料に充当するってことじゃない。パンフレットの書き方は、そのことを巧妙に隠蔽しているとしか思えない。それをはっきり言わなきゃほとんど詐欺だよ。まさかそんな恐ろしい仕組みとは思わなかったので、なかなかわからなかった。ふと気がつくと、楽しみにしていた満期保険金がなくなっているって話になったとき、契約書にゴミみたいな文字で書いているってことを免罪符にする気か?

 しかも信じられないのは、話をしている担当者が、そのカラクリを理解していないってこと。それともトボケたのかな。知っててやれば詐欺だけど、知らずにやれば単なる無知だから? それはいくらなんでもマズいでしょ。

 そのほかにもいろいろ信じられない発言があって、結局2時間ぐらい話して、最後はほぼ説教になった記憶がある。ハッキリ覚えていないが、この満期保険金充当の手口は、その後訴訟沙汰になったような……。
 
 そのイヤーな経験があるから、その後のごあいさつは丁重にお断わりしてきた。25日に電話をくれたNさんって女性は、外回り専門の「担当」ではなく、営業所の人らしい。丁重にお断わり申し上げようとしたが、今回のはごあいさつではなく、成年後見人のようなナンタラカタラ。その言葉は最近聞いた。痴呆老人などの財産を守るために、成年後見人を設定するとか(はいそうです。当方がこんなことを知るのはマンガからです)。

 要は契約者が申請できない状態(たとえば植物状態)になったとき、入院保障金が申請できる代理の者を事前に指定する制度とのこと(指定代理請求人というらしい)。まったく知らなかったが、これをしていない保険だとどんなに長期入院でも本人が申請しない限り、生前には入院保障金を出してもらえないらしい(なんだかパラドックスっぽい)。「本人ではなくても、しかるべき方が裁判所で手続きをしていただければ……」って、そこまで面倒な手続きが必要なものは「出してもらう」とは言わない。通常「ブン取る」とか言う。

 実は保険の受取人が父親のままだから、これも妻にかえたいのよ。身の安全を考えるとこのままにしといたほうがいいんだけど、近い将来必然的に書きかえる必要がありそうだし(これこれ)。

 そりゃ手続きしなきゃならないな。それで、その手続きに「担当」が来るのね。ただし妙な保険の組みかえの話をしたらオレは怒るよ。そのことを「担当」にしっかり伝えてね。

「たぶん大丈夫です」
「たぶんじゃ困ります。別にコッチはさほど困らないけど、担当さんがすごく困ると思いますよ」
「でも、担当にそこまで詳しい話ができる保証がありません」

 そんなことは知らないよ。ホショウに不安があるなら保険を組みかえなよ。じゃあいいです。

「だいたい、御社では担当がかわったときにも引き継ぎってしないでしょ。ものすごいうるさい客だから要注意だってブラックリストにのせて、放置しとけば済むことじゃない」
「……そういうものはございませんので」

 ホントか?

「もういいや。とにかくこんなうるさいのとこれ以上かかわりたくないでしょ。余計な保険のおすすめをしない確約がないなら、この話はなかったことにしてください。ムダな時間は過ごしたくないので」
「……そういうことなら私がうかがいます」

 なんなのそれ。それならそう早く言えよ。

「それならさ。ひとつおうかがいしたいのですが、こちらのメリットはわかりました。で、そちらのメリットはなんなんですか?」
「それは……とくにございません」

 バカ言うなよ。そんなわけないでしょ。

「しいていえば、手続きの簡略化かと……」

 手続きを簡略化するための手続きか?(これもなんだかパラドックスっぽい)

「てっきり入院保障金を払う払わないでトラブルがあったんだと思いましたよ」
「そんな事例は聞いてません」

 だから保険屋は嫌い。自分たちに都合の悪い情報はトコトン出さないのよね。

「お会いさせていただくまでに、可能であれば調べておいていただけませんか。ホントにそういうトラブルがなかったのか」

 それで何が必要なの。証書と印鑑。いけね、これは20年近く前になくした印鑑じゃん。

「そうなりますと、印鑑証明が必要になります」

 来たよ。やっぱり簡単にはできないのね。

「フツーに生きてきた人間は、印鑑証明なんてとったことないでしょ。家を買うとか、会社を作るとかしないと」
「……でも、家を購入する場合にも必要ですよ」

 直前に言いました。人の話を聞きなさいよ。悪かったね借家住まいの貧乏人で。だいたいさあ、銀行だって郵便局だって届け出印をかえるのに印鑑証明なんていらなかったよ。生命保険の証書ってそんなに大切なもんなの? 
 で、印鑑証明を取ったら連絡する、という話になり、29日に連絡しました。

 待ち合わせたのは、以前「担当」を説教した喫茶店。

「Nさん、何飲みます? お金はいいですよ。なんかこの前はずいぶん暴言吐いちゃったし……」

 ありがとうございます、って。けっこうな年のかたなんだから、一応「そういうわけにはまいりません」とか言わない? 怖いオジサンと思ったら意外と若くて、ポーッとしてしまったのはわかるけど。日本人離れしてるってよく言われるもんな……人間離れって説のほうが有力だけど。

「電話ではああ言いましたが、Nさんも仕事ですから、保険のおすすめプランをもってるんでしょ?」

 案の定、いそいそとパンフレットを取り出す。使う予定のないはずなのに、当方の名前まで入った見積りまである。すすめる気満点じゃん。いいよ。ちゃんと説明してくれるなら話は聞くよ。せっかくこうしてお会いしたんだからさ、要領よくお願いしますよ。こっちだって、納得できるプランなら考える気はあるんだから。

 おすすめしたい保険のタイプは2つあるらしい。

 ひとつは、満期保険金の半額を下取りして保険金に充当するAプラン。いままでと同じ掛け金でより大きな保障が受けられるんだって。もうひとつは、こちらのBプラン。

 なるほど「下取り」と来ましたか。さすがにハッキリ言うようになったのね。それでさ。ふたつの保険はどう違うの? 

「Aプランの掛け金はこちらで、保障内容は……こちらになります。Bプランは……」
「そういうふうにパンフレットをパラパラされても覚えきれないんで、一覧できる資料はないんですか?」

 ないのね。無理な注文でした。2つのプランの掛け金と保障内容が違うのは見ればわかる。同じだったら2つも必要ないもな。じゃあそれぞれどこが最大の特徴で、どういう人におすすめなの?

「おすすめしたいのはAプランで、少ない掛け金で大きな保障が……」

 それはさっき聞きました。当たり前だろうが。下取りした満期保険金を充当するんだから。要するに、何がなんでも満期保険金をブン取りたいのね。それなら、それなりの営業トークを聞かせてよ。

「そういうことでじゃなくてね。仮に充当金が100万円だとしますよ。それで、100万円の充当金が、充当金のないBプランの掛け金の120万円に相当するってなら、ああこっちのほうが20万円もトクだなって思えるじゃない。そういう比較検討のための材料はないんですか?」

 わかってもらえなかったみたい。たしかにわかりにくかったかな、と思いながらもう一度説明すると、やっと理解してもらえた。どっちが客なんだろう。

「AプランとBプランでは保障のタイプがまったく違うので、そういう比較はできないんです」

 それはわかりやすいな。じゃあたとえば他社の似たような商品と比べてどう違うの。

「そういう比較はしてはいけないことになっています」

 たしかに比較広告は規制されているのかもしれない。でも、固有名詞を出さなきゃ大丈夫だろ。そういうのを見たことあるよ。それより何より、セールスパーソンが個人的に作った資料を「これはオフレコですが……」と提示するぶんには誰も問題にしないって。

「いったい何を基準に何を選択していいのか、サッパリわからないんですけど」
「ちなみにBプランの掛け金は……tobirisu様の場合……」

 あのー、その掛け金表が30歳(若干詐称)からに見えるのは気のせいかな……。オレ、まだかろうじて20代(若干詐称)のつもりなんだけど。ほら、その下にオレの年齢書いてあるでしょ。あっ、気がついた?

「申し訳ございません。この保険は30歳以上の方を対象にしているようです。ご契約いただけるのは今年の11月からになります。生命保険の年齢は通常の満年齢より半年早いもので」
 じゃあ、今年の11月になったら、この金額ってことね。

「そのときには掛け金がかわりますので、いくらになるのかは計算し直さないとわかりません」

 ミニ知識ありがとう。できればムダに使ったボクの時間も返してもらえるとうれしいな。



 このあたりまでは「バカ負け」して笑うしかなかった。アンタ運がいいよ。最近当方はヘラが入りやすくて……怒る気にもならなかった。このあたりまではね……。



【2】↓
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日本生命 第一生命 三井生命 明治安田生命 大同生命

【実録】某生保との長~い戦い2

 パンフレットをしまうNさんを、「バカ負け」した当方はまぬけな笑いを浮かべながら見ていた。彼女と少し話した段階で、当方は自分の勘違いに気づいていた。
 電話で「こんなうるさいオヤジは放っておいたほうがいい」と当方が言っても彼女はまったく引こうとしなかった。「根性あるな」と思った。しかも、最後には「ワタシがうかがいます」とキッパリ言った態度に、バリバリの保険のプロと話ができると期待したの。ここまでイヤがってる人見知りの気弱なオヤジを引っ張り出した手腕はたいしたもんだと思った。
 まったく違った。
 責任感が強いわけでもプロ根性があるわけでも保険のプロフェッショナルでもなかった。ただ単に打たれ強いだけだった。カエル並みの防水機能を備えたツラ(しかも面皮は極厚……沖縄人大喜び!)と馬並みの防音機能を備えた耳をもち、起重機用のワイヤのような神経とレトリバー並みの長毛が生えた心臓をもった、特殊な人格の人だった。
 でもね、ダメージを負ったら、無理にがんばらないで倒れたほうが体のためよ。スタン・ハンセンのラリアットを食らった阿修羅・原がもののみごとにもんどり打ったのは、見た目を意識しただけじゃないのよ。あのほうが衝撃を流せるから……でもなかったか。泡吹いて失神してたもんな。
 ムダに打たれ強いと、パンチドランカーになるよ。ガッ●や●島を見ればわかるでしょ。そういや顔の系列でいっても……。

 で、問題の「指定代理請求人」の書類にサインをした。こんな制度ができたのは、入院保障金を払う払わないでトラブルがあったからと確信しているがその宿題に関してはNさんが開口一番「調べていません」と爽やかに断言したんでツッコミの入れようがなかった。
 で、Nさんが新しい書類を出す。生前に「余命6カ月以内」と診断されたら、生命保険を前倒しでもらえる手続きらしい。
「そんなものを先にもらってどうするんですか?」
「余命がハッキリしたら、ご自分のために使いたいと考えるかたもいらっしゃるようです」
「余命6カ月の人がそんなにお金使う元気あるのかな。フツーに考えりゃ治療費でしょうね」
「そうとは限りません。寝たきりになる人ばかりではありませんし、旅行などに行くことが可能な人もいます」
 これが文字どおりの「冥土のミヤゲ」か? ただいま戻りました、ご主人様……ああ、何を書いているんだ。フツーに考えれば治療費だと思うけど、どうしても浪費させたいわけね。まあ、そんなことで言い争っててもしかたがない。
 遺族に渡すぐらいなら、自分でかけた保険金なんだから使いきってやる……命根性きたねえな。自分がその立場になったら……この手続きはぜひしておかないと。
「こちらのメリットはわかりました。自分でかけた保険金だから、自分の好きなように使える、と。それで、そちらのメリットは?」
「とくにありません」
 あのさ。何度も同じこと言わせないで。なんのメリットもないことをわざわざやるわけないでしょ。なんかあるはずなんだけど、それを隠されるから、深読みしちゃうんだよね。
 前の担当さんともそういう話になったって話したよね。Nさんとこの前電話で話したときも、同じ話になったよね。当方はそれしか言ってないのよ。いい加減、相手を説得する方法考えてよ。
 でもさ。「そんなわけないだろ」とか言ってても話は進まないよな。お願いですから黙ってないでなんか言ってくれない?
「ブッチャケたとこ聞きます。この書類に当方がサインすると、Nさんのポイントになるんですか?」
「……」
「当方としてはどちらでもいいんですが、手続きをするとNさんの成績に影響があるんですかって訊いてるんです」
「それは、なります」
「だったらサインしますよ。わざわざ来ていただいたんだし」
 うわ、何その露骨にうれしそうな態度。なんかきょう一番の笑顔ですね。勘弁してください。
 で、こっちにもサインして、こっちにもサインが必要なのね。一回で済ませてもらえませんか……無理なんですね。
「ちょっとおうかがいしたいんですが、この手続きを踏んでいないと、保険金がおりるまでに死後どのくらいかかるもんなんですか?」ちょっと思いついたことがあったんで、サインをする合間に訊いた。
「一概に言えませんが、最短でも1週間はかかります」
「ああ、そうですか。ってことは、葬式の費用ってのが一番妥当ですね」
「……!」
 そんなにビックリした顔しないでよ。次のお客さんにはそう言ってね。「病身に鞭打って旅行に行けます」って言うよりはずっと説得力あると思うから。
「ところで、こういう制度はほかの保険会社でもやってるんですか?」
「顧客サービスとして、たいていの会社は同じような制度を設けています」
 サービス?……そうかサービスか。それは意表をつかれた。そうか、会社側にはなんの得もなくても、顧客へのサービスで新しい制度を設けることもあるのね。フツーの商売ならよくあることだよね。なんで生命保険会社が相手だと、そんなことまったく考えなかったんだろう。
「ちなみに、指定代理請求人の制度は、いまでは他社にもありますが、最初に始めたのは当社です」
 はい? いまごろ何言ってんの? そんなおいしいネタをなんで出し惜しみするのよ。
「でしたら、最初からそう言ってくださいよ。当社が他社に先駆けて始めた顧客サービスです、って」
 そう言ってくれれば、痛くもない腹(実際には「痛い腹」だと確信してるけど)を探られることもなかったのに。で、この預かり証って何?
「手続きのため、保険証書をお預かりいたします」
 聞いてねえよ、そんなこと。電話でお話ししたと思いますがだって? 聞いてません。聞いていたらこんなに驚くわけないでしょ。
「ちょっと、待ってください。Nさんとはきょう初対面ですよね。その初対面のかたに保険証書を預けるなんてできません。こんな名刺なんて簡単に作れますし、社判が押してあるわけでもないこんな預かり証は、その気になれば当方にだって簡単に偽造できるじゃないですか」
 そんなに睨まないでよ。コッチは間違ったこと言ってないと思うよ。なんでそんな恐いことをいきなり要求するのよ。
「私を信じていただけないでしょうか」 
 信じるも疑うもないでしょ。非常識だって言ってるの。保険証書は非常に重要なものだから大切に保管してください、って言ってるのはアンタたちでしょうが。
「それにその証書だけでは、悪用することも不可能です」
 そんなこと当方には判断できません。
 個人的には健康保険証でお金が借りられるってのも信じられないのよ。でも実際には借りられるでしょ。20年以上お金を払い続けた保険証書にだって、多少の担保価値があるかもしれない。
「じゃあいったいどうすれば信じていただけるんですか」
「それは、当方が要求していいことなんですか? じゃあ、いますぐ営業所長を連れてきてくれない限りは渡せないと言ったら、連れてきてくれるんですか?」
 なんなら本社の社長を呼んでもらおうかな。そういうことを顧客に言わせてはダメでしょ。こういう偏屈な顧客を説得する方法はマニュアルに書いてないの?
 ずいぶん時間をムダにしてからNさんが言った。「じゃあこの場で営業所に電話してください」
 やっとそのテを思いつきましたか。でもね。当方はすでに今日の午前中に電話してるのよ。できればそのことも思い出してほしいな。その番号といただいた名刺の番号が同じこともさっき確認してる。たしか電話にはほかの人が出たよね。
 でも、2人がグルだったらお手上げだよな……と考えていた。保険会社の名簿が流出して詐欺グループの手に渡り……。可能性がないわけじゃない。ただ、「たぶん大丈夫だな」と思いはじめている。詐欺師なら、もっと話がうまいはずだよ。これが演技だったら困っちゃうけど。もういいや。わかりました。アンタを信じる根拠は何もないけど、自分の勘を信じます。保険証書は預けますが、返却方法はどうなるんですか。
 ああ、郵送ですか。まあ、書留までは求めませんが、配達記録ぐらいの扱いにはなるんでしょうね。えっ? 普通郵便ですか? 冗談はやめてくださいよ。
「保険証書って一種の契約書ですよね。それを普通郵便で送って事故が起きたらどうするんですか」
「いままで事故が起きたことはありません」
「それは運がいいんですね」
 いったいどんな根拠があってそんなことを断言するの。いい加減にしてくれよ。「でもお願いですから普通郵便はやめてください」
「そういうことはできない規則になっています」
 あんまり強情に言い張るもんだから、当方も多少感情的になってしまった。「御社の規則がどうなってるのかは知りませんが、とにかく普通郵便はやめてください。そうしないと、間違いなく事故の第1号になりますよ」
 意味がわかんなかったみたいね。破棄して事故にするって言ってんの。そんなことまでしたくないから、お願いだから普通郵便はやめて。
「普通郵便で送って、コチラが受け取っていないと言い張ったら、どうするんですか」
「そのときは郵便局に調べてもらいます」
 えーっ! さすが民営化されると違うなぁ。最近は普通郵便でそんなことができるんだ。んなわけないだろ!
「会社に帰って調べてみてください。もしそれが事実なら、普通郵便でも構いません。でも、追跡調査ができるなら普通郵便じゃないと思いますよ」
 まあ、最近はいろいろと不思議なことが起こるから、強いことは言えないけどね。
「よけいなことかも知れませんが、もし本当に証書を普通郵便で送るなんて非常識なことをやっているのなら、絶対にやめたほうがいい。それは会社に言ったほうがいいですよ。少なくとも当方だったら、この会社はとんでもない、と思いますから」
「でも、保険証書は簡単に再発行できますから」
 なんでこういうバカなことを言うんだろうね。あんまり相手にしたくないけど、この際だからハッキリさせようか。
「簡単っておっしゃいますが、なんらかの書類は必要でしょ」
「たしか、印鑑証明が必要です」
「区役所に行って手数料払って印鑑証明もらって、それで営業所に来いって言うんでしょ? その交通費や時間給はいただけるんですか?」
「でも、証書の紛失は、お客様の過失によることが多いものですから」
「そりゃそうでしょう。大事な大事な証書だから、大切に大切に保管しなけりゃいけないんですよね。それをなくしたら客の責任でしょう。でもいま話しているのは違うケースだと思いますよ」

 細かいことを書くとキリがないのでかなりはしょったけど、2時間近くの面談で、だいたいこんな話をした。保険会社ってどうしようもないところだと思ったけど、こんなのはほんの序の口だった。
 このあと繰り広げられるバカすぎる泥仕合の序章に過ぎないことに、まだtobirisuは気づいていなかった。

【3】↓
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