FC2ブログ

引用のご作法68 どのおかたもこのおかたも

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【21】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1967475896&owner_id=5019671

mixi日記2018年08月12日から

 テーマサイトは下記。
【おっぱいって、元々は乳房と母乳のどちらを指す言葉だったのですか?】
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/10651169.html

===========引用開始
おっぱいという日本語ですが、乳房と母乳の両方を指す言葉として一般的に用いられており、どちらの意味にも非常によく使われていると思います。

でも、おそらくはどちらか一つの意味を指す言葉として用いられはじめ、そこから派生して両方の意味に使われるようになったのではないかと推測します。
それでは、最初は乳房と母乳のどちらの意味で使われていたのでしょうか?
===========引用終了

 語源の話はさぁ。
 たしか高島俊男先生の著作で読んだ話。
 日本の言語学の大家である金田一京助(以下敬称略)が長男の春彦に「言語学(国語学だったかな)の道へ進みたい」という相談を受け、
「大いにけっこうだが、手を出してはいけないことがふたつある」
 と言ったとか。
 ひとつは「語源」の話。もうひとつが……忘れた。とにかく「語源」の話は深入りしてもロクなことがないらしい。
 そのとおりだと思う。現在に伝わっている語源の諸説のうち、信頼できるものは少ない。困ったことに、もっともらしいものほどマユツバだとか。それはうさんうさい世界だ(笑)。

 で、本題。
「語源」の話とはちと違って、「おっぱい」が製造工場を指すか生産物を指すか、という話(コメント中にあったフレーズ。ヒドい書き方だと思うがきれいな表現なので使わせていただいた)。なんだか卵と鶏の話めいて、ドッチデモイイヨ感が濃厚。わかるのであれば語源から考えるのが素直だろう。
 当方がネットで閲覧できる語源関係の資料で信頼しているものはごく限られる。下記はそのひとつ。
http://gogen-allguide.com/o/oppai.html

 ほかにどんなもっともらしい説があっても、ここの記述と食い違うようならマユツバと考えるほうが無難。この辞典は著作権のルールが独特で、たしか以前は出典を明記しようが、リンクを張ろうが引用禁止だったと思う。現在の利用規約は少しゆるくなった印象だけど、どこまで許されるのかは不明。
 ただ、通常の方法ではコピーできないんだから、コピー禁止と考えるほうがよいのでは。ってことで、ビビリは再転載もできずにいる(泣)。
 No.4で大胆なコメントが入る。堂々と引用している(泣)。まぁ、リンクを明記していれば別にダメではないかも。
 でもさ。これって全面否定のために引用しているよね。それはそれでまずいんじゃないかな。
 いえその、当方も同様のことをすることがたまーにあるから、あまり強いことは言えないけど。

 それにしても全否定したうえで「改めて考察してみるに、次のわたしの説のほうが余程真実に近いはず」って、フツーの人にはなかなか書けないよな。しかも語源関係で。よほどの大家でなきゃ……。
 だってさあ、現代人が字面を見て思いつくような説は、すでに誰かが思いついているんじゃないかな。まともな説なら。細かいことを書きはじめると長くなるからやめるけど、相当ホニャララなのでは。
 これがもっと説得力のある説なら、流布していって、ヘタすると定説になるんだろうな。おっそろしい。

 No.5に『日本国語大辞典』の記述が引用されている。こちらは通常の引用ルールだと思うから、〝孫引き〟する。
===========引用開始
乳汁、また、乳房(ちぶさ)をいう幼児語。
*随筆・於路加於比〔1859~60頃〕三「乳汁をおっぱいとは、ををうまいの約りたる語なるべく」
*吾輩は猫である〔1905~06〕〈夏目漱石〉七「泣く事と、寝小便をする事と、おっぱいを飲む事より外に何も知らない」

[日本国語大辞典]の性質から言って、上記の例文が初出と考えられるので、どちらかというと乳汁を指しているのでしょう。「広辞苑」などは両方を指すとしていますが、用例はあげていません。19世紀半ばでは「乳汁」だったのでしょう。 
===========引用終了

 フツーに考えればそうでしょうね。
 赤ちゃんにとっては、製造工場はあまり重要ではない。重要なのは生産物でしょ。もちろん、生産工場のぬくもりや雰囲気も含めて……って考え方もできるけど、それは二の次。
〈「おおうまい」の略〉なんだから、生産物でしょうに。
 成人男性の興味の対象としてこの言葉が使われるようになったのは、あとの話だろう。それが正確にはいつ頃のことか。知らないって。そんなのは誰にもわかりません。

 で、ネット情報がどうなっているか検索してみた。
【おっぱい 語源 乳房 乳汁】の検索結果。約 6,790,000 件
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%81%8A%E3%81%A3%E3%81%B1%E3%81%84+%E8%AA%9E%E6%BA%90+%E4%B9%B3%E6%88%BF+%E4%B9%B3%E6%B1%81&oq=%E3%81%8A%E3%81%A3%E3%81%B1%E3%81%84+%E8%AA%9E%E6%BA%90+%E4%B9%B3%E6%88%BF+%E4%B9%B3%E6%B1%81&aqs=chrome..69i57.485j0j7&sourceid=chrome&ie=UTF-8

 何がなんだかわからん(泣)。
 ちょっと思うところがあって、検索ワードをかえる。
【おっぱい 語源 おおうまい】の検索結果。約 223,000 件
https://www.google.co.jp/search?ei=k-dvW8H_H8Ll-Aac2Z_IAw&q=%E3%81%8A%E3%81%A3%E3%81%B1%E3%81%84%E3%80%80%E8%AA%9E%E6%BA%90%E3%80%80%E3%81%8A%E3%81%8A%E3%81%86%E3%81%BE%E3%81%84&oq=%E3%81%8A%E3%81%A3%E3%81%B1%E3%81%84%E3%80%80%E8%AA%9E%E6%BA%90%E3%80%80%E3%81%8A%E3%81%8A%E3%81%86%E3%81%BE%E3%81%84&gs_l=psy-ab.3...98662.98662.0.99618.1.1.0.0.0.0.186.186.0j1.1.0....0...1c.2.64.psy-ab..0.0.0....0.LrER48Zapfg
『語源由来辞典』からひいている記事が多い。
 うーん。ってことは通常の引用ならOKなんだろうか。それでもちゃんと引用元を書いているのが多くて、ちょっとだけホッとした。
 なかには、無断でひいているものもある。とくにヒドいのは質問サイト。こういうのは排除できないのかね。
 もちろん個人のブログでもやっている人はやっている。たとえば下記。
【「おっぱい」 の由来】
http://www.yuraimemo.com/41/

スポンサーサイト

引用のご作法67 駅へは約10キロメートルのコウテイだ。

 何年も前から同様のことを繰り返しているらしい。
 ホニャララ回答。
【駅へは約10キロメートルのコウテイだ。】
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1081463435
===========引用開始
kai********さん 2018/7/2819:24:16
この場合の「コウテイ」は、「行程」と書きます。


[ご参考]国語辞典によれば、
工程
◆三省堂国語辞典(第7版)「[工程](名)①〈仕事/工事〉のはかどりぐあい。②工事などを進めていく手順・段階」
◆明鏡国語辞典(第2版)「【工程】〔名〕作業を進めていく順序・過程。また、その進行の程度。『自動車の製造―』『―管理』」
◆広辞苑(第6版)「【工程】①作業の手順。またその進み具合。②生産過程を多くの段階に分けて分業を行う際の、それぞれの加工段階」
行程
◆三省堂国語辞典(第7版)「[行程](名)①みちのり。『三日の―』②旅行の日程。『東京、横浜を回る―』」
◆明鏡国語辞典(第2版)「【行程】①目的地までの道のり。②旅行などの日程。『無理のない―を組む』③ピストンなどの往復距離。ストローク」
◆岩波国語辞典(第7版)「【行程】①足や車で行く距離。みちのり。『一日の―』②旅行などの日程。③ピストンが端から端まで動く距離」
などという様子で、地点の移動の長さや順序、すなわち旅行などの日程や予定を表しています。 
===========引用終了

 フツーの人がやったのなら、複数の辞書をひいたマジメな回答って可能性もある。でも、ネットに転がっていないような辞書の記述をこんなに揃えるのは、フツーの人にはむずかしいだろうね。
 パクリの常習犯がやると、下記からもってきたのでは……という疑惑も生じる。
 だって、このかたの回答の半分くらいは出典を示したツギハギ。そうでない場合はやらかしているんだから。
 やはり下記からのコピペだろう。

【毎日ことば 「工程表」と「行程表」 どこが違うのか】
http://www.mainichi-kotoba.jp/2015/01/blog-post_3.html
===========引用開始
まず「工程」で代表的なものを引いてみます。

◆三省堂国語辞典(第7版)「[工程](名)①〈仕事/工事〉のはかどりぐあい。②工事などを進めていく手順・段階」

◆明鏡国語辞典(第2版)「【工程】〔名〕作業を進めていく順序・過程。また、その進行の程度。『自動車の製造―』『―管理』」

◆広辞苑(第6版)「【工程】①作業の手順。またその進み具合。②生産過程を多くの段階に分けて分業を行う際の、それぞれの加工段階」

(略)

次に「行程」のほうは

◆三省堂国語辞典(第7版)「[行程](名)①みちのり。『三日の―』②旅行の日程。『東京、横浜を回る―』」

◆明鏡国語辞典(第2版)「【行程】①目的地までの道のり。②旅行などの日程。『無理のない―を組む』③ピストンなどの往復距離。ストローク」

◆岩波国語辞典(第7版)「【行程】①足や車で行く距離。みちのり。『一日の―』②旅行などの日程。③ピストンが端から端まで動く距離」

などという様子で、地点の移動の長さや順序、すなわち旅行などの日程や予定を表しています。また、内燃機関の作動距離も意味していますので、非常に動的なニュアンスを持っている言葉と言えるでしょう。
===========引用終了

引用のご作法66 鬼籍に入る

 匠の技だなぁ。
 まず、辞書の一部を引用する。
 ついでに、辞書の別の記述を、あたかも自分の言葉のように書きかえる。これでパクリではないと言い張るつもりなんだろうか。かわった感性の人だ。
 おそらく、剽窃、パクリと「引用」「要約」がどう違うのかまったくわかっていないのだろう。
 
 ホニャララ回答から抜粋。
【鬼籍に入る を辞書でひくと「入る」はイルで】
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14191099684
===========引用開始
kai********さん 2018/5/3017:46:42
>鬼籍に入る を辞書でひくと「入る」はイルであってハイルと読んではいけないと書いてあります。

➡現代語では「はいる」と読むのが一般的ですが、「いる」という読み方は、文語的な言い方です。
しかし、古くから広く世間で使われている慣用句には、今でも文語のままの読みをするものがいくつかあり、「鬼籍に入る」もその一つです。
「気にいる」「堂にいる」「有卦 (うけ) にいる」など慣用的な表現では現在でも多く「いる」と読まれています。

デジタル大辞泉
鬼籍(きせき)に入(い)・る:死んで鬼籍に名を記入される。死亡する。
[補説]この句の場合、「入る」を「はいる」とは読まない。
大辞林 第三版
きせきにいる【鬼籍に入る】:死んで過去帳に記入される。死亡する。

「常用漢字表」には「入る」=「はいる」の音訓が掲げられているとおり、「読んではいけない」のではなく、習慣的に用いられている読み方なのです。
===========引用終了

 盗んでいるのは下記の部分。
〈「気にいる」「堂にいる」「有卦 (うけ) にいる」など慣用的な表現では現在でも多く「いる」と読まれています。〉
 ほかにも辞書の記述を書き換えているとしか思えない箇所がある。パクルならもっと地味なものを狙えばいいのに。

【ネタ元】
https://kotobank.jp/word/%E5%85%A5%E3%82%8B-436522
===========引用開始
デジタル大辞泉の解説

い・る【入る】

[動ラ下二]「い(入)れる」の文語形。
[補説]1は文語的な言い方で、現代語ではふつう「はいる」を用いる。しかし、「気にいる」「堂にいる」「有卦(うけ)にいる」など慣用的な表現の中では現在でも多く用いられる。 
===========引用終了

引用のご作法65 わかる

 こんな簡単な用例くらい自分で考えないかなー。
 ほかのところもどっかから持ってきてるんだろうな。
 なんで「話し」になる(笑)。
 ほかの部分もどこからか持ってきているんだろう。
 

 ホニャララ回答。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14184008409
===========引用開始
kai********さん 2017/12/3015:08:37
③分かる...正しく判断するだけでなく、相手の気持ちなどを察して意に添うようにする場合にも使う。
.......例:「お父さんは話が分かる」「わけが分からない」「しゃれの分かる人」
............「事情が分かる」「消息が分かる」「話しが分かる」 
===========引用終了

【ネタ元】
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1248678842
===========引用開始
「分かる」・・事情が分かる、消息が分かる、話が分かる、一般的にこれです
===========引用終了

https://dictionary.goo.ne.jp/thsrs/3237/meaning/m0u/
===========引用開始
【2】「理解」「分かる」は、正しく判断するだけでなく、相手の気持ちなどを察して意に添うようにする場合にも使う。「分かる」の方が口語的。 
===========引用終了

引用のご作法64 てにをは

 あるかたの複アカって噂を聞いたことがある。
 こういうのを見ると、やはりご本尊と同一人物って気がする。
 前半はパクリ、後半は辞書の引用……ご本人のお考えは?

 ホニャララ回答。
【てにをはの質問です。】
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11183936986
===========引用開始
rawasaganopaさん 2017/12/3017:26:30
「を」は働きかけの対象(支配される対象・影響を被る対象)、「に」は密着の対象を表します。

「犬が犯人の腕【に】噛み付く」の「噛み付く」は、「付く」が付いていることで、噛んで対象に密着するニュアンスがありますので、密着の対象を表す「に」が使われます。

「犬が犯人【を】噛む」の「噛む」は、影響を受ける対象を受けますので、働きかけの対象(影響を被る対象)を表す「を」が使われます。
===========引用終了

【ネタ元】
https://www.lang.nagoya-u.ac.jp/nichigen/0-kyouiku/seminar/pdf/020-1.pdf
===========引用開始
⇒「を」は働きかけの対象(支配される対象・影響を被る対象)、「に」は密着の対象
===========引用終了
プロフィール

tobi

Author:tobi
フリーランスの編集者兼ライターです。

カレンダー
10 | 2018/11 | 12
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード