『このマンガがすごい2008』-2

 昨日の日記の続きです。
 mixi日記の2008年01月04日から。

 ここからが読書メモ。
A あ、『黄昏流星群』(弘兼憲史/183位に入れている人が!
W エピソードによっては完成度高いよ。
N でも手ナリ感満点のときも多いって。(P.31)
 オトコマンガのランキング外の作品に関する鼎談(「3人の座談会」と鼎談ってどう違うんだろう)。
 まあ、あの作品に関しては、独特の世界観とでも言うしかない。ところで、この場合の「手ナリ感」ってどういう意味なんだろう。本来の意味の「手なり」とは思えない。かといって麻雀用語も「手なり」と考えても意味がわからない。

A 姉妹モノって一定の需要があるし。
N オトコのほうにも『華和家の四姉妹』(柴門ふみ)なんて作品もありますが。
A 比べちゃいかんでしょう(笑)。(P.55)
 こちらはオンナマンガ編の鼎談。「恋愛の教祖」とか言われているオカタになんて失礼な。この夫婦に恨みでもあるんですか。

N 最終回を迎えた『フラワー・オブ・ライフ』(よしながふみ)は、何気に3年連続ベスト10入れの偉業を達成(7位→8位→4位)。ラストは賛否両論でしたが。(P.56)
 たしかに偉業かも。たぶんほかにはいない。ちなみにこの本が年度版になって3年目らしい。

 P.134~137の読み物のテーマは「腐女子入門」。この「腐女子」って恐ろしい言葉は、このまま定着するんだろうか。ちなみに、記事中の定義は〈「男子同士の恋愛」が大好きな女子〉。んでもって、「男子同士の恋愛」は次の2つに大別できるとか。
1)少年誌の作品やアニメを燃料とし創作されたパロディ
2)BL(ボーイズラブ)と称されるオリジナル作品。通称オリJUNE
 1)はコミケなんかにあるヤツだよな。要はヤオイの進化形? 「創作されたパロディ」ですか。そりゃちゃんとしたパロディは創作するものだと思うけど……。
 そんなことはどうもよくて、BL出身のマンガ家が紹介されている。筆頭がよしながふみ。たしかに、BL度が高い。当方が初めて知った『西洋骨董洋菓子店』も、その要素があった。ちなみに、P.60の記載を見ると、総合4位のよしながふみは、『フラワー・オブ・ライフ』のほか、『大奥』『きのう何食べた?』でもポイントを取っている。作品のレベルが高いってことなんだろうな。『大奥』は男で構成された“逆”大奥だし、『きのう何食べた?』の主役はゲイのカップル。

【続きは】↓
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『このマンガがすごい2008』

 下記の仲間。
【マンガ関連なんでもかんでも】 お品書き
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-765.html

 どさくさまぎれのPR。
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 一応営業品目のひとつなので、マンガについての記述を増やしたいと思っている。

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 とりあえずmixi日記のバックナンバーから少しもってくる。
 最初は昨年の12月の日記に書いたこと。そろそろ今年度版が出るよな。

 昨年版まではオトコマンガとオンナマンガが分冊になっていたが、今年は1冊に。とりあえず、昨年版と今年版のランキングを転載する。

●オトコマンガ2007
1)デトロイト・メタル・シティ 若松公徳
2)DEATH NOTE 大場つぐみ
3)へうげもの 山田芳裕
4)鈴木先生 武富健治
5)シグルイ 南條範夫(作)・山口貴由(画)
6)わにとかげぎす 古谷実
7)ボーイズ・オン・ザ・ラン 花沢健吾
8)BLACK LAGOON 広江礼威
8)闇金ウシジマくん 真鍋昌平
10)もやしもん 石川雅之
11)うつうつひでお日記 吾妻ひでお
11)少女ファイト 日本橋ヨヲコ
13)とりぱん
14)働きマン
15)おおきく振りかぶって
16)不思議な少年
16)イキガミ
18)臨死!!江古田ちゃん
19)アンダーカレント
20)虹ヶ原 ホログラフ

●オトコマンガ2008
1)ハチワンダイバー 柴田ヨクサル※2007-
2)へうげもの 山田芳裕※2007-3)
3)よつばと! あずまきよひこ※2007-21)
4)シグルイ 南條範夫(作)・山口貴由(画)※2007-5)
5)おおきく振りかぶって ひぐちアサ※2007-15)
6)GIANT KILLING 綱本将也(作)・ツジトモ(画)※2007-
7)極道めし 土山しげる(作)・大西祥平(協力)※2007-
7)レッド 山本直樹※2007-
9)鈴木先生 武富健治※2007-4)
10)怪獣の子供 五十嵐大介※2007-
11)働きマン 安野モヨコ※2007-14)
12)皇国の守護者 佐藤大輔(作)・伊藤悠(画)※2007-
12)チェーザレ 破壊の創造者 惣領冬実※2007-
12)ヒストリエ 岩明均※2007-
15)少女ファイト 日本橋ヨヲコ※2007-11)
16)スティール・ボール・ラン 荒木飛呂彦※2007-
16)ディエンビエンフー 西島大介※2007-
18)大発作 てんかんをめぐる家族の物語 ダビット・ベー(作)・フレデリック・ボワレ(監修)・関澄かおる(訳)※2007-
19)さよなら絶望先生(久米田康治)※2007-23)
20)臨死!!江古田ちゃん 瀧波ユカリ※2007-18)

●オンナマンガ2007
1)ハチミツとクローバー 羽海野チカ
2)君に届け 椎名軽穂
3)のだめカンタービレ 二ノ宮知子
4)リストランテ・パラディーゾ オノ・ナツメ
5)舞姫 テレプシコーラ 山岸涼子
6)夏目友人帳 緑川ゆき
7)NANA 矢沢あい
8)フラワー・オブ・ライフ よしながふみ
9)暴れん坊本屋さん 久世番子
10)高校デビュー 河原和音
11)7SEEDS 田村由美
12)プライド 一条さゆり
13)桜蘭高校ホスト部 葉鳥ビスコ
14)フルーツバスケット 高屋奈月
15)4ジゲン にざかな
16)きせかえユカちゃん 東村あきこ
17)大奥 よしながふみ
18)きょうの猫村さん ほしよりこ
18)スキップ・ビート! 仲村佳樹
20)会長はメイド様 藤原ヒロ


●オンナマンガ2008
1)君に届け 椎名軽穂※2007-2)
2)海街diary1 蝉時雨のやむ頃 吉田秋生※2007-
3)オトメン(乙男) 菅野文※2007-
4)フラワー・オブ・ライフ よしながふみ※2007-8)
5)うさぎドロップ 宇仁田ゆみ※2007-
6)GENTO ~リストランテの人々~ オノ・ナツメ※2007-4)の外伝
7)Real Clothes 槙村さとる※2007-
8)eensy weensy モンスター 津田雅美※2007-
9)高校デビュー 河原和音※2007-10)
10)光の海 小玉ユキ※2007-
11)毎日かあさん 西原理恵子※2007-31)
12)のだめカンタービレ 二ノ宮知子※2007-2)
13)舞姫 テレプシコーラ 山岸涼子※2007-5)
14)羽衣ミシン 小玉ユキ※2007-
15)女の子の食卓 志村志保子※2007-
16)放課後保健室 水城せとな※2007-
17)プライド 一条さゆり※2007-12)
18)となりの801ちゃん 小島アジコ※2007-
19)リカってば! 長谷川スズ※2007-
20)7SEEDS 田村由美※2007-11)


 このランキングは、70人(1人が1位から6位まであげている)のアンケートによって作られている。対象になるのは2006年10月~2007年9月に単行本が発行された作品。よくわからないのが、アンケートに答える人が何を基準にしているかってこと。新顔を優先、ってわけでもないらしい。かといって、人気作が毎回ランクの上位を占めるわけでもない。たとえば、昨年まで少女マンガの御三家のようにいわれていた(?)『ハチクロ』『のだめ』『NANA』のうち、連載が終了した『ハチクロ』が消えるのはわかる。『のだめ』が2位から12位に下がり、『NANA』にいたっては7位から24位に急落している。これは作品の質が落ちたってことなんだろうか。あるいは、昨年彗星のように現れ、『DEATH NOTE』を抑えてオトコマンガの1位になった『デトロイト・メタル・シティ』が31位まで落ちているのは、インパクトは強かったけど勢いが続かなかった、と判断されたってことだろうか。
 今年の初頭は紹介本を書く関係で狂ったような勢いで少女マンガを読んだけど、もはや追いきれてません。オトコマンガの話に限定します。オトコマンガだとベスト20のうち、8作(意外に少ねえな)は毎回読んでる。
 アンケート回答者の年齢が高いせいか、少年誌の作品はほとんど入っていない。19位の『さよなら絶望先生』(少年マガジン掲載)だけかな。この作品は2007年も23位だけど、当方には何がおもしろいのかよくわからない。惜しかったのは少年チャンピオン掲載の『GAMBLE FISH』青山広美(作)・山根和俊(画)。1点足りずに21位だった。シュールなギャグマンガの『さよなら絶望先生』に対し、こちらはギャンブルをテーマにした正統派の少年マンガ。こう見ていくと、少年ジャンプ掲載の『DEATH NOTE』が2006年・2007年と2年連続で2位になったのは快挙だったんだね。まあ、あの作品が少年ジャンプに連載されていたことが快挙なんだけど。
 141点を獲得して『ハチワンダイバー』が1位になったのはビックリした。2位が66点だから、ブッチギリと言っていいだろう。メチャクチャおもしろいのは、当方が将棋を知っているからだと思っていた。将棋を知らない人がどう読んでるんだろう。前に何かでページ当たりの平均コマ数を比べているのを見た。前例がないぐらい、『ハチワンダイバー』のコマ数は少ないらしい。そのぶん迫力はあるのはたしか。朝日新聞のマンガ評で、今年のオトコマンガの最大の収穫みたいに書かれていて、「そこまでは……」と思ったけど世間ではそんなに評価されてるのね。
『ハチワンダイバー』の話は別にして、昔からいわゆるマンガ評論家の意見というのはどうにも納得できないところがあった。簡単にいってしまうと、『ガロ』系に代表される文学臭の強いものが異様に高く評価される傾向がある。具体例をあげるのは避けるけれど。もう少し素直に、マンガらしいマンガを評価してもいいと思う。まあ、文学の世界でもベストセラーに対して文芸評論家は冷淡だからな。少し人気のあるマンガのパワーは、ベストセラー並みだしな。
 いろいろ書き出すとキリがないのでやめとく。

【続きは】↓
2【『このマンガがすごい2008』-1】12月13日
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-65.html

3【『このマンガがすごい2008』-2】12月14日
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-66.html

6【このマンガを読め! 2005~2008】01月18日
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-67.html

24【『このマンガがすごい2009』】1月10日
1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-118.html

マンガ4『このマンガを読め!2009』2009 3月10日
1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-241.html

【マンガ69/『このマンガがすごい!2010』1】
1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-898.html

【マンガ71/『このマンガを読め!2010』】
1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-917.html

【マンガ96/このマンガがすごい! 2011 & このマンガを読め! 2011 】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1716.html

マンガ113/このマンガを読め&このマンガがすごい 2012
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2257.html

マンガ120/このマンガを読め&このマンガがすごい 2013
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2679.html

『笑っていいとも』再び──今日はお笑いモード

 昨日(11月27日)は多少お見苦しい日記で失礼しました(多少反省はしても、削除しようなどとは思わないtobirisuです)。
 今日(28日)も『笑っていいとも』を見てしまった。だって、たまたま昼食時だったんだもん。
 今日は石田衣良が悲惨な目にあっていた。現代の文壇を代表するヒットメーカー、と言っても作品を読んだことがないorz。最近、小説ってホント読まないもんな。『池袋ウエストゲートパーク』のドラマは、一部を除いて見た。かなり好きだった。IWGPって新日本プロレスの商標登録じゃないんだ、って妙なことで感心した。

 そもそも、なんで出てきたのかがわからない。何かの宣伝かなと思ったが、それらしきことはしなかった。
 たしか月曜日の『ネプリーグ』の特番にも出ていて、悲劇はここから始まっていた。やはり番組収録の場には魔物が棲んでいる。
 以下は記憶で書くので、不正確かもしれない。違っていたらゴメンナサイ。
 中盤まで番組を引っ張っていたのは、フリーアナウンサーの辻よしなり。スポーツ選手並みの凡ミスを連発して仲間からも非難を浴びる。漢字問題になった段階でやおら(「おもむろに」の意です)漢検2級の賞状を取り出した。よせばいいのに、と思っていたら、中級レベルの問題で轟沈。涙目になって退場した。
 そいでもって石田衣良の所属するインテリチームは順当に決勝に勝ち上がり、ネプチューンチームと対戦。500万円の賞金を賭け、1対1の早押し勝ち抜けのクイズ問題で対戦。
 ここからさらに記憶が曖昧になる。話半分で読んでください。
 両チーム3人ずつ(これも重言かな?)になったところで石田衣良登場。
 問題。どうにもならなくなって物事を途中で投げ出すことを、何を投げ……。
 たしかこのあたりで押した。そして言ってしまった。「サイを投げる」。恐ろしいよな。冷静になれば間違うわけがないけど、焦るとこういうことになる。この段階ですでにパニクってるのが傍目にもわかる。
 対戦相手が正解し、ネプチューンチームは選手交代。
 問題。X線を発明した人は。
 これも速かった。「キュリー夫人」
 惜しい。キュリー夫人(正確にはマリ・キュリーらしい)は、「ラジウムとポロニウムという 2 つの放射性元素を発見したんだそうで、X線を発明したのはレントゲン(ヴィルヘルム・コンラート・レントゲン)です。実は当方も数年前に同じ勘違いをしていることを指摘された。
 結局、石田衣良の活躍でインテリチームは残り人数1対3の状態に追い込まれる。石田衣良は顔が強張って、失神寸前。ここからはさすがインテリチーム。速攻で2人が抜け、残された原田泰造と博学で知られるやくみつるのアンカー対決になる。
 原田はダウン寸前。「やくさんに勝てるわけがない」と半泣き。仲間も諦めムード。
 ところが、スタジオにはやはり魔物が済んでいる。中級の問題に2人がほぼ同時にボタンを押し、タッチの差で原田が正解してしまった。
 歓喜の声を上げるネプチューンチーム。その場にくずれるやくみつる。声をかけようとする石田衣良。「今日はボクがすっかり番組を盛り上げて……ああ、もう済みません!」

 で、今日の『笑っていいとも』の話になる。
「芸能界の真実はどっち? NEWSゲストJAPAN」というコーナーのゲストを無難にこなした石田衣良が、引き続き「女性の気持ち分かってる!? なりきり川柳」に登場した。
 コーナーのルールをWikipediaから引用する。
================================
男性レギュラー陣と大島が、女性になりきってお題のテーマにまつわる川柳を作り、審査員(久本雅美、やすみりえ)によりベスト3が選ばれる。ベスト3に入らない人は、罰ゲームとして「甘ずっぱカクテル」を飲まなければならない。司会はタモリ。
================================
 今日のお題は「昔の彼の結婚式に参加するとき」。
 一応専門分野に近いので、自信満々の石田衣良。
 で、評価はまさかの最下位。
 ちなみに、作品は「あの古着拾ってくれたのありがとう」。それは露骨すぎだろう。納得できなかったらしくて抗議したが、久本雅美にあしらわれ、さらにダメを押されていた。
 
 やっぱ作家が生のバラエティ番組になんて出るもんじゃないってことかな。ロクなことがない。
 よく知られるのは某女流作家の番組ジャック事件。あれはいろいろな裏話もあって、シャレにならない。

 ちなみに、tobirisuも同じテーマで一句作ってみました。
  アタシより ブスならどうぞ ご自由に(←これもかなり露骨)


 最後まで見ていた家人の話だと、石田衣良は番組のエンディングの告知コーナーにも一応参加していたらしい。タモリに「石田さんからも何かあるのでは……」と振られたが、「今日はもういいです」と力なく呟いたとか。やっぱり予定では何か告知するんだったろうな。こんなことでメゲないでー。

tobirisuに絡んだ方々──11 27日の『笑っていいとも』の話

 当方はmixiと相性が悪いのかもしれない。というより、当方の常識と、mixiに参加している多数派の方々の常識が大きく異なっているような気がする。
 先日の【tobirisuに絡んだ方々──10】の後半の気分の悪い話の後腐れを、どうにも気持ち悪く引きずっているうちに、また納得の行かないモヤモヤ感にぶち当たる。

 一応続きもののフリをしていますが、今回は珍しいことにカラまれてはいません。
 むしろtobirisuがカラもうとしている、ってことです。

 そもそものキッカケは、昨日の『笑っていいとも』。方針としてすべて敬称は略します。
 数週間前に始まった「にやめっこ」ってコーナーがある。最近この番組はほとんど見てないけど、どういう巡り合わせかこのコーナーは3回くらい見ている。
 Wikipediaによると(こんなのも出ているのね)以下のようなゲーム。

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にらめっこのように向かい合ってお互いをほめ合い、にやけたり吹き出したら負け。言う方がにやけたり言う前に相手の真顔で吹き出した場合も負けとなるが、故意に面白い顔をした場合は反則となる。司会は山口智充。
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 前に見たときにはチュートリアルの徳井義実が無敵の感じだった。対戦したタモリは、徳井が何か言う前に吹き出していた。「コイツの真顔は直視できない」とのこと。
 先週からの勝ち残りのタモリの対戦相手は、くじ引きの結果、因縁の徳井に。タモリは最初から戦意喪失気味。
 先行の徳井が放ったひとことで、会場が妙な雰囲気になる。
「私も、あなたの作品のひとつです」
 一応説明しておく。これは赤塚不二夫の葬儀の際、弔辞でタモリが口にした言葉。流行語大賞にノミネートされているらしい(それもどうかと思う)。

 ここで、当方のタモリ歴について書いておく。
 ハッキリ言って長いよ。初レギュラーとされる『金曜10時!うわさのチャンネル!!』(日本テレビ系列)の頃から見ていた。『オールナイトニッポン』もほぼ毎週聴いていた。近田春夫とのやり取りは壮絶におもしろかった。
 本棚を探すと『SONO・SONO』(1981年)、『タモリだよ』(平岡正明/1981年)、『現代用語辞典 ブリタモリ』(1982年)なんてのが見つかる。
 公共の電波には流せない芸でこそ本領を発揮するタレントが、お昼の番組のMCに起用されたときはホントに驚いた。
 この話はキリがなくなるのでパス。

 問題は徳井の発言。タレント・タモリのいわば育ての親である赤塚不二夫の葬儀でタモリが口にした言葉をなんだと思っている。
 本人が「ギャグだ」と言ったって、他者がギャグにしていいことではない。不謹慎だよ。
 しかも使い方を間違っている。徳井がタモリに対して言うなら、
「タモリさんは、赤塚先生の生んだ芸術作品の傑作です」
 くらいだろう。さらに許せないのは、完全に滑ったこと。あまりにも場違いで、つまらなかった。仮に百歩譲ってギャグだったとしても、アンタは大先輩のギャグを潰したんだよ。
 当方がもう少しクレーマー体質なら、フジテレビに抗議の電話を入れている。

 予想したことではあったが、この発言に関連してタモリ関連のコミュにトピが立った。
 すぐにブログを書いた人もいる(この人とは少し話をしてみたいかも)。 
 2ちゃんねるでもいろいろ言っていたが、すぐに読めなくなった。「過去ログ」の読み方を誰か教えてください。≦(._.)≧

 で、トピの話。
 そんなことをして誰が喜ぶ。徳井はウカツだっただけで悪意はない。タモリ関連のトピで「徳井たたき」をする気か? トピ主がいっさい発言しないとこを見ると、いわゆる「釣り」の可能性が高い。
 案の定、事情も知らんクセに徳井を非難するコメントが入る。こんなのは見たくないから慌ててコメントを入れた。
  効果があったのかなかったのか、きつい徳井批判はなくなった。
 かわりに、「別に失言じゃないでしょ」って論調が続く。
 あのね。誰もそういうことは訊いてないの。「失言か」「失言でないか」で論争する気ですか? 
 あとの展開はグチャグチャ。

 結局、こんな世界に深入りしていると、わけのわからないことばかりで頭がおかしくなるんじゃないか、と思わなくはない。

2008年2月の朝日新聞から

2-1
1日
 恐妻家ぶりを嘆く同僚たちを尻目に、亭主風を吹かす壇上吾朗。(朝刊36面)
 テレビの新番組の紹介欄。書き手は柏木友紀記者。相当気持ちの悪い文章で、全文を引用したいほど。たぶん、気持ち悪さの原因のひとつは紋切り型に満ちあふれていること。引用部に出てくる「亭主風を吹かす」あたりは紋切り型で死語? ひとつひとつ検証するとおもしろいかもしれないが、そういう性格が悪いことをしてはいけない。で、何が気になったかというと、「恐妻家ぶりを嘆く」って表現。「自分の妻がいかに恐ろしいかを嘆く」くらいの意味で使っているのではないかと思われる。よーく考えるとヘン。特定の人物の「恐妻家ぶりを嘆」いて、他者が「しょうがないねぇ」とか言ってるのなら、まだマシかな。文中に出てきた「今日日」って表記もかなり気になった。たぶん、辞書や言葉の解説本以外で目にするのは初めて。「きょうび」なんて限りなく話し言葉だろう。文章中に使おうとしても、この表記を見たら、フツーの神経の人ならためらうと思うんだけど。

2-2
2日
(前略)など角界に課題は山積みだ(朝刊19面)
 むかーし、大先輩の校正者に、こういうのは誤用と教わった。八百屋でリンゴが山のように盛ってあるのは「山積み」でいい。でも「問題」や「課題」は「山積(さんせき)する」のが正しいそうだ。当時でさえ「最近はこんな使い分けもできなくなっている」感じになっていたが、その後何かの本で同様の趣旨のことを読んだ。最近はどうなんでしょ。

2-3
9日
 言葉の問題ではなく、単なる話題。「もっと知りたい!」(朝刊33面)のテーマは駅弁。停車駅が減って業者は半減しているのに、駅弁人気はむしろ高まっているとか。火付け役はデパートの催事。一例として京王百貨店新宿店の「駅弁の甲子園」の数字が紹介されている。売上トップは北海道・森駅の「いかめし」。これで38連勝だって。1966年に始まったこの催事の過去43回のうち40回も1位を占めている。今年の売上個数は集計中だが、昨年は5万8000個以上が売れ、2位の「牛肉どまん中」(山形・)に2万5000個の差をつけた。一昨年も2位の「たらば寿し」(北海道・釧路駅)より4万個ほど多かった。「以上」や「ほど」がついているのは概数だとわかるが、2万5000個だけはピッタリだったらしい(だから揚げ足取りはやめなさい)。
 1000円以上の弁当が多いなか、「いかめし」は470円。5万8000個×470円=2726万円か。今年同様会期が13日間とすると、1日平均約4500個売れて約200万円か。すげえ数字だな。駅弁の種類は約200種類。以前、このテの催事が2ケタの億単位の商いになる、と聞いて耳を疑った記憶があるけど、間違いありませんね。

2-4
19日
(前略)「今の守備じゃあ、試合に出してもらえるレベルじゃないのはわかっています」
 この発言に、しかし、僕は中田の才能を感じる。(朝刊19面)
 日本ハムの高卒ルーキー・中田選手の動向を伝えるルポ。書き手は西村欣也編集委員。なんでこんな書き方するんだろうね。いいオヤジが、一人称が極端に少ない新聞記事の中で「僕」なんて使うな、気持ち悪い。ってのはインネンだな。
 もう少し平静にインネンをつけよう。「しかし、」をこんなヘンなとこに入れる理由がわからない。フツーに「しかし、この発言に、僕は中田の才能を感じる。」の語順でいいじゃない。ただし、その場合は2つの読点のどちらかをとるべきだろう。それよりも大きな問題は、この「しかし、」の働きは何ってこと。よく読むとこの前後の文は逆接にはなっていない。書きかえるとしたら「むしろ」くらい。なくてもいい。つまり、これは使ってはいけない「曖昧のシカシ」ってことなんだろう。こんなバカな実例は初めて見た。

伝言板 板外編5──重言の話3

 いろいろあって、行きがかり上、「赤い本」の重言関係の記述を一部抜粋(これも重言)します。こんなにポロポロ抜粋して、お買い上げくださった読者の立場はどうなるんだ? 少しだけ胸が痛みます(←少しだけかよ!) でもね。重言に関する記述はこれだけじゃないの。

一応下記の続きです。
重言の話2】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1003738264&owner_id=5019671


●頻繁に見かける重言重言風の表現

【練習問題21】
 次の重言を修正するにはどうすればよいのか考えてください。
  1)だいたい60字ぐらい
  2)古来から
  3)第1回目
  4)まず第1に
  5)1階~3階までは

 ヘンな文章の原因になることが多い表現のひとつに、重言があります。重言はさほど大きな問題ではないので、文章自体がわかりにくくなるわけではありません。しかし、書き手の日本語力を疑われかねないので、注意が必要です。なかでも、1)~5)の重言は頻繁に見かけます。
1)の重言の修正案
  だいたい60字/60字ぐらい/約60字/60字前後
 ほかにも、いろいろな修正のしかたがあります。「だいたい〇〇ぐらい」は、「約〇〇前後」と似た印象の重言です。「だいたい〇〇ぐらい」のほうが目にすることが多いのは、言葉の響きがやわらかいために重言の程度が軽く感じられるせいでしょう。「だいたい〇〇ぐらいを目安に」という「三重言」と呼びたくなるような表現を目にしたこともあります。
2)の重言の修正案
  古来/古くから
 重言の例として指摘されることが多い用法で、同様の例としてあげられるのが「従来から」「旧来から」です。「来」の字に、時間的な始まりを示す「から」と同様の意味合いがあるため、重言になってしまいます(「から」のかわりに「より」を使う場合もあります。ほぼ同義なので、「から」に限って話を進めます。「から」と「より」に関しては★ページ参照)。
3)の重言の修正案
  第1回/1回目
 3)~5)はなぜ重言なのかを説明するのがむずかしく、「重言風の表現」とでも呼ぶべきかもしれません。
 3)の重言に関して、漢語表現の「第」と和語表現の「目」が併用されていること自体が不自然、という説明を見た記憶があります。いささか強引とは思いますが、妙に説得力を感じました。「第1回」でも「1回目」でもよいのに「第1回目」にするのは言葉がダブっている感じがするので、やはり重言と考えたほうがよさそうです。この「第」と「目」の例は、重言になるか否かを考えるときに応用できます。一方の言葉だけでも意味が通じるのに、両方の言葉を使っている場合は、重言ではないかと疑ってみるべきです。
4)の重言の修正案
  まず/第1に
「まず」だけでも「第1に」だけでも使えるのに、「まず第1に」とするのは重言でしょう。ちなみに、文章が「第2に……」「第3に……」と続く場合は「第1に」を使い、「まず」を使うなら、続きの文章は「次に」とか「さらに」とするべきです。
「第1に」が出てきて「第2に」が出てこない文章や、逆に「第1に」がないのにいきなり「第2に」が出てくる文章は、読み手を戸惑わせます。よく似た例でしばしば見かけるのは、「ひとつは……」という表現が出てきただけで、いつまでたっても「もうひとつ」が出てこない文章です。いずれも、「係り結ばず」の一種と考えられます。
5)の重言の修正案
  1階~3階は/1階から3階は/1階から3階までは
「~」は「から」の意味をもつ記号です。しかし、「1階~3階」と使った場合には、「から」だけではなく「まで」の意味も含むため、「1階~3階までは」は重言風の表現になります。同様の理由で、「東京~大阪間は」なども重言風の表現です。「1階から3階までは」が重言か否かはさらに微妙ですが、削除しても問題がないなら、「まで」は入れずに「1階から3階は」にするほうが無難でしょう。
 ちなみに、「1階~3階」と「1~3階」のどちらの書き方を選ぶかは趣味の問題でしかありません。個人的な感覚としては、「1~3階」のほうが簡潔な気がします。

●重言を修正しにくい例

【練習問題22】
 次の重言を修正するにはどうすればよいのか考えてください。
  1)消費者の立場にたって考える
  2)なぜ犯罪をおかすのか
  3)東日本が甚大な被害をこうむった

 重言の例として「馬から落ちて落馬する」という言葉が取りあげられることがあります。これは冗談に近いレベルなので、だれでも重言だと気づくでしょうし、修正するのもむずかしくありません。
【練習問題22】にした1)~3)も、つい使ってしまいがちな重言の例です。それぞれの文の動詞を漢字にして「立場に立って」「犯罪を犯す」「被害を被った」と書くと、重言であることがはっきりします。しかし、1)~3)の重言を修正するのは簡単ではありません。
1)の重言の修正案
  側に立って/立場になって/立場で/立場から
 これらの修正案は、いずれも「立場にたって」よりも語感が悪い気がします。つい重言を使ってしまう例が多い理由は、この語感の悪さです。原文が「消費者の立場にたって商品を開発する」なら、「立場を考えて」「立場を考慮して」など、修正の選択の幅が多少広がりますが、やはり語感は「立場にたって」より劣る気がします。
2)の重言の修正案
  罪を犯す/犯罪に走る
 ここであげた修正案は、あまりよい例とはいえません。「修正するにはどうすればよいのか考えてください」と問いかけておいてこう書くのは心苦しいのですが、修正するのが非常にむずかしい例です。「犯罪を犯す」と「罪を犯す」では、言葉のニュアンスが違ってきます。「犯罪」は刑法に背く行為で、「罪」は良心に背く行為という感じでしょうか。「犯罪に走る」なら意味はかわりませんが、大げさな印象になります。
3)の重言の修正案
  害を被った/損害を被った/被害を受けた/被害に遭った
 これもあまりよい修正案とはいえません。「被害」と「害」「損害」とでは、「犯罪」と「罪」以上に言葉のニュアンスが違っていると思います。「被害を受けた」は、厳密に考えると重言でしょう。「被害に遭った」は有力な修正案ですが、この例文の場合はしっくりしない気がします。
 言葉のニュアンスをかえずに重言を修正するためには、次のように書きかえる方法もあります。
  2)なぜ犯罪をおかすのか     →なぜ犯罪が生まれるのか
                  →なぜ犯罪が起きるのか
  3)東日本が甚大な被害をこうむった→東日本では甚大な被害が生じた
 ただし、2)の原文が「人はなぜ犯罪をおかすのか」のときには、この書きかえはできません。
 このように、書きかえができても語感が悪いことや、適切な書きかえがむずかしいことが、1)~3)の重言が使われることが多い理由になっています。


【Coffee Break】

重言に関する頭が痛くなりそうな話
 この重言に関する【Coffee Break】は、ほとんど言葉遊びに近い(これも重言です)ものなので、途中で頭が痛くなりそうになったら遠慮なく読み飛ばしてください。

●「特別な例外を除く」は「三重言」なのか
「犯罪を犯す」や「被害を被る」をつい使ってしまう理由は、ほかにもある気がします。まず、次の表現がなぜ重言なのか考えてください。
  ・特別な例外を除く
 この表現はかなり特殊なものなので、本文からははずしました。「三重言」の一種で、「だいたい〇〇ぐらいを目安に」よりも、「馬から落ちて落馬する」に近いものと考えられる表現です。
「だいたい〇〇ぐらいを目安に」は、「だいたい」「ぐらい」「目安」の3つの言葉が同じような意味なので、どの2つを組み合わせても重言になります。ところが、「馬から落ちて落馬する」は、「馬から落馬する」と「落ちて落馬する」は重言なのに、「馬から落ちる」は重言ではありません。同様に、「特別な例外を除く」は、「特別な例外」と「例外を除く」は重言なのに、「特別な例を除く」は重言ではなくなります。
 正確にいうと、「特別な例外」は重言風であって、重言とはいいきれません。「例外が特別なのは当たり前で、平凡な例外などはない」と考えれば重言ですが、「例外のなかでもとりわけ特別なものを指す」と考えれば重言にはならないからです。「きわめて特殊な例外」なら、強調表現であって重言ではない気がします。
「例外を除く」はよく目にする重言で、修正するには次のような書きかえが必要です。
  例外にする/例外と考える
 ここからが本題です。
 おそらく、「犯罪」「被害」「例外」が重言になりやすい理由のひとつは、「〇〇(を)する」「〇〇を行う」の形で使えないことです。「例外」の場合は「にする」や「と考える」の形なら使えますが、「犯罪」「被害」は、それすらも使えません。そのため、「犯罪を犯す」や「被害を被る」としてしまいがちなのではないでしょうか。
 たとえば、単語の構造が「被害」とよく似ている「負傷」は、「負傷する」の形があります。しかも、「傷を負う」としても「負傷する」と言葉のニュアンスがさほどかわりません。「負傷を負う」という重言をほとんど見かけないのは、このように適切な書きかえができるためです。

●「日ごろから」「ふだんから」は重言なのか
「古来から」(「従来から」「旧来から」も同様です)が重言であることは、かなり古くから指摘されています。しかし、つい使ってしまうのは、見た目と語感の問題が関係しているのではないでしょうか。
 次の3つの文を比べてみてください。
  1)この重言に関しては、古来多数の識者が指摘しています。
  2)この重言に関しては古来、多数の識者が指摘しています。
  3)この重言に関しては、古来から多数の識者が指摘しています。
 1)は「古来多数」と漢字が続くので見た目がよくありません(「多数」を「多く」にかえると、少しマシです)。「古来」の直後に読点を打ちたくなりますが、直前の読点と位置が近いことが気になります。かといって、2)のようにするのもヘンな感じです。3)のほうが見た目がずっとすっきりとしています。さらに問題なのは、「古来」よりも「古来から」のほうが語感がよいことです。読点の位置を意識しながら、1)~3)を音読してみてください。いちばん語感がよく感じられる(これも重言です)のは、3)のはずです。
「日ごろから」「ふだんから」にも、似たような問題があります。「から」をとって「日ごろ」「ふだん」にしても意味がかわらないので、重言風の表現です。この2つ言葉の場合は「から」がついてもつかなくても語感はさほどかわらない気がしますが、「日頃」「普段」と漢字で書くと、「古来」と同様に見た目の問題が出てきます。
 もちろん、見た目や語感がよいからという理由で重言を使うのは間違いです。しかし、本書で再三繰り返して(これも重言風です)いるように、多少ヘンでも語感のよい表現なら定着してしまう可能性があります。この場合は、「定着してしまう」ではなく「誤用がなくならない」とするほうが正確でしょうか。

●「第1号機」は重言なのか
 次の表現が重言か否か考えてください。
  ・第1号機目
  ・第1号機
「第1回目」が重言だとすると、「第1号機目」も重言になることはすぐにわかります。では、「第1号機」は重言ではないのでしょうか。
「号機」が「回」と同様に単位の働きをしているので、「第1号機」でも何も問題はなさそうです。しかし、たいていの場合は「第」を削除して単に「1号機」といっても文意に影響がなさそうなので、重言とも考えられます。さらに、「号機」が単位なら「1号機目」としてもよさそうですが、ややヘンな感じです。きわめて硬い語感の「号機」に、和語の「目」がつくからでしょうか。

 重言の問題を深刻に考えはじめると、文章が書けなくなってしまいます。本文で書いたように、重言があったからといって、文章がわかりにくくなるわけではありません。厳密に考えると重言ではないか、と思われる表現で許容されている例はいくらでもあります。あまり神経質にならずに、「重言っぽいな」と感じたら修正することを考えればよいでしょう。

【研究課題9】
 次の表現が重言か否か考えてください。
  おのずから/献身的に尽くす/自然の生薬/新発売/総称で呼ぶ/常日ごろ/
  排気ガス/みずから墓穴を掘る

●重言関連の話一覧
7)【重言の話1】(2008年07月30日)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-284.html

8)【重言の話2】(2008年11月24日)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-58.html

9)【伝言板 板外編4──重言の話3】(2008年11月25日)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-59.html

90)【重言の話4(第1稿)】(11月21日)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-863.html


【追記】
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%A2%E3%83%80%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5
================引用開始
範囲[編集]
波ダッシュは、範囲を表すために用いられる。
場所に対して: 東京〜大阪
時間に対して: 5時〜6時(もしくは5〜6時)
数量に対して: 100人〜150人(もしくは100〜150人)
一般に、波ダッシュの前後の語を限界として含む(100人〜150人の場合は、100人および150人を含む)。
日本語では、波ダッシュを「から」と読む。「……から……まで」のように、波ダッシュの後ろの語に「まで」を付けて読むこともある。
================引用終了

 音読するときに、〈波ダッシュの後ろの語に「まで」を付けて読む〉のはちょっとやりすぎの気がする。校正で「読み合わせ」をするなら、「5時〜6時」は「5じから6じ」。もう少し正確にやるなら「5じなみだっしゅ6じ」だろう。

重言の話2

えーと。一応下記の続きです。
【重言の話1】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=886320216&owner_id=5019671


つい使ってしまう重複表現ランキング
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=676147&media_id=45
=================================
 「頭痛が痛い」に「馬から落馬する」。よく考えると間違いなのはわかるけど、つい使ってしまう……そんな重複表現を集めた今回のランキング、特に日常で思わず使ってしまう言葉について聞いてみたところ、《一番最初/一番最後》が1位という結果に。続いて《最後の切り札》、《ダントツの1位》がランク・インしました。

 普段、多くの人が意識せずに使っているであろう《一番最初/一番最後》という言葉。確かに口語ではよく使う言葉ですが、「最初」は「いちばんはじめ」という意味なので、《一番最初》というと「一番いちばんはじめ」ということになり、「一番」の部分が重複してしまっています。同じく《一番最後》も「一番いちばんあと」となってしまいますね。このように言葉の意味に無駄な重複がある表現は「重言」と呼ばれ、できれば避けたい表現と言えます。同じように、3位にランク・インした《ダントツの1位》も、普段つい使ってしまいがちですが、「ダントツ」は「断然トップ」の略なので、「トップ」と「1位」が重複しています。その他にも《思いがけないハプニング》、《射程距離》など、あなたも何気なく使っているものがランク・インしているのでは? 言葉は時を経て変わるものでもありますが、本来の意味や使い方を知っておくことはとても大切。「実は…使い方を間違えていたコトバランキング」なども参考に、自分の日本語能力をチェックしてみてはいかがですか?
=================================
 ランキングも転記しておく。末尾の数字はなんなんだろう。使用頻度の指数みたいなもの?
1)一番最初/一番最後 100
 これは多い。いくら歌詞とはいえ、●ゆき様が使ったときはショックだった。
2)最後の切り札 95.3
 これも重言かー……。言われてもみれば、そうなんだろうな。要注意。
3)ダントツの1位 95.1
 朝日新聞にもたびたび登場する由緒正しい重言。
4)過半数を超える 91.6
 これもよく取り上げられる。
5)被害を被る 70.4
 当方が「赤い本」で取り上げた「重言が回避しにくい御三家」の一角。あとのふたつは「立場に立つ」「犯罪を犯す」
6)不快感を感じる 70.4
 これも回避しにくい。不快感を覚えるは「重言風」
7)思いがけないハプニング 68.1
 使っちゃいそう。
8)返事を返す 64.3
 これはギャグだろ。
9)射程距離 60.6
 重言だって認識されてるんだろうか。「射程」だとちょっとさびいしい?から、「射程圏」くらいが無難か。
10)元旦の朝 55.2
 これもよく取り上げられる。
11)過信しすぎる 53.8
 これはギャグだろ。
12)挙式を挙げる 51.5
 これはギャグだろ。
13)存亡の危機 50.8
 これは重言ではなく誤用って気がする。「滅亡の危機」(同義の言葉を重ねている)はアリ。「生死の分かれ目」(反対語を並べている)とは言っても「生死の危機」とは言わない。ネット辞書の用例は「会社のーをかけた企画」「危急ーの秋(とき)」。誤用と断言する自信はないけど、自分ではまず使わない。
 ちょっとひっかかった。「存続」の場合はどっちだ? 構造としては、「滅亡」と一緒だよな(意味は逆だけど)。素直なのは「存続がかかる」(「存亡」と成り立ちが違うのに同じ用法がアリ?)、「存続の可能性を探る」みたいな用法。でも「存続の危機」も言いそうなのはなぜだ?
「滅亡の危機」は「滅亡しかねない危機」だよな。「存続の危機」の場合は「存続するのがむずかしい危機」か?
14)お体御自愛下さい 47.1
 これもギャグに近い。
15)大体○○程度 45.0
 これもよく取り上げられる。「約」「くらい」「ほぼ」……etc.とバリエーションはいろいろある。
16)あらかじめ予定する 41.3
  これもギャグに近い。「あらかじめ予約する」ならもっと一般的。「予め」と感じで書けば、誰も重言にしたりはしない。ただ、「事前予約」とかけっこう目にする。
17)収入が入った 38.7
 これはギャグだろ。
18)満○周年 35.7
 使っちゃいそう。
19)すべて一任する 34.3
 使っちゃいそう。
20)捺印を押す 32.9
  これはギャグだろ。「押印」と言えば、誰も重言にしたりはしない。
21)はっきりと断言する 32.9
 使っちゃいそう。
22)最もベスト 31.7
 これはギャグだろ。「一番ベスト」ならけっこう見る。
23)頭をうなだれる 31.7
 使っちゃいそう。
24)各(毎)○○ごとに 31.2
 朝日新聞にもたびたび登場する由緒正しい重言。
25)炎天下の下 28.4
 これもよく取り上げられる。トピにも書いた。
26)秘密裏のうちに 25.6
 これもギャグに近い。「成功裏のうちに」という用例は見たことがある。
27)日本に来日する 20.5
 これはギャグだろ。以下はすべてギャグとしか思えない。もっとまともな例がいくらでもあるぞー。
28)馬から落馬する15.9
29)加工を加える 14.5
30)行動を行う 6.5

 これで終わると、単なる引用と言われそうなんで、少し書き足す。
 前回の日記で引用したけど、探すのがメンドーなヤツ。
【tobirisuの「足跡帳NO.2」の7月3日のタッチさんあてのコメント】は以下のとおりです(実は「以下のとおり」も重言風だと思っている。だって、「以下」だけでも意味は通じるよね)。


 ただ、校正校閲のトピに限ると当方は質問者側に回っていることが多いので、参考になるコメントに心当たりがあまりないのですが。
 そのかわりといってはなんですが、ほかの部分は参考になるかもしれません。

 当方のコメント集は下記にまとめてありますので、お時間のあるときにでもご覧ください。話はそれからです(笑)。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=655355978&owner_id=5019671

 日記だと、毎月恒例?の朝日新聞ネタや、下記は参考になるかもしれません。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=746503742&owner_id=5019671

 あと、マイミクの日記にこんなコメントをしたりもしています。

=====================================
 重言に関してはちとうるさいですよ。
 取り急ぎ、昔書いた原稿から。

1)よく見る重言の例
だいたい60字ぐらい/古来から/第1回目/まず第1に/1階~3階まで
2)避けにくい重言の例
犯罪をおかす/被害をこうむる/立場にたつ
3)重言か否か微妙な例
おのずから/献身的に尽くす/自然の生薬/新発売/総称で呼ぶ/常日頃/排気ガス
=====================================

 上記のなかで、ひとつだけ重言でもなんでもない正規表現があります(当方の勘違いでなければ)。当然おわかりですよね(笑)。

 もろもろに関しまして、間違いのご指摘や異説など、お待ちしております。


【追記】
 よく知られる重言の例
あとで後悔する/まだ未定/わたしのマイミク(笑)
●重言関連の話一覧
7)【重言の話1】(2008年07月30日)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-284.html

8)【重言の話2】(2008年11月24日)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-58.html

9)【伝言板 板外編4──重言の話3】(2008年11月25日)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-59.html

90)【重言の話4(第1稿)】(11月21日)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-863.html

【重言の話5】(11月21日)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1176.html

【続きは】↓
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-59.html

つまらんダジャレは嫌いだぁ!13──放屁考

【つまらんダジャレは嫌いだぁ!シリーズ】 お品書き
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-786.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1328602365&owner_id=5019671

 どこで思いついたかは決して訊かないでください。前日の日記ですorz。
 上品でノーブルなtobirisuのイメージが多少崩れますが、一時の気の迷いと笑って忘れてやってください。

【問題】
誰にでもわかる簡単なクイズです。
「にぎり」「ちらし」といえばなんの種類でしょう。

















【ヒント】
本日のサブタイトル

2008年1月の朝日新聞から

1-1 
17日
☆5七歩成の場面ではすでに先手のリードが消え、ヨリが戻っていたのだ。(朝刊23面)
 将棋欄。書き手は剣記者。ニュアンスはわかる。形勢互角になっていたという意味だろう。しかし、「ヨリが戻る」にこんな用法があるのだろうか。ネット辞書を索いてみた。
 より【縒り・撚り】
 よること。また、よったもの。「糸に―をかける」
 縒りが戻・る【縒りが戻る】
 1かけた縒りが、もとに戻る。
 2物事が元通りになる。特に、男女の仲が元通りになる。「別れた恋人と―・る」
 では「よる」とは何かと調べようとすると、該当項目がない。なめとんのか! 手元の紙の辞書を繙くと、「より」の欄に「2本以上の糸を組み合わせること。組み合わせた糸」とある。こうでないと辞書じゃねえよ。こうして辞書を見ると、形勢互角になったんなら「ヨリが戻る」でも間違いとは言い切れない気がしてくる。でもなあ。そもそもこんな表現使う必要がないだろう。「先手のリードが消えていたのだ」で意味は通じるんだから。ゲスな勘ぐりをすると、「ヨリが戻る」と「寄り返す」の混用じゃないだろうか。

1-2 
24日
今回は足をすくわれた感じ(朝刊37面)
 コメントに出てきた言葉。正しい表現に出会ってやや面食らってしまうんだから、もはや末期症状なんだろうな。これってコメント主がちゃんと「足をすくわれた」って言ったんだろうか。「足元をすくわれた」と言ったのを訂正したのなら、記者のファインプレー。そのうち、ちゃんと「足をすくわれた」と言っても「元」を挿入されるようになるんだろうなぁ。

1-3 
24日
 府警生活経済課ハイテク犯罪対策室の調べによると、大学院生は昨年10月から11月にかけて、無断でテレビで放映されているアニメ画像を使ったウイルスを作成。(夕刊1面)
 言葉の問題ではなく、修飾の順番の問題。この文だと、「無断で」は「(テレビで)放映されている」にかかってしまう。もうひとつ、「昨年10月から11月にかけて」行なわれていたのが、「放映」なのか「作成」なのかわかりにくい。原則に従うと「作成」にかかるのだが、この文脈だと曖昧になっている。常識的に判断して、通常の語順にしてみる。
【修正案1】
 府警生活経済課ハイテク犯罪対策室の調べによると、大学院生はテレビで放映されているアニメ画像を無断で使ったウイルスを昨年10月から11月にかけて作成。
 相当ヘンだな、と思いつつ、「無断で」が不要な気がしてくる。全体のテーマが「著作権法違反容疑」だから無理矢理挿入した感じがする。通常は「昨年10月から11月にかけて」のような「時を表す副詞(節)」は前にもって行きたいところだけど、この文では無理。結局、一文にこれだけ盛り込むと、よほど注意しないと無様になるってことかな。

朝日新聞から(2007年12月)※11月はおやすみ

12-1
11日
 高砂親方は「(中略)」とぶぜんと話した(朝刊38面)
 やはり「憮」が使えない以上、まぜ書きを避けるには「ぶぜん」とするしかないのね。これは誤用のほうだろうな。こういう微妙な例を見れば見るほど、自分では使えなくなる。ちなみに「憮然として話す」はどうなんだろう。「憮然とした表情」とか「憮然とした様子」って使い方が一般的。

12-2
15日
 新聞を読んいて本気で笑ったのは久しぶりかも。朝刊に紅白歌合戦に関する記事が出ている。書き手は野波健祐記者。話題の中心は、SMAPの中居正広が紅組の司会をすること。男性が務めるのは51年ぶりなんだって。問題は中居は白組の歌手でもあること。笑ってしまったのは、次の文章。
 大将が敵陣で舞い踊るさまを見る紅組の面々の心境はいかばかりか。一方、白組陣営も「中居クン、わざと音程はずしたりしないよね」と間者疑惑をぬぐいきれないまま、SMAPを見つめるのか……。(朝刊21面)
 間者って言葉を目にしたのはいつ以来かな。もし、中居クンが音程をはずしたらスパイだからなんだろうか。違うと思う。

12-3
25日
 そう斜に構えなくても、という向きもあろう。(朝刊1面)
 7月にも「天声人語」に「斜に構える」が出てきた。同じ書き手だろうな。正用とも読めなくないからタチが悪い。

12-4
27日
指了図の●9五銀には驚いた。文字通り、序盤の勝負手だ。
 将棋欄。書き手は(青)記者。誤用とは少し違うけれど、よく見るヘンな表現。新聞で見るとは思わなんだ。どこが「文字通り」なんや、と一応ツッコミを入れてみる。

朝日新聞から(2007年8~10月)

●8月の朝日新聞から(忘れ物)
8-6
18日
ホッピーをあらかじめ焼酎で割った新商品は(朝刊別刷b1面)
 すっかり有名人になってしまったホッピービバレッジの石渡美奈副社長のインタービュー記事。書き手は吉野園子記者。ウイスキーを水で割ったものが水割り。割られるもののほうが量が少なく、割るもののほうが量が多い。ここまでは常識だよな。「ホッピーを焼酎で割った」らほとんど焼酎のロックでしょう。とは思うが、b2面には同様表現が頻出する。
「ホッピーをあらかじめ焼酎で割ってあるものが」
「リキュールで割るなど新しい飲み方」
「カンパリ、カシスなどで割る飲み方」
 あげくのはてには「焼酎割り」なんて表現も出てくる。ってことはホッピーってそういう飲み方をするものなの?

8-7
27日
自ら「ラッキー」という16勝目は難産のたまものだった。(朝刊17面)
 微妙。「苦労のたまもの」「努力のたまもの」などの場合は「成果」のような意味なので、「難産のたまもの」もアリかもしれない。語感的には相当イヤ。

●9月の朝日新聞から
9-1
2日
ともに1回戦で負けているので、もうこれ以上は負けられない。(朝刊27面)
 将棋の観戦記欄。書き手は遊記者。「ともに負けられない一戦」はスポーツ中継などで頻繁に耳にする。よせばいいのに「絶対に」なんかをつけることもある。話し言葉としてはおなじみだけど、書き言葉で見るのは珍しく、相当ヘン。本当に「どちらも負けられない」なら、すごい戦いになる。この表現は、なぜか本当に負けられないときには使えない。本当に負けられないトーナメント戦でこんな言葉を使ったら単なるバカ。正確には「負けなくない」なんだろうけど、それはそれでヘンだよな。まあ、百歩譲って、慣用表現として「ともに負けられない」は認めるとしよう。それでもこの用例はヘン。将棋のA級リーグ戦は10人の総当たりで先は長い。緒戦で負けても、まだ騒ぐようなことではない。「ともに連敗は避けたいところ」ぐらいだろうか。

9-2
4日
だが、結末を予想できない真剣勝負は東京ドームのファンをくぎづけにした。(夕刊1面)
 書き手は近藤幸夫記者。97年10月に開催され、格闘技ブームの火つけ役になった、(イヤな読点だな)高田延彦対ヒクソン・グレーシーの試合に関する記述。なんで異和感があるのか説明するのはむずかしい。試合が凡戦だったので「釘付け」にはしなかった、というのはインネンだろう。注目を集めたのは間違いないとわかっていても異和感があるのはなぜだろう。「釘付け」ってのがいかにも紋切り型だから気持ちが悪いのだろうか。たとえば、激しい路上の殴り合いが通行人を釘付けにする、ならマシな気がする。格闘技観戦に来たファンなら、試合に注目するのは当然だから? むずかしくて手に負えません。

9-3
12日
 攻守のバランスの取り方が難しい、濃密なせめぎ合いが続いている。(朝刊20面)
 将棋の観戦記。書き手は剣記者。これにインネンをつけるのはやりすぎかな。昔、何かの本で「せめぎ合う」は本来は肉親の相克のようなときに使う。安易に使ってはいけない……みたいなことを目にした。それ以来、使えなくなった語彙のひとつ。たしかに大げさだよな。

●10月の朝日新聞から
10-1
7日
近年の「心のとりで」になっている順位戦の不調は、忸怩(じくじ)たるものがあるだろう(朝刊25面)
 将棋の観戦記。大川慎太郎記者。誤用の問題でよくとりあげられる「忸怩たる」。正解は「深く恥じる」。よくある誤用は「悔しく思う」。この場合は微妙かな。

10-2
16日
嫌いな言葉の双璧は「生き様」と「こだわり」だ。(朝刊31面)
 天野祐吉のコラム「CM天気図」。「生き様」って言葉をイヤがる物書きは多い。よく目にするけど、もうダメでしょうね。同様に、肯定的な意味での「こだわり」ももうダメだろうな。コラム中でもふれているが、感動したときに「鳥肌が立つ」のもフツーになっている。こうして言葉は破壊され、個人的には使えない言葉がどんどん増えていく。

10-3
17日
 ロッテが緊迫感のあるしのぎ合いを制した。(朝刊14面)
 プロ野球のパリーグのクライマックスシリーズの第2ステージ第4戦(なんのこっちゃ)の記事。冒頭の文。書き手は志方浩文記者。文中には「チャンスをつぶし合うしのぎあいの末」なんて記述もある。まずね。冒頭は「しのぎ合い」で文中は「しのぎあい」はヘンでしょ。文中は直前に「つぶし合い」があるからですかね。そんな細かいことを気にするぐらいなら、こんな短い文章で「しのぎ合い」なんて特徴のある言葉を2回も使うなよ。それ以前の問題として、「しのぎ合い」はたまに目にするけど、現段階では誤用だろうな。

10-4
26日
150キロ台の直球に多彩な変化球を持ち、制球力も良い。普通に投げれば2勝は堅く、流れは日本ハムに傾く。(朝刊18面)
 プロ野球の日本シリーズを占う記事中でダルビッシュについての記述。書き手は志方浩文記者。見たことのある名前だな。まず、日本語の問題。「制球力も良い」は明らかな誤用。「制球もよい」か「制球力もある」。この「制球/制球力」ってのは新聞特有の表現かね。「主戦」とか「左腕」とかの仲間。無理矢理日本語にしている観が強い。フツーの言葉にすると「コントロール」だろう。「コントロールがいい」とはいっても「コントロールがある」とはいいにくい。ということは、「制球=コントロール」なのかね。「コントロールがない」はちょっと異和感があるが、なぜか「ノーコン」はアリ。だんだんわからなくなってきたので、文章の中身の話にする。「普通に投げれば2勝は堅く」ってなんなんでしょ。何を根拠にそんなことが断言できるの。実際、ダルビッシュは1勝しかできなかったはずで、きっと「普通」じゃない投げ方をしたのだろう。

10-5
27日
 今年の12球団で監督がチームを一番把握している日本ハムと中日が日本シリーズに駒を進めた。(朝刊27面)
 元プロ野球選手の衣笠祥雄の記事だからおおめに見るべきかな。「最も~なひとり」の類いはけっこう見るけど、ここまでひどい「一番」の使い方はめったに見ない。誰か教えてあげなよ。

朝日新聞から(2007年8月)

【8月】
8-1
2日
 だから、というわけではなかろうが、問題発覚後、先月30日の成田空港に戻ってきた時も、理事長に謝罪した国技館でも本人はぶぜんとした表情。行いを悔いたというより、ふてくされているようにさえ見えた。(朝刊19面)
 渦中の朝青龍に関する記事。
「先月30日の」の「の」はないだろう。フツーに考えれば「に」。直後の「成田空港に」との重複が気になる? そんなレベルの高いことを気にするような文章じゃない。どうしてもっていうなら、「先月30日、」とするしかない。でもそんなことをすると読点だらけの一文になってしまう。もともと読点が4つもあるみっともない一文なんだから。もう少し細かいことを書くと、「戻ってきた時も」と「国技館でも」の並列も気持ち悪い。前者が「時」で後者が「場所」だからだろうな。最低限の修正をしてみようか。

 だからというわけではなかろうが、問題発覚後、先月30日に戻ってきた時の成田空港でも、理事長に謝罪した国技館でも本人はぶぜんとした表情。

 ホントは「先月30日に戻ってきた時の」は「先月30日の帰国時の」のほうがスッキリするけど、朝青龍の場合は「帰国」とはしにくい。新聞などで見る「再来日」もなんかヘンな感じだよな。
 と悪態をついて、やっと本題に入る。何がひっかかるって、「ぶぜん」。まず表記が異様。「憮」が使えないからって、これはないでしょう。「ぶ然」ってまぜ書きとどっちがイヤかっていえば、どっちもありえない。
 で、「憮然」の意味は、「goo辞書」には以下のようにある。
  (ト/タル)[文]形動タリ
  (1)思いどおりにならなくて不満なさま。
  「―たる面持ち」
  (2)落胆するさま。
  「昨夜幽明の郷に逝けり…―として大息する/佳人之奇遇(散士)」
  (3)事の意外さに驚くさま。
  「一たび日本の秋を看るや、忽ちにして―自失すること/日本風景論(重昂)」
 この(1)の意味なんだろう。少し前の辞書には(2)の意味しかのっていないけど、実際に目にする用例は圧倒的に(1)。誤用が多すぎて、もう正用扱いになったてことかね。もっとも、「goo辞書」は微妙な位置にある用法も無節操に採用していくからな。
 本来は「悄然」に近い意味と考えていたが、こっちの用法はここ数年見た記憶がない。一般的な誤用だと「不満げ」「納得がいかない」「ふてくされた」みたいなニュアンスだろう。そんなふうに思っていたから、「行いを悔いたというより、ふてくされているようにさえ見えた。」って一文が、誤用のうえにクドく感じられた。

8-2
5日
 朝刊37面の「ことば談話室」。今回のテーマは、〈文末の「(笑)」〉。
 文末の「(笑)」は、本来は座談会などで、笑い声が起きたことを表す記号だったとのこと。そうだったかな。昔から、本人が冗談まじりに笑いながら発言したときの記号だと思っていた。笑い声が起きた場合は、「(一同笑い)」とか書いてあったような。昔のことなんで、記憶が定かではない。
 現代の用法は、圧倒的に本人の「苦笑」「照れ笑い」のニュアンス。同様の書き手の心情を表すのに、(泣)(涙)などがあり、バリエーションは無数。orzあたりは大傑作だと思う。

8-3
9日
 この試合を含め、最近7試合で被本塁打は7。過去3シーズンの年間被本塁打は12~14本だから、やや打たれすぎだ。(朝刊15面)
 被本塁打数の多さが目につくロッテの渡辺投手に関する記事。問題は「やや打たれすぎ」。「やや」+「~すぎ」って形容矛盾の一種じゃないだろうか。同じような例でも、「ちょっと打たれすぎだ」ぐらいならそんなに異和感はない。「ちょっと」が砕けた表現だから、とも思ったが、少しかための「少々打たれすぎだ」でもそんなに気にならない。ってことは、そんなに気にする必要はないか。どの副詞を使っても、「あまりにも打たれすぎだ」ほどではないけど打たれすぎ、ぐらいの意味だろう。で、引用文に戻ると、最近の7試合で約半年分打たれてるんだから、「やや」なんてレベルではなく「いくらなんでも打たれすぎ」でしょう。

8-4
15日
 先発の右腕山井にマウンドまで来て一言檄(げき)を飛ばし、左の林と勝負させた落合監督。(朝刊11面)
 ずいぶん前から問題視されている「檄飛ば」。スポーツ記事に出てくる妙な日本語の定番中の定番。このところ朝日新聞紙上ではあまり見なかった気がする。これも「誤用だけど定着」の代表格かな。あと、「ゴボウ抜き」なんてのも、もう誰がどう言っても本来の意味には戻んないだろうな。

8-5
 1回から2死満塁の好機を作るなどしていたが、要所では橋本の時に100キロを切る緩い変化球に、苦しめられていた。(夕刊3面)
 言葉の使い方の問題ではないけど、あまりにも見事な「修飾語の不適切な順番」の例だったもんで。本多勝一に教えてあげたい。一読したときは「(主力打者の)橋本の時に」と読んでしまい、わけがわからなかった。原則どおり、「橋本の」を「緩い」の直前にもってくれば問題がない。

詭弁2──性善説の証明

【命題】
risuは性善ある。
【証明】
 risuが性善であることを証明するためには、「risuは性悪(こう書くと、「ショウワル」と読みたくなるのが人情、って話はおいておく)である」という誤った命題について考えるのが真理に到達する近道になる。
「悪」という字をよく見ていただきたい。「亜」と「心」で構成されている。
「心」は「心」以外のナニモノでもない。しからば「亜」とはなんぞや。
「亜」とは象形文字で、「人の背がみにくくまがった形」(『新漢和辞典』さんよぅ。そんなこと書いていいの? ノートルダムあたりで問題になるよ)が元になっていると言われる。
 ここから「みにくい」「おとる」意味になり、転じて「次ぐ」「次」などの意味を持つ。
「まねをする人」「追随者」などの意味になる「亜流」という言葉が知られる(ちなみに、これは日本独特の解釈で中国では「同じ流れを汲む人」くらいの意味。日本でも本来はそういう意味って説もあるけど都合が悪いことは知らない)。
 これで明々白々である。risuにとって、「悪」は「亜流の心」なのである。必然的に、「本流の心」は「善」以外にありえない。
 ゆえに、risuの本性は「善」である。

 いかなる反論も認めません。<( ̄- ̄)> エッヘン!

詭弁1──性悪説の証明

【命題】
 人間は性悪(せいあく)である。
【証明】
「偽善」という言葉がある。そして「偽悪」という言葉も存在はするが、「偽善」ほどの一般性は持たない。
 一方、「露悪」という言葉があり、「露善」はほとんど使われない。
 つまり、「偽善」と「露悪」とが、より普遍性を持つ概念である。
 これで明々白々である。人間にとって、「善」は偽るものであり、「悪」は露わになるものなのである。
 ゆえに、人間の本性は「悪」である。

 ちなみに、risuは性善です。エヘッ。

最近おいしかったもの23──わずか400円の快楽

 この前の日曜日(9日)、久しぶり朝市に行って秋刀魚を買う。
 5尾(魚屋さんは「本」で数えるみたい)400円はいつもと同じ。バラ売りもしてくれるが、その場合は1尾100円になる。5尾を買ったのはこの秋2度目。コロコロの鯵(1尾100円)も気になったが、今回は秋刀魚にする。
 実は最近、マイミク2人が立て続けに秋刀魚料理の写真をアップしやがって、お口が秋刀魚を求めていた。秋刀魚を5尾も買うと献立は秋刀魚づくしになる。だいたいメニューは決まっている。
・刺身
・なめろう
・酢なめろう
・中骨焼き
 これに前回から新たに蒲焼きが加わった。
 
 今回の秋刀魚はいつもより若干脂が少なかった。それでもバラしていると出刃も指先もギトギトになるけど。

【秋刀魚の調理法】
 完全に我流なもんで、アドバイスがある方はでひお願いします。

 まず内臓を取り出す。
 最近テレビで見た方法を試してみた。胸びれのすぐ後ろあたりを切るのだが、このときに完全には切り離さない。周囲の皮にグルリと切れ目を入れて嬲り殺し状態にして、背側から骨を断つ。その一方で肛門のすぐ前あたりの腹側に2cmくらい切れ目を入れる。こうして頭をゆっくり引っ張ると、きれいにワタがついてくる。この方法はほかの魚にも使えるらしい。実におもしろい(湯川風)。
 
 秋刀魚を三枚に下ろす。
 なかなかうまく下ろせない。鯵なんかだと、少し頑張ると骨の部分にほとんど身が残らないので、中骨を焼いて食うつもりなら意識して身を残す必要がある。ところが秋刀魚だと、ちょっと油断すると超大名下ろしになってしまう。やっぱり脂が強いのだろうか。

 中骨はざっと洗って水気をとり、鬼塩をしてキッチンペーパーでくるんで放置。
 三枚に下ろしたほうもざっと洗い、キッチンペーパーで水気をとる。

 本来はここで皮を剥くが、今回は、刺身分はあえて皮を残すことにする。
 刺身にするのは片身の背側。フツーの刺身のように片身に対して垂直に切ると、中骨が残って気になる。片身の背側を4本(ってことは丸1尾分強)を刺身に。皮には細かく飾り包丁を入れる。思ったより皮がかたい。もしかすると、皮目を少し炙ってからのほうがいいかもしれない。

 残りの6片身のうち、身が厚めのものを4枚(ほぼ2尾分)選んで蒲焼き用に下ごしらえする。
 タレは麺つゆ10、酒5、醤油2くらいの割合。砂糖とおろし生姜適量を入れてまぜる。
 片身を半分に切り、このタレに20分くらいつけただろうか。
 
 この間に、なめろうづくりに着手。
 残りの秋刀魚(2尾分弱)をたたき、生姜と長ネギのみじん切りを混ぜながら、ひたすらたたく。味噌をくわえてひたすらたたく。全体がなじんだくらいで4分の1程度を別の器にとり、酢をかけ回す。なめろうは、鯵でも鰯でもうまいが、酢なめろうに限ると、秋刀魚がうまい。味の力強さが違う。
 
 魚焼き器のホイルを敷き(敷かなくてもいいけど、中骨をそのまま網にのせるのはちょっと危険を感じる)、中骨を並べる。
 中骨の片面が焼けたところでひっくり返し、蒲焼きの準備。
 フライパンを軽く熱して、皮目から投入。焦げないように軽く揺すりながら、焼き目がつくくらいでひっくり返し、20秒くらい待って(待たなくてもいいかも)タレを投入。ひと煮立ちしたらOK。なんせ生で食えるくらいのものだから、焼き目がつく程度でいい。

 前回初めて適当に作って気がつき、今回少し注意深く作って確信したけど、秋刀魚の蒲焼き丼はとんでもなくうまい。鰻の蒲焼きはタレの味で食ってるようなものだし、秋刀魚の蒲焼きの缶詰めに至ってはほとんど煮物だと思う。
 薄めのタレで焼いた蒲焼きはうまいわ。ひと口目で完全にやられた。脂とタレが渾然一体となった味が口の中にフワーッと広がる。しかもやわらかい。新鮮な秋刀魚の脂は全然クドくないから、タレは薄めでいい。
 いまの感覚だと、秋刀魚料理のナンバーワンかも。

 夜に食べたのは半身の上半身。ほかにいろいろあるので、1人2枚にしておいた。
 下半身はタレごとグラタン皿に移して冷蔵庫へ。
 翌朝、ペペロンチーノ(色見を考えて、アスパラを加える)を作る。できたてに、グラタン皿のままトースターで3分焼いた秋刀魚の蒲焼きをのせて食う。これがとんでもなく犯罪の味だった。上半身は、小骨がが少し気になるが、下半身はそんなことはない。間違いなくうまい。

 ほぼそのまま残ってしまったなめろうは、翌日の晩にさんが(要はハンバーグ)に。これがまた泣きたいくらいうまい。いつもは焼く前に味噌を増量するんだけど、今日はそのままやってみる。
 これは好みの分かれるところだな。ポン酢なんかで食べるなら、味噌は増量しなくてもいいかも。

キラキラ星見っーけ──朝日新聞から番外編

 ここ数年、朝日新聞を隅から隅までくまなく斜め読みして誤用をメモしてきたけど、一、二を争うバカな誤用を見つけてしまった。一応、天下の?「天声人語」。ここまでみっともないのは珍しいと思う。それとも日本語はここまで破壊されてしまったのだろうか。半分マジで抗議の電話をすべきか否か迷っている。

11月6日の「天声人語
http://www.asahi.com/paper/column.html

天声人語全文(朝日新聞のサイトから引用)】=========
 それは、きょうの日を予言した熱狂だったように、いまになれば思われる。無名だったオバマ氏が4年前、一躍全米に名を広めた演説のことだ。民主党全国大会での鮮やかな雄弁を、取材で会場にいて聞いた▼クリントン夫妻や、その年の大統領候補ケリー上院議員……。きら星が光る会場の空気は「オバマって誰?」だった。だが登壇し、話を始めると、大聴衆は私語をやめ、たちまち吸い込まれた。きら星もかすむ歓声と拍手が、「祖国アメリカ」を語る言葉に湧(わ)いた▼米国の民衆は政治家に言葉を求め、言葉を楽しむ。心に響く言葉によって連帯感を強め、将来を確かめ合う光景は、日本の政治風景とだいぶ違う。かの地の選挙が「民主主義の祭り」と呼ばれるゆえんでもある▼その祭りに勝ち、オバマ氏は大統領になる。4年を経た勝利演説でも聴衆を魅了していた。「民主主義を疑っている人がいるなら、今夜がその答えだ」。初の黒人大統領になる自らを、建国以来の理念に重ねた▼無名かつ無銘から登りつめた勝利の言葉は、それゆえに重い。人を勇気づけもする。ひるがえって、世襲議員の首相が続く日本とは、残念ながらだいぶ違う。選挙は将来への賭けだという。米国民は「変革」のサイを投げた。こちらは賭ける機会も見通せぬまま閉塞(へいそく)感が募るばかりだ▼「真に偉大な大統領になりたい。情けない大統領ならいくらでもいるから」と、氏はかつて語っていた。きょうの興奮がさめていけば、後には厳しい現実が控えている。言葉の真価は、これから問われる。
=================================

 これはヒドい。何がヒドいって、文章も相当ヒドいけど、話にならないのは2カ所出てくる「きら星」。「きら星が光る会場」「きら星もかすむ歓声と拍手」って、どういう意味で使ってんだよ。
 紋切り型の表現のひとつに「きら星のごとく」というのがあり、ここから、「きら星」という言葉があるかのように誤解している人は多い。これは「綺羅、星のごとく」と書くのが本来の形(読み方は「ほし」であって「ぼし」ではないはず)。いくらなんでも、現在では「きら星」という名詞がある、って話にはなっていない。
 下記の説明あたりがわかりやすい。 
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa1071180.html

【上記サイトから一部引用】===================
■立派な人が連なり並んでいることを形容する「きら星のごとく」という言い回しがあって、「きら星」という言葉が「きらきら輝く星」という意味の名詞のように扱われていますが、実は「綺羅、星のごとく」という言い方から誤ってできた言葉だそうです。「綺羅」(「綺」は綾織りの軽い絹、「羅」は透けるような薄い絹の意)は「美しい衣服」のことで、「綺羅、星のごとく居並ぶ」は、「美しい衣服で着飾った人が、星のように居並ぶ」という意味。
=================================

 と書いてから辞書を索いてのけぞる。(←先に索けよ!)
 どうやら最近の辞書は、これを認めている傾向がある。
=================================
ネット辞書『大辞泉』
きら‐ぼし【綺羅星/煌星】
《「綺羅、星の如し」からできた語》きらきらと光り輝く無数の星。地位の高い人や明るいものが多く並ぶようすのたとえ。「―のごとく並ぶ各国の元首」

ネット辞書『大辞林』
きらぼし2 【▼綺羅星】
〔補説〕 「綺羅(きら)、星(ほし)の如し」という言い方から、誤ってできた語
立派な人が連なり並んでいることをいう語。
有力な財界人が―のごとく並ぶ
=================================

 決定的に目眩を覚えたのは、手元の『広辞林』(1988年刊)の記述。
=================================
きら-ぼし【〈煌星】 きらきら輝く星。
================================= 
 20年も前からアリってことですか。当方の認識違いだったらしい。
 でもさ。この誤用が生まれた理由がバカすぎだろ。星がキラキラ光るからだよ(違うのかな)。絶対使いたくない。
 百歩譲っても「きら星のごとく」って形限定だと思う。「きら、ほしのごとく」と読まなくてもいいよ。「きらぼしのごとく」でも大目に見るよ。ちょっとかえて「きら星のように」くらいはアリかな。
「きら星が光る会場」「きら星もかすむ歓声と拍手」はさすがに異和感が強い。

つまらんダジャレは嫌いだぁ!12──地獄考

 一応8月7日の日記の続きです。
【つまらんダジャレは嫌いだぁ!11──七夕の早朝に】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=894036511&owner_id=5019671

 ふと思い立って「地獄」がつく言葉を調べてみた。

 まずWikipediaを索く。「地獄」ではロクなものが見つからなかったが、「八大地獄」(「八熱地獄」とも言うらしい)でヒットした。
http://ja.wikipedia.org/wiki/八大地獄

1)等活地獄
2)黒縄(こくじょう)地獄
3)衆合(しゅごう)地獄
4)叫喚地獄
5)大叫喚地獄
6)焦熱地獄
7)大焦熱地獄
8)阿鼻地獄(無間地獄)「無間」の読みは「むけん」らしい

 さらには「八寒地獄」ってのがあるらしい。
1)?(安頁)部陀(あぶた)地獄
2)尼刺部陀(にらぶた)地獄
3)?(安頁)听(口斤)陀(あただ)地獄
4)?(月霍)?(月霍)婆(かかば)地獄
5)虎々婆(ここば)地獄
6)?(口※)鉢羅(うばら)地獄 ※は「温」の旁(右側)
7)鉢特摩(はどま)地獄
8)摩訶鉢特摩(まかはどま)地獄

 はて、「血の池地獄」や「針山地獄」はカテゴリーが違うんだろうか。
 
 このほかに、慣用的に使うものも相当ありそうだ。
 思いつくままに並べてみる。

  蟻地獄
  生き地獄
  女殺油地獄
  借金地獄
  受験地獄
  通勤地獄
  聞いて極楽見て地獄

 あと、ラジオでよく聞くのは「ただいまのジゴク」かな。
 ↑まさかこれを書きたい一心で?

朝日新聞から(2007年7月)

7-1
2日
 「ここで足元をすくわれたら一気に落ちるからね」(朝刊16面)
 プロ野球のロッテの清水投手のコメント。「足元をすくう」はこのところよく目にする。前にあるサイトに質問してみたところ、昔の文献にあることはあるそうな。何十年の間に何例かが見える、なんてのは使用例というより誤用と言うべきでは。一方で「誤用」としている意見も目にする。とはいえ、このところ確実に目にする機会が増えている。個人的には、「使いたくない」表現。あと何年かで「もう誤用とはいえない」表現になるんだろうな。

7-2
9日
先場所不覚を取った安美錦にまたも足元をすくわれた。(朝刊15面)
 今度は相撲の記事。スポーツの解説なんかで使いやすいからタチだ悪い。ただね。フツーに「足をすくわれた」ってしておけばいいと思うんだけど。

7-3
12日
一票では変わらないと斜に構える御仁がいるが、棄権の零票ではなお変わらない。(朝刊1面)
 天下の(?)「天声人語」もこういう表現を使うようになったのね。「斜に構える」も使いやすいがために誤用として定着しつつある。「斜に構える」「さわり」「役不足」を、定着しつつある誤用の御三家と勝手に考えている。先に書いた「足元をすくう」や「射程距離」あたりもかなり危ういところにいる。ただ、「射程距離」はうるさく言う人が増えたせいか、「射程圏」とかにしている例も増えてきた気がする。辞書的には正しい「射程」は、さすがに言葉足らずの印象があるせいか、あんまり見ない。

7-4
14日
特に20代は斜に構え、頑張るなんてかっこ悪いと思っていた。(23面)
 「俳優」の濱田マリのコメント。ちょっと意外だったけど、最近の新聞は女性でも「俳優」って書くのかね。「女優」は性差別用語なんだろうか。なんか違うよな。

7-5
25日
 早川が左手中指のけがで登録を抹消され、2軍で打率2位と結果を残していた角中に白羽の矢が立った。(21面)
 これは「もう誤用とはいえない」例なんだろうな。少し前に朝日新聞の投書欄で、「本来は人身御供の意味で使う白羽の矢を……」みたいな意見を読んだ気がする。メモしとくんだった。そりゃごもっともなんだけど、もう無理でしょ。本来の意味で使ってる例なんて、記憶にない。まあ選挙惨敗後に起用される新首相なんてのは、本来の意味の「白羽の矢が立つ」なんだろうけど。そういうふうに「誤用」と決めつける意見を、なんの注釈もなく掲載する見識ってどうなんでしょ。あくまでも「誤用」とするのが社の方針なら、ほかの記事中でこういう使い方はしないでほしい。いくらでもほかに書き方はあるでしょ。「抜擢」とか。「お鉢が回る」ってはたぶん意味が違うんだろうな(それ以前に死語かな)。

朝日新聞から(2007年5・6月)

5-4
5月25日 (忘れ物)
 今年6月に実施された「日本語検定」が注目されている。(夕刊9面)
 タイアップの書籍広告だから、新聞社に責任がないといえばないけど、あるといえばある。掲載時期がかわったのだろうか。ちなみに、その後、実施されたはずの検定の結果はどうなったのだろう。前評判が高かった割に、後日談を聞かない。ちなみに第2回は10月27日の予定。

5-5 (忘れ物)
5月27日
 朝刊37面の「ことば談話室」のテーマは「更なる」。ある文章読本が「誤用」と決めつけているのを目にして以来、気になっている。内容を箇条書きにしておく。
・「更なる」は連体詞で副詞の「更に」と同じ「一層の」という意味。
朝日新聞(東京発行)1・2・3面の登場数は、95年が1件、00年が40件台、03年は90件台と増えている。
・要領を得ない解説だが、「更なる」は文語らしい。
 誤用と断言する気はないが、あまり積極的には使いたくない。文語と決めつける気もないが、やはり文語臭が気になるのだろう。困るのはは、書きかえにくいこと。似たような言葉に「次なる○○」「新たなる○○」があるけど、こちらは「次の○○」「新しい○○」とでもすれば問題がない。「さらなる○○」は「一層の○○」にできなくはないけど、なんかヘンな感じが残る。

5-6 (忘れ物)
5月28日
「ライアーゲーム」(土曜、フジ)は、見るたびによい意味で期待を裏切られる。
 テレビの投書欄だから、新聞社に責任がないといえばないけど、あるといえばある。書き手は17歳の女子高生。このぐらいの世代に受けているのだろうか。それはさておき、問題は「よい意味で期待を裏切られる」。微妙だけど、誤用っぽい。一般的な形は「よい意味で予想を裏切られる」(「よい意味」にするか「いい意味」にするかは別の話)。「期待」を裏切られたら、悪い結果しかない。

6-1
6月1日
 おでん缶は、東京都新宿区の人気ラーメン店「麺屋武蔵」店主の山田雄さん(54)が開発し、食品企画会社UMAI(千代田区)と自販機大手フジタカ(京都府長岡京市)が共同で製造・販売。1缶300円前後で売られている。(夕刊15面)
 おでんの缶詰に続き、ラーメンの缶詰がヒットしていることを伝える記事の本文の書き出し。()だらけの長い一文はやめましょう、って話はおく。この部分って「おでん缶」じゃなくて、「ラーメン缶」の話でしょ。「麺屋武蔵」が企画したおでん? 裏をとる気にもなれない。だいたい、リードの書き出しで〈昨年人気を集めた、自動販売機で売る「おでん缶」に続き、今度は「らーめん缶」がオタク文化の聖地・秋葉原で大ヒットしている〉って書く人だも。もう何年も前から話題になってんですけど。このラーメン缶詰の麺はコンニャクで、なかなかの味らしい。少し前に『こち亀』で両さんが、缶の内部が2層になっているラーメン缶を開発(?)していた。プルトップを引くと、間の仕切りが外れて、麺とスープが混ざる。この方式のほうがフツーの麺が使えて味がよくなると思うけど、技術的にはむずかしいのかな。

6-2
6月25日
 いい意味で期待を裏切りたい(17面/将棋欄)
 将棋の観戦記事だから、新聞社に責任がないといえばないけど……(こればっかり)。初めてA級にあがった行方八段のコメント。こうしてこういう表現もフツーになっていくんだろうな。

6-3
 水曜日は大阪城へと足を伸ばした。(17面/囲碁欄)
 ストレッチじゃないんだから、この場合は漢字で書くなら「延ばす」しかない。こんなのひらがなで「のばす」って書けばいいでしょうに。「ひと足のばして」は、旅行ガイドの慣用句で、「延ばして」と表記されると個人的にはかなり異和感がある。

朝日新聞から(2007年5月)

5-1
2日
 「患者様」という呼び方が病院ですっかり定着した。しかし、好きで病気になったわけでもないのに、違和感を感じる人もいる。もともと患者の立場を尊重した医療の実現などを意識して使われ始めた言葉だが、「日本語としておかしい」という指摘もあり、「患者さん」に戻す病院が出てきた。(朝刊1面)

 いやあー。クォリティペーパーの1面トップ記事のリードで、これだけヒドい文章に出くわすとは思わなんだ。
 きわめて基本的なことを指摘すると、「違和感を感じる」なんて無神経な言葉を使っている段階でペケ。「違和感を覚える」くらいに逃げておけばいいでしょ。個人的には「違和感を覚える」も重言風だとは思うけど、これがいちばん手軽なもんで。この文脈なら、「違和感をもつ人」でも問題がないだろう。
 一番ヘンなのは、「好きで病気になったわけでもないのに、」って部分。そういう理由なら、「患者様」と呼ぼうが「患者さん」と呼ぼうが同じこと。「患者ども」「患者の野郎」と見下した表現なら一応筋は通るかも。問題は、必要以上の敬称が慇懃無礼な印象を与えるってことでしょ。さらに、「好きで病気になったわけでもないのに、」の直後に「と」とかを挿入しないと、後ろにつながらない気がする。少しくらい修正しても、何を言いたいのか不明ってことにかわりはないけど。「すっかり定着した」ってのも書き手の思い込みじゃないだろうか。ホントにこんな気持ちの悪い表現が定着しかけたら、もっと話題になる気がする。じゃあ病院側のお知らせでどう呼びかけるのが適切か、ってことになるとけっこう難問。

5-2
3日
大ヒット作『天才柳沢教授の生活』『不思議な少年』の背景を紐解き、豊穣な物語世界を紹介する。(朝刊1面)
 某出版社の広告。小うるさいことを言うと、「天才」のあとにアキが欲しいところだが、手元の資料本でもアキなしになっている許されるのかもしれない。問題は「紐解く」。
 goo辞書(大辞林)だと以下のとおり。

ひもと・く 3 【▼繙く/▼紐解く】
(動カ五[四])
(1)〔巻物のひもをほどいて広げる意〕書物を読む。ひもどく。《繙》
「史書を―・く」
(2)衣の下紐(したひも)を解く。男女が共寝する。
「にこ草の花つ妻なれや―・かず寝む/万葉 3370」
(3)つぼみが開く。
「御前の梅、やうやう―・きて/源氏(初音)」

 これだとよくわからないが、手元の『広辞林』だと、「繙く」と「紐解く」は別の項目になっている。「繙く」は上の(1)の意味で、「紐解く」は上の(2)(3)の意味とのこと。表記の問題だから、どちらでも間違いではないのかもしれないが、相当強い異和感がある。この「紐解く」の表記は定期的に読んでいる某週刊誌でよく見かけるもので、気になってしかたがない。いつからこんな気持ちの悪い書き方をするようになったのだろう。たしかに「繙く」が読みにくいには事実だけど、それを言ったら「紐」だって常用漢字表外でしょ。ルビをふるスペースがとれないなら「ひもとく」でいいじゃない。

5-3
14日
 頭の体操になって、壮快感が残った。(朝刊・25面)
 テレビ欄の投稿欄。見出しにも「壮快感が残った」とある。パッと見たときには、そりゃ「爽快感」でしょと思った。よく考えてみると、微妙。昔は「壮快」なんて言葉はほとんど見ることがなく、雑誌の『壮快』を知ったときには、「造語かな」と思ったほど。なんせ『特選街』を出してる版元だもの。この文脈だと両方ありそうだけど、70歳の投稿者が「頭の体操」になってるんだから「壮快感」でいいか。こんな微妙な使い方するなよ。
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