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最近おいしかったもの23──わずか400円の快楽

 この前の日曜日(9日)、久しぶり朝市に行って秋刀魚を買う。
 5尾(魚屋さんは「本」で数えるみたい)400円はいつもと同じ。バラ売りもしてくれるが、その場合は1尾100円になる。5尾を買ったのはこの秋2度目。コロコロの鯵(1尾100円)も気になったが、今回は秋刀魚にする。
 実は最近、マイミク2人が立て続けに秋刀魚料理の写真をアップしやがって、お口が秋刀魚を求めていた。秋刀魚を5尾も買うと献立は秋刀魚づくしになる。だいたいメニューは決まっている。
・刺身
・なめろう
・酢なめろう
・中骨焼き
 これに前回から新たに蒲焼きが加わった。
 
 今回の秋刀魚はいつもより若干脂が少なかった。それでもバラしていると出刃も指先もギトギトになるけど。

【秋刀魚の調理法】
 完全に我流なもんで、アドバイスがある方はでひお願いします。

 まず内臓を取り出す。
 最近テレビで見た方法を試してみた。胸びれのすぐ後ろあたりを切るのだが、このときに完全には切り離さない。周囲の皮にグルリと切れ目を入れて嬲り殺し状態にして、背側から骨を断つ。その一方で肛門のすぐ前あたりの腹側に2cmくらい切れ目を入れる。こうして頭をゆっくり引っ張ると、きれいにワタがついてくる。この方法はほかの魚にも使えるらしい。実におもしろい(湯川風)。
 
 秋刀魚を三枚に下ろす。
 なかなかうまく下ろせない。鯵なんかだと、少し頑張ると骨の部分にほとんど身が残らないので、中骨を焼いて食うつもりなら意識して身を残す必要がある。ところが秋刀魚だと、ちょっと油断すると超大名下ろしになってしまう。やっぱり脂が強いのだろうか。

 中骨はざっと洗って水気をとり、鬼塩をしてキッチンペーパーでくるんで放置。
 三枚に下ろしたほうもざっと洗い、キッチンペーパーで水気をとる。

 本来はここで皮を剥くが、今回は、刺身分はあえて皮を残すことにする。
 刺身にするのは片身の背側。フツーの刺身のように片身に対して垂直に切ると、中骨が残って気になる。片身の背側を4本(ってことは丸1尾分強)を刺身に。皮には細かく飾り包丁を入れる。思ったより皮がかたい。もしかすると、皮目を少し炙ってからのほうがいいかもしれない。

 残りの6片身のうち、身が厚めのものを4枚(ほぼ2尾分)選んで蒲焼き用に下ごしらえする。
 タレは麺つゆ10、酒5、醤油2くらいの割合。砂糖とおろし生姜適量を入れてまぜる。
 片身を半分に切り、このタレに20分くらいつけただろうか。
 
 この間に、なめろうづくりに着手。
 残りの秋刀魚(2尾分弱)をたたき、生姜と長ネギのみじん切りを混ぜながら、ひたすらたたく。味噌をくわえてひたすらたたく。全体がなじんだくらいで4分の1程度を別の器にとり、酢をかけ回す。なめろうは、鯵でも鰯でもうまいが、酢なめろうに限ると、秋刀魚がうまい。味の力強さが違う。
 
 魚焼き器のホイルを敷き(敷かなくてもいいけど、中骨をそのまま網にのせるのはちょっと危険を感じる)、中骨を並べる。
 中骨の片面が焼けたところでひっくり返し、蒲焼きの準備。
 フライパンを軽く熱して、皮目から投入。焦げないように軽く揺すりながら、焼き目がつくくらいでひっくり返し、20秒くらい待って(待たなくてもいいかも)タレを投入。ひと煮立ちしたらOK。なんせ生で食えるくらいのものだから、焼き目がつく程度でいい。

 前回初めて適当に作って気がつき、今回少し注意深く作って確信したけど、秋刀魚の蒲焼き丼はとんでもなくうまい。鰻の蒲焼きはタレの味で食ってるようなものだし、秋刀魚の蒲焼きの缶詰めに至ってはほとんど煮物だと思う。
 薄めのタレで焼いた蒲焼きはうまいわ。ひと口目で完全にやられた。脂とタレが渾然一体となった味が口の中にフワーッと広がる。しかもやわらかい。新鮮な秋刀魚の脂は全然クドくないから、タレは薄めでいい。
 いまの感覚だと、秋刀魚料理のナンバーワンかも。

 夜に食べたのは半身の上半身。ほかにいろいろあるので、1人2枚にしておいた。
 下半身はタレごとグラタン皿に移して冷蔵庫へ。
 翌朝、ペペロンチーノ(色見を考えて、アスパラを加える)を作る。できたてに、グラタン皿のままトースターで3分焼いた秋刀魚の蒲焼きをのせて食う。これがとんでもなく犯罪の味だった。上半身は、小骨がが少し気になるが、下半身はそんなことはない。間違いなくうまい。

 ほぼそのまま残ってしまったなめろうは、翌日の晩にさんが(要はハンバーグ)に。これがまた泣きたいくらいうまい。いつもは焼く前に味噌を増量するんだけど、今日はそのままやってみる。
 これは好みの分かれるところだな。ポン酢なんかで食べるなら、味噌は増量しなくてもいいかも。
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フリーランスの編集者兼ライターです。

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