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これが読めると偉いのか?

【働く女子の実態】どれだけ読める? 読めそうで読めない漢字
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=778249&media_id=60

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首相の影響もあってか、売れているようです。『読めそうで読めない間違いやすい漢字』。2003年に文庫として刊行された書籍の改装改定新版で、昨年2月に発売後、じわじわ売れてきている様子。構成は左ページに10個から20個の漢字を載せ、次の見開きの右ページで読み方と意味を説明する、至ってシンプルなもの。
普段読めない漢字ってあんまりないと思っている人でも、「読めなさそうな字」ばかりをピックアップして並べている本書を開けば、1ページにひとつくらいは読めない漢字が見つかるはず。早速、友人と回し読みしてみまして、「読めなくて一番悔しいと思った字」を聞いてみました。

■「『素見し』。正解を聞いてそれか! という感じ。普段使ってる言葉なのに分からなかった」(27歳/男性)
→例文は「素見しのつもりが買っちゃった」。例文がかなりヒントになってますが、単語だけだとわかりにくそう。

■「『態態』。たいたい? のうのう? くまくま(笑)?」(23歳/女性)
→「たいたい」だったらわざわざ載せないですよね。

■「『出来する』。例文を見たら、新聞とかでもよく見かけそうな言葉だった。知らなくてショック」(25歳/男性)
→例文は「汚職事件が出来する」。確かに使われていそうなのに耳慣れない言葉です。

■「『心太』。よく食べるのに知らなかった」(24歳/女性)
→「心太」君ていう男の子の名前、ありそうです。

■「『冬眠鼠』。これは可愛いですね」(27歳/男性)
→完全に当て字なので動物に詳しくなければわからないはず。ちなみに「冬眠鼠」は天然記念物だそうです。

耳馴染みはあるけれど、漢字で見たことがないという言葉は意外に多いという発見。そして、ページを進めるごとに難解さが増していきますが、後の方になると、読めないどころか「こんな言葉知らない……」という文字もチラホラ。小学校から日本語を勉強しているのに、どーなのコレと思いきや、最終章のタイトルは「読めれば楽しい漢字」なのでちょっとホッ。

自分ひとりで読んでいると読めなさにガッカリしてしまうかもしれませんが、隣に誰かがいると、「ちょっとコレ読める?」と言いたくなること間違いなし。案外、大勢で読むと盛り上がれる1冊かもしれません。



読めそうで読めない間違いやすい漢字』(出口宗和/二見書房)

<正解>
素見し……ひやかし ■態態……わざわざ ■出来する……しゅったいする
心太……ところてん ■冬眠鼠……やまね

(小川たまか/プレスラボ)
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 5問とも読めることは読めた。
 でも、こういうのが読めても何も偉くない。こんなのはクイズの類いだよ。
 そりゃ読めないよりは読めたほうがいいに決まっているが、それだけのことだ。

 実生活で見る機会があるのは「出来」くらいだよ。
「汚職事件が出来する
 こんな使い方ホントにするの? 「例文を見たら、新聞とかでもよく見かけそうな言葉だった」なの? ウソだろ。当方がこれを見たことがあるのは新聞の書籍の広告だけ。「重版出来」という字面で覚えた言葉。読みを知ったのは大人になってからだった。
冬眠鼠」は前に仕事でヤマネのことを調べたときに知った。あの仕事をしなければ、たぶん知らなかった。
 ところで、このニュースのタイトルってどういう意味なの?
 
 
「日本語アレコレ」みたいなカテゴリーを作ろうかな。
 下記あたりが入ってくる。分量としてはけっこうあるな。36649
 
【日本語の乱れを感じますか?】(08/7/22)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=877740614&owner_id=5019671

【07年度「国語に関する世論調査」】(08/7/25)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=881031344&owner_id=5019671

【重言の話1&2】(08/7/30)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=886320216&owner_id=5019671

【世に誤用の種は尽きまじ1&2】(08/8/9)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=896040364&owner_id=5019671

【何を根拠に言ってんだ!1&2】(08/9/23)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=942219683&owner_id=5019671

【「故障中」は誤用なのだろうか】(08/11/10)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=990297431&owner_id=5019671

【「ラ抜き言葉」を防ぐ方法】(08/12/23)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1031310405&owner_id=5019671
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テーマ : ことば
ジャンル : 学問・文化・芸術

愛のある会話?17──「サケ」と「シャケ」はどう違うか

 下記の仲間。
【日本語アレコレの索引(日々増殖中)】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-306.html


mixi日記2009年02月09日から
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1076513441&owner_id=5019671

複数のジャンルにまたがるんで、再アップします。

「サケ」と「シャケ」はどう違うかって話なので、フツーに考えれば下記の続きです。
【 情報整理バラエティー ウソバスター!】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-117.html

 そう考えると、「テレビネタ」です。
 そう言いながら、「北海道ネタ」とも考えられます。
 タイトルにあるとおり、下記の続きとも考えられます。
【愛のある会話?16──nuririsuの肖像】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-198.html

 このあたりは、どう考えていいのかわかりませんorz。


「サケ」と「シャケ」はどう違うか。明快に答えましょう。そんなもん同じだよ。単に言い方がちょっと違うだけ。少なくとも北海道では、「サケ」でも「シャケ」でも「秋味」でも一緒だよ。「サケ」って言う人はあんまりいない気がするけど。
 これがなぜか異説が流れている。
 上の【 情報整理バラエティー ウソバスター!】のときに書いたように、

>シャケはサケの「東京弁」

 とする説がある。これはどうもウサンクサイ。たしかに番組では辞書なんかも紹介されていた。では北海道で「シャケ」というのは東京弁の影響なんだろうか。そんなバカな。ルーツをたどればそうなのかな?
 一方で、そんときにもらったコメントによると、

>「サケとシャケの違いは加工の有無」を○としていたのですよー。

 という番組もあったそうだ。こっちはもっとウサンクサイ。
 だからテレビの情報なんてウノミにしてはいけない。

 まあ「そんなもん同じだよ」はちょっと乱暴ですね。言い直します。
「諸説あります」
 で、諸説に新たな新説(重言?)を加えましょう。
 そもそも本当に東京では「シャケ」と言ったのか?
 上の【ウソバスター!】を書いたときに、東京生まれの人から下記のコメントをもらった。

>子供のころ、うちでは「しゃけ」と言ってましたが、今は巷で「鮭」が優勢なような気がするので、自然と「さけ」と言ってます。
>でも、紅じゃけとか塩じゃけとか、頭に何かつくと「○じゃけ」になっちゃうんですよね……。

 蝦夷生まれのrisu(以下例によってT。「当方」のTとも読めるすばらしいネーミング……クドい!)としてはどうもピンと来ないとこがある。江戸生まれの家人(以下D)におうかがいを立ててみる。ご託宣が下る。
D「たしかに昔はシャケと言っていたかもしれない。いまでも〈○じゃけ〉って場合は〈じゃけ〉って言うと思う」
T「でもそれは東京弁じゃなくて、北海道でも言うよ」
D「そんな海外のことは知らないわよ。たしか北海道では魚卵をすべてイクラっていうんでしょ」
 それは違う、と思いながら唇を噛み締める。北海道には数の子もタラコもあるけど、ヘタに言葉を返すとどんな目に遭うかわからない。
 どうやらたしかに東京では「シャケ」が優勢だったようだ。それがなぜ「サケ」になったか。ここから先の鋭い考察に至った過程を正確に書くと(な、涙が……)例によって「いろいろ差し障りがあるので、話し合いの結果ということで」。

 少なくとも東京では、昔は「シャケ」って言っていた。
 ここにテレビが普及してきた。鮭の訴状(「きれいな海の返還を要求する」「ワタシたちにはきれいな川も必要だ」)……ではなく鮭の遡上だの、鮭漁だの、鮭の加工場(イクラよ、イクラ。これがまた人気が高い)だののニュースが流れるようになった。
 蝦夷の人々は鮭のことを「シャケ」とか「秋味」とか呼んでいます。ところが蝦夷のアナウンサーは鮭のことを「サケ」と呼ぶ。そりゃ一応公共の電波だもん。
 それを見た東京の方々は思った。泳いでいる鮭は「サケ」って言うんだ。
 いまだって、「鮭漁」を伝えるニュースは「サケリョウ」と言っている。
 一方、街角で好きなおにぎり(これを「おむすび」と言うか否かはまたメンドーな問題で……)の具を訊かれた人が答える。「シャケかな」
「○じゃけ」に関しても、「そっちのほうが言いやすいから」という理由で、「塩じゃけ」「紅じゃけ」が定着する。

 この状況を見たバカがふと思いつく。海や川を泳いでいるときは「サケ」で、加工品になると「シャケ」なのかもしれない。
 あのさ。じゃあ鮭漁の地元の漁師は網にかかった「雄の鮭」「雌の鮭」「雄鮭」「雌鮭」のことをなんて発音してると思う? 「オスのシャケ」「メスのシャケ」「オスジャケ」「メスジャケ」だと思うよ。そのほうが自然だもん。まあ、「オスのサケ」「メスのサケ」って言う人もいるかもしれないけど、別に鮮魚だから「サケ」なんて考えちゃいないって。

〈「pig/pork, cow/beef」の関係に同じ〉
 そういうもっともらしいことをいう人もいる。でもさ。日本にはそういう習慣はないと思うよ。じゃあ、鰤はどう使い分けてるの。鮪は? 鰹は? 
 鮭だけ「サケ」と「シャケ」を使い分けるのはヘンじゃないかい?(ちょっと蝦夷弁風に)

【続きは】↓
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1081149761&owner_id=5019671

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