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2011年9月の朝日新聞から

【索引】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-244.html

●朝日新聞から──番外編 よく目にする誤用の御三家
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-122.html

●朝日新聞から──ではない 世に誤用の種は尽きまじ
「7割以上が間違ったら、もうそれは誤用ではない」のか?
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-194.html

mixi日記2011年09月30日から

【2011年9月】

11-09-1
10日
「羽生を震わせた男」の勝負勘(朝刊b1面)
 村上耕司記者。渡辺明竜王のインタビューの大見出し。この記事は非常におもしろく、出だしの「竜王の強さ」の表現などは秀逸。だが、このタイトルはいただけない。
 文中に19歳でタイトル初挑戦を果たしたときのエピソードが紹介されている。
〈敗れはしたが、最終局で羽生王座の指先が震えたことから、「羽生を震えさせた男」として注目された。〉
 これならフツーだろう。ちょっと説明する。フツーに読むと「羽生をビビらせた」という意味になる。実際には、羽生現二冠のクセで、勝利を確信すると、指先が震えることがある(「グリグリ」などと呼ばれる)。それが極度の緊張からの解放を意味するなら、「羽生をビビらせた」に近い意味ではあるが。
 問題は「震わせる」。「震えさせる」とどう違うか。
「震えさせる」は「震える」の使役形だろう。
「震わせる」を「震う」の使役形と考えると、「震う」は「震える」の文語形でもあるらしいからおかしくはないことになる。
■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E9%9C%87%E3%82%8F%E3%81%9B%E3%82%8B&stype=0&dtype=0
================================
ふるわ・せる〔ふるはせる〕【震わせる】
[動サ下一][文]ふるは・す[サ下二]小刻みに揺り動かす。震動を与える。ふるわす。「怒りに声を―・せる」「爆音が窓を―・せる」
================================

 一般に目にするのは、(怒りなどで)声、指、唇などを「震わせる」。使役形じゃないよ。「厳しい寒さが太郎の唇を震わせた」なんて、アリなのかな?
 当方の語感だと、「震わせる」と「震えさせる」ではニュアンスがかなり違う。どなたか文法に詳しいかた、教えてください。

 珍しく?ほめたから、冒頭の文章を抜き書きしておく。
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 「攻めが鋭い」「受けがうまい」「読みが深い」──。
将棋指しの長所を表す言葉はいろいろあるが、どれもいま一つしっくりこない。勝負勘をたよりに決断よく着手を重ね、終わってみれば勝っている。とにかく「強い」としか言いようがない。
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 渡辺竜王の強さはたしかにわかりにくい。対羽生戦に限れば「王様がウナギ」が最大の長所なんだけど、これは3連敗4連勝くらいからの印象(笑)。「とにかく結果的に勝つ」としか言いようがない。昔から、風貌のせいもあってか大山康晴と重なるところがあった。派手さも妙手もなくても、勝ってる棋士が強いんだろう。
 ながらく竜王以外のタイトルに縁がなかったのが不思議だった。ふと気づくと順位戦はA級、王将リーグ(今60期のメンバーはスゴい)にもいる。銀河戦は3度目の優勝を飾り、いつ3冠になってもおかしくない。


11-09-2
13日
 夕刊8面。碁聖位を奪取した羽根直樹九段の記事。伊藤衆生記者。珍しい棋士で、タイトル戦で連勝や連敗を繰り返しているらしい。相撲の業界用語で「ツラ相撲」と呼ばれるヤツだが、一般にはなんて言うんだろう。
「1勝さえすればそのシリーズ(番勝負)をものにする」なんて、偶然だろうけどおかしすぎる。
「3連勝3連敗」にも3度かかわり、棋界を盛り上げている。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2026.html

http://www.asahi.com/igo/topics/TKY201109130361.html
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スクリーンショット(2011-09-30 15.26.23)


碁聖位奪取の羽根直樹九段 なえぬ闘志で逆転劇
2011年9月13日
碁聖位を奪取した羽根直樹九段=8月29日、大阪市中央区、深松真司撮影

 3連敗後の4連勝などタイトル戦で連敗や連勝を繰り返している羽根直樹九段が、今度は2連敗からの3連勝で碁聖のタイトルを奪取した。それも本因坊奪還と名人挑戦権をあと一歩で逃したばかり。タフな精神力と自然体で臨む姿勢が、逆転劇を生んでいるようだ。

 羽根は6、7月の同時期に二つのタイトルを争った。本因坊戦七番勝負(5~7月)で山下敬吾本因坊、碁聖戦五番勝負(6~8月)で坂井秀至碁聖に挑戦。本因坊戦は3連敗後に3連勝してタイに追いつき、初めて本因坊となった3年前の大逆転劇を彷彿(ほうふつ)とさせたが、7月20、21日の最終局に敗れ、タイトル奪還を逃した。

 碁聖戦は2連敗のあと、7月29日の第3局で1勝を返した。この時期は、名人戦の挑戦権争いが大詰めを迎えており、8月4日のリーグ最終戦で坂井に勝って8日のプレーオフ(同率決戦)に進んだものの、これも最後に山下に敗れた。碁聖奪取は、それから第4局(18日)、第5局(29日)に連勝しての栄冠だ。

 羽根は「碁聖を取ってからよくよく振り返ると、結果が残せていなかった。一つ結果が出せてよかった」と語る。

 手が届きそうなところまで行きながら二つの「大魚」を逃しても、闘志がなえることはなかった。「負けても(精神的に)こたえることはなかったですね。ぎりぎりまで勝ち進んだのだから、ファンにもそれなりに楽しんでいただけたわけですし」

 結果は逆だが、本因坊戦も碁聖戦も、あとのないところまで負けてから最終局に持ち込んだ。3連敗した本因坊戦は「第5局は出身地・三重県での開催でした。(4連敗で終わって)三重に行けなかったら申し訳ない」という気持ちから追い上げが始まった。

 碁聖戦は自分のミスで2連敗したという。「だから後半は頑張ろうと思った。最終局は形勢がいいと思って手堅く打っていたのに、ふとみたら悪かった。立ち直れずに悪手を打って乱れていくパターンなのですが、相手のミスでチャンスがきて、精神的に立ち直れました」と語った。

 最近は、無理に自分の好きな碁形で打たなければと自分を縛ることはせず、「そのときに打ちたいところに打てている」と羽根は自信をのぞかせる。

 「新しいタイトルを一つずつ増やしてほしいというファンの方もいる。碁聖を初めて取れてうれしい」と語る35歳は、10月から、初挑戦となる王座戦五番勝負に臨む。

■連勝・連敗「お約束」?

 羽根のタイトル戦はなぜか連勝や連敗が続く。2004年の棋聖戦七番勝負で3連勝後に3連敗して最後に勝ったのは史上初。08年の本因坊戦では16年ぶりとなる3連敗後の4連勝の大逆転(史上6度目)を成し遂げた。これまでに登場した12回の七大タイトル戦で見ても、3連勝や4連勝、3連敗や4連敗がずらりと並ぶ。

 09年までのデータから「1勝さえすればそのシリーズ(番勝負)をものにする」ともいわれた。10年の本因坊戦が初めての例外だった。今年の本因坊戦は挑戦者という立場での初の敗退、最終局で敗れたのも初めてだ。

 ポーカーフェースで知られる羽根は「一つ勝つことで気持ちが楽になって、いい方向にいくというのはある」と自己分析。「でもショックを引きずって勝手に転んでいる可能性もあるんですよ」

 実父で元王座の羽根泰正九段は「直樹は精神的にとてもタフ。タイトル戦でも普段どおりでピリピリしていない。連敗や連勝は、むしろ対戦相手の気持ちの変化のほうが影響しているのでは」と話す。(伊藤衆生)
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11-09-3
16日
「国語世論調査」の話。(朝刊38面)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2143.html
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2153.html(解答?は後日)

11-09-4
 17日の「天声人語」が「国語世論調査」を取り上げている。
 これが感動的なまでに悲惨。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2143.html

11-09-5
21日
 朝刊26面にマンガの書評がある。気になったのが、『BE BLUES!~青になれ~』の紹介文。記者不明。作者の田中モトユキは、『リベロ革命!!』『鳳ボンバー』『最強!都立あおい坂高校野球部』のヒット作で知られる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B0%E4%B8%AD%E3%83%A2%E3%83%88%E3%83%A6%E3%82%AD
 そうなんだ。『リベロ革命!!』は記憶がある。あのマンガ家。『鳳ボンバー』もうっすら記憶がある。『最強!都立あおい坂高校野球部』はひたすら熱かった。
「3種類以上の球技を描くおそらく史上初のマンガ家だろう」とのこと。考え込んでしまった。「3種類以上のスポーツ」なら何人もいる気がする。たとえばなかいま強。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%81%84%E3%81%BE%E5%BC%B7
『わたるがぴゅん!』(野球)
『うっちゃれ五所瓦』(相撲)
『ゲイン』(ラグビー)
『黄金のラフ~草太のスタンス~』(ゴルフ)
『ライスショルダー』(ボクシング)
 あれ? 球技だけで3つある(笑)。ゴルフも球技だよね。
 あと『ハリスの旋風』なんてどうカウントするんだ?


11-09-6
27日
 昭和・平成のワイドショーの中から至極のネタをよりすぐり、テーマごとのVTRを基に秋吉久美子、大島麻衣、西川史子、柳原可奈子ら“女子会”のメンバーたちがトークを繰り広げる。(朝刊18面)
 記者不明。テレビ欄。この「至極」はどうなんだろう。
567)突然ですが問題です【日本語編66】──究極 至高 至極【解答?編】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1770982212&owner_id=5019671
 そもそもこういうものを形容するのに「至極」なんて使うなよ。ではどういいかえるのが適切か。「究極」も大げさだろう。「極上」も大げさ。素直なのは「よりすぐり」かな。言葉がダブるって? いいことに気がつきました。これ、「至極の」を削除するのがイチバン素直だよ。
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全方位毒吐き25?──甘毒 日本語教師関連──接続詞をめぐる実験

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2020.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【6】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1737578274&owner_id=5019671

mixi日記2011年09月30日から

 下記の仲間。
【新・独り言です(「tobi絡」とも言う) お品書き】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1328602621&owner_id=5019671

 下記の仲間でもある。
【黒いコレクション──日本語教師関連28】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1442972256&owner_id=5019671

下記の仲間でもある。
【全方位毒吐きのお品書き】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1419571128&owner_id=5019671


【事例1──通90】
【「一方」?それとも「反対に」?】Q 国語教師の会
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=65222008&comm_id=105520
 質問の全文を転載する。
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「一方」?それとも「反対に」?

ある選択問題について質問させてください。
問題は、以下の課題文の空欄(  A  )と(  B  )に、「一方」か「反対に」を入れさせる選択式の問題です。「一方」と「反対に」という語は意味的に重なっている部分もあり、問題であることを意識しなければ、文の流れ的にどちらにどちらが入ってもかまわないように思うのですが…。問題になっている以上、課題文中から読み取れる何らかの根拠によって、どちらかに「一方」、どちらかが「反対に」が入るということになるわけで…正直、頭の中が混乱しております。どのように考えればいいのでしょうか。ぜひともご意見をお聞かせください。



【課題文】
一般に、私たちが恥ずかしいと感じる相手には二つの特徴がある。一つはその相手との関係が重要な意味をもっていることである。個人が生活上必要とする資源は社会から提供される。しかし、社会と一口に言っても様々である。そうした資源は特定の組織や集団、あるいは人間関係を通して個人に配給される仕組になっている。
 たとえば、私は、勤務する「大学」から社会的な身分と給与をもらっている。また、「学会」という組織は私に研究を発表する場を与えてくれ、「研究仲間」たちはそのための情報的なサポートを提供してくれる。私はそれぞれの集団の中で期待される役割を演じ、その結果として生活の糧を得ている。だから、大学や学会の知り合いからの評価は重要である。
 (  A  )、時々利用する喫茶店の店員が私をどう見ているかは、とりあえず今の生活にほどんど関係ない。このように、社会の中には自分にとって重要な関係とそうでない関係がある。当然のことながら、相手との関係が重要であるほど犯した失敗は大きな影響をもつ。羞恥心はその分、敏感に反応する。
 しかし、恥ずかしさは相手の重要度だけでは決まらない。たとえば、心理的にも物質的にもあなたを常にサポートしてくれる親友がいたとしよう。もし、その友人の期待を裏切って関係を失ったとしたら損失は計り知れない。しかし、つい寝過ごして約束の時間に遅れたり、借りたCDを返し忘れたりといった程度では、まず愛想をつかされる心配はない。なぜなら、親友はあなたの人柄をよく知っているので、ちょっとしたミスぐらいでは信頼に傷がつかないからである。「気心が知れている」という表現があるように、少々の失態を演じても、そうした関係に甘えることができる。
 (  B  )、自分のことをまだよく知らない人物が相手だったらどうだろう。今度は、一度の失敗が命取りになる可能性がある。他に判断材料がないので、そういう「ヘマ」をする人なのだという印象が定着してしまうからである。従って、同じような失態を見られても、目撃者の評価がどれほど不安定であるかによって恥ずかしさの度合いは変化する。関係が薄く、自分をよく知らない相手ほど、私たちは恥ずかしさを感じやすい。
(以下省略)
(菅原健介『羞恥心はどこへ消えた?』より)
================================

 なんにあった問題か知らないが、ヒドい問題だな。
 どうしても答えを出さなければならないのなら、Aが「一方」でBが「反対に」なんだろうな。説明としては、トピのコメントのようになるんだろう。
 これは相当の悪問だよ。
「一方」は逆接の意味のある接続詞。
「反対に」は接続詞ではないようだが、「一方」と同じような意味がある。
 微妙なニュアンスの違いはあっても、どう使い分けるべきかなんて、言葉の神様のレベルだと思う。
 〈Aが「一方」でBが「反対に」〉とは書いたが、この著者がそんなキッチリとした使い分けをしているのだろうか。
 文中にはこのほかに、「しかし」が3回も出てくる。こんな短い文章に、最低でも逆接の接続詞(っぽいものを含む)が5回も出てくるってこと。文章全体がわかりにくいのは、ほかにも理由がありそうだけど。単なるホニャララだろう。
 この文章の中に接続詞(っぽいものを含む)がどれだけ出てくるか数えてみてほしい。スンゴいよ。「接続詞は減らしましょう」って説明の例文にしたいくらい。そんな文章を相手に「空欄に入る接続詞は……」って訊くほうがムチャだよ。
 トピ主は過去にも、正解が出せないような悪問を持ち出している。
【どなたか教えてください。】(2009年07月17日)
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=44593762&comm_id=105520
【「それ」がさす部分】(2010年07月21日 )
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=54930723&comm_id=105520

「韓国で日本留学試験(外国人が日本の大学に入学するための試験)を専門に教える学院で働いている」らしい。こんな問題を解かなきゃならない日本語学習者も不幸だし、それをもっともらしく解説しなけりゃならない日本語教師も大変だよ。

(中略)

 フー。接続詞を使わずに書くと、やっぱりなんかヘンな文章になるなぁ。

突然ですが問題です【日本語編73】──接続詞の謎 だって でも

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2020.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【6】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1737578274&owner_id=5019671

mixi日記2011年09月30日から

【問題】
 相当かなりきわめて危険が危ない危機感を感じながら……。
「だって」に関する下記の辞書の記述を参考に、【問】に答えなさい。

■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%A0%E3%81%A3%E3%81%A6&dtype=0&dname=0na&stype=0&index=11522900&pagenum=1
================================
だって
[接]《助詞「だって」の接続詞化したもの》相手に反論したり、相手の反対を予想しつつ理由や言い訳を述べる場合に用いる。そうはいっても。でも。なぜかというと。「とても間に合いません。―人手が足りません」
================================
※辞書が「片たり」ってどういう了見だ?

■Web辞書(『大辞林』から)
================================
だって1
(接続)
〔補説〕 助詞「だって」が接続詞化したもの
相手の言葉に反対したり、相手の反対を予想したりして、そうなった事情を説明する時に用いる。そうではあるが。でも。
  『なぜ遅れた』『―、電車が故障したんだもの』
  私は行けません。―、病気なんです
================================

【問1】
 下記の例文の「だって」を、別の接続詞に書きかえなさい。
  1) とても間に合いません。だって人手が足りません。
  2) 「なぜ遅れた」「だって、電車が故障したんだもの」
  3) 私は行けません。だって、病気なんです。

【問2】
 Web辞書によると、接続詞「だって」には「でも」の意味があるそうです。
  1) 【問1】の「だって」を「でも」にできるか否か考えなさい。
  2) このようなホニャララなことになった理由を考えなさい。

突然ですが問題です【日本語編72】──「食う」を使う慣用句 「食べる」を使う慣用句

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2020.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【6】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1737578274&owner_id=5019671

mixi日記2011年09月29日から


【問題】
【問1】
「食べる」を含む慣用句をあげなさい(「る」はつかなくてもOK)。

【問2】
「食べる」を使う慣用句より、「食う」を使う慣用句のほうが多い理由を考えなさい。

【参考資料】(コメント欄)
【ゴメンナサイ、ついつい……──つまらんダジャレは嫌いだぁ!107】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1777026242&owner_id=5019671

突然ですが問題です【日本語編70】──「力」のアレコレ【解答?編】

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2020.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【6】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1737578274&owner_id=5019671

mixi日記2011年09月29日から
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1780146280&owner_id=5019671

 まず問題を再掲する。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1779078104&owner_id=5019671

================================
【問題】

【問1】
 次の1)~6)の「力」を含む表現のうち、異和感があるのはどれですか。
  1) 読解力
  2) 文法力
  3) 作文力
  4) 文章力
  5) 語彙力
  6) 日本語力

【問2】
 次の3)~7)の「力」の程度を表わすにはどのような表現が適切ですか。
        強い/弱い 高い/低い ある/ない その他    
  1) 能力          ○     ○     
  2) 腕力    ○           ○     
  3) 気力                       
  4) 筋力                       
  5) 電力                       
  6) 影響力                      
  7) 拘束力 
                     
【問3】
 次の3)~7)の「力」がプラス方向に変化することを表わすにはどのような表現が適切ですか。
        強くなる 高くなる 増す その他
  1) 能力        ○   ○       
  2) 腕力   ○        ○       
  3) 気力                     
  4) 筋力                     
  5) 電力                     
  6) 影響力                    
  7) 拘束力 

【一応参考日記か?】
ある/ない 高い/低い 大きい/小さい 強い/弱い 多い/少ない 富む/乏しい
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1513854670&owner_id=5019671
================================

【解答?例】
【問1】
 個人差が大きいと思う。
 すべて×とも言えるし、すべて○とも言える。

問2】
 次の3)~7)の「力」の程度を表わすにはどのような表現が適切ですか。
        強い/弱い 高い/低い ある/ない その他    
  1) 能力          ○     ○     
  2) 腕力    ○           ○     
  3) 気力    ○           ○     
  4) 筋力    ○           ○     
  5) 電力    ○     ○     ○   多い/少ない
  6) 影響力   ○           ○   大きい/小さい
  7) 拘束力   ○           ○     
                     
【問3】
 次の3)~7)の「力」がプラス方向に変化することを表わすにはどのような表現が適切ですか。
        強くなる 高くなる 増す その他
  1) 能力        ○   ○  伸びる/つく
  2) 腕力   ○        ○  つく   
  3) 気力   ○        ○       
  4) 筋力   ○        ○  つく   
  5) 電力   ○    ○   ○  多くなる
  6) 影響力  ○        ○  大きくなる
  7) 拘束力  ○        ○       


「○○力」の類いが急に広まったのは斎藤孝の影響と思っていた。最初が何力だったのか思い出せない。ネット検索してみると、その前がいるらしい。赤瀬川原平の「老人力」……こういうのもあったね。こっちが先ですか。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1434699314
 
 いろいろ考えると疑問が多すぎて知恵熱(誤用)が出そうになる。 
 【問1】であげたもののなかでちょっとイヤなのが「語彙力」かな。「力」がなくてもOKって気がする。「プラス方向に変化する」のは「増える/増やす」かな。以前「文法力」って言葉を使ったら「ヘン」という指摘を受けたが、これもダメなのだろうか。
「日本語力」もちょっと異和感がある。これが「英語力」「語学力」だとフツーに使えそうなのはなぜ?
「程度を表わす」のにどんな言葉を使うかの法則がわからない。
 ほとんどが「強い/弱い」なのに「能力」は違う気がする。
 【問2】と【問3】の結果に関連性があるのかないのかも、イマイチわからない。
「力」は「増す」と言っても「増える」と言わない気がするのはなぜなんだろう。
「能力」はちょっと違うとして、もうひとつイレギュラーなのが「電力」。高くなるのは「電圧」って気もするが、「電力」は「電圧」「電流」とは別のものって気もする。
 さらにわからないのが「原子力」。これが「プラス方向に変化する」ことはどう表現するんだろう。「困る」かな?
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