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「ご説明していただく」「ご説明をしていただく」Yahoo!知恵袋

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2020.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【9】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1854387407&owner_id=5019671

mixi日記2012年09月20日から

 テーマサイトは下記。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1194250246
================================引用開始
ご説明して頂くは、ご~する。で、まちがいですが、ご説明をして頂くは、どうでしょうか?をが入るとどうなりますか?
================================引用終了

 まず「ご説明していただく」について。下記に書いたことを踏まえて、再度整理する。
235)【「お○○してください」「ご○○してください」「お~してください」「ご~してください」☆日本語教師☆】玉石混交
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1332.html
272)【「ご○○する」「お○○する」【仮】日本語】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1455.html

「お/ご~していただく」に関しては、『敬語再入門』が再三取り上げている。§22、§42、§70などにあるが、ここでは§42にある解説を援用する。
「ご説明していただく」の原形(敬語でない形)は「説明してもらう」だろう。
「説明してもらう」を敬語にすると、
説明して→ご説明になって(尊敬語)
もらう→いただく(謙譲語I)
 両方敬語にすると
①「ご説明になっていただく」
 となる。実際にはこの形はほとんど使われず、縮約形とも言える
①’「ご説明いただく」
 になる。どちらか一方を敬語にする場合は、後半を敬語にして
②「説明していただく」
 になる。これを前半だけを敬語にして「ご説明になってもらう」は不自然。
 当然のことながら、敬度の高さは①>①’>②になる。でも①はほとんど見ないような……。
 ちなみに、この場合「説明して」を敬語にした形は「ご説明して」ではない。
 もっとシンプルに「説明する」で考えるとわかる。「説明する」の謙譲語(I)が「ご説明する」で、尊敬語が「ご説明になる」(「説明される」の形もあるが、「もらう/いただく」に接続できない)。この場合、「説明する」のは相手なので、相手の動作に謙譲語を用いるのは原則的に不可。ただし、↑の「235)」のように、「お/ご~してください」が間違いにならない特殊な例もある。

 さて、虚をつかれたのは「ご説明をしていただく」。「を」があるとないとではちょっとかわる。「ご説明をしていただく」の原形は「説明をしてもらう」だろう。これは先に見た例とは敬語表現の成り立ちが違う。
説明→ご説明(尊敬語の接頭語)
~をしてもらう→~をしていただく(「~をなさっていただく」はクドすぎる)
 これだと問題は感じられない。ただ、個人的な語感では「ご説明をしていただく」はちょっとひっかかる。おそらく、典型的な誤用の「ご説明していただく」と形がよく似ているからだろう。解決策は2つ。
1)「ご」をとって、「説明をしていただく」にする(②に「を」を加えた形になる)
2)「をして」をとって「ご説明いただく」にする(①’になる)
 これは、後半を「~くださる」(尊敬語)にしてもほぼ同じことが言える。命令形にした「~ください」もたぶん同じだろう。

 この「お/ご~をしていただく/くださる」の話は、『敬語再入門』には見当たらない。「を」のない形は再三出てくるが。
『敬語再入門』の元本とも言える『敬語』は、倍近いボリュームがあるのに、やはり見当たらない。スッポリ抜けている……というべきだろうか。
 よく似ている「お/ご~をいただく/くださる」なら、『敬語』に出てくる。この話は↑の「235)」で引用した。
================================引用開始
【引用部】
「お/ご~~してくださる(ください)」「お/ご~~していただく」は、一般に誤り。
  ─→『して」を取って、「お/ご~~くださる(ください)」「お/ご~~いただく」と言えばよい。

 「一般に」にと書き添えたのは、特別な場合には、この「お/ご~~してくださる(ください)」「お/ご~~していただく」という形が誤りでなく使われる場合もありうるからなのだが、これについてはあとで触れるとしよう(二六六~二六七頁)。だが、それはかなり特別な場合なので、一般にはこの形は誤りと覚えておいてよい。
 〈語形〉について、ほかに細かい点をいくつか補足しておこう。まず、「お/ご~~をくださる」「お/ご~~をいただく」と、「を」を入れて使う形について。この形は時々使う人があり(とくに「いただく」の場合に多いようである)、なぜか国会の質問や答弁で「お調べをいただく」「ご審議をいただく」などと頻繁に耳にするのだが、私の語感では、いささか耳障りである。読者には、「お偉方がお使いになるのだから正しいのだろう」などと安易に真似をしないようにお勧めしておきたい。ただし、「お許しをいただく」「ご指導をいただく」などのように、「お/ご~~」の部分が名詞としての独立性を十分にもち、かつ、「いただく」が単に「恩恵を得る」意にとどまらず「相手側から話手側に向かう行為などを受ける」という方向性をもった意で使われる場合ならば、「を」を入れても不自然ではない。(P.209~210)
 前半は下記の問題にかかわる。あのときは新鮮な発見の気がしたが、けっこうよく見る問題らしい。
235)【「お○○してください」「ご○○してください」「お~してください」「ご~してください」☆日本語教師☆】玉石混交
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1515394161&owner_id=5019671
 後半は下記で少し書いて挫折した話。〈名詞としての独立性を十分にもち、かつ、「いただく」が単に「恩恵を得る」意にとどまらず「相手側から話手側に向かう行為などを受ける」という方向性をもった意で使われる場合〉ってどういう場合なんだろう(泣)。
441)【「サ変動詞」(熟語動詞)の怪】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1691633286&owner_id=5019671
================================引用終了

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よくある誤用10──もはや誤用とは言えない ごぼう抜き 檄を飛ばす 白羽の矢が立つ

 元々の意味を考えれば誤用なんだけど、もはや誤用とは言えなくなっている言葉の話。なんの役にも立たない……かもしれませんが、知っていて損はないでしょう。
 下記の3例はいずれも本来は誤用ですが、テレビ、新聞などでもよくお目にかかります。

ごぼう抜き
駅伝の実況なんかでおなじみの表現ですが、元々は誤用です。
■Web辞書『大辞泉』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=ごぼうぬき&stype=0&dtype=0
================================引用開始
ごぼう‐ぬき〔ゴバウ‐〕【▽牛×蒡抜き】
1 牛蒡を引き抜くように、棒状のものを力を入れて一気に引き抜くこと。
2 多くの中から一つずつを勢いよく抜くこと。座り込みの人などを一人ずつ排除したり、人材を引き抜いたりする場合に用いる。また、競走などで、数人を一気に抜くことにもいう。「ピケ隊を―にする」「一〇人を―にして堂々入賞する」
================================引用終了
 元々は、「1」の意味から派生した「2」の前半の意味で使われていました。「ピケ隊をごぼう抜きにする」……ここまで死語感(誤用?)が強い言い回しも珍しい。
 駅伝などで使われる「ごぼう抜き」は「数人を一気に抜くこと」でしょう。元々は誤用でも、辞書にものっているし、広く使われています。でもちょっと待って。たとえば100mくらいの間に数人を抜くのは「一気に抜くこと」になるでしょう。10kmの区間で、1人抜き、2人抜き……結果的に10人抜いたとして、「一気に抜くこと」になってますかね。

檄を飛ばす
 スポーツの試合で、ベンチの監督や控えの選手が指示や応援の声をかけることを「檄を飛ばす」などと言います。これは二重の意味で誤用です。これを「誤用」とする指摘は結構見るかもしれません。下記の辞書も「誤用」にしています。
■Web辞書『大辞泉』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=げき&dtype=0&dname=0na&stype=0&index=05538300&pagenum=1
================================引用開始
げき【×檄】
1 古代中国で、召集または説諭の文書。木札を用いたという。めしぶみ。さとしぶみ。
2 自分の考えや主張を述べて大衆に行動を促す文書。檄文。ふれぶみ。
◆誤用が定着して、励ますこと、また、励ましの言葉や文書の意味でも用いる。
================================引用終了
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=げき&dtype=0&dname=0na&stype=0&index=05538300&pagenum=1
================================引用開始
檄(げき)を飛(と)ば・す
自分の主張や考えを広く人々に知らせる。また、それによって人々に決起を促したりする。
◆誤用が定着して「がんばれと励ます」「激励する文書を送る」という意味でも用いられる。文化庁が発表した平成19年度「国語に関する世論調査」では、本来の意味である「自分の主張や考えを、広く人々に知らせて同意を求めること」で使う人が19.3パーセント、間違った意味「元気のない者に刺激を与えて活気づけること」で使う人が72.9パーセントという逆転した結果が出ている。
================================引用終了
 辞書の「檄を飛ばす」の説明は言葉足らずです。
「檄」(「檄文」もほぼ同義)は、大衆の決起などを促すための文書のことで、木札に書き記しました。木編がついているのはそのせいでしょう。「檄を飛ばす」は、その「檄」を各地に送ることを言いました。「檄」を使わずに、各地に送りもせずに、単に「自分の主張や考えを広く人々に知らせる」ことを「檄を飛ばす」というのは相当ヘンです。
 現代の用法に戻って……。たとえば「維新の会」の代表が、地方の同士に決起を促す手紙を書けば、これは「檄を飛ばす」でしょう。
 ベンチからの声援は、当然文書ではありませんし、決起も促していません。「激励」の「激」と「檄」を勘違いして使いはじめたのではないかと……。
 とはいえ、「檄を飛ばす」は新聞などでもよく目にします。たいていは、「活を入れる」「声援を送る」の意味です。

白羽の矢が立つ
 同じような意味で「白羽の矢を立てる」とか「白羽の矢が当たる」という使い方も見ます。「間違い」とは言えないのかもしれませんが、異和感があります。慣用句を微妙にかえると、非常に気持ちの悪い感じになります。
「白羽の矢が立つ」は、本来は犠牲者として選ばれることです。これがいつの間にか「抜擢」の意味で使われるようになりました。本来の意味で使っている例は見た記憶がありません。まあ大敗がほぼ決まっている選挙直前に選ばれる党代表の候補者なんてのは、本来の意味の「白羽の矢が立つ」かもしれませんが。
■Web辞書『大辞泉』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=白羽の矢&stype=0&dtype=0
================================引用開始
白羽(しらは)の矢が立・つ
《人身御供(ひとみごくう)を求める神が、その望む少女の家の屋根に人知れずしるしの白羽の矢を立てるという俗説から》多くの中から犠牲者として選び出される。また、一般に多くの中から特に選び出される。「社長候補として―・った」
◆文化庁が発表した平成17年度「国語に関する世論調査」では、「美術館建設の候補地として、この村に白羽の矢が当たった」という言い方が「気になる」と答えた人が58.3パーセント、「気にならない」と答えた人が35.3パーセントという結果が出ている。
================================引用終了 

詳しくは下記をご参照ください。
【「好ましい日本語」をめぐって31くらい──「好ましくなった言葉」補足編】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2449.html
「12」■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【白羽の矢】
http://1311racco.blog75.fc2.com/?q=
下記がいいかな。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-36.html
================================
7-5
25日
早川が左手中指のけがで登録を抹消され、2軍で打率2位と結果を残していた角中に白羽の矢が立った。(21面)
 これは「もう誤用とはいえない」例なんだろうな。少し前に朝日新聞の投書欄で、「本来は人身御供の意味で使う白羽の矢を……」みたいな意見を読んだ気がする。メモしとくんだった。そりゃごもっともなんだけど、もう無理でしょ。本来の意味で使ってる例なんて、記憶にない。まあ選挙惨敗後に起用される新首相なんてのは、本来の意味の「白羽の矢が立つ」なんだろうけど。そういうふうに「誤用」と決めつける意見を、なんの注釈もなく掲載する見識ってどうなんでしょ。あくまでも「誤用」とするのが社の方針なら、ほかの記事中でこういう使い方はしないでほしい。いくらでもほかに書き方はあるでしょ。「抜擢」とか。「お鉢が回る」ってはたぶん意味が違うんだろうな(それ以前に死語かな)。
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Author:tobi
フリーランスの編集者兼ライターです。

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