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よくある誤用16〜20

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2020.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【9】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1854387407&owner_id=5019671

mixi日記2012年10月05日から

【よくある誤用16──泣いたり笑ったり 爆笑 失笑 号泣】

 ここ数年、誤用と指摘する意見をよく目にするのに、いっこうに誤用が減らない例。こういうのは、あんまり書きたくなかったんだけど……。

爆笑
正 大勢の人が一斉に笑うこと
誤 一人で大笑いすること
 では「一人で大笑いすること」はどう言えばいいのか。「大笑」はちょっと古い感じがあるので、「大笑い」くらいしかないような気がします。「爆笑」に比べるとインパクトが弱いような……。
「大爆笑」は強調か重言か……どっちでしょうね(笑)。

失笑
正 こらえ切れず吹き出して笑う
誤 笑いも出ないくらいあきれる
「正」と「誤」の意味は先日発表された平成23年度「国語に関する世論調査」から引用しました。
「笑いも出ないくらいあきれる」なんて解釈があることに驚きました。「笑いを失う」と考えれば、そうとれなくもありませんか。失格/失恋/失効……の仲間ですか?
 当方の語感では、「失笑する」は「こらえ切れず苦笑してしまう」くらいの意味。「吹き出し」はしません。
 詳しくは下記をご参照ください。
【平成23年度「国語に関する世論調査」に対する疑問】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2484.html

号泣
正 大声をあげて泣く
誤 激しく泣く
■Web辞書『大辞泉』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=ごうきゅう&stype=0&dtype=0
================================引用開始
ごう‐きゅう〔ガウキフ〕【号泣】
[名](スル)大声をあげて泣くこと。泣き叫ぶこと。「遺体にとりすがって―する」
◆文化庁が発表した平成22年度「国語に関する世論調査」では、本来の意味である「大声をあげて泣く」で使う人が34.1パーセント、間違った意味「激しく泣く」で使う人が48.3パーセントという逆転した結果が出ている。
================================引用終了
 どんなに激しい泣き方でも、大声を出さないと「号泣」とは言わないようです。
「号」に「大声をあげる」という意味があるからでしょう。「号令」や「怒号」も大声を上げなければ感じが出ません。
 事態はもっとヒドいことになっています。新聞のテレビ欄に「号泣」とある番組を見てください。「大声を上げる」どころか「激しく泣く」ですらなく、涙ぐんだくらいのことを「号泣」と呼んでいます。あれも一種の演出でしょうか。


【よくある誤用17── これもおなじみ 逆王手 王道 煮詰まる】

 こういうありふれたことはあんまり書きたくないのですが……。
 こういうのもアリでしょ。

逆王手
 野球の日本シリーズの記事などでよく目にします。将棋用語なので、将棋を知らない人にこれがどうして誤用なのかを説明するのはむずかしいかも。言いかえがむずかしいので、このまま定着する気がします。
詳しくは下記をご参照ください。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1249845797
================================引用開始
よく見る「逆王手」の使い方は、本来の意味を考えれば間違いなく誤用です。
将棋用語の本来の「逆王手」は、「相手がかけてきた王手を防いだ手が、相手に対する王手になること」のはずです。つまり、自分に対する王手は解消されていなければなりません。
ただ、適切な言いかえがないので、広まっているようです。
意味を考えれば「追っかけリーチ」のほうが適切ですね。ただ、これが広まるかと言うと……。
================================引用終了

王道
正 近道
誤 正当派(のやり方)
「王」つながりでもうひとつ。「これぞ醤油ラーメンの王道」のような使われ方が広まっているようです。もう許容されている気もしますが、厳密には誤用です。「本道」とでも言いかえるのが正解でしょうか。
本来は「近道」の意味です。
http://www.sanabo.com/kotowaza/arc/2004/12/post_482.html
================================引用開始
学問に王道なし(がくもんにおうどうなし)
意 味: 学問をするのに安易な方法はない。
読 み: がくもんにおうどうなし
解 説: 「王道」は、安易な方法、楽な道。ユークリッドから幾何学を学んでいたエジプト王が、「もっと簡単に幾何学を学ぶ方法はないか」と尋ねたところ、「幾何学に王道なし」と答えたという故事による。
出 典:
英 語: There is no royal road to learning.
類義語: 学問に近道なし
================================引用終了

煮詰まる
正 もうすぐ結論が出る
誤 行き詰まる
 これも「誤用集」の類いではおなじみかも。誤用が減らないのは、料理用語で「煮詰まる」があまりいい意味でないせいでしょうか。「行き詰まる」と言いかえれば、だいたい大丈夫です。
■Web辞書『大辞泉』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=煮詰まる&stype=0&dtype=0
================================引用開始
に‐つま・る【煮詰(ま)る】
[動ラ五(四)]
1 煮えて水分がなくなる。「汁が―・る」
2 討議・検討が十分になされて、結論が出る段階に近づく。「問題が―・ってきた」→生煮え
◆近頃では、若者に限らず、「煮詰まってしまっていい考えが浮かばない」のように「行き詰まる」の意味で使われることが多くなっている。本来は誤用。2の意は1900年代後半に始まるようである。「行き詰まる」の意は1950年ころの使用例があるが、広まったのは2000年ころからか。
文化庁が発表した平成19年度「国語に関する世論調査」では、「7日間に及ぶ議論で、計画が煮詰まった」を、本来の意味である「(議論や意見が十分に出尽くして)結論の出る状態になること」で使う人が56.7パーセント、間違った意味「(議論が行き詰まってしまって)結論が出せない状態になること」で使う人が37.3パーセントという結果が出ている。
================================引用終了


【よくある誤用18──ラ抜き言葉 的を射る/的を得る 全然+肯定形】


 言葉の問題で、いろいろな説が飛びかって、結局何がなんだかわからなくなっているものがいろいろあります。Yahoo!知恵袋でもおなじみの質問ですが、ホントのところはどうなのでしょう。

ラ抜き言葉
 現段階では×でしょう。「誤用」と言うよりも「現在の標準語においては規範的でない」くらいの考え方が妥当だと思います。「乱れ」か「変化」か、と言うと、現段階では「乱れ」と言うしかありません。
 とくに若い世代は「ラ抜き言葉」のほうがフツーとか言う人が多いようです。話し言葉ならそれでいいと思います。ただし、「ラ抜き言葉」の是非を語るなら、お願いですから「ラ抜き言葉」がどういうものかくらいは調べてから主張してください。
 次のうち、どれが「ラ抜き言葉」か理由をつけて説明できますか。
  しゃべれる/掘れる/守れる/攻めれる
伝言板【板外編4】【「ラ抜き言葉」を防ぐ方法】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-96.html

的を射る/的を得る
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1155316126
================================引用開始
「的を射る」を「的を得る」とする人はけっこういるようです。
 原因は2つ考えられます。
  1)よく似た意味の「当を得る」との混同。
  2)よく似た意味の「正鵠を得る」との混同。
 1)に関しては「的を射る」と「当を得る」が一般的です。
 2)に関しては、本来の形は「正鵠を得る」です(「正鵠を射る」でも間違いではないと思います)。
 ここから類推して、「的を得る」でも間違いではない、と主張する人がいます。一理あるかもしれませんが、一般には「的を射る」です。
================================引用終了
 下記のように、「的を得る」は誤用とは言い切れないという考え方もあるようです。ここまで掘り下げてしまうと「学説」って気もします。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1061145880
【BIFFの亜空間要塞】
http://biff1902.way-nifty.com/biff/2010/05/post-fc48.html

全然+肯定形
 Yahoo!知恵袋に限っても、同様の質問が何度出たことか。
 結論だけ書きましょう。
 もともと肯定でも否定でも○だったようです。一時期肯定は×になりましたが、最近は「×とは言い切れない」という説が増加傾向にあるようです。
 ただし、現在の出版・編集の現場では基本的に肯定は×です(微妙なものもありますが……)。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1641.html
以下は要約。
全然+肯定形はいくつかに分けて考えるべきでしょう。 

●「全然+フツーの言葉」
「全然明るい」「全然おいしい」など「全然」を「very」(とても)の意味で使うもの。これは基本的に×でしょう。

●「全然+否定的な肯定形」
「否定的な肯定形」は、形の上では肯定形だけど、意味が否定的な言葉のことです。
「全然ダメ」「全然違う」「全然別(のこと)」
 この場合の「全然」は「まったく」の意味なのでOKでしょう。

●「全然+大丈夫系」
 これがイチバン微妙です。「全然大丈夫」のほかに「全然平気」などがあります。
個人的には、異和感がなくなりつつあります。おそらく、「全然大丈夫」が「全然問題がない」とほぼ同じニュアンスになるからでは……。「全然OK」だとさらに得体がしれなくて……。
 下記の2記事は読みごたえがあります。
【なぜ広まった? 「『全然いい』は誤用」という迷信 】
http://www.nikkei.com/article/DGXBZO37057770W1A201C1000000/
【「『全然いい』は誤用」という迷信 辞書が広めた? 】
http://www.nikkei.com/article/DGXBZO42854280R20C12A6000000/

 ただし、ちゃんとした原稿を書く場合は話が「全然別」(やはりちょっとヘンだな)になります。「誤用」と思われる可能性のある言葉をわざわざ使う理由はありません。
「ラ抜き言葉」は使いません。
「的を射る」を使い、「的を得る」は使いません。
「全然+肯定形」は基本的に使いません。「全然+否定的な肯定形」は、ラフな文体ならこっそり使うかも。


【よくある誤用19──なんかカッコいいからね2 ひとつとない 押しも押されぬ 火蓋が切って落とされる】

 文語調とまでは言えなくても、大袈裟な言い回しで誤用されやすい例をあげます。大袈裟な言い回しはカッコよく感じられるせいか、つい使ってしまう人が多いようです。ロクなことはないでの、やめておいたほうが無難です。

ひとつとない
この旅館には、同じ間取りの客室がひとつとない。
 ガイドブックで見かける文章です。どこがおかしいかわかりますか。微妙な例とは思いながら、これは「ふたつとない」にするべきでしょう。「ふたつとない」にすれば間違いではなくなりますが、依然としてヘンです。「ふたつとない」は、「(世界中を探しても)めったに例がない」くらいの強い表現ですから、この程度のことで使うべきではありません。「この旅館は、すべての客室の間取りが違う。」ぐらいで十分でしょう。
 ちなみに、「この旅館には、この客室と同じ間取りの客室がひとつとない」なら誤用ではないでしょう。「自分と同じ人間は世界中を探しても一人もいない」と同様の用法と言えそうです。誤用ではありませんが、こんな大袈裟な言い回しはオススメできません。

押しも押されぬ
ホームラン王になった彼は、押しも押されぬ4番打者に成長したといえるだろう。
 正しい使い方は、「押しも押されもせぬ」です。 派生した形で「押しも押されもしない」も許容形でしょうか。同様の意味で「押すに押されぬ」という慣用句もあります。「押しも押されぬ」は、2つの慣用句の混淆によって生まれた誤用でしょう。
 例文の場合、「押しも押されもせぬ」に直してもヘンな感じが残ります。「押しも押されもせぬ」という大袈裟な表現と、文末の「~だろう」がチグハグな印象になっているからです。「不動の4番打者」ぐらいで十分でしょう。「ホームラン王」になったほどの選手ですから、「球界を代表する4番打者」としてもよいかもしれません。

火蓋が切って落とされる
戦いの火蓋が切って落とされる。
「火蓋」は火縄銃の部品です。発砲するたびに「切って落とし」ていたら、ほかの人が拾って歩かなければなりません。正解は「火蓋が切られた」「火蓋を切った」です。
■Web辞書『大辞泉』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=ひぶた&dtype=0&dname=0na&stype=0&index=15636200&pagenum=1
================================引用開始
火蓋(ひぶた)を切・る
火蓋1を開いて点火の準備をする。転じて、戦いや競争を開始する。「選挙戦の―・る」
◆「幕を切って落とす」との混同で、「火蓋を切って落とす」とするのは誤り。
================================引用終了


【よくある誤用20──誤用ではないけれど…… なるほど 了解 参考にする】


 誤用ではありませんが、使い方に注意が必要な言葉があります。目上の人にはNGと考えるべきでしょう。ピンと来ない人は、うんと年下にこういう言葉を使われたら、と考えてみてください。あるいは、学生が先生に対して言うシーンを想起してみてください。

なるほど
 これはビジネスマナー系の雑学としておなじみかも。「なるほど マナー」あたりで検索すると、山ほどヒットします。無難なのは「おっしゃるとおりです」あたりでしょう。これが堅苦しく感じる場合は……。
「そうですね」も状況によってはアリでしょうが、これを乱発すると相当耳障りなのでご注意を。

了解
「了解」「了解です」だと相当軽い感じです。気軽な相手ならOKでしょうが、目上には×。「了解しました」「了解いたしました」だとさほど問題がない気もしますが、これも「了解 マナー」あたりで検索すると、山ほどヒットします。こうなると、使わないほうが無難でしょう。
 かわりにどう言えばいいか。「承知しました」くらいでしょうか。「承知いたしました」「かしこまりました」のほうが丁寧ですが、少し堅苦しいような。
ただ、「承知しました」は某大ヒットドラマのせいで、一時期ギャグになっていました。もう使っても大丈夫でしょうか……。

参考にする
 これは微妙かもしれません。「参考 マナー」あたりで検索しても、ほとんどヒットしません。これが×なのは、〈参考(考えの「足し」にする)なんて何様〉という理由のようです。「勉強になります」「ありがとうございます」などと言うほうが無難です。いろいろなケースが考えられるので、詳しくは下記を参考(考えの「足し」)にしてください。
 以下は一部の抜粋(重言)。
================================引用開始
【1】答えを教えてもらった場合
学生「この問題は、a、b、cのどれが正解でしょうか」
先生「aだね。○○だから」
 この場合、「参考にいたします」は不適。「勉強になります」のほうがいいだろう。「ありがとうございます」もアリ。
【2】アドバイスをもらった場合(重め)
学生「a、b、cのうち、私に合う進路はどれでしょうか」
先生「aだね。○○だから」
 この場合、「勉強になります」はヘンだろう。「参考にいたします」にも異和感がある。無難なのは「ありがとうございます」かな。
【3】アドバイスをもらった場合(軽め)
学生「a、b、cの3色のうち、私にはどれが似合うでしょうか」
先生「aだね。○○だから」
 こうなると、「勉強になります」(服飾科とかなら話は別だけど)はありえないだろう。「参考にいたします」にも異和感がある。無難なのは「ありがとうございます」かな。
 【1】のように明確な答え(解答)をもらったときに「参考にいたします」は相当無礼。まさに〈参考(考えの「足し」にする)なんて何様〉ってことになる。
 【2】や【3】のように、アドバイスや解答の「例」をもらったときなら「参考にいたします」でもおかしくないかもしれない。でも相手が先生なら、避けたほうが無難だろう。
================================引用終了
 詳しくは下記をご参照ください。
【参考にします 参考にいたします 参考にさせていただきます なるほど】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2212.html
【20代が間違えやすい敬語──この記事大丈夫か? 相当ヘンだぞ!】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-596.html


 バックナンバーは下記。
【お品書き】よくある誤用
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n118365
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よくある誤用20──誤用ではないけれど…… なるほど 了解 参考にする

 誤用ではありませんが、使い方に注意が必要な言葉があります。目上の人にはNGと考えるべきでしょう。ピンと来ない人は、うんと年下にこういう言葉を使われたら、と考えてみてください。あるいは、学生が先生に対して言うシーンを想起してみてください。

なるほど
 これはビジネスマナー系の雑学としておなじみかも。「なるほど マナー」あたりで検索すると、山ほどヒットします。無難なのは「おっしゃるとおりです」あたりでしょう。これが堅苦しく感じる場合は……。
「そうですね」も状況によってはアリでしょうが、これを乱発すると相当耳障りなのでご注意を。

了解
「了解」「了解です」だと相当軽い感じです。気軽な相手ならOKでしょうが、目上には×。「了解しました」「了解いたしました」だとさほど問題がない気もしますが、これも「了解 マナー」あたりで検索すると、山ほどヒットします。こうなると、使わないほうが無難でしょう。
 かわりにどう言えばいいか。「承知しました」くらいでしょうか。「承知いたしました」「かしこまりました」のほうが丁寧ですが、少し堅苦しいような。
ただ、「承知しました」は某大ヒットドラマのせいで、一時期ギャグになっていました。もう使っても大丈夫でしょうか……。

【20131204追記】
 目上に「了解(です)」はやめたほうがいい。「了解(いた)しました」を×にする論理的な理由はない。
 しかし、ここまで「了解(です)」「了解(いた)しました」の評判が悪くなってくると、例によって使わないほうが無難。
 国立国語研究所がおすすめの「わかりました」「かしこまりました」「承りました」あたりを使うべきだろう。当然のことだけど、まず相手の言っていることは理解してね。
 詳しくは下記をご参照ください。
【了解 了解です 了解した 了解しました 了解いたしました──大門圭介御用達?】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2581.html

参考にする
 これは微妙かもしれません。「参考 マナー」あたりで検索しても、ほとんどヒットしません。これが×なのは、〈参考(考えの「足し」にする)なんて何様〉という理由のようです。「勉強になります」「ありがとうございます」などと言うほうが無難です。いろいろなケースが考えられるので、詳しくは下記を参考(考えの「足し」)にしてください。
 以下は一部の抜粋(重言)。
================================引用開始
【1】答えを教えてもらった場合
学生「この問題は、a、b、cのどれが正解でしょうか」
先生「aだね。○○だから」
 この場合、「参考にいたします」は不適。「勉強になります」のほうがいいだろう。「ありがとうございます」もアリ。
【2】アドバイスをもらった場合(重め)
学生「a、b、cのうち、私に合う進路はどれでしょうか」
先生「aだね。○○だから」
 この場合、「勉強になります」はヘンだろう。「参考にいたします」にも異和感がある。無難なのは「ありがとうございます」かな。
【3】アドバイスをもらった場合(軽め)
学生「a、b、cの3色のうち、私にはどれが似合うでしょうか」
先生「aだね。○○だから」
 こうなると、「勉強になります」(服飾科とかなら話は別だけど)はありえないだろう。「参考にいたします」にも異和感がある。無難なのは「ありがとうございます」かな。
 【1】のように明確な答え(解答)をもらったときに「参考にいたします」は相当無礼。まさに〈参考(考えの「足し」にする)なんて何様〉ってことになる。
 【2】や【3】のように、アドバイスや解答の「例」をもらったときなら「参考にいたします」でもおかしくないかもしれない。でも相手が先生なら、避けたほうが無難だろう。
================================引用終了
 詳しくは下記をご参照ください。
【参考にします 参考にいたします 参考にさせていただきます なるほど】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2212.html
【20代が間違えやすい敬語──この記事大丈夫か? 相当ヘンだぞ!】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-596.html

バックナンバーは下記。
【お品書き】よくある誤用
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n118365

間違う 間違える 間違いやすい 間違えやすい 間違い 間違え

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2020.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【9】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1854387407&owner_id=5019671

mixi日記2012年10月05日から
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1874326373&owner_id=5019671

 mixiニュースで、立て続けに言葉関係のものを目にした(【ネタ元1】と【ネタ元2】)。
 キリがないので、細かいところは無視する。
 たとえば【ネタ元1】に関して、「確信犯」の説明がこれでわかるのだろうか、とか。「しおどき」って「分が悪いケースで使われる事が多い言葉」なの、とか。「鳥肌が立つ」の解説の冒頭の「たまに」ってどこにかかっているの、とか。そもそも、どういう基準でこういう言葉を並べているのか、とか……。
 たとえば【ネタ元2】に関して、いったいいつの調査の話だ、とか。1文目からこういう文は勘弁してほしい、とか。「雪辱」の言葉の構造を考えると「雪辱する」あたりのほうが無難じゃないか、とか。そもそも、どういう基準でこういう言葉を並べているのか、とか……。
 そういう細かいことは放っておいて、妙なことに気づいたのでメモしておく。

「間違いやすい」「間違えやすい」なのか。「間違い」なのか「間違え」なのか。
 最初に結論を書いておくと、どれも「間違い」ではない。ただし、「間違え」よりは「間違い」のほうが使用例が多いとされている。
突然ですが問題です【日本語編16】──間違い/間違え 寝違い/根違え【解答編】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1437.html
【ネタ元1】は、「間違いやすい」&「間違い」。
【ネタ元2】は、「間違いやすい」&「間違い」。
【ネタ元2】と同じ人が書いている【ネタ元3】は「間違えやすい」&「間違い」。
 どれも間違いではないけど、個人的な語感だと「間違えやすい」&「間違い」なんだよな。動詞の活用を考えると、「間違い」を使うなら「間違いやすい」を使うべき、って気もするけど……。
「間違う」と「間違える」はどう違うか。「間違う 間違える」で検索するといろいろな説が飛び交っている。厳密に考えると違うのだろうが、関知したくない。こういう微妙な話は「大差なし」で逃げることにしている。

 以下は完全な余談。
 最近「よくある誤用」をまとめはじめた。【ネタ元1】とカブる(俗用?)ネタが多い。でもさま、当方は一応同じテーマで3つずつチョイスしてるんだよなぁ。抜けてるのは「まんまと」か。これを3つまとめると、「あわや」と……。「よもや」かな。
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n118365
【ネタ元2】に関しては下記参照。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2484.html 


【ネタ元1】マイナビニュース
http://news.mynavi.jp/c_career/level1/yoko/2012/10/post_2365.html
================================引用開始
間違いやすい日本語の使い方に要注意!

普段私たちがなにげなく使っている日本語ですが、外国人からすると言葉の使い方や意味が他の国の言葉と比べて格段に難しいそうです。使用している私たちでさえも、本来の意味をちゃんと理解せずに使っていたりする言葉もあるくらいですから、外国の人はなおさらでしょうね。

さて、今回はそんな難しい日本語の中でも特に間違って使ってしまいがちな言葉を紹介します。



■意味を間違って使ってしまいがちな日本語

●確信犯(かくしんはん)
悪い事とわかっていてした行為に対して使われることが多い言葉ですが、実際は正しいと信じて行った行為に対して使われる言葉です。結果的に悪い事になるかどうかはさておき、悪い事に対して使う言葉ではありません。

●まんまと〜
よく「まんまと失敗した」という使い方をする人がいますが、実際は成功例に対して使う言葉。「まんまと」は「見事に〜」、「首尾よく」といった意味なので、「まんまと成功した」という形で使うのが正解。なぜか悪事に対して使われることが多い。

●しおどき
「ここらがしおどきだな……」と分が悪いケースで使われる事が多い言葉ですが、本来は「なにかを行うのに最も良いとき」という正反対の意味なのです。この言葉は、漁師が漁をするのに最適のタイミングで海に出ることから出た言葉なので、悪い意味ではないのです。

●鳥肌が立つ
たまに美しいものや素晴らしいものを見た際に、「鳥肌が立つほど素晴らしかった」という表現をする人がいますが、これは間違い。本来は「ぞっとするような出来事」に対して使われる言葉なので、良いものに対して使うのはちょっとおかしいですね。

●さわりの部分
曲の最初の部分だったり、物事の初めの部分のことを指す意味で使われることが多い言葉ですが、実はこれは誤用なのです。本来「さわり」というのは浄瑠璃の一種である義太夫節の一番盛り上がる所を指す言葉。それが「物事の重要な部分」を指す言葉として広まりました。

■誤って書いてしまいがちな日本語

●遅れを取る(誤)⇒後れを取る(正)
遅れを取る遅いというイメージあって、この漢字を使う人がいますが、これは実は間違いなのです。後から何かをする、または何かをするにあたって、相手の後ろになってしまうことから、後れを取ると書きます。

●足下をすくわれる(誤)⇒足をすくわれる(正)
「油断していた隙を突かれる」という意味の言葉ですが、「足下をすくう」のではなく、「足をすくう」が正しい使い方。最近は「足下を〜」の方を使う人が多く見られますね。

●嫌気がする(誤)⇒嫌気が差す(正)
嫌悪感を抱く、嫌だと思う気持ちになる、といった意味の言葉ですが、「嫌気がする」と使うのは間違いです。「嫌気がする」という使い方でも意味は通用するのですが、やはり正しい使い方をしたいところですね。

●笑顔がこぼれる(誤)⇒笑みがこぼれる(正)
これも間違いやすい日本語の使い方です。笑顔はこぼれません(笑)。

●親不幸(誤)⇒親不孝(正)
親不幸だけで見ると、どこが間違いなのかわからない人もいるのではないでしょうか? 親を不幸にするという意味ではどちらもそうだといえますが、使い方は間違っているので気をつけましょう。

■番外編

●お体をご自愛ください
この文章を『相手を気遣う意味』として使う人は多いのではないでしょうか? 使い方と意味は間違っていませんが、お体をの部分が余計です。「ご自愛下さい」という言葉自体が「お体を大切にしてください」を意味しているので、二重使いになってしまいます。ビジネスメールなどで使う際には要注意です。

これらの間違いやすい日本語をしっかり覚えれば、テストもビジネスメールもバッチリ……なはず!? ぜひご活用ください!

(貫井康徳@dcp)
================================引用終了


【ネタ元2】All About
http://allabout.co.jp/gm/gc/400578/
================================引用開始
60%の人が誤答した「失笑する」の意味は?(更新日:2012年10月02日)

■60%の人が誤答した言葉とは?

 こらえ切れず吹き出して笑うという意味の「失笑する」を、「笑いも出ないくらいあきれる」と誤答した人が60%ということが、先日、文化庁の『平成23年度国語に関する世論調査』でわかりました。他にも、慣用句や言葉の意味の間違いや読み間違いなどの調査結果が出ていますが、どれだけ正しく理解できているでしょうか? まずはこの世論調査の中から、間違いやすいものを3問挙げてみます。

■AとB、どちらが正しいでしょうか?

□問1:うがった見方をするの意味は?

A:物事の本質をとらえた見方をする
B:疑って掛かるような見方をする

□問2:にやける(例文:彼はいつもにやけている)の意味は?

A:なよなよとしている
B:薄笑いを浮かべている

□問3:「本心でない上辺だけの巧みな言葉」をなんと言う?

A:口先三寸
B:舌先三寸

■答えと正答率

□問1:うがった見方をするの意味は?(正答率26.4%)

○物事の本質をとらえた見方をする
×疑って掛かるような見方をする

□問2:にやける(例文:彼はいつもにやけている)の意味は?(正答率14.7%)

○なよなよとしている
×薄笑いを浮かべている

□問3:「本心でない上辺だけの巧みな言葉」をなんと言う?(正答率23.3%)

×口先三寸
○舌先三寸


 いかがでしょうか? 知らずに勘違いして使っていたという言葉もあるかもしれません。うっかり誤用が多いというのも、なんだか気分がすっきりしないものです。次回は正解したいという気になりますね。では、そのような気持ちに近い問題を、最後に3問取り上げてみましょう。

■間違いやすい慣用句3

□問1:「内心忸怩(じくじ)たるものがある」 とは、どんな気持ちを表す?

□問2:前に負けた相手に今度は勝つという気持ちを表す言葉は「雪辱を○○○」?

□問3:受けた恥をなくして心の中をすっきりさせることを表す言葉は「屈辱を○○○」?

■正解

 1の「内心忸怩たるものがある」 とは、「心の中で恥ずかしく思う気持ち・様子」です。「あの場では何も言えなかったが、ほんとうは腹が立ち、内心忸怩たるものがあった」のように、悔しい、屈辱、腹が立つなどのような意味に誤解されることも多い言葉です。

 2は、「雪辱を果たす」です。雪辱を遂げる、雪辱戦などの言葉もあります。

 3は、「屈辱を晴らす」ですね。

 2の「雪辱」が、3の「屈辱を晴らす」と混同して、「雪辱を晴らす」のように誤用されることも多いようです。

 このような混同や言い間違い、「にやける」などの意味の取り違いなど、誤用の種類もさまざまあるものですが、大切な場面で、的外れなことを言ってしまい、失笑を買うことのないように、よく使う言葉もときどき見直してみましょう。

【手紙の書き方・文例ガイド:井上 明美】
================================引用終了


【ネタ元3】All About
================================引用開始
うっかり使ってしまう慣用句の間違いベスト10(更新日:2012年03月13日)

うっかり間違えやすいこんな言葉、使っていませんか?


普段何気なく使っている言葉にもまだまだこんな間違いが!
前回、「それ間違いです!会話や手紙でよく使う慣用句」で、「喧喧囂囂」や「取り付く島」もないなど、間違えやすい例をいくつかご紹介しましたが、それ以外にもうっかり間違えやすい言葉はたくさんひそんでいます。私もつい言い間違えてしまいそうな言葉に「間が持たない」があります。こちらも正しくは「間が持てない」です。「間を持たせる」という言葉(空いた時間をうまく取りつくろうなどの意)もありますが、言い回しが似ているだけに厄介ですね。

このように、間違いにも、言葉の言い回しが似ているための言い間違い、意味を取り違えての間違いなど、さまざまです。取り上げられることの多い言葉や慣用句、そして最近よく聞く誤用例などをいくつかを挙げてみます。まずはどこが間違っているか、当ててみましょう。

問題

Q1:あやうく、足もとをすくわれるところだった
Q2:彼は急に椅子から、やおら立ち上がった
Q3:彼はムッとしたのか、憮然とした表情で立ち去った
Q4:このホラー小説って、あまりぞっとしないね
Q5:明日は新しいタワービルのこけら落としなんだって
Q6:たくさんのご馳走につい舌を鳴らした
Q7:まったく昨日は、上や下への大騒ぎだった
Q8:そんなに声をあらげないでよ
Q9:昨日とは言ってることが真逆だよね
Q10:あのドラマの登場人物ってみんな破天荒で楽しいよね

いくつわかりましたか?

Q1:あやうく、足もとをすくわれるところだった

「足もとをすくわれる」が間違い。正しくは「足をすくわれる」です。「足をすくわれる」とは、ちょっとした隙につけ込まれて相手に失敗させられるという意味です。一方「足もと」という言葉の意味は、文字通りで足の近く、立っているところという意味ですが、それ以外にも、身近なところ、現在置かれている状態、歩く時の足の運び方、歩きぶりなどの意味もあります。「足もとに火が付く」などのように危険なことに関して使う場合も多いので、それと混同してしまっての誤用でしょうか。


Q2:彼は急に椅子から、やおら立ち上がった

これは「やおら」の意味の取り違いです。「やおら」とは、急にとか、いきなり不意にという意味ではなく、正しくは、おもむろに、静かにゆっくりであるさまを指します。


Q3:彼はムッとしたのか、憮然とした表情で立ち去った

こちらも「憮然」の意味の取り違いです。「憮然」は、ムッとするとか、腹が立つという意味ではありません。正しくは、落胆する、驚き呆れて、呆然とするさまを指します。


Q4:このホラー小説って、あまりぞっとしないね

では「ぞっとしない」とは、どういう意味でしょう? これは、あまり面白くない、感心しないという意味で、怖くない、恐ろしくないという意味ではないのです。怖いホラー小説や映画であっても、それが面白くなかったという意ならわかりますが、「これって、怖いっていう話だからビクビクしながら見たけど、ちっともぞっとしなかった」などの言い方も間違いになるわけですね。


Q5:明日は新しいタワービルのこけら落としなんだって

「ビルの柿落とし」が間違い。ビル内に劇場があってそれを指すならばわからなくはありませんが、本来の意味は「こけら落とし」とは、新しく建てた、または改築した劇場で行われる興行を指します。劇場の開場を祝う最初の催しのことをいう言葉なのです。


Q6:たくさんのご馳走につい舌を鳴らした

「舌を鳴らす」が間違い。「舌を鳴らす」とは、軽蔑したり不満の気持ちを表すようなときに、チェッと舌打ちするようなことを指す言葉です。ご馳走を見て、ピチャピチャ舌が鳴るという場合もあるかもしれませんが、本来の言葉の使い方としては誤りです。「舌鼓を打つ」ならば正しいですね。ほかに「鳴る」の付く言葉としては、次のような使い方があります。「猫がごろごろ喉を鳴らす」「彼は得意そうな感じで鼻を鳴らした」などがあります。

Q7:まったく昨日は、上や下への大騒ぎだった

「上や下への」が間違い。正しくは「上を下への大騒ぎ」です。「上を下への大騒ぎ」とは、大勢の人が入り乱れてごったがえす様子という意味です。上や下も、上を下も言葉の響きが似ているための誤りでしょうか。


Q8:そんなに声をあらげないでよ

「あらげる」が間違い。正しくは「声を荒らげる(あららげる)」です。Q7に同じく響きが似ているための誤用かもしれませんね。


Q9:昨日とは言ってることが真逆だよね

「まぎゃく」が問題です。以前、流行語大賞にノミネートされたこともある言葉です。現在は何の疑いもなく使う人が多いと思いますが、本来は「真逆」は「まぎゃく」ではなく、「真逆」と書いて「まさか」と読みます。「まさか、あそこで失敗するとは思わなかった」などの「まさか」です。今は「あの兄弟って真逆だよね」のように正反対の意味で使われていますが、本来は違うものです。真っ白などのように、「逆」を強調した(=まるっきり逆)と同じような意味で使われているのでしょうね。


Q10:あのドラマの登場人物ってみんな破天荒で楽しいよね

「破天荒」の意味の取り違いです。「破天荒」とは、天荒を切り開くという中国の故事からきた言葉で、未曾有、前代未聞というような意味を持つ言葉です。人で言うなら、今まで誰も出来なかった前代未聞の偉業を成し遂げたような人物を表す場合に使う言葉です。豪快で大胆、常識はずれ、ハチャメチャなどの意味で、「学生のころは遊んでばっかで破天荒だったよな」などと使うのは大間違い!

いかがでしょうか? 普段、会話や文章の中で何の迷いもなく使っていた言葉はありませんでしたか? 言葉の響きが似ているものや、意味がそれこそ真逆、正反対などというものもありますから、適切な大人の表現力を身につけるためにも、こんなうっかり言葉遣いを時折見直して、誤用に注意したいですね。
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60%の人が誤答した「失笑する」の意味は?
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=77&from=diary&id=2177506


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Author:tobi
フリーランスの編集者兼ライターです。

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