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突然ですが問題です【日本語編163】──敬語の難問5 {お/ご}失礼しました {お/ご}無礼しました

 下記の仲間。
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mixi日記2013年07月24日から

 まず問題を再掲する。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1906674105&owner_id=5019671

================================
【問題】
【問1】
 下記の文頭に接頭語をつけるなら、「お」と「ご」のどちらが適切ですか。
  1)失礼しました。
  2)無礼しました。

【問2】
 【問1】のような違いが生まれる理由を説明しなさい。


【参考サイト】
【「お」や「ご」について】
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/8015479.html
================================

【解答?例】
【問1】
 下記の文頭に接頭語をつけるなら、「お」と「ご」のどちらが適切ですか。
  1)「お」も「ご」もつかない。
  2)つけるなら「ご無礼」。ただし、「ご無礼」に対する感覚には個人差があるらしい。

【問2】
 言葉の神様に訊いてください。
 やはり接頭語の「お」と「ご」の話は、ちゃんとした法則性はないらしい。


【よくわからない解説】
「失礼」と「無礼」は印象がかなり違うが、似たような使い方をする言葉と考えていた。調べてみると、いろいろ違いがあるらしい。 

 下記がいいだろう。
【goo 類語辞書】
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/thsrs/8644/m0u/%E7%84%A1%E7%A4%BC/
================引用開始
[使い方]
〔失礼〕(名・形動)スル▽挨拶(あいさつ)もしないとは失礼だ▽突然お手紙を差し上げる失礼をお許しください
〔失敬〕(名・形動)スル▽人の物を黙って使うとは失敬なやつだ▽先日はゆっくり話す時間がなくて失敬した
〔無礼〕(名・形動)▽無礼な手紙を送ってよこす、けしからん男だ▽どうもご無礼いたしました▽この無礼者めが
(略)

[使い分け]
【1】「失礼」が、最も広く使われる。「失敬」が最も軽く、「失礼」「無礼」の順に重くなる。「ぶしつけ」は、本質的なところで礼を欠いているのではなく、しつけができていなくて人に接するときの礼儀、作法を知らないというほどの意。「無作法」は、礼儀作法をわきまえていないこと。
【2】「失礼」は、男女ともに使うが、「失敬」は、男性が使う語。
================引用終了

 決定的な違い。
「失礼」は熟語動詞(仮称)の「失礼する」があるが、「無礼」は熟語動詞の「無礼する」がない。じゃあ辞書の例文にある「ご無礼いたしました」はなんなの、って話はあとに回す。
 似たような言葉に「失敬」ってのもあった。これは、「失礼」とほぼ同義だろう。辞書の例文を見ても、すべて互換性がある。語感としては……「失敬」のほうが古くさいだろうな。ギャグ的なニュアンス以外で「失敬」なんて使った記憶がない。
「無礼」にも古くさい感じがある。と言うより、時代がかった感じだろうか。「無礼者! 手打ちにしてくれる!」なんて時代劇ではおなじみ。辞書の例文にある「けしからん」あたりと相性がいい(笑)。この「無礼者」は「無礼」独特の用法だろう。「{失敬/失礼/無礼}なヤツ」なら3つともOK。
 さて「ご無礼(する)」の話。
 ↑の辞書には「ご無礼いたしました」があるってことは、「ご無礼しました」もアリだろう。当然「ご無礼する」もあり。熟語動詞ではないから「無礼する」はナシだけど「ご無礼する」ならアリ……こんな例はほかにあるのだろうか?
「ご無礼をする」の「を」が落ちた形とでも考えればいいのかな。

 出題分に貰ったコメントによると名古屋地方の方言らしい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8D%E5%8F%A4%E5%B1%8B%E5%BC%81#.E8.AA.9E.E5.BD.99

 当方は標準語(共通語?)だと思っていた。もう少し正確に書くと、やや老人語かな、と思っていた。
 ただ、↑の辞書は標準語扱いしている。
 当方の感覚が麻痺しているのは、「ご無礼」が『むこうぶち』って麻雀マンガの決めゼリフになっている影響があるかも。一種のギャグで古くさい言い方をもってきたのだとばかり思っていた(泣)。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%80%E3%81%93%E3%81%86%E3%81%B6%E3%81%A1
================引用開始
しかし、彼に狙われた者は、この言葉と共に、獣に食い殺されるが如く敗れ去るのみ-「御無礼」。
================引用終了
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突然ですが問題です【日本語編162】──異和感 違和感【解答?編】

 下記の仲間。
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http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2020.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【10】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1880457960&owner_id=5019671

mixi日記2013年07月24日から

 まず問題を再掲する。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1906132476&owner_id=5019671

================================
【問題】
「いわかん」の表記として不適切なものを、 次の1)~3)のなかから選びなさい(複数回答可)。

1)岩感
2)異和感
3)違和感

 下記の[40]は単なる電波発言なので、たぶん参考にならないだろう。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=59500832&comm_id=8873
================================

【解答?例】
 2)が一般的だが、3)は間違いなんて主張すると単なる無知になる。
 ※いかん、逆だ。一般には3)。
 1)も文脈によってはアリかもしれない。

【よくわからない解説】
 1)の「岩感」。テレビドラマの『仁』でも描いていたように、江戸時代には癌のことを「岩」といった。そうなると、癌の自覚症状を「岩感」と言っても不思議ではない。
 2)と3)の違いに関しては、下記参照。
【表記の話15──「違和感」「異和感」】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1907450065&owner_id=5019671

 いただいたコメントへの返信を転記しておく。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■引用開始

 すっかり忘れてました。元々の電波コメント(下記[40])に、「感性論哲学」とかあって、「なんじゃいな」と検索しました。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=59500832&comm_id=8873

 とってもイヤな臭いがするので忘却機制(←そんな言葉はない!)が働いたようです。

「あとこんなのも」のほう。
http://seisaku.dip.jp:8080/BLOG/archives/2013_3_18_501.html

 そういうのもありますか。情報ありがとうございます。このブログは、検索するとたまにひっかかります。
 最近だと、下記かな。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1890962528&owner_id=5019671
================引用開始
「桃太郎さん」&北原白秋の大元は『言葉に関する問答集・総集編』らしい。
http://seisaku.dip.jp:8080/BLOG/archives/2010_4.html
================引用終了

 何をしている人かよくわからないのですが、テーマによっては詳しい。
 やはり『言葉に関する問答集・総集編』には〈「いわ感」と言う場合の「いわ」という語は、すべての辞典で、漢字表記を「違和」としており、「異和」としたものは一つもない。〉としているらしい(笑)。
================引用開始
「「いわ」の感じ」ということであって、「いわ」とは、元々は、「体のどこかが、何となく普通ではないこと、ふだんとは違っていること。」という意味であったのが、「近ごろでは、主に「いわかん」という形で、これを身体のことだけでなく、広く一般に、その場の雰囲気に浸り難いこと、他との調和がとれないこと、何となくしっくりしないこと、場違いであることというような意味に使うことが多くなってきているようである」
================引用終了
 これが【引用部】でいいのかな。
 やはり、そういうことらしい。
 さらに〈歴史的仮名遣いでは「ゐわ」である。(「異和」であれば、歴史的仮名遣いでも「いわ」であるはずである。)〉ともある。
 o( ̄ー ̄;)ゞううむ
 そういうことなのか。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■引用終了

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フリーランスの編集者兼ライターです。

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