2012年度(平成24年度) 「国語に関する世論調査」
毎年の恒例行事で、どこから書けばいいのか迷ってしまう。
とりあえずバックナンバーの紹介から。
877)【平成23年度「国語に関する世論調査」に対する疑問】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2518.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1873341727&owner_id=5019671
886)【文化庁の「国語に関する世論調査」に対する疑問】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2517.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1876187729&owner_id=5019671
887)【文化庁の「国語に関する世論調査」に対する疑問2】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1876187797&owner_id=5019671
文化庁のレポートは下記。
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/yoronchousa/h24/pdf/h24_chosa_kekka.pdf
昨日のニュースで目立ったのは、下記。
●オノマトペ
1)きんきんに冷えたビール
2)パソコンがさくさく動く
3)ざっくりとした説明
4)気持ちがほっこりする
5)うるうるとした瞳
この「さくさく」はたしかに新しい言葉だと思うけど、1)3)4)の認知度が低いことに驚く。4)は新しい用法だけど、「ほっこり」自体は昔からある言葉だよなあ。
おお、キンキンも出てくる(笑)。
【出ネ/144「凍えるピザ配達員にはキンキンの缶ビールを渡すのが感動的」 朝日新聞の感覚がズレていると話題にwwwww】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1891510081&owner_id=5019671
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2702.html
2)3)4)は、本来は別の意味があるこあたりが興味深い。
「ほっこり」に関して詳しいことは下記参照。
【ゴミ箱69──若者言葉や新語】「ゎ」が嫌い トピック
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1836954491&owner_id=5019671
●言葉の意味(「慣用句の意味」とどう違うの?)
1)役不足
2)流れに棹さす
3)気が置けない
4)潮時
5)噴飯もの
1)~3)に関しては過去の調査より少しだけど正答率が高くなったと言えるかも。これだけピャーピャー言われている割りには……って気もするけど。
1)に関して詳しくは下記参照。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2469.html
2)は、漱石ファン以外で使う人がいるのだろうか。
4)は選択肢が不適。「やめ時」「引き時」って選択肢があったら、かなり票を集めると思うよ。下記参照。
828)【年貢の納め時 潮時】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1859583124&owner_id=5019671
5)はなかな興味深い。あらためて書きたい。
●慣用句の言い方
(1)「つっけんどんで相手を顧みる態度が見られないこと」を
(a)取り付く島がない……47.8%
(b)取り付く暇がない……41.6%
(2)「実力があって堂々としていること」を
(a)押しも押されぬ……48.3%
(b)押しも押されもせぬ……41.5%
(3)「物事の肝腎な点を確実に捉えること」を
(a)的を射る……52.4%
(b)的を得る……40.8%
(4)「いよいよというときに使う,とっておきの手段」を
(a)天下の宝刀……31.7%
(b)伝家の宝刀……54.6%
(5)「激しく怒ること」を
(a)怒り心頭に達する……67.1%
(b)怒り心頭に発する……23.6%
これも過去の調査よりも改善傾向にあるような。とりあえずめでたい。
ただ、(3)に関しては「的を得る」を誤用にするのは無理があるだろう。『日本国語大辞典』に逆らう勇気はありません(泣)。
972)突然ですが問題です【日本語編155】──的を射る/的を得る/正鵠を射る 正鵠を得る【解答?編】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1895622519&owner_id=5019671
5)も死語じゃないか? 「激おこぷんぷん丸」のほうが通じるかも。(←オイ!)
【ネタ元1】毎日新聞
http://mainichi.jp/select/news/m20130925k0000m040029000c.html
================引用開始
毎日新聞 - 2013年09月24日 19:44
<国語世論調査>ざっくり、きんきん…新表現が定着 文化庁
「ざっくりとした説明」「きんきんに冷えたビール」など、いくつかの新しい表現が定着しつつあることが24日、文化庁が発表した2012年度の「国語に関する世論調査」で分かった。また「噴飯(ふんぱん)もの」や「流れに棹(さお)さす」の慣用句を、半数が間違って理解していることも判明。7年前の調査でも同じ割合で誤解する慣用句が多くあり、文化庁の担当者は「誤って覚えやすい上、正しい用法を身につける機会が日常的に少ないからではないか」と話している。
新しい表現で、使ったことのある人の割合は「ざっくりとした(大まかなの意)説明」38%▽「きんきんに冷えた(よく冷えたの意)ビール」34.3%▽「気持ちがほっこりする(温かくなりホッとするの意)」30.8%▽「パソコンがさくさく動く(快適に動くの意)」20.2%--。年代別では30代が高く、特に「ざっくり」は7割が使っていた。「ざっくり」「きんきん」は7割以上が「聞いたことがある(使ったことがあるも含む)」と答えており、同庁はさらに定着するとみている。
言葉の意味では「流れに棹さす」を6割が、「役不足」と「噴飯もの」は半数がそれぞれ意味を間違えて理解していた。「流れに棹さす」と「役不足」は06年度調査でも、ほぼ同様の割合で間違っていた。
慣用句の言い方では、60歳以上を除く全年代で、正しい表現である「押しも押されもせぬ」よりも、「押しも押されぬ」を選んだ方が多かった。また、正しい表記の「伝家(でんか)の宝刀(ほうとう)」を選ぶ人は04年度調査より13.6ポイント増の54.6%だったが「天下の宝刀」を選ぶ人も6.3ポイント増えた。特に女性は「天下」(41.6%)の方が「伝家」(39.3%)よりも多かった。文化庁の岩佐敬昭国語課長は「『伝家の宝刀・フォークボール』などと野球でよく用いられる表現なので、野球をよく見る男性の方が正確に理解している割合が高いのではないか」と話している。【福田隆】
================引用終了
【ネタ元2】日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2402K_U3A920C1CR8000/?dg=1
================引用開始
「噴飯もの」=腹立たしい? 半数が誤用 国語調査
2013/9/24 19:26
文化庁は24日、2012年度の国語に関する世論調査の結果を公表した。慣用表現の使われ方について、誤用が多いとみられる慣用句の意味を選択式で5つ出題したところ、「噴飯もの」「流れに棹(さお)さす」「役不足」「気が置けない」の4つの慣用句で、誤った回答が本来の意味を示した回答を上回った。
調査は今年3月、全国の16歳以上約3500人に尋ね、約2100人(61%)から回答を得た。
「噴飯もの」は本来の意味の「おかしくてたまらないこと」(20%)を「腹立たしくて仕方ないこと」(49%)が倍以上上回った。「流れに棹さす」も本来の使い方である「傾向に乗って、ある事柄の勢いを増すような行為」(23%)を、「傾向に逆らって、ある事柄の勢いを失わせるような行為」(59%)が35ポイント以上引き離した。
調査では、慣用句の言い方として正しい表現はどちらかを尋ねる設問も出題。「激しく怒ること」を示す慣用句は、本来の使い方ではない「怒り心頭に達する」(67%)が、本来の「怒り心頭に発する」(24%)を3倍近く上回った。「実力があって堂々としていること」も、「押しも押されぬ」(48%)が本来の「押しも押されもせぬ」(42%)より多かった。
「物事の肝心な点を確実に捉えること」は、03年度の調査では本来の言い方ではない「的を得る」を使う人の割合が本来の「的を射る」を上回っていたが、今回の調査では「的を射る」(52%)が「的を得る」(41%)を逆転した。
文化庁は慣用句の誤用が目立つことについて「言葉は時代により変化するため、間違いとは言い切れない」としながらも「認識のずれがコミュニケーションに支障をきたす恐れがあり注意が必要だ」と指摘している。
================引用終了
「ざっくり」など新表現が定着
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=2589210
とりあえずバックナンバーの紹介から。
877)【平成23年度「国語に関する世論調査」に対する疑問】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2518.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1873341727&owner_id=5019671
886)【文化庁の「国語に関する世論調査」に対する疑問】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2517.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1876187729&owner_id=5019671
887)【文化庁の「国語に関する世論調査」に対する疑問2】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1876187797&owner_id=5019671
文化庁のレポートは下記。
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/yoronchousa/h24/pdf/h24_chosa_kekka.pdf
昨日のニュースで目立ったのは、下記。
●オノマトペ
1)きんきんに冷えたビール
2)パソコンがさくさく動く
3)ざっくりとした説明
4)気持ちがほっこりする
5)うるうるとした瞳
この「さくさく」はたしかに新しい言葉だと思うけど、1)3)4)の認知度が低いことに驚く。4)は新しい用法だけど、「ほっこり」自体は昔からある言葉だよなあ。
おお、キンキンも出てくる(笑)。
【出ネ/144「凍えるピザ配達員にはキンキンの缶ビールを渡すのが感動的」 朝日新聞の感覚がズレていると話題にwwwww】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1891510081&owner_id=5019671
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2702.html
2)3)4)は、本来は別の意味があるこあたりが興味深い。
「ほっこり」に関して詳しいことは下記参照。
【ゴミ箱69──若者言葉や新語】「ゎ」が嫌い トピック
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1836954491&owner_id=5019671
●言葉の意味(「慣用句の意味」とどう違うの?)
1)役不足
2)流れに棹さす
3)気が置けない
4)潮時
5)噴飯もの
1)~3)に関しては過去の調査より少しだけど正答率が高くなったと言えるかも。これだけピャーピャー言われている割りには……って気もするけど。
1)に関して詳しくは下記参照。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2469.html
2)は、漱石ファン以外で使う人がいるのだろうか。
4)は選択肢が不適。「やめ時」「引き時」って選択肢があったら、かなり票を集めると思うよ。下記参照。
828)【年貢の納め時 潮時】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1859583124&owner_id=5019671
5)はなかな興味深い。あらためて書きたい。
●慣用句の言い方
(1)「つっけんどんで相手を顧みる態度が見られないこと」を
(a)取り付く島がない……47.8%
(b)取り付く暇がない……41.6%
(2)「実力があって堂々としていること」を
(a)押しも押されぬ……48.3%
(b)押しも押されもせぬ……41.5%
(3)「物事の肝腎な点を確実に捉えること」を
(a)的を射る……52.4%
(b)的を得る……40.8%
(4)「いよいよというときに使う,とっておきの手段」を
(a)天下の宝刀……31.7%
(b)伝家の宝刀……54.6%
(5)「激しく怒ること」を
(a)怒り心頭に達する……67.1%
(b)怒り心頭に発する……23.6%
これも過去の調査よりも改善傾向にあるような。とりあえずめでたい。
ただ、(3)に関しては「的を得る」を誤用にするのは無理があるだろう。『日本国語大辞典』に逆らう勇気はありません(泣)。
972)突然ですが問題です【日本語編155】──的を射る/的を得る/正鵠を射る 正鵠を得る【解答?編】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1895622519&owner_id=5019671
5)も死語じゃないか? 「激おこぷんぷん丸」のほうが通じるかも。(←オイ!)
【ネタ元1】毎日新聞
http://mainichi.jp/select/news/m20130925k0000m040029000c.html
================引用開始
毎日新聞 - 2013年09月24日 19:44
<国語世論調査>ざっくり、きんきん…新表現が定着 文化庁
「ざっくりとした説明」「きんきんに冷えたビール」など、いくつかの新しい表現が定着しつつあることが24日、文化庁が発表した2012年度の「国語に関する世論調査」で分かった。また「噴飯(ふんぱん)もの」や「流れに棹(さお)さす」の慣用句を、半数が間違って理解していることも判明。7年前の調査でも同じ割合で誤解する慣用句が多くあり、文化庁の担当者は「誤って覚えやすい上、正しい用法を身につける機会が日常的に少ないからではないか」と話している。
新しい表現で、使ったことのある人の割合は「ざっくりとした(大まかなの意)説明」38%▽「きんきんに冷えた(よく冷えたの意)ビール」34.3%▽「気持ちがほっこりする(温かくなりホッとするの意)」30.8%▽「パソコンがさくさく動く(快適に動くの意)」20.2%--。年代別では30代が高く、特に「ざっくり」は7割が使っていた。「ざっくり」「きんきん」は7割以上が「聞いたことがある(使ったことがあるも含む)」と答えており、同庁はさらに定着するとみている。
言葉の意味では「流れに棹さす」を6割が、「役不足」と「噴飯もの」は半数がそれぞれ意味を間違えて理解していた。「流れに棹さす」と「役不足」は06年度調査でも、ほぼ同様の割合で間違っていた。
慣用句の言い方では、60歳以上を除く全年代で、正しい表現である「押しも押されもせぬ」よりも、「押しも押されぬ」を選んだ方が多かった。また、正しい表記の「伝家(でんか)の宝刀(ほうとう)」を選ぶ人は04年度調査より13.6ポイント増の54.6%だったが「天下の宝刀」を選ぶ人も6.3ポイント増えた。特に女性は「天下」(41.6%)の方が「伝家」(39.3%)よりも多かった。文化庁の岩佐敬昭国語課長は「『伝家の宝刀・フォークボール』などと野球でよく用いられる表現なので、野球をよく見る男性の方が正確に理解している割合が高いのではないか」と話している。【福田隆】
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【ネタ元2】日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2402K_U3A920C1CR8000/?dg=1
================引用開始
「噴飯もの」=腹立たしい? 半数が誤用 国語調査
2013/9/24 19:26
文化庁は24日、2012年度の国語に関する世論調査の結果を公表した。慣用表現の使われ方について、誤用が多いとみられる慣用句の意味を選択式で5つ出題したところ、「噴飯もの」「流れに棹(さお)さす」「役不足」「気が置けない」の4つの慣用句で、誤った回答が本来の意味を示した回答を上回った。
調査は今年3月、全国の16歳以上約3500人に尋ね、約2100人(61%)から回答を得た。
「噴飯もの」は本来の意味の「おかしくてたまらないこと」(20%)を「腹立たしくて仕方ないこと」(49%)が倍以上上回った。「流れに棹さす」も本来の使い方である「傾向に乗って、ある事柄の勢いを増すような行為」(23%)を、「傾向に逆らって、ある事柄の勢いを失わせるような行為」(59%)が35ポイント以上引き離した。
調査では、慣用句の言い方として正しい表現はどちらかを尋ねる設問も出題。「激しく怒ること」を示す慣用句は、本来の使い方ではない「怒り心頭に達する」(67%)が、本来の「怒り心頭に発する」(24%)を3倍近く上回った。「実力があって堂々としていること」も、「押しも押されぬ」(48%)が本来の「押しも押されもせぬ」(42%)より多かった。
「物事の肝心な点を確実に捉えること」は、03年度の調査では本来の言い方ではない「的を得る」を使う人の割合が本来の「的を射る」を上回っていたが、今回の調査では「的を射る」(52%)が「的を得る」(41%)を逆転した。
文化庁は慣用句の誤用が目立つことについて「言葉は時代により変化するため、間違いとは言い切れない」としながらも「認識のずれがコミュニケーションに支障をきたす恐れがあり注意が必要だ」と指摘している。
================引用終了
「ざっくり」など新表現が定着
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=2589210
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