2014年01月の朝日新聞から
【索引】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-244.html
【索引】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-244.html
●朝日新聞から──番外編 よく目にする誤用の御三家
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-122.html
●朝日新聞から──ではない 世に誤用の種は尽きまじ
「7割以上が間違ったら、もうそれは誤用ではない」のか?
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-194.html
【2014年01月】
14-01-01
12日
〝殺しの仕事〟を引退し、老人ホームに入居した下嶋(北大路欣也)。ある夜、彼が命を奪った兄貴分の菊池(勝野洋)の幽霊が現れる。下嶋に菊池は、ホームの看護師、沙織(木南晴夏)の命を救うため、彼女と不倫関係にある医師の川西(萩原聖人)を殺す仕事を頼む。(朝刊24面)
記者不明。読点の打ち方の資料として。「最後の仕事」(テレビ朝日)の紹介記事。必要なのは最後の一文だが、念のため全文をひいておく。最後の一文のカッコ部を削除する。
【原文】
下嶋に菊池は、ホームの看護師、沙織の命を救うため、彼女と不倫関係にある医師の川西を殺す仕事を頼む。
49文字だからさほど長くない。その割に読みにくいのは、主として読点のせいだろう。
1つ目は「逆順の読点」。2つ目は同格の読点。3つ目は複文の読点(「省略の読点」とも言える。「ために」の「に」を入れれば読点は不要になる)。こういうグチャグチャした一文は、読点を極力減らすべき。下記のようにすれば読点はなくてもいい。
【修正案1】
ホームの看護師である沙織の命を救うために彼女と不倫関係にある医師の川西を殺す仕事を下嶋に菊池は頼む。
「看護師である」は嫌いだけど、「の」にすると「の」が3連続になるので避けた。同格の読点は「・」にする書き方もある。「看護師として働く」などにかえるテもある。【修正案1】は間違いではないが、いかにもぎごちない。通常、主語(こう読んでおく)を先に出して「逆順の読点」を打つほうがいい。
【修正案2】
菊池は、ホームの看護師である沙織の命を救うために彼女と不倫関係にある医師の川西を殺す仕事を下嶋に頼む。
【原文】で「下嶋に」も前に出したのは、主人公は下嶋という意識があったのだろう。もしそう考えるなら、下島を主語にするのが素直ってことになる。
【修正案3】
下嶋は菊池に、ホームの看護師である沙織の命を救うために彼女と不倫関係にある医師の川西を殺す仕事を頼まれる。
これでもモタつき気味だし、わかりにくいのは登場人物が多すぎるからだろう。既出の2人に加え、新出の2人が一文にいるのは相当無理。結論としては下記くらいだろう。
【修正案4】
下嶋は菊池に医師の川西を殺す仕事を頼まれる。ホームの看護師で、川西と不倫関係にある沙織の命を救うためだった。
14-01-02
18日
実際的な挑戦権争いからの脱落と、残留を目指すせめぎ合い。(朝刊26面)
後藤元気記者。もはや定番の「せめぎ合い」。それを別にしても、わかりにくい気がする。「実際的」ってなんなのだろう。「実質上」でもないようだ。文の意味は、「一方は挑戦権への望みをつなぐために。もう一方は残留を目指すために」くらいなんだろう。「脱落を目指している」とは思えない。
14-01-03
21日
それでも、まるで隙のない取り口で一気に押し出し、土つかずの10連勝。(朝刊21面)
記者不明。大相撲の記事。「まるで」をこういうふうに使えるのだろうか。
http://kotobank.jp/word/%E4%B8%B8%E3%81%A7?dic=daijirin&oid=DJR_marude_-010
================引用開始
まる‐で【丸で】
[副]
1 違いがわからないほどあるものやある状態に類似しているさま。あたかも。さながら。「この惨状は―地獄だ」「―夢のよう」
2 (下に否定的な意味の語を伴って)まさしくその状態であるさま。すっかり。まったく。「―だめだ」「兄弟だが―違う」
================引用終了
辞書の例文なら何も異和感がない。「まるで隙のない」だって「下に否定的な意味の語を伴って」いるし、意味は「まったく」。なぜヘンな感じなのか、微妙すぎてわからない。
14-01-04
23日?
http://www.asahi.com/articles/ASG1R5449G1RTZNB01G.html
================引用開始
やっくん事故現場付近、進路変更禁止へ 中国道
2014年1月23日20時55分
タレントの桜塚やっくん=本名・斎藤恭央=さん(当時37)らが死亡するなど事故が多発している山口県の中国自動車道下り線の一部区間(2・2キロ)を、県公安委員会が進路(車線)変更禁止区域にすると決めた。2月上旬にも規制を始める。
規制するのは同県美祢(みね)市の美祢インターチェンジ(IC)―美祢西IC間。県警によると、両IC間(13・5キロ)では昨年1年間に事故が100件起き、このうち桜塚さんが死亡した事故を含む48件がこの2・2キロの区間に集中していた。このため車線変更禁止にする。トンネルの内部以外が車線変更禁止になるのは珍しいという。
================引用終了
記者不明。マイミクの日記で知って、こんなホニャララなWebニュースは紙ではどう修正されていると考えた。紙面で探したが見つからない。目が悪くなったのか、紙面にはなかったのか。昔はこういう作業を仕事にしていたこともあるんだが(泣)。
問題は「トンネルの内部以外が車線変更禁止になるのは珍しいという。」の部分。条件の限定が抜けている。「(県内の)中国自動車道では」……etc.がないとおかしい。日本中の道路には、かなりの数の「車線変更禁止」の区間があるはず。
14-01-05
29日(朝刊37面)
http://www.asahi.com/articles/ASG1X5TD4G1XULFA028.html
================引用開始
タクシー初乗り、東京都心730円に 増税で全国値上げ
2014年1月29日08時15分
国土交通省は28日、消費税率が8%に上がる4月から、全国のタクシー運賃を10円単位で引き上げる方針を固めた。増税分を転嫁し、10円未満を四捨五入する。初乗り運賃の上限は、東京都心部は710円から730円に、大阪府は660円から680円になる。
タクシー運賃は、国交省が地域ごとに初乗り運賃や加算運賃の上限を決める。初乗りの上限は名古屋市が500円から510円に、福岡市(小型車、初乗り1・2キロ)は550円から570円に上がる。実際の運賃は各社ごとに国交省に申請するが、上限の運賃にする会社が多いとみられる。
距離ごとに加算される運賃は、加算までの距離を短くすることで増税分を転嫁する。たとえば東京都心の場合、現在288メートルごとに90円が加算されるが、これを約3%短くする。首都圏の鉄道・バス各社はICカード利用者向けに1円刻みの値上げを行うが、タクシーはICカード利用者が少ないため10円刻みにする。(木村聡史)
================引用終了
木村聡史記者。これもWebニュースで見た。紙面も同様だった。問題は「各社ごとに」。単純に重言だろう。「会社ごとに」くらいか。「各社が(独自に)」だとちょっとヘン。
14-01-06
18日(朝刊b4面)
http://www.asahi.com/articles/ASFDN64FGFDNUCFI00K.html
================引用開始
(be report)乱発される「大丈夫」の研究
2014年1月18日15時00分
その日本語、大丈夫ですか?
ふと気づけば、最近、街中でも職場でもやたらと耳にする言葉がある。「大丈夫ですか?」「大丈夫です」。本来の意味ではない。「大丈夫って何?」と問い返したい思いに駆られた人は多いはず。なぜ意味が広がり、重宝がられるのか。「大丈夫問題」を考えてみました。
■イエスかノーか不明
まずはイラストの上半分の絵を見て欲しい。これは、東京都内に住む教職員の男性(54)が、マッサージ店で体験した実話だ。
================引用終了
中島鉄郎記者。相当長い文章だが、とくに目新しい発見はなかった。(←何様!)
【一応の結論】
294)【「大丈夫ですか」考 日本語】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1574884694&owner_id=5019671
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1553.html
341)【「全然」「まったく」「とても」Yahoo!知恵袋】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1625270299&owner_id=5019671
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1641.html
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-244.html
【索引】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-244.html
●朝日新聞から──番外編 よく目にする誤用の御三家
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-122.html
●朝日新聞から──ではない 世に誤用の種は尽きまじ
「7割以上が間違ったら、もうそれは誤用ではない」のか?
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【2014年01月】
14-01-01
12日
〝殺しの仕事〟を引退し、老人ホームに入居した下嶋(北大路欣也)。ある夜、彼が命を奪った兄貴分の菊池(勝野洋)の幽霊が現れる。下嶋に菊池は、ホームの看護師、沙織(木南晴夏)の命を救うため、彼女と不倫関係にある医師の川西(萩原聖人)を殺す仕事を頼む。(朝刊24面)
記者不明。読点の打ち方の資料として。「最後の仕事」(テレビ朝日)の紹介記事。必要なのは最後の一文だが、念のため全文をひいておく。最後の一文のカッコ部を削除する。
【原文】
下嶋に菊池は、ホームの看護師、沙織の命を救うため、彼女と不倫関係にある医師の川西を殺す仕事を頼む。
49文字だからさほど長くない。その割に読みにくいのは、主として読点のせいだろう。
1つ目は「逆順の読点」。2つ目は同格の読点。3つ目は複文の読点(「省略の読点」とも言える。「ために」の「に」を入れれば読点は不要になる)。こういうグチャグチャした一文は、読点を極力減らすべき。下記のようにすれば読点はなくてもいい。
【修正案1】
ホームの看護師である沙織の命を救うために彼女と不倫関係にある医師の川西を殺す仕事を下嶋に菊池は頼む。
「看護師である」は嫌いだけど、「の」にすると「の」が3連続になるので避けた。同格の読点は「・」にする書き方もある。「看護師として働く」などにかえるテもある。【修正案1】は間違いではないが、いかにもぎごちない。通常、主語(こう読んでおく)を先に出して「逆順の読点」を打つほうがいい。
【修正案2】
菊池は、ホームの看護師である沙織の命を救うために彼女と不倫関係にある医師の川西を殺す仕事を下嶋に頼む。
【原文】で「下嶋に」も前に出したのは、主人公は下嶋という意識があったのだろう。もしそう考えるなら、下島を主語にするのが素直ってことになる。
【修正案3】
下嶋は菊池に、ホームの看護師である沙織の命を救うために彼女と不倫関係にある医師の川西を殺す仕事を頼まれる。
これでもモタつき気味だし、わかりにくいのは登場人物が多すぎるからだろう。既出の2人に加え、新出の2人が一文にいるのは相当無理。結論としては下記くらいだろう。
【修正案4】
下嶋は菊池に医師の川西を殺す仕事を頼まれる。ホームの看護師で、川西と不倫関係にある沙織の命を救うためだった。
14-01-02
18日
実際的な挑戦権争いからの脱落と、残留を目指すせめぎ合い。(朝刊26面)
後藤元気記者。もはや定番の「せめぎ合い」。それを別にしても、わかりにくい気がする。「実際的」ってなんなのだろう。「実質上」でもないようだ。文の意味は、「一方は挑戦権への望みをつなぐために。もう一方は残留を目指すために」くらいなんだろう。「脱落を目指している」とは思えない。
14-01-03
21日
それでも、まるで隙のない取り口で一気に押し出し、土つかずの10連勝。(朝刊21面)
記者不明。大相撲の記事。「まるで」をこういうふうに使えるのだろうか。
http://kotobank.jp/word/%E4%B8%B8%E3%81%A7?dic=daijirin&oid=DJR_marude_-010
================引用開始
まる‐で【丸で】
[副]
1 違いがわからないほどあるものやある状態に類似しているさま。あたかも。さながら。「この惨状は―地獄だ」「―夢のよう」
2 (下に否定的な意味の語を伴って)まさしくその状態であるさま。すっかり。まったく。「―だめだ」「兄弟だが―違う」
================引用終了
辞書の例文なら何も異和感がない。「まるで隙のない」だって「下に否定的な意味の語を伴って」いるし、意味は「まったく」。なぜヘンな感じなのか、微妙すぎてわからない。
14-01-04
23日?
http://www.asahi.com/articles/ASG1R5449G1RTZNB01G.html
================引用開始
やっくん事故現場付近、進路変更禁止へ 中国道
2014年1月23日20時55分
タレントの桜塚やっくん=本名・斎藤恭央=さん(当時37)らが死亡するなど事故が多発している山口県の中国自動車道下り線の一部区間(2・2キロ)を、県公安委員会が進路(車線)変更禁止区域にすると決めた。2月上旬にも規制を始める。
規制するのは同県美祢(みね)市の美祢インターチェンジ(IC)―美祢西IC間。県警によると、両IC間(13・5キロ)では昨年1年間に事故が100件起き、このうち桜塚さんが死亡した事故を含む48件がこの2・2キロの区間に集中していた。このため車線変更禁止にする。トンネルの内部以外が車線変更禁止になるのは珍しいという。
================引用終了
記者不明。マイミクの日記で知って、こんなホニャララなWebニュースは紙ではどう修正されていると考えた。紙面で探したが見つからない。目が悪くなったのか、紙面にはなかったのか。昔はこういう作業を仕事にしていたこともあるんだが(泣)。
問題は「トンネルの内部以外が車線変更禁止になるのは珍しいという。」の部分。条件の限定が抜けている。「(県内の)中国自動車道では」……etc.がないとおかしい。日本中の道路には、かなりの数の「車線変更禁止」の区間があるはず。
14-01-05
29日(朝刊37面)
http://www.asahi.com/articles/ASG1X5TD4G1XULFA028.html
================引用開始
タクシー初乗り、東京都心730円に 増税で全国値上げ
2014年1月29日08時15分
国土交通省は28日、消費税率が8%に上がる4月から、全国のタクシー運賃を10円単位で引き上げる方針を固めた。増税分を転嫁し、10円未満を四捨五入する。初乗り運賃の上限は、東京都心部は710円から730円に、大阪府は660円から680円になる。
タクシー運賃は、国交省が地域ごとに初乗り運賃や加算運賃の上限を決める。初乗りの上限は名古屋市が500円から510円に、福岡市(小型車、初乗り1・2キロ)は550円から570円に上がる。実際の運賃は各社ごとに国交省に申請するが、上限の運賃にする会社が多いとみられる。
距離ごとに加算される運賃は、加算までの距離を短くすることで増税分を転嫁する。たとえば東京都心の場合、現在288メートルごとに90円が加算されるが、これを約3%短くする。首都圏の鉄道・バス各社はICカード利用者向けに1円刻みの値上げを行うが、タクシーはICカード利用者が少ないため10円刻みにする。(木村聡史)
================引用終了
木村聡史記者。これもWebニュースで見た。紙面も同様だった。問題は「各社ごとに」。単純に重言だろう。「会社ごとに」くらいか。「各社が(独自に)」だとちょっとヘン。
14-01-06
18日(朝刊b4面)
http://www.asahi.com/articles/ASFDN64FGFDNUCFI00K.html
================引用開始
(be report)乱発される「大丈夫」の研究
2014年1月18日15時00分
その日本語、大丈夫ですか?
ふと気づけば、最近、街中でも職場でもやたらと耳にする言葉がある。「大丈夫ですか?」「大丈夫です」。本来の意味ではない。「大丈夫って何?」と問い返したい思いに駆られた人は多いはず。なぜ意味が広がり、重宝がられるのか。「大丈夫問題」を考えてみました。
■イエスかノーか不明
まずはイラストの上半分の絵を見て欲しい。これは、東京都内に住む教職員の男性(54)が、マッサージ店で体験した実話だ。
================引用終了
中島鉄郎記者。相当長い文章だが、とくに目新しい発見はなかった。(←何様!)
【一応の結論】
294)【「大丈夫ですか」考 日本語】
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341)【「全然」「まったく」「とても」Yahoo!知恵袋】
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http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1641.html
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