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「主観」と「典拠」

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
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日本語アレコレの索引(日々増殖中)【11】
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mixi日記2014年03月06日から

 下記の続きかも。
320)「事実」と「意見」【1】~【3】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1598.html

 下記がちょっと関係するかも。
【「なのかな」と「とは思います」】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=48610257&comm_id=222342
1020)【「~なのかな」「~とは思います」「~と思います」】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2842.html

 言葉の問題で意見が対立すると、ちょっと警戒が必要になる。話の内容に加えて、相手の性格を考慮しないと、徒労に終わる可能性がある。ラチが明かないテーマで延々と議論もどきを続ける人たちがいるが、あれはああいうのが好きでやってるんでしょうね。
 そもそもそういうことが好きなホニャララは、単なる意見交換を「議論」ととらえ、肩をいからせて鼻の穴を広げてコメントを入れてくる傾向がある。何がなんでも自説の正しさを押しつけたいらしい。「怪しいな」と思ったとき、当方はとっとと逃げることにしている。
 AかBか……みたいな話になったとき、明確な典拠(「根拠」でも「論拠」でもいいけど、今回は「典拠」と呼んでおく)を示すことができれば話が早い。辞書でもいいし、信頼できるサイトや書籍でもいい。説得力がある典拠であっても示されたほうが納得しない場合……これは放っておくのが正解だろう。
 どちらも明確な典拠を提出することができない場合は、主観による戦いになる。確固たる主観同士の議論になると目もあてられない。
 もちろん、ひと口に主観と言ってもさまざま。まったくアテにならない主観もあれば、信頼できる主観もある。
 前にどこかでそんな話になった……そんなもの思い出せるか、と心中で喚いたあとに思い出した。誰もほめてくれないので、自分でほめてやりたい。下記のコメント欄。ムダに長いのでポイントだけ書き出す。いま思い返してもホンマにくだらない騒動だった。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1374982386&owner_id=5019671

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tobirisu
2009年12月29日 17:51

当方は言葉の問題について考えるときは、できるだけ辞書や文献を調べることにしています。しかし、あのトピの問題はそういうものが通用しません。そうなると、主観で語るしかないと思います。なかには辞書や文献を調べればわかることに関して主観で語る人も多いのですが……。

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tobirisu
2009年12月29日 21:13

 そりゃ基本は主観ですけど、部分的には主観ではないとこもあります。
 その含有率で言えば、○○さんは間違いなく高濃度でしょう(なんのこっちゃ)。
 だから、泣かないで……と慰めてみる。

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 そりゃ「単なる主観」と、「細かな傍証の積み重ねの上に立脚する主観」とでは、天と地ほど違う。
 なんでこんなグチなのかメモなのかわからんことを書いたかと言うと、全体公開ではこれ以上はかけません(泣)。
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参る 参ります 参りましょうか 参りましょう

 下記の仲間。
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日本語アレコレの索引(日々増殖中)【11】
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mixi日記2013年10月09日から
http://mixi.jp/view_diary.pl?owner_id=5019671&id=1913614078

 敬語「参る」はどういうタイプの敬語か。
 これはちょっとまぎらわしい。
 従来の3分類だと「謙譲語」で、近年の5分類だと謙譲語II(丁重語)になる。
 文化庁の「敬語の指針」の18ページ~を見れば明らかだ。
http://www.bunka.go.jp/bunkashingikai/soukai/pdf/keigo_tousin.pdf#search='%E6%95%AC%E8%AA%9E%E3%81%AE%E6%8C%87%E9%87%9D'
 定評のある資料でも、この段階でつまずいているものがある。


●Wikipediaの記述
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%AC%E8%AA%9E
 Wikipediaは「3分類」「5分類」の表は問題がないのだが、後半の「不規則動詞一覧」を見ると相当危うい。
 手元の『敬語再入門』http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2327.htmlと見比べるとよくわかる。この書籍は並みの敬語雑学本と同列に扱ってはいけない。著者の菊地康人先生は「敬語の指針」の編集委員でもあり、書籍の内容も文化庁の見解とほぼ同じ。つまり、「敬語の指針」の内容を詳細に解説したものと言っていいだろう。同じ著者の『敬語』にも、同様のことが言える。
 Wikipediaの「不規則動詞一覧」は最上段の分類名がすでにあやしい。「一般」「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」になっている。一方『敬語再入門』のよく似た表の最上段は「一般」(実際の項目名は空欄)「尊敬語」「謙譲語I」「謙譲語II」になっている。この違いは大きい。

 Wikipediaの「丁寧語」の欄に入っているのがなんなのか、当方にはサッパリわからない。
「上げる」は本来は謙譲語Iで、近年は美化語化の傾向がある(『敬語再入門』の表の参照)。
「申す」は謙譲語IIと考えるのが素直だろう(「敬語の指針」参照)。
「参る」も謙譲語II。
「おる」も謙譲語II。
「求める」は「丁寧な言い方」かもしれないが敬語ではないだろう。
「亡くなる」も敬語ではない。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2415.html
 P.165の【引用部】参照。
「いたします」は「いたす」(謙譲語II)の丁寧語だが、ここだけそういう分類をするのはヘン。
「いただく」は謙譲語II。
「休む」は「丁寧な言い方」かもしれないが敬語ではないだろう。


●Web辞書『大辞林』(第三版)の記述
http://dictionary.nifty.com/word/%E5%8F%82%E3%82%8B?dic=daijirin
 ↓
http://kotobank.jp/word/%E5%8F%82%E3%82%8B?dic=daijisen&oid=17211400
================引用開始
まいる【参る】

( 動ラ五[四] ) 〔「参(まゐ)入(い)る」の転〕
一 (自動詞)
❶①「行く」「来る」の意の謙譲語。動作の及ぶ相手を敬う。聞き手と動作の及ぶ相手とが一致している場合に用いられる。 「また明日二時に-・ります」 「お客さま,お迎えの車が-・りました」 「はい,すぐにそちらへ-・ります」
②「行く」「来る」の意の丁寧語。聞き手への敬意をこめていう。 「駅までご一緒に-・りましょう」 「このバスは市役所へ-・りますでしょうか」
③神社・寺院や墓へ行って拝む意の謙譲語。もうでる。参詣する。お参りする。 「菩提寺に-・る」
④「行く」「来る」意の尊大語。上位者が下位者の行為を低めていう。 「わしはあとから行くからお前は先に-・れ」 「早くこちらへ-・れ」
(以下略)
================引用終了

〈②「行く」「来る」の意の丁寧語〉とあるが、文化庁&『敬語再入門』を信じるなら、これは謙譲語II(丁重語)。「丁寧な言い方」ならOKだろうが(相当曖昧だけど)、「丁寧語」と言ってしまったら×。

 さらに言うと、謙譲語I、謙譲語IIと丁重語の違いを正確に説明するのは非常にむずかしい。少なくとも当方には無理なので、おそるおそる遠巻きに書いている。(←オイ!)
 一般に謙譲語II(丁重語)と書いてあったら謙譲語II=丁重語と考えてよいはずだが、そうとも言えない。きわめて近いけれど、ちょっと違う。これを謙譲語II≒丁重語と表わせるか否か、当方には判断できない。『大辞林』の②の例文がわかりやすいかもしれない。
  「駅までご一緒に-・りましょう」は謙譲語II。
  「このバスは市役所へ-・りますでしょうか」は丁重語。
 
 このあたりを説明するために、『敬語再入門』を見てみる。


●『敬語再入門』の記述
『敬語再入門』の末尾にある「敬語ミニ辞典」の記述をひく。原文は辞書形式なので改行がないが、読みやすさを考えて改行する。
================引用開始
まいる(参る)・……でまいる
「行く・来る」「……ていく・……てくる」の意の謙譲語II。主語〈I人称〉を低め、聞手に丁重に述べる。原則として「ます」を付けて使う。「先月、ロンドンにまいりました」(行く意)・「私はこの四月に京都からまいりました」(来る意)・「次第になじんでまいりました」(……ていく・……てくる意)
 時には、主語を低める性質を失って、単に聞手に丁重に述べるだけの用法で用いられる(丁重語)。「電車がまいりました」「暖かくなってまいりました」
 ただし、この場合も、主語は〈高める必要のないIII人称〉でなければならず、II人称者や、然るべきIII人称者では不可。×「あなたは(先生は)その会にまいりますか」→§38、§45
================引用終了

「主語を低める性質を失って」いるときに限って、謙譲語IIではなく、丁重語になる。繰り返すが、「丁寧な言い方」ではあっても丁寧語ではない。
「駅までご一緒に-・りましょう」は、話し手(もしくは「話し手」と「聞手」の双方)が主語だから謙譲語II。
「このバスは市役所へ-・りますでしょうか」は主語がバスだから丁重語。
 もちろん「~ました」を使っているから丁寧語でもあるが、それは別の話。↑の「敬語ミニ辞典」にも〈原則として「ます」を付けて使う〉とある。ちょっと言葉足らずかな。「参る」は謙譲語IIの場合も丁重語の場合も、原則として「~ます」「~ました」などの丁寧語を伴う、ってこと。


 さてここからが本題。(←オイ!)
「参る」に関して再確認したきっかけは、下記の質問。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/8296002.html

「参りましょう」が誤用にされている、という話が気になった。
 正確な「誤用例」がわからないので、ここからは憶測をまじえる。メンドーなんで辞書は省略する。(←オイ!)
「参りましょう」の使い方は2つに大別できるだろう。

1)承諾
 トラブルが起こり、解決のために赴いてほしいと要請されたとする。
「そういうことならば、私が参りましょう」
 これはもっとも一般的な謙譲語II。語尾は「参ります」のほうが素直な気がするが、その話はパス。


2)提案
 問題になっているのはたぶんこちらだろう。
 同行者に「そろそろ参りましょう」と言う。この話は前にも書いているが、見つからなかった。キッパリ<( ̄- ̄)>
 そのときは、女性の師匠と弟子を想起した。少しかえて、水戸黄門と格さんで考える。
 道中、2人が茶屋休んでいる。黄門様が格さんを促す。
「そろそろ参りましょう(か)」
 これも一般的な謙譲語IIと考えることができる。
 逆に格さんが「そろそろ参りましょう(か)」と言ってもおかしくはないだろうが、厳密に考えるとちょっとひっかかる。黄門様も主語になるので、謙譲語IIの対象になってしまう。目上の人を自分の位置まで引きずり下ろすことになる。
 さらに言うと、目下が目上に指図している印象になりかねない。これは謙譲語ウンヌンとは別の話になる。

 現代の敬語として自然か否かという話になると、さらに微妙になる。「女性の師匠と弟子」「水戸黄門と格さん」なんて例を出したことと無関係ではない。
 部長と平社員が一緒に会社から出かける場合。
 部長が「そろそろ参りましょう」と言ったら、「誤用」ではないけどギャグでしかない。「そろそろ行こうか」くらいが自然だろう。
 平社員が「そろそろ参りましょう」だと、「誤用」とまでは言えないけど厳密にはやはりヘンだし失礼だろう。ちょっとボカして「部長、そろそろ(お)時間が……」くらいが大人の言葉づかいってものだろう。

【20131023追記】
 下記を見ると、敬語の問題で考えてもおかしいらしい。この書き手は敬語の専門家。ただ、修正案にはいろいろ疑問点もあるが……。(←オイ!)
【第29回「部長、そろそろ参りましょうか?」は○?×?】
http://www.web-nihongo.com/wn/j_manner/29.html/

 ということで、もう少し強気に出て、修正する。
【修正前】===========
 逆に格さんが「そろそろ参りましょう(か)」と言ってもおかしくはないだろうが、厳密に考えるとちょっとひっかかる。目下が目上に指図している印象になりかねない。これは謙譲語ウンヌンとは別の話。
================
  ↓
【修正後】===========
 逆に格さんが「そろそろ参りましょう(か)」と言ってもおかしくはないだろうが、厳密に考えるとちょっとひっかかる。黄門様も主語になるので、謙譲語IIの対象になってしまう。目上の人を自分の位置まで引きずり下ろすことになる。
 さらに言うと、目下が目上に指図している印象になりかねない。これは謙譲語ウンヌンとは別の話になる。
================
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