下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2828.html日本語アレコレの索引(日々増殖中)【13】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1929935424&owner_id=5019671
mixi日記2014年08月18日から
数か月前から放置してあったネタ。
いろいろな糸が絡み合っていて、何がなんだかわからなくなっている。
下記のトピではかなり掘り下げた話をしている。これくらいコメント数が増えるとしょもないものもあることには目をつむる。
【旦那と奥さん】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=222342&id=39161585
「夫」のことをどう呼ぶか、ということもかなり微妙な問題なんだが、とりあえず「妻」に限って。
まず、数カ月前にmixiニュースに関してマイミクとかわしたコメントをひく。
【ネタ元】は下記。
【妻、奥さん、嫁さん......人前で好印象な奥さまの呼び名って?】
http://news.mynavi.jp/news/2014/02/27/498/
内容は例によって例のごとしなんだけど。
このマイミクはプロフィールで「ウチの奥さん」をヤな言葉にあげている。他者が「ヤな言葉」にあげることを否定する気はないが、当方はメクジラを立てる気はない。
……くらいの前提があってコメントを入れた。
【tobiクンのコメント】■■■■■■■■■2014年02月28日 22:31
大前提として、書き言葉に比べると話し言葉に関しては甘くて……。
言葉のプロ(この定義がまた微妙ですが)でない人が多少妙な言葉づかいをしていても気にしないことにしています。話し言葉だといちいち気にしていると身がもちません。
この呼称の問題に関しては、とくに寛容です(笑)。
大雑把に言うと、「公」と「私」の区別がつかない人が増えているような。
「父」「母」と言えない人が「妻」「家内」とは言えないのは当たり前では。
あとは地域性の問題もあって。
関西の芸人が「父」「母」「妻」「家内」と言うイメージはありません。そこで出てくるのが「カミサン」「嫁」あたりですかね。
なぜか「カミサン」の「サン」はあまり責められない。
当方は書き言葉では「家人」、話し言葉では「妻」を原則にしています。
困るのは、わりと近しい人と話すときです。親戚なら「○○」(呼び捨て)でもいいのかもしれませんが、知人だと「妻」も異和感があって、いちいち「妻の○○」と言うのもヘンで……。メンドーなので、「ウチの奥さん」とか口走ったことが……。
芸能人も、フランクな感じが出したくて「奥さん」の使うのでは……と思わなくはありません。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【家主のコメント】■■■■■■■■■■■2014年02月28日 23:34
> tobirisuさん
「かみさん」は私も使うし、それでいいと思ってましたが(コロンボが言うくらいだし、吹き替えの小池朝雄さんは高校の先輩だし・・・)、そう言われてみれば「さん」が入ってますねえ。
私も勿論、書き言葉と話し言葉で基準というか、許容範囲も当然にだいぶ違うモンだ、とは思っています。
それでも「奥さん」は、生理的にダメです。
ところで、「父親」「母親」という言い方も、この10年くらいで急に増えましたが、あれもダメです。それならいっそ、石川遼君のように(今でもそうかは知りませんが)「おとうさん」と言ってしまったほうがまだ好感がもてます。
「父親が」というのは、「間違っている」だけでなくなんだかとても失礼、傲慢、バカにしている、という雰囲気があって嫌です。
硬くない会話で「おとん」「おかん」なんてのは、これは別に、全然構わないと思うのです。就職面接だったらダメですが。一方で、面接で「父親が」と来たら、私が試験官(日本語担当?)だったら確実に大きな減点です。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
公の場(これがまた定義が微妙)だと比較的簡単。
「妻」が一番無難。「家内」もアリだろうが、女性相手だと噛み付かれる可能性がゼロとは言えない。
親しい友人相手だと、「妻」はちょっとかたい気がする。個人的には……たぶん「ウチの奥さん」あたりを使うことが多い気がする。
身内に敬称の「さん」はおかしいという説はごもっともだが、だったら「カミサン」だって×になる。
そもそも「奥さん」が敬称か否かって問題もあって……。
「さん」がつくから一応敬称かもしれないが、もはや敬称の意味合いはきわめて薄いのでは。
たとえば、電話の営業なら、「奥さん」とはまず言わない。「奥様」だろう。「奥さん」なんて使うのは「押し売り」の類い。ちょっと品がない。
魚屋の大将が、ある程度の年齢の女性に呼びかけるなら、「奥さん」が自然だろう。若ければ「お姉さん」かもしれないが。ある程度の年齢の女性が未婚だった場合は相当失礼……そりゃそうだけど。それを言うなら「お母さん」はいろいろな意味で失礼だろう。
「ウチの奥さん」と口走って顰蹙を買っているのは、バラエティー番組の芸能人ではないかって気がする。親しい友人が「ウチの奥さん」と言うのも気になるのかな。妻もそこそこ名の売れた芸能人なら、「名前呼び捨て」が無難だろう。でも妻が一般人の場合は……。
「ウチの奥さん」が急に広まったわけではないと思う。昔は、芸能人が家庭のことを語る機会はきわめて少なかったと思う。妻も芸能人の場合は別よ。仮に口にするとしても、ある程度の大物なら「妻」(もしくは「家内」)がふさわしい。
有象無象が家庭のことを話題(「ネタ」と言うべきか)にする機会が増えたために、「ウチの奥さん」が目立ちはじめたのでは……って気がする。
これが芸人だとまた別の話になる。「嫁」「カミサン」「連れ合い」……なんでもいいよ。
「ウチの奥さん」ってのは多少フォーマルな感じ(「女房」なんかに比べて)を残したフランクな呼称として悪くない気がする。もちろん、それに異和感があるって感覚を否定する気持ちはない。
根底には、フランクな場なら、多少のことは大目に見るべき、って気持ちがある。
【ネタ元】マイナビニュース
http://news.mynavi.jp/news/2014/02/27/498/
================引用開始
妻、奥さん、嫁さん......人前で好印象な奥さまの呼び名って?
[2014/02/27]
結婚後、外で旦那さまからどう呼ばれたいか--。妻、奥さん、嫁さん……それぞれで与える印象が異なるので悩ましいところですよね。10+ 件どの呼び名が好感度高め? そこでマイナビウエディング編集部では、「妻を外で何と呼ぶと好印象?」について、既婚男女にアンケートを実施しました。
■男女人気トップP3は「奥さまの名前」「嫁」「妻」
Q.既婚男性が、外で奥さまをどのように呼んでいると好印象ですか?
(男性)
1位 奥さまの名前(9.8%)
2位 嫁(さん)(9.2%)
3位 妻(7.7%)
4位 家内(6.8%)
5位 カミさん(4.0%)
(女性)
1位 妻(16.6%)
2位 奥さまの名前(11.1%)
3位 嫁(さん)(9.8%)
4位 奥さん(9.5%)
5位 家内(3.7%)
トップ3はほぼ同じ呼び名がランクインしていますが、男女で順位はバラバラという結果に。男性では「奥さまの名前」が1位、女性では「妻」が1位となっています。それぞれの理由を見てみましょう。
■奥さまの名前は「仲が良さそうに感じる」
男性で1位、女性で2位の「奥さまの名前」については、「仲良さそう」(女性/26歳/金融・証券)、「女性であることを忘れさせない感じがいい」(女性/28歳/金融・証券)、「愛されていると感じる」(女性/32歳/その他)など、女性からはおたがいのことを想う気持ちが伝わってくるとする声が多く寄せられました。
同じく男性からも「仲がよさそうな印象になる」(男性/34歳/学校・教育関連)、「いつまでも恋人感覚を忘れないから」(男性/37歳/通信)など、ラブラブな印象になると好評。「以前の勤務先の女性同僚が名前で呼んでいるのを聞いていて、とてもいい雰囲気に感じたので」(男性/47歳/アパレル・繊維)のように、周りの人に触発されてそう呼ぶようになった男性も。
■嫁は「かわいらしいイメージがある」
男性で2位、女性で3位の「嫁(さん)」については、「かわいい感じがする」(女性/31歳/小売店)、「ちょっと照れのある感じがして微笑ましくなる」(女性/29歳/その他)など、呼ばれるとキュンとする女性が多め。「芸人さんが、うちの嫁さんと言ってるのを聞いてなんだか仲がよさそうに聞こえる」(女性/25歳/医療・福祉)のように、仲睦まじさが感じられるという声も寄せられました。
男性からは、「堅苦しくない」(男性/28歳/機械・精密機器)とラフな呼び名を好む人の他、「周囲もそう呼んでいる」(男性/29歳/農林・水産)、「周りには多い」(男性/44歳/商社・卸)など、周りに「嫁(さん)」派の既婚男性が多い、といった意見も。
■妻は「しっかりした人に感じられる」
男性で3位、女性でダントツ1位の「妻」については、「一番妥当な呼び方だと思う」(女性/32歳/食品・飲料)、「丁寧な感じがする」(女性/32歳/その他)、「きちんとできる人という印象を受ける」(女性/25歳/商社・卸)など、あらゆる場面に向いた適切な呼び名だと感じる人が目立ちました。「フラットで夫婦平等な印象がして、家庭内で威張っていなさそう」(女性/29歳/情報・IT)の通り、上下関係を感じさせない効果もあるようです。
男性からは、「しっかりして見える」(男性/27歳/建設・土木)、「一番、違和感がない」(男性/32歳/機械・精密機器)など、外での呼び名としては適切といった声が多め。この他にも「愛妻家っぽい」(男性/32歳/小売店)といった奥さまを大切にしている呼び名だと話す人も。
各自で何かしらの思いを持って、奥さまの呼び名を選んでいるようですね。皆さんは旦那さまからどう呼ばれたいですか?
※アンケート対象
調査時期:2014年1月31日~2014年2月7日
調査対象:マイナビニュース会員
調査数: 20~50代の既婚男女325名
調査方法:インターネットアンケート
(文/池田園子)
================引用終了
配偶者の呼称 第三者編mixi日記2014年09月17日から
http://mixi.jp/view_diary.pl?owner_id=5019671&id=1932465194 テーマサイトは下記。
【他人の配偶者を何と呼びますか?】
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/8757232.html
まず質問の全文をひく。
================引用開始
2014/09/16 22:30
それほど親しくない間柄の人との会話で、自分の配偶者のことを言うのに、以前は男なら家内、かみさん、女房、女なら主人、うちの人、だんななどと言うのが普通でした。しかし最近、夫、妻という人が増えているような気がします。その表現は以前なら抵抗があったのが次第に抵抗なく使えるようになりつつあると思います。
家内とか主人という言い方に主従関係のような感覚があることがこのような変化をもたらしたと思います。
しかし、話し相手または第3者の配偶者のことを言うのに、「お宅の妻(さん)」、「××さんの妻(さん)」とか「お宅の夫(さん)」、「××さんの夫(さん)」というわけにはいきません。
通常なら「(お宅の)奥さん」、「(お宅の)ご主人」という言い方をしますが、この言葉にはやはり上と同様な主従関係のにおいが残ります。
主従関係の感覚のない何か良い呼び方はないのでしょうか、ご意見を伺いたいと思います。
================引用終了
ものの順番として、【配偶者の呼称 夫編】で書こうとしていたことを走り書きで。
大前提として、夫婦間、家族間の呼称の話ではなく、対外的な話をする。
配偶者の呼び方は、ある程度きれいに対応する気がする。
家内 妻 奥さん 女房・カミサン (お父さん)
主人 夫 旦那さん 亭主 (お母さん)
「家内」「主人」と言うのは謙譲語的な呼称だと思う。
意味合いはちょっと違う。家内はあくまでも主人を立てるニュアンス。人によっては女性蔑視的なニュアンスを感じるだろう。
「妻」「夫」は比較的中立的な呼称。
「(ウチの)奥さん」「(ウチの)旦那さん」は尊敬語的な呼称。ただ、敬意を表わす「さん」がついているとは言え、敬度は軽い。敬意をはっきりさせたいなら「奥様」「旦那様」のほうがいい。「旦那」もアリかもしれないが、どうも言葉の響きが下品に感じられてイヤ。
「(ウチの)カミサン」や「女房」を支持する人は多い。個人的にはまず使わない。「(ウチの)亭主」は「旦那」に近い印象になる。
「お父さん」「お母さん」はやや特殊。子供を軸にした呼称で、これはこれでメクジラを立てる人もいそう。(家庭内の)呼びかけの言葉としてはポピュラーかも。
これもいろいろ考えると長~い話になるかも。
このテの話はよく目にするが、今回の質問の観点は珍しく、虚を衝かれる思いだった。
たしかに「家内」「主人」に主従関係的なニュアンスを感じるから使わないという人なら、第三者に使われるのも異和感があるかも。
個人的には「妻」を使って「家内」は使わない。ときとして「ウチの奥さん」も使う。
第三者に使われて一番スンナリ来るのは「奥さん」の気がする。「奥様」は営業電話みたいでけっこう気持ちが悪い。
妻に対して当方を指すのなら、↑の対応関係で言うなら「旦那さん」だろう。「ご主人」もアリだな。やはり「旦那」は下品に感じる。
【追記】
mixiには、専門?のトピがあった。
【伴侶の呼び名】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=1531113
【新しくそして正しい伴侶の呼び名を考える】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=1564447
自分の伴侶の呼称は個性的なものがあるが、第三者が使う呼称はやはり少ない。
「ご主人(様)」「旦那(さん、様)」
「奥様」「奥さん」「細君」
あたりはフツー。
「かみさん」は、自分の伴侶の呼称のイメージがあった。だが、「かみさん、元気?」のように第三者が使うのもアリだろう。残念なことに当方は使えない。
ユニークだと思ったのは、「おつれあい(さま)」。年配の女性が使うならアリだろう。
【コメントのやり取りから──配偶者の呼称 妻編】
〈3〉mixi日記2014年09月23日から
トピで、自分の配偶者を指して「奥さん旦那さん」を使うのは「誤用」という主張を目にして、ちょっと気になってしまった。
「誤用」の定義にもよるのだが、こういう問題で「誤用」と断定するのはけっこうむずかしい。少なくとも当方は、よほどの典拠がない限りそんなことは書けない。
大前提としてこういうのは主観にかかわる部分が多いので、何が「正しい」とか「間違い」ってことではないと思うし、強く主張する気もない。もちろん「○○」は耳障りと主張するのも自由。でも根拠もないのに「誤用」とか断定するのはやめてほしい。
辞書をひくところから始める。
http://kotobank.jp/word/%E5%A5%A5%E3%81%95%E3%82%93?dic=daijisen&oid=02315000
================引用開始
デジタル大辞泉の解説
おく‐さん 【奥さん】
他人の妻を敬っていう語。「おくさま」よりややくだけた言い方。
================引用終了
================引用開始
大辞林 第三版の解説
おくさん【奥さん】
〔「おくさま」の転〕
他人の妻を敬っていう語。 「 -によろしく」 〔「おくさま」より少しくだけた言い方。現在は広く一般に用いられる〕
================引用終了
まあそういうことだろう。〈他人の妻を敬っていう語〉ってことは、自分の妻に用いるべきではないのかもしれない。ただ、だからといって「誤用」と言えるかどうかはまた別の問題だと思う。考慮しなければならないことがいろいろありそうだから。
ひたすら地味に辞書をひいていく。以下、大差がないので『大辞泉』だけ。
http://kotobank.jp/word/%E4%B8%8A%E3%81%95%E3%82%93?dic=daijisen&oid=03582000
================引用開始
かみ‐さん 【上さん】
1 商人・職人などの妻、また、その家の女主人を呼ぶ語。→御上(おかみ)さん
2 親しい間柄で、自分の妻、または他人の妻を呼ぶ語。「―の手料理」
3 「かみさま(上様)3」に同じ。「これこれ―、風呂の湯がわきました」〈浄・太功記〉
================引用終了
ここで考えているのは「2」。〈親しい間柄で、自分の妻、または他人の妻を呼ぶ語〉。つまり、同じように「さん」がついても、「奥さん」は敬称で「かみさん」は敬称ではないことになる。
http://kotobank.jp/word/%E3%81%8A%E7%88%B6%E3%81%95%E3%82%93?dic=daijirin&oid=DJR_otousann_-010
================引用開始
大辞林 第三版の解説
おとうさん【お父さん】
①〔明治末期以後「お母さん」とともに国定教科書で用いられ一般化した語〕 父を丁寧にいう語。子供が父親を呼ぶ時に用いる一番普通の言い方。また,父親をさしてもいう。 「 -,行ってまいります」 「 -はいつ出張から帰るの」
②子のいる家庭で妻が夫に呼びかける語。また,夫をさしていう語。 「 -,一緒にご飯にしましょう」
③父親の立場にある人をいう語。父親が自分自身をいう場合にも用いる。 「あいつもいい-になったなあ」 「 -は怒っているんだぞ」
④相手や第三者の父親を軽く敬っていう語。 「 -はお元気ですか」 〔親しい間柄では,自分の父親をさす場合に「ちち」ではなく,くだけて「おとうさん」ということもある。「-はまだ帰っていません」〕
▽ おかあさん
================引用終了
なぜか『大辞泉』には項目がない(泣)。
ここで考えているのは④。「相手や第三者の父親を軽く敬っていう語」ですか。「お」も「さん」もついて「軽く」ですか。
「かみさん」の項とよく似た記述がある。
〈親しい間柄では,自分の父親をさす場合に「ちち」ではなく,くだけて「おとうさん」ということもある〉
あとはネットで検索するとグチャグチャで、案の定「ウチの奥さん」へのバッシングの嵐。例によって、ちゃんと根拠をあげているものはほとんどない。
思いつくことをあげていく。
●「奥さん」は敬称なのか
辞書がそう認めているから、敬称なんだろう。「奥様」よりくだけているけど一応敬称。でも敬度は相当低い。
第三者が「奥さん」と呼びかけるのは、もう敬称のニュアンスはないと思うよ。ほかに適切なものがないから使われているだけでは。「お姉さん」「奥さん」だもん。ヘタすれば「お姉ちゃん」と同レベルかも。
ちょっと乱暴なことを書くと、「さん」と「様」の両方が使える場合は、「さん」の敬度は限りなく低くなるのでは。名字につく「さん」なんかは別かなぁ。
●「お父さん」と同じレベルでは
大人が人前で、自分の父親を「お父さん」などど呼ぶのは×だろう。これを「誤用」と言えるか否かは微妙。
親しい間柄だと「父」と「お父さん」のどちらが自然か。当方の感覚だと「お父さん」になる。
「妻(家内)」と「ウチの奥さん」の使い分けも同じ感じでは。
●「かみさん」のイメージ
辞書を見比べると、親しい間柄で使う「お父さん」に匹敵するのは「(ウチの)かみさん」なのかもしれない。ただ、「かみさん」を使うか否かは個人の感覚の問題って気がする。当方は使えない。「かみさん」が似合うのはオジサン世代以降って気がするから、気持ちだけ(ヤカマシイ)は若い当方には無理。もうひとつ付け加えるなら、なぜか「かみさん」には方言(おそらく関西弁)のイメージがある。
ということで、当方の選択肢に「かみさん」はない。
●なぜバッシングが始まったか
以下はほぼ想像。
テレビで(比較的)若い男性が「ウチの奥さん」と呼ぶのが耳障りなんだろう。その影響があるのかないのか、身近でそういう言い方をする(比較的)若い男性がいるのだろう。ただ、ちょっと確認してほしい。そういう人は「父」「母」って言えてるのかな。
要は「父」「母」と言えずに「お父さん」「お母さん」と言っている●●は、「ウチの奥さん」って言うんじゃないかな。ただ、それを「誤用」と言うか否かは微妙。「日本語が不自由」とは思うけど。
自分のことを考えると、「父」「母」と言うような相手には「妻」って言う。
親しい間柄だと、「オヤジ」「オフクロ」「ウチの奥さん」になる。
親しい間柄なら、「(お)とうちゃん」と呼ぼうが「パパちゃん」と呼ぼうが自由だろう。
それだけのことだと思う。たぶん、辞書の「奥さん」の項にも、近い将来〈親しい間柄では,自分の妻をさす場合に,くだけて「(ウチの)奥さん」ということもある〉のような記述が加わるのでは。
50分
Wikipediaの記述がけっこうおもしろい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%8D%E5%81%B6%E8%80%85
================引用開始
女性配偶者の呼び方[編集]
男性による自らの女性配偶者(以下、妻と記す)の呼び方としては、「妻」「家内」「女房」「カミさん」「連れ合い」「ワイフ」などがある[1]。 近年では、夫婦のいずれかが通称利用で旧姓を用いている場合など、女性の通称名(男性側が通称名の場合は、女性の戸籍名)で呼ぶ場合もある。
奥さん、奥様
元々は、他人の妻に対する尊敬語として使われてきた。その後、昭和以降には、自らの妻をさして「うちの奥さん」などと使用する用法が生まれ、日本全国へ広まっている。「従来妻への尊敬語がなかったためこれにあたる語として奥さんを使用するようになってきている」[1]。
1 北原保雄編『問題な日本語 その3』大修修館書店、2007年12月、ISBN9784469221930
================引用終了
「ウチの嫁or奥さん」が間違っているワケ……「間違い」ではないと思うよ コメントのやり取りから
──配偶者の呼称 妻編
〈4〉 何度も何度もネット記事になるけど、こういうテーマで●●なライターな書かせるのはやめてほしい。●●が増殖する一方なんだから。
大前提として、こういう問題で「間違い」とか「正しい」って、何を根拠に決めるのだろう。
せいぜい「○○」が無難、「○○」は△△な場では避けましょうくらいじゃないかな。
もちろん個人的に「○○」は嫌い、と主張する人をとめる気はない。
次に問題になるのが、「他人」の解釈。
個人的な感覚だと、仕事関係の目上の人には「妻」と言う。友人や会社の同格以下なら「奥さん」かな(ちょっと抵抗があるけど)。親戚だと「名前」を呼び捨てか「さん」づけ。「奥さん」かもしれない。いずれにしても、親しい人なら「妻」は使いにくい。
そのあたりのことを、書き手はどう考えているのか。
前に別のアンケートを見たときも「嫁」派が増えていて意外な気がした。
で、細かいことを上げるとキリがないけど、この書き手が決定的におかしいところがある。
1)〈選択項目になかった「奥さん」が、この中には含まれているのではないでしょうか〉
あのさ。そうかもしれないけど、そうでないかもしれない。
選択肢に「奥さん」がないのはアンケート作成者が●●なんだろう。●●なアンケートをもとに●●なライターが記事を書くと、●●にインネンつけられるよ。(←ヤカマシ!)
じゃあ、「その他」のほとんどは「奥さん」派なのか? そんなことは神様にしかわからない。ほかのアンケートの結果を見ると、「名前」を呼び捨て派が多いと思うよ。でも今回はまったく違うかもしれない。こんないい加減な憶測じゃ何も書けないって。
でもこの書き手は憶測で走り続ける(笑)。
2)〈「奥さん」は、他人が男性の配偶者に対して用いる呼称〉
よく見る説だけど、典拠はあるのかな?
下記の1218)で辞書をひいたけど〔「おくさま」より少しくだけた言い方。現在は広く一般に用いられる〕とか書いてあるから、とうてい「間違い」とは思えない。一般に使われている言葉を「誤用」と決めつけるにはそれなりの典拠が必要なの。
前にmixiのトピで「誤用」と主張しつづける人がいたけど、最後まで根拠は教えてもらえなかった。
【全方位毒吐き47──根拠もあげられねえのに「誤用」「誤用」と喚くんじゃねえ!】(公開制限あり)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1933096184&owner_id=5019671
↓
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=257&community_id=222342&bbs_id=11795092
〈この手の用法は根拠をはっきり書くことが困難です。〉
だったら何を根拠に「誤用」と決めつけるのかな。
3)〈「ウチの嫁」「ウチの奥さん」……時代の変化で、“優しい夫”が急増!?〉
何を根拠に(笑)。
おそらく、「嫁」「ウチの奥さん」が増えた最大の理由は、テレビでそういうふうに言う人が増えたこと。
そのあたりは下記に書いた。
1218)【コメントのやり取りから──配偶者の呼称 妻編〈1〉~〈3〉】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3069.html
==============引用開始
「ウチの奥さん」と口走って顰蹙を買っているのは、バラエティー番組の芸能人ではないかって気がする。親しい友人が「ウチの奥さん」と言うのも気になるのかな。妻もそこそこ名の売れた芸能人なら、「名前呼び捨て」が無難だろう。でも妻が一般人の場合は……。
「ウチの奥さん」が急に広まったわけではないと思う。昔は、芸能人が家庭のことを語る機会はきわめて少なかったと思う。妻も芸能人の場合は別よ。仮に口にするとしても、ある程度の大物なら「妻」(もしくは「家内」)がふさわしい。
有象無象が家庭のことを話題(「ネタ」と言うべきか)にする機会が増えたために、「ウチの奥さん」が目立ちはじめたのでは……って気がする。
これが芸人だとまた別の話になる。「嫁」「カミサン」「連れ合い」……なんでもいいよ。
「ウチの奥さん」ってのは多少フォーマルな感じ(「女房」なんかに比べて)を残したフランクな呼称として悪くない気がする。もちろん、それに異和感があるって感覚を否定する気持ちはない。
根底には、フランクな場なら、多少のことは大目に見るべき、って気持ちがある。
==============引用終了
若い(関東の)芸能人は「ウチの奥さん」派が多い。関西の芸人は「嫁(さん)」派が多い。
それを見た言葉を知らない方々が、マネをしているだけじゃないかな。「優しい夫」なんてことはないと思うよ。
下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【17】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1950899196&owner_id=5019671
mixi日記2016年月日から
37)【妻、嫁、奥さん、家内……正しい呼び方は?──毒抜き編】(2009年05月17日)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1170059549&owner_id=5019671
1455)【家の外では旦那様になんて呼ばれたい?……男性1位「嫁」 この書き手は●●?】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1944652414&owner_id=5019671
【ネタ元】BizLady
http://bizlady.jp/archives/160426
==============引用開始
夫にどう呼ばれてる?「ウチの嫁or奥さん」が間違っているワケ
「ウチの嫁がさぁ」夫が他人に対し、妻のことをこんなふうに呼ぶ。とくにここ数年で増えたと思いませんか?
同じように「ウチの奥さん」と呼ぶ夫も、一昔前と比べ、だいぶ増えた印象が。
すっかり耳に馴染んだこれらの呼び方、本来は間違った使い方だって知っていましたか? ではいったい、何と呼ぶのが正しいのでしょう?
■あなたの夫はどう? 配偶者の呼び方、1位は「家内」
「あなたは自分の配偶者のことを他人に話す時、何と呼びますか?」『BizLady』が既婚男性に対しこんな質問をしたところ、
1位 家内
2位 嫁
3位 妻
4位 女房
5位 その他
6位 彼女
「家内」が全体の3割に迫る割合でトップ、という結果に。
ですが、あなたの夫は「家内」という呼び方をしているでしょうか? どちらかというと、『BizLady』世代よりも少し上の年代の人たちが使ってしっくりくる呼称のような気がしませんか?
それもそのはず、年齢層を分けてランキングし直してみると、だいぶ異なる結果になったのです。
■40代以下に絞ると、こんなにも違いが! 若年層のトップは「嫁」
1位 嫁
2位 妻
3位 家内
3位 その他
5位 彼女
6位 女房
これは、回答を20代から40代に絞って並べ替えたランキング。20代から80代まで幅広い年齢層から回答を得た先述の全体ランキングでトップだった「家内」は、3位に後退。
そのかわりトップになったのが「嫁」で、3割を超える回答率でした。
同率3位に「その他」が食い込んだことも特徴。選択項目になかった「奥さん」が、この中には含まれているのではないでしょうか。
■本来、夫が使うのはNG!? 「嫁」「奥さん」と呼んでいい人とは
こうしてみてみると、若年層ほど自分の配偶者を「嫁」「奥さん」と呼ぶ人が多くなる、という傾向が浮かび上がってきます。
しかし実際は、夫が自分の配偶者に使うには、両方とも適した呼び方とは言えません。
本来「嫁」は、舅や姑が使う呼び方。そして「奥さん」は、他人が男性の配偶者に対して用いる呼称です。
全年齢層のランキングでトップだった「家内」は、夫が使う呼び方としては正しいと言えますが、読んで字の如く「家の中にいる人」という意味合いが強くなるので、“専業主婦”という印象を与えがち。
若年層のランキングで順位が下がったのは、共働きが当たり前になった現代においては違和感を持つ夫が増えたからなのかもしれません。
そう考えると、やはり一番正しく、かつしっくりくるのは、「妻」という呼び方になりそう。
それでも、若年層の1位は「嫁」。それはなぜなのでしょう?
■なぜ増えた!? 「ウチの嫁」「ウチの奥さん」……時代の変化で、“優しい夫”が急増!?
「ウチの嫁が」「ウチの妻が」……夫が配偶者の話をするとき、前者と後者ではニュアンスが違って聞こえる気がしませんか?
後者はややかしこまった印象を与える一方、前者はちょっとライトな印象です。日本の男性は自分の配偶者の話をするとき、照れもあるのか愚痴っぽい話に持っていきがち。
あえて「嫁」と呼ぶことで話をライトなタッチにし、場を盛り上げようとするのかもしれません。
とはいえ「嫁」という呼び方は、ちょっとキツく響く場合もありますよね。その点、「奥さん」は敬称がついていて、何となく優し気な印象を与えます。
“亭主関白”という言葉がすっかり聞かれなくなり、かわりに“草食系男子”なるフレーズが浸透。そんな現代では優しい夫が増えていても、不思議ではありません。
そんな優しい夫達は、「嫁」ではなく「奥さん」をあえて選ぶのかもしれません。
以上、夫の自分の配偶者に対する呼び方についてでしたが、いかがでしたか?
余談ですが……若年層ランキングで最下位だった「女房」という呼び方。40代以下でこれを選んだのは9人で、全体ではたったの2.5%。そのうち1人は20代でした。
配偶者を「女房」と呼ぶ、若い夫……このデータを見てなんだか照れくさくなってしまった筆者でしたが、同じように感じる『BizLady』読者が多いのならば、やはりそこには目には見えない時代の変化が、確実に存在しているのでしょう。
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