学者の言葉 番外編
下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2828.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【14】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1935528999&owner_id=5019671
一応下記の続き。
【学者の言葉〈1〉〜〈3〉】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2295.html
撤退が間近に迫ってきた観があるので、こういうことも必要になる。
まず、下記のComment欄から回収する。
マ氏の著作権はどうなるのか?
どうなるんでしょ。(←オイ!)
【何を根拠に言ってんだ!】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-287.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=942219683&owner_id=5019671
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マ
2008年09月23日 17:29
ニュースから来ました。
大学院で教育学を専攻する高校の国語教師の学生です。
漢字の使用頻度に関しては雑誌や新聞などのデータ(コーパスといいます)を基に行った分析を基にしています。
『大辞泉』での項目数を根拠にされても…。特に『大辞泉』や『広辞苑』のような辞書では古語も多数収録されていますからね(なので高校などでは現代文において電子辞書などに入っている広辞苑ではなく現代国語辞典を使用するように、と指導します)。
コメント
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tobirisu
2008年09月23日 17:49
マさん
はじめまして。
そういうことですか。
たしかに使用頻度と辞書収録語数は別ですね。
ご指摘ありがとうございます。
失礼しました。
たまたま手元にほかに適当な資料がなかったもので。
だとすると、常用漢字表外にあるにもかかわらず使用頻度の高い「刹」「椎」「賭」「遡」は、ものすごく必要性の高い漢字ってことですね。当方の漠然とした感覚とはかなり隔たりがありますが、今回の変更の根拠になるデータはどこかに発表されているのでしょうか。
いい機会ですから、専門家の方のご意見をおうかがいしたいと思います。
1)コーパスを元にするのなら、「蒙」よりも先に外すべき文字がわかるはずですよね。「嚇」とか「頒」とか「璽」とかは残すのが妥当なんでしょか。
2)そのコーパスを元にした今回のこの変更は妥当なものだと思いますか?
3)これが実施されると「啓もう主義」などのいわゆるまぜ書きが増える可能性がありますが、これについてはどのようなご意見をおもちでしょうか。
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マ
2008年09月23日 19:54
レスどうもです。
1)一応頻度調査で2500位以上の常用漢字は無条件で残し、2501位以下の常用漢字は検討の上残すかどうかを判断するようです。調べてみたところ「嚇」の使用頻度は「蒙」より下ですが、検討の結果残すように決定したようです。個人的には「蒙」を外すようなら嚇」、「頒」、「璽」を外す事も検討すべきだと思います。
2)まだ全体に目を通していないのでなんとも言えません(まだ氏t量が公開されていないので)。
3)まぜ書きには違和感があります。学校教育においてはしょうがないのですが、新聞までもがそれに追随する必要はないと思っています。
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tobirisu
2008年09月23日 23:59
マさん
えーと、改めましてよろしくお願いいたします。
実はちょっと緊張しています。
mixiの参加者は、研究者の方ってきわめて少ない印象があります。
さらに言えば、そういう人たちはほとんど発言しない印象があります。
まして、ニュース関係の日記を書いたり読んだりする人なんていないと思っていました。
当方の立場を書いておきますと、日本語関係の半可通です。決して専門家ではありませんが、ライター兼編集者という職業柄、一般の方よりは知識をもっているようです。
最初のコメントをいただいてから、上のニュース関係の日記をいくつか読んでみました。マシリさんのコメントも発見しました。ということは、やはりいくつかの日記を読まれたんですよね。
どんな印象でした? 当方は以前ものすごくヤンチャなことをして、わかったような気がしました。かなり長いので流し読みしてください。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=897188119&owner_id=5019671
以下は、かなり傲慢な書き方をすることをお許しください。もちろん、マさんは例外であるという前提です。
ニュースに関する日記を書いているのは、大半が何も考えていない若い世代で、それは日本語関係のニュースであっても同様である。
もちろん、例外の方はいくらでもいるでしょう。tobirisuのような物好きもいれば、高い見識をお持ちの方もいます。実は上記のヤンチャを通じて知恵者と知り合い、いまでも楽しいコメントをやり取りさせていただいています。
ただし、大半の人は何も考えずに書いています。たとえば、今回のニュースに関するコメントを読んでも、常用漢字がなんであるかを知らずに書いている人がかなりいるようです。一般人はそんなことを知る必要はないのかもしれませんが、興味をもって日記を書こうと思うなら、フツーはそのくらいは調べるでしょう。
若い世代が日本語に興味をもってくれるのはうれしいのですが、もう少しなんとかならないか、というのが正直なところです。
さて、常用漢字の話です。
1)に関しては、誰が考えてもそうですよね。なんで「蒙」を狙い打ちするのかわかりません。
2)申し訳ありません。揚げ足を取る気はないのですが、「氏t量」が何かちょっと想像できません。
3)おっしゃるとおりだと思います。なぜかルビを嫌う新聞も異常(単にシステム上の問題なのかもしれません)ですが、ルビをつけることにさほど抵抗がないはずの雑誌までがまぜ書きをする理由がわかりません。
さて、常用漢字表を見直すという話が進んでいるようですが、現段階でどこまで進んでいるのかわからなくなってしまいました。少し上で使った「誰」「狙う」などを認めることにしたのは、新聞業界の先走りでしたっけ(泣)。
ハッキリ言ってものすごく迷惑です。常用漢字が見直されたら、マスコミ各社が表記の統一をかえてきます。当然用字用語集の類いも刷新されます。制作の現場は間違いなく混乱します。
常用漢字あってもひらがな書きにする余地はあります。それは各社がそれぞれ考えるでしょう。しかし、「蒙」を常用漢字から外したら、確実に「啓もう」と表記するケースが出てきます。
これ以上「漢字刈り」をして、日本語を破壊するのはやめてほしい。
そんな気持ちが先走って、「何を根拠に言ってんだ!」 といういささか感情的な書き方になってしまいました。
お見苦しいものをお見せしました。申し訳ございません。
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マ
2008年09月24日 01:18
すみません、「氏t量」は「資料」の打ち間違いでした。当該の第25回の漢字小委員会の議事録及び配布資料が文化庁のHPでまだ公開されていないので、それに目を通さないことにはこの件に関して総括的なコメントをするのは不可能、というつもりで書きました(それまでの委員会の議事録は公開されているのでそこまでの時点で分析するのは可能ですが)。
個人的には新聞社に代表されるマスコミ各社が常用漢字表をここまで気にする必要性がよくわかりません。個人的には常用漢字表は学校教育で教える漢字の制定、という側面が強く(後は官公庁の文章において使用する漢字を制定する)、一般人の言語使用を制限するものでは無いのに(明言されています)、受け取る側がまるで常用漢字以外の漢字は使用できないように受け取るのはおかしなことです。
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tobirisu
2008年09月24日 20:58
マリシ さん
申し訳ない。「資料」でしたか。その程度は気づくべきでした。
字面から想像ができなかったもので。このテの資料は文化庁のHPに発表されるのですね。ときどきチェックすることにします。
>新聞社に代表されるマスコミ各社が常用漢字表をここまで気にする必要性がよくわかりません
まったく同感ですが、仮に自分がなんらかの表記基準を決めるとしたら、常用漢字表を元にすると思います。もう少し正確にいうと、なんらかの用字用語集(たぶん新聞社系)を元にします。そのテのものは常用漢字表をベースにしているので、結局同じことです。
どこの編集部でも同じようなやり方をしているはずです。常用漢字表をベースにして、そのうえで例外を設けるというのがいちばん実践的でしょう。そうなると、常用漢字表の変更というのは、意外なほど影響力があるはずです。
もう少し納得できるような理由をつけてもらえない限り「迷惑だからやめてくれ」と言うしかありません。
質問ばかりで申し訳ございませんが、当方がもともとの日記に書いたいかの点に関してはどのようにお考えでしょうか。
1)「私」に「わたし」の読みを追加してほしい
2)「混(こ)む」の読みもぜひ入れてほしい
3)「免れる」に「まぬがれる」って読みも入れてほしい
※3)に関しては、リンクを張ったトピの後半のやり取りに関する感想も教えていただければ幸いです。
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マ
2008年09月26日 12:52
なんというか、リンク先の日記を見るととtobirisuさんの狭量さがちょっと目に付きました。例えば「「全然」は否定にしか使わない。 」ということですが、全然が否定形と呼応しなければならないとされたのはここ数十年の話で、夏目漱石や武者小路実篤といった文豪が「全然~肯定形」を使用しているのは有名な話です。
また、全然は否定形と呼応しなければならないというのは戦後数人の学者が強固に主張されたのが流布されたもので、その妥当性には疑問が残ります。
このように「正用・誤用」や「正しい・正しくない」の判定というのは非常に難しいもので、それを一方的に「誤用は誤用です」と断じることには反対です。
「ら抜き言葉」とされるもの(自分は「ら抜き言葉」という名称自体が不適当だと思いますが、とりあえずら抜き言葉という名称を使うことにします)に関してもいくつかの方言文法においては「ら抜き言葉」が使用されているという「事実」があります。「標準語から見たら誤用だろう」と言っても、そもそも明確な標準語が成立していない(特に文法レベルでは)のですから、そう断じるのもナンセンスな話です。
「読み」に関しては常用漢字の「読み」はあくまで参考であって神経質になることは無いと思います。最も一般的な読みは「私」に関しては「わたし」でしょうし、「混む」も一般化しているといえるでしょう。それらの提案には賛成です。
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tobirisu
2008年09月26日 19:46
マさん
狭量さですか。なぜこのような挑発的とも取れる言葉を不用意に使うのかはわかりませんが、狭量といえば狭量なのかもしれません。
自分では、言葉の使い方に関してはけっこう寛容なほうだと思っています。
たとえば一人称の「あたし」は美しくないから不快だとか主張する人がいます。いい大人が「ボク」を使うな、という人もいます。当方はそんなのはどっちでもいいと思います。一人称なんて、通じる範囲で好きなものを使えばいいんですから。
ただ、仕事柄言葉に関する考え方が保守的なところはあります。保守的というか、少しでも間違いと思われる言葉は使いたくないと考えます。
「全然+肯定」が昔は使われていた、という説は最近よく聞くようになりました。
だからといって自分で使うかと言うと、よほどのことがない限り使いません。
ライターが使ってきたら、必ず直します。
それは多くの人にとって異和感のある使い方だからです。
「ら抜き言葉」も同様です。「ら抜き」なのか「ar抜き」なのかほあかの呼び方が適切なのかは微妙ですが、とりあえず「ら抜き言葉」と呼びます。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=33584281&comm_id=56314&page=all
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=33664363&comm_id=56314
自分で使うかと言うと、よほどのことがない限り使いません。
ライターが使ってきたら、必ず直します。
別に断じる気はありませんし、人が使うのをイチイチ直す気はありません。
これは「誤用は誤用です」の話とはちょっと別の話だと思います。
> 「読み」に関しては常用漢字の「読み」はあくまで参考であって神経質になることは無いと思います。
そうなんでしょうか。すでに書いたように、ほとんどのマスコミは常用漢字表を元にしています。「あくまで参考であって」なんて考える人はほとんどいないと思います。もちろん、絶対ではありませんが、あくまで常用漢字表がベースで、一部の例外が設けられている、というのが現実です。
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マ
2008年09月26日 20:29
挙げていただいたトピックを見てtobirisuさんが狭量な人物であるという事がわかりました。私の直感は間違っていなかったのですね。
取り敢えず、「文法的に正しくない」という事と「多くの人が違和感を感じる」というのは同じではありませんので、そのあたりを意識して論じないと何を言いたいのかわからなくなってしまいますよ。
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tobirisu
2008年09月26日 20:39
マさん
>挙げていただいたトピックを見てtobirisuさんが狭量な人物であるという事がわかりました。
もう少し具体的かつ論理的に(根拠をあげて)書いていただけませんか。これでは何を言っているのかわかりません。
>取り敢えず、「文法的に正しくない」という事と「多くの人が違和感を感じる」というのは同じではありません
これは当方が主張している「たとえ7割以上が正しいと思っていても誤用は誤用」とどかが違っていて、どこが同じなんでしょうか。
もう少し具体的かつ論理的に(根拠をあげて)書いていただけませんか。これでは何を言っているのかわかりません。
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マ
2008年09月26日 22:14
>もう少し具体的かつ論理的に(根拠をあげて)書いていただけませんか。これでは何を言っているのかわかりません。
例えば「その理由は「正しい日本語ではないから」に尽きる。ほとんどの文法書や辞書にもそう明記されているはず。」等と権威主義的な姿勢で押し切ろうとしているところとか。そもそもその「文法書」がどのような学説に基づくもので、誰が書いたものかを明示しない限りなんとも言えない筈なのに、「ほとんどの文法書や辞書にもそう明記されている」と書く。その文法書や辞書の書名を挙げられますか?文法書、特に学校教育に関係している人が書いた文法書は橋本文法を基にした学校文法に基づいて書かれているものが多いのです。橋本文法は日本語学者の間では非常に評判が悪いもので、学校教科書の編集に携わっているうちの大学の矢澤真人先生は教科書における文法事項の記述で出来るだけ学校文法色を消すように苦心しておられるようです。
文法において、総括的な文法でも橋本文法、山田文法、時枝文法と多種多様な学説があります。本人以外は誰も信じないトンデモ学説もあれば学会である程度コンセンサスとなっているものもあります。果たして、何をもって「正しい」とするのか。端的に言えば、「正しい日本語など存在しない」という事につきます。
兼好法師は徒然草の中で「最近の言葉遣いはけしからん」と書いています。数百年以上も昔から年寄は若者の言葉が気に入らなかった。ただそれだけの話です。文法的に正しい、正しくないなんて判定するのはナンセンスな話です。
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tobirisu2008年09月26日 22:41
マさん
> 例えば「その理由は「正しい日本語ではないから」に尽きる。ほとんどの文法書や辞書にもそう明記されているはず。」
それは失礼いたしました。
当方はそういうことの専門家ではないので、「文法書」の記述はいいすぎでした。以前目にした子供向けの文法書にはそう書いてあったと思いますが、それも思い込みでしょうか。
当然書いてあると思い込んでいました。辞書などではそうなっていると思いましたが、 それも思い込みですか。
ただ、専門家はいざ知らず、一般の人間は「ら抜き言葉」が間違いである、と考える人が多いようです。そういう方が納得できるような「ら抜き言葉」が間違いではないという根拠を教えてください。
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マ
2008年09月26日 23:12
>以前目にした子供向けの文法書にはそう書いてあったと思いますが、それも思い込みでしょうか。
書いたことをちゃんと理解出来ていないようですね。「ら抜き言葉は間違いである」と書いてある文献は存在します。それは事実です。ただ、だからといってそこに書いてあることが正しいとは限りません。特に、子供向けの文法書なんかでは学校文法に基づいて書かれているでしょうしね。
>ただ、専門家はいざ知らず、一般の人間は「ら抜き言葉」が間違いである、と考える人が多いようです。そういう方が納得できるような「ら抜き言葉」が間違いではないという根拠を教えてください。
「文法的に正しい、正しくないなんて判定するのはナンセンスな話です。」と書きましたが、読んでいただけました?言語学者は文法を正しい、正しくないと判定はしませんよ。妥当か、妥当でないか程度の判別はしますが。
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tobirisu
2008年09月26日 23:22
マさん
>だからといってそこに書いてあることが正しいとは限りません。
じゃあ何が正しいのですか。
>「文法的に正しい、正しくないなんて判定するのはナンセンスな話です。」と書きましたが、読んでいただけました?言語学者は文法を正しい、正しくないと判定はしませんよ。妥当か、妥当でないか程度の判別はしますが。
では「ら抜き言葉」が妥当である根拠を教えてください。
一般人にわかる理論と資料でお願いします。
一般に、「学者の言ってることはわからん」とか失礼なことを言う人が多いようですが、そういう偏見を覆すほどのわかりやすさでお願いします。ちなみに当方は、学者のなかにもわかりやすく説明できる人がたくさんいると思っています。
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マ
2008年09月27日 01:22
>では「ら抜き言葉」が妥当である根拠を教えてください。
一般人にわかる理論と資料でお願いします。
これはまた随分と無理な要求をなさるものです。学者の卵でしかない大学院生に一般人にわかる理論と資料で解説しろと。専門的な分野の事項をそれ以外の人に教えるというのが非常に難しいものだという事はtobirisuさんもわかっていらっしゃると思います。それが出来るのなら新書でも書いて一儲けしていますよ。
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tobirisu
2008年09月28日 08:37
マさん
>これはまた随分と無理な要求をなさるものです。
えーっ。そんなこともできないクセに、あんなに偉そうにクダクダ書いてたんですか?
信じられなーい。
とでも言って終わらせてしまえば話は簡単なんですが、そんな程度の低いバカガキみたいなことはしたくないので、少し書きますね。
正直なところガッカリしています。
最初のほうで当方は書いたつもりです。
> mixiの参加者は、研究者の方ってきわめて少ない印象があります。
> さらに言えば、そういう人たちはほとんど発言しない印象があります。
> まして、ニュース関係の日記を書いたり読んだりする人なんていないと思っていました。
結局住む世界が違うんですね。
言葉に関する考え方も違うんですね。当方はそんなふうには考えたくないのですが、やはりそうとでも考えないと納得が行きません。
学者の世界(あえてこの言葉を使います)では、常用漢字表は単なる目安でしょうが、出版の世界ではけっこう重要なもんなんです。訳のわからない変更をされるとホントに困るんです。
常用漢字表の話を離れてなんか感じの悪いやり取りになった原因はわかりますか?
マさんが当方のことを「狭量」と決めつけたからじゃありませんか?
「ら抜き言葉」を間違いとするのは、学者の世界では狭量かもしれませんが、一般人の世界では常識なんです。
辞書や文法書にどう書いてあってもそれが正しいとは限らない……学者の世界ではそれが通じるかもしれません。でも、一般人の世界では「じゃあ何が正しいのですか」と訊かれてそれにかわる何かを出せなければ、そんなものは単なる屁理屈と言います。
人の意見を「狭量」と決めつけておいて、そうでない理由を訊かれたときに「それを説明するのはむずかしい」と逃げるのなら、それは一般人の常識では難癖とかインネンと言います。
学者の世界では、単純にものごとを決めつけることがむずかしいらしいことはなんとなく知っています。でもその感覚を一般人の世界に持ち込まないでください。それは一般人には理解しがたいのですから。
>兼好法師は徒然草の中で「最近の言葉遣いはけしからん」と書いています。
>数百年以上も昔から年寄は若者の言葉が気に入らなかった。ただそれだけの話です。
学者の理屈で散々書いて、こういうところだけ、一般人のレベルで書くのはヘンではありませんか。このテの言い方をしたら、単なる世代論になってしまうではありませんか。バカガキが「無知の開き直り」をするときに吐く捨てゼリフそのまんまですよ。
それから、旗色が悪くなると自分の日記に逃げ込んで「ものすごい人がいた」とか陰口をたたくのも、「無知の開き直り」をしたバカガキの手口とまったく同じです。
当方も同じようなことをよくしますよ。ネット上でキツめの正論を書くと、ものすごい勢いで(たいてい訳のわからない日本語で)噛み付いてくる人がいます。そういうヤカラに何を言っても話がややこしくなるだけなので、その場ではいっさい相手をしないことにしています。でも、いったん相手を始めたら、途中で尻尾を巻いて逃げ帰るようなことはしません。
そんなに一般人の言葉で語ることが苦手なら、初めから一般人の話に口を挟まなければいいだけのことじゃないですか。わざわざ他人の日記に乗り込んで「上から目線」でコメントする理由はなんですか?
「狭量」だとか「書いたことをちゃんと理解出来ていないようですね」だとか、そんなところだけ程度の低い言い争い好きのヤカラと同レベルの言い回しを使うのはなぜですか?
当方としては、年齢は関係なく、それなりの知識を持った方と判断して、最大限の敬意を払ってきたつもりです。
その知識にふさわしい常識も身につけていただければ、と切に願います。
できればこんな感じの悪い書き方はこれを最後にしたいと思っています。
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マ
2008年09月28日 16:56
失礼しました。
>えーっ。そんなこともできないクセに、あんなに偉そうにクダクダ書いてたんですか?
信じられなーい。
そうですね。私には一般人にわかるように、わかりやすくなおかつ原典に依拠して解説するのは「そんなこと」とは思えませんが、tobirisuさんの言われる「そんなこと」が出来ないのは事実です。「解説」するのは出来ますが、おそらくそうすると最低原稿用紙10枚は費やす「論文」になってしまいます。それを書くのに全てそれに割いて丸三日はかかるでしょうか。
自分の日記の件ですが、あれが気にさわったのであれば謝罪します。単純にあのようなことを人に言うのが信じられなかったので自分のマイミクの人にどう考えるか聞きたくてあの日記を書きました。
一般人の間には「正しい/正しくない」と断言できなければいけない、という風潮があるのでしょうか。政治の問題や経済の問題のように「何が正しくて何が正しくないのか」断言できない問題というのは無数に存在していると思うのですが……。
日本語に関しても「標準語」は一応存在しているとされているものの、標準語文法や標準語語彙が確立されていない以上、日本語について「正しい/正しくない」と判断するのは不可能なのです。そのあたりをわかっていただけたらと思います。
場を荒らしてすみませんでした。
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tobirisu2008年09月28日 18:41
マさんへ1
「そんなこと」は言葉が過ぎましたかね。
当方だって「そんなこと」とは思ってません。あれは程度の低いバカガキの口調をマネてみただけです。
それを書くのがスゴく大変なことだろうということは、当方にだって予想できます。
ただマジメな話、『「ら抜き言葉」は間違いではない』って原稿が書けて、それが一般人が読んでも納得できて反論の余地がない内容だったら売れますよ。中身は全部「ら抜き言葉」である必要はないでしょう。何章かあるうちの1章のテーマが「ら抜き言葉」で、ほかの章は一般に間違いとされているけど実は間違いではない言葉の話でOKでしょう(たとえば、「全然+肯定形」もの話も)。
マさんの日記の件ですけど、別に「気にさわった」ということはありませんよ。もうこのテのことには慣れました。ただ、すでに書いたようにあれはバカガキのヤリ口ですって。たとえば、下記をご覧ください。これが知性のある若者(死語だよなー。でも若人、ヤングよりはましだろう)のやり取りだと思いますか?
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=896184988&owner_id=7896686
ああいう流れで日記を書いて迷惑を蒙る(この字は使えなくなるんですかね。まあ、もともと常用漢字音訓表外ですけど)可能性があるのは、実はマさんのマイミクですよ。当方がマさんの日記なり、マさんのマイミクのところなりにいきなり乗り込んで、
「ゼッテ~友達いないなそいつww」
なんて見ず知らずのガキに書かれる筋合いはない、とわめいたら、けっこうイヤな思いすることになるでしょ(幸か不幸か当方にはそれだけのエネルギーはありませんが)。
ただ、別にそんなことをしなくても、マさんの挑発を受けてバカガキ並みのコメントをしてしまうことは、マイミクさんにとって決していいことではないと思いますよ。
マイミクさんにはなんの責任もないと思うんです。あの書き方だけみたら、いきなり
>では「ら抜き言葉」が妥当である根拠を教えてください。
>一般人にわかる理論と資料でお願いします。
と書くほうが異常に見えても不思議はありません。それまでのやり取りが省略されているのですから。マさんのマイミクさんなら、それなりの知識と知性をお持ちのな方だと思います。そういう方までバカガキのレベルにまで貶めていいのですか? 別に媚を売る気はサラサラありませんが、当方はmixiにマさんのような方がいるのを知って、ちょっとうれしかったんですよ。訳のわからないことをわめく無礼なバカガキがなんでこんなに多いんだ、といつも思っているんで、たまにマトモな若者に会うとホッとします(ネット上のバカガキだって現実に会えばフツーなんでしょうが)。
まあ、あの日記はコメントも伸びないようですし、あのまま放置してもいいんじゃないですか。当方は時折チェックに行って、あまりにも無礼なことを書いてるヤツがいたら……(しません、って)。(続く)
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tobirisu
2008年10月04日 01:37
マさんへ2
>一般人の間には「正しい/正しくない」と断言できなければいけない、という風潮があるのでしょうか。
個人差はあるでしょうが、そういう風潮は確実にあります。
たとえば上で紹介した「ら抜き言葉」のコミュを見てもわかるじゃないですか。繰り返しますが当方は寛容なほうですよ。ほかの人のコメントと比べてみてください。
当方は〈「乱れ」か「進化」かといえば、長い目で見れば進化でしょうが、現段階では「乱れ」〉という考えですから。ほとんどの人は「とにかく間違い」と主張しています。
なんでもかんでも間違いとするのは過激な考え方かもしれません。
実務にあたるときの当方の考え方は「現場主義」とでも言うべきものです。長い目で見れば「進化」であっても、間違いとは言いきれないかもしれなくても、とにかくオカシいと思う言葉は避けるしかない、と考えています。その結果使える言葉がどんどん減っています(泣)。
> 日本語に関しても「標準語」は一応存在しているとされているものの、標準語文法や標準語語彙が確立されていない
そのあたりのことは「よくわかります」とは決して言えませんが、それを飯のタネにする立場としては、現実に使っていい表現&使ってはいけない表現を判断しなければならないケースが多いこともご理解いただければ幸いです。
最後にmixiで交わされている○○○なやり取りをご紹介しましょうか。何をどう語ろうと自由ですが、これはいくらなんでも……と思います。
【1】☆日本語教師☆「が」 「は」(2008年09月09日)
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=34847505&comment_count=13&comm_id=19124
【2】☆日本語教師☆「は」と「が」(2008年02月06日)
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=27764805&comment_count=5&comm_id=19124
【3】☆日本語教師☆「は」と「が」(2008年02月07日)
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=27800832&comment_count=11&comm_id=19124
注目すべきは【3】の「1」のコメントのリンク先。このコミュ内だけで、なんでこんなに同じようなトピが立ってるんでしょ。
【2】は結末だけお読みください。これだけ盛り上がった結果……。
さすがに当方はこんな恐ろしいやり取りの輪に入っていく気はありません。分をわきまえています。
ざっと流し読みして、是非感想をお聞かせください。
この日記は「全体公開」なので、あまりに過激なコメントになるならメッセージでお願いします(笑)。
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で、マさんの日記でどのような会話があったか。
著作権は……知るか。
【完全毒日記──全方位毒吐き30 公開制限あり】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1808391282&owner_id=5019671
マさんの日記
(略)
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ものすごい人がいた
2008年09月27日01:30
とある人の日記にコメントしていたところ、物凄いコメントを頂いた。日本語関連の話で、私が日本語学を専攻しているものだという事と、正しい日本語、正しくない日本語と決め付けることはナンセンスだと書いたところ
>では「ら抜き言葉」が妥当である根拠を教えてください。
>一般人にわかる理論と資料でお願いします。
> 一般に、「学者の言ってることはわからん」とか失礼なことを言う人が多いようですが、そういう偏見を覆すほどのわかりやすさでお願いします。ちなみに当方は、学者のなかにもわかりやすく説明できる人がたくさんいると思っています。
何回読み直しても笑ってしまう。赤の他人にここまで不躾なお願いをする人がいるとは思わなかった。「学者の言っていることがわからん」のはある程度当たり前で、ある程度の知識がある事を前提としてアカデミックな議論というものは成り立っているのだから、知識が無い人間にとって学者のいう事がわからないのは当たり前の事だ。
専門知識が無い一般人向けに専門分野を紹介する文献(新書に多い)も存在するが、一般人にもわかりやすく理論を単純化し、それでいて本質を外れない記述というのはなかなか難しく、普通の学者に出来る事ではない。
それを学者の卵でしかない大学院生である自分に求めるというのは無理な話である。しかも、無償で(笑)。多くの人の目に留まるものならまだしも、なんで数人しか見ない日記のコメントの為に、一般人にもわかりやすく、しかも資料に依拠した記述をしなければならんのだ。
というか、「「学者の言ってることはわからん」とか失礼なことを言う人が多いようですが、そういう偏見を覆すほどのわかりやすさ」で文を書ける才能があるのなら、新書でも書いて一儲けしていますよ(笑)。
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名
2008年09月27日 01:36
> 何回読み直しても笑ってしまう。
煙草は10本/1dayくらい。
外部ブログユーザでmixiユーザでないお姉様よりご指名賜りました。
見るものに...
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い
2008年09月27日 15:10
そういう変人の方が天才って多いとよく言いますよね。ただ赤の他人にいきなり言われたら焦るw。ゼッテ~友達いないなそいつww
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E
2008年09月29日 22:21
中学生ですかねえ。多感な時期ですなw
学者はもっとわかりやすく,小難しい用語を使うな,ってのはよくある意見かと思います。
中学生にも分かるような言葉だけで書くと,定義が曖昧となり,文章の持つ意味が広がってしまって,厳密な話はできなくなってしまいますからねえ。
ら抜き表現でぐぐったらhttp://jsl2.li.ocha.ac.jp/saizensen/saizensen2002/PDF-kiji/02-ShinS-re051210-final.pdf
こんなのがありました。雑誌のレベルがよく分かりませんが,レビューっぽい?(アブストしか読んでませんw)ので,これ送っとけばいいのではw
ら抜き表現が妥当(何の妥当性なのかもよくわかりませんがw)かどうかは知りませんが,ソシュールあたりすすめておけば何か開眼するかも知れませんねw
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●キーワード集
1)「学者の言っていることがわからん」のはある程度当たり前
2)ある程度の知識がある事を前提としてアカデミックな議論というものは成り立っている
3)知識が無い人間にとって学者のいう事がわからないのは当たり前
4)専門知識が無い一般人向けに専門分野を紹介する文献(新書に多い)も存在する
5)一般人にもわかりやすく理論を単純化し、それでいて本質を外れない記述というのはなかなか難しく、普通の学者に出来る事ではない
「一般人に通じる言葉で書ける才能がない」とう自覚があるなら、一般人のやり取りに口を出すなよ。
「学者の言葉」ってのは、前から書きたいテーマだったけど、事情があって控えていた。そのうち解禁しちゃお。
稼げるSNSとして話題の
tsūへの登録を希望のかたは下記へ。
http://ameblo.jp/kuroracco/entry-11961303726.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2828.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【14】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1935528999&owner_id=5019671
一応下記の続き。
【学者の言葉〈1〉〜〈3〉】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2295.html
撤退が間近に迫ってきた観があるので、こういうことも必要になる。
まず、下記のComment欄から回収する。
マ氏の著作権はどうなるのか?
どうなるんでしょ。(←オイ!)
【何を根拠に言ってんだ!】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-287.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=942219683&owner_id=5019671
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マ
2008年09月23日 17:29
ニュースから来ました。
大学院で教育学を専攻する高校の国語教師の学生です。
漢字の使用頻度に関しては雑誌や新聞などのデータ(コーパスといいます)を基に行った分析を基にしています。
『大辞泉』での項目数を根拠にされても…。特に『大辞泉』や『広辞苑』のような辞書では古語も多数収録されていますからね(なので高校などでは現代文において電子辞書などに入っている広辞苑ではなく現代国語辞典を使用するように、と指導します)。
コメント
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tobirisu
2008年09月23日 17:49
マさん
はじめまして。
そういうことですか。
たしかに使用頻度と辞書収録語数は別ですね。
ご指摘ありがとうございます。
失礼しました。
たまたま手元にほかに適当な資料がなかったもので。
だとすると、常用漢字表外にあるにもかかわらず使用頻度の高い「刹」「椎」「賭」「遡」は、ものすごく必要性の高い漢字ってことですね。当方の漠然とした感覚とはかなり隔たりがありますが、今回の変更の根拠になるデータはどこかに発表されているのでしょうか。
いい機会ですから、専門家の方のご意見をおうかがいしたいと思います。
1)コーパスを元にするのなら、「蒙」よりも先に外すべき文字がわかるはずですよね。「嚇」とか「頒」とか「璽」とかは残すのが妥当なんでしょか。
2)そのコーパスを元にした今回のこの変更は妥当なものだと思いますか?
3)これが実施されると「啓もう主義」などのいわゆるまぜ書きが増える可能性がありますが、これについてはどのようなご意見をおもちでしょうか。
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マ
2008年09月23日 19:54
レスどうもです。
1)一応頻度調査で2500位以上の常用漢字は無条件で残し、2501位以下の常用漢字は検討の上残すかどうかを判断するようです。調べてみたところ「嚇」の使用頻度は「蒙」より下ですが、検討の結果残すように決定したようです。個人的には「蒙」を外すようなら嚇」、「頒」、「璽」を外す事も検討すべきだと思います。
2)まだ全体に目を通していないのでなんとも言えません(まだ氏t量が公開されていないので)。
3)まぜ書きには違和感があります。学校教育においてはしょうがないのですが、新聞までもがそれに追随する必要はないと思っています。
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tobirisu
2008年09月23日 23:59
マさん
えーと、改めましてよろしくお願いいたします。
実はちょっと緊張しています。
mixiの参加者は、研究者の方ってきわめて少ない印象があります。
さらに言えば、そういう人たちはほとんど発言しない印象があります。
まして、ニュース関係の日記を書いたり読んだりする人なんていないと思っていました。
当方の立場を書いておきますと、日本語関係の半可通です。決して専門家ではありませんが、ライター兼編集者という職業柄、一般の方よりは知識をもっているようです。
最初のコメントをいただいてから、上のニュース関係の日記をいくつか読んでみました。マシリさんのコメントも発見しました。ということは、やはりいくつかの日記を読まれたんですよね。
どんな印象でした? 当方は以前ものすごくヤンチャなことをして、わかったような気がしました。かなり長いので流し読みしてください。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=897188119&owner_id=5019671
以下は、かなり傲慢な書き方をすることをお許しください。もちろん、マさんは例外であるという前提です。
ニュースに関する日記を書いているのは、大半が何も考えていない若い世代で、それは日本語関係のニュースであっても同様である。
もちろん、例外の方はいくらでもいるでしょう。tobirisuのような物好きもいれば、高い見識をお持ちの方もいます。実は上記のヤンチャを通じて知恵者と知り合い、いまでも楽しいコメントをやり取りさせていただいています。
ただし、大半の人は何も考えずに書いています。たとえば、今回のニュースに関するコメントを読んでも、常用漢字がなんであるかを知らずに書いている人がかなりいるようです。一般人はそんなことを知る必要はないのかもしれませんが、興味をもって日記を書こうと思うなら、フツーはそのくらいは調べるでしょう。
若い世代が日本語に興味をもってくれるのはうれしいのですが、もう少しなんとかならないか、というのが正直なところです。
さて、常用漢字の話です。
1)に関しては、誰が考えてもそうですよね。なんで「蒙」を狙い打ちするのかわかりません。
2)申し訳ありません。揚げ足を取る気はないのですが、「氏t量」が何かちょっと想像できません。
3)おっしゃるとおりだと思います。なぜかルビを嫌う新聞も異常(単にシステム上の問題なのかもしれません)ですが、ルビをつけることにさほど抵抗がないはずの雑誌までがまぜ書きをする理由がわかりません。
さて、常用漢字表を見直すという話が進んでいるようですが、現段階でどこまで進んでいるのかわからなくなってしまいました。少し上で使った「誰」「狙う」などを認めることにしたのは、新聞業界の先走りでしたっけ(泣)。
ハッキリ言ってものすごく迷惑です。常用漢字が見直されたら、マスコミ各社が表記の統一をかえてきます。当然用字用語集の類いも刷新されます。制作の現場は間違いなく混乱します。
常用漢字あってもひらがな書きにする余地はあります。それは各社がそれぞれ考えるでしょう。しかし、「蒙」を常用漢字から外したら、確実に「啓もう」と表記するケースが出てきます。
これ以上「漢字刈り」をして、日本語を破壊するのはやめてほしい。
そんな気持ちが先走って、「何を根拠に言ってんだ!」 といういささか感情的な書き方になってしまいました。
お見苦しいものをお見せしました。申し訳ございません。
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マ
2008年09月24日 01:18
すみません、「氏t量」は「資料」の打ち間違いでした。当該の第25回の漢字小委員会の議事録及び配布資料が文化庁のHPでまだ公開されていないので、それに目を通さないことにはこの件に関して総括的なコメントをするのは不可能、というつもりで書きました(それまでの委員会の議事録は公開されているのでそこまでの時点で分析するのは可能ですが)。
個人的には新聞社に代表されるマスコミ各社が常用漢字表をここまで気にする必要性がよくわかりません。個人的には常用漢字表は学校教育で教える漢字の制定、という側面が強く(後は官公庁の文章において使用する漢字を制定する)、一般人の言語使用を制限するものでは無いのに(明言されています)、受け取る側がまるで常用漢字以外の漢字は使用できないように受け取るのはおかしなことです。
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tobirisu
2008年09月24日 20:58
マリシ さん
申し訳ない。「資料」でしたか。その程度は気づくべきでした。
字面から想像ができなかったもので。このテの資料は文化庁のHPに発表されるのですね。ときどきチェックすることにします。
>新聞社に代表されるマスコミ各社が常用漢字表をここまで気にする必要性がよくわかりません
まったく同感ですが、仮に自分がなんらかの表記基準を決めるとしたら、常用漢字表を元にすると思います。もう少し正確にいうと、なんらかの用字用語集(たぶん新聞社系)を元にします。そのテのものは常用漢字表をベースにしているので、結局同じことです。
どこの編集部でも同じようなやり方をしているはずです。常用漢字表をベースにして、そのうえで例外を設けるというのがいちばん実践的でしょう。そうなると、常用漢字表の変更というのは、意外なほど影響力があるはずです。
もう少し納得できるような理由をつけてもらえない限り「迷惑だからやめてくれ」と言うしかありません。
質問ばかりで申し訳ございませんが、当方がもともとの日記に書いたいかの点に関してはどのようにお考えでしょうか。
1)「私」に「わたし」の読みを追加してほしい
2)「混(こ)む」の読みもぜひ入れてほしい
3)「免れる」に「まぬがれる」って読みも入れてほしい
※3)に関しては、リンクを張ったトピの後半のやり取りに関する感想も教えていただければ幸いです。
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マ
2008年09月26日 12:52
なんというか、リンク先の日記を見るととtobirisuさんの狭量さがちょっと目に付きました。例えば「「全然」は否定にしか使わない。 」ということですが、全然が否定形と呼応しなければならないとされたのはここ数十年の話で、夏目漱石や武者小路実篤といった文豪が「全然~肯定形」を使用しているのは有名な話です。
また、全然は否定形と呼応しなければならないというのは戦後数人の学者が強固に主張されたのが流布されたもので、その妥当性には疑問が残ります。
このように「正用・誤用」や「正しい・正しくない」の判定というのは非常に難しいもので、それを一方的に「誤用は誤用です」と断じることには反対です。
「ら抜き言葉」とされるもの(自分は「ら抜き言葉」という名称自体が不適当だと思いますが、とりあえずら抜き言葉という名称を使うことにします)に関してもいくつかの方言文法においては「ら抜き言葉」が使用されているという「事実」があります。「標準語から見たら誤用だろう」と言っても、そもそも明確な標準語が成立していない(特に文法レベルでは)のですから、そう断じるのもナンセンスな話です。
「読み」に関しては常用漢字の「読み」はあくまで参考であって神経質になることは無いと思います。最も一般的な読みは「私」に関しては「わたし」でしょうし、「混む」も一般化しているといえるでしょう。それらの提案には賛成です。
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tobirisu
2008年09月26日 19:46
マさん
狭量さですか。なぜこのような挑発的とも取れる言葉を不用意に使うのかはわかりませんが、狭量といえば狭量なのかもしれません。
自分では、言葉の使い方に関してはけっこう寛容なほうだと思っています。
たとえば一人称の「あたし」は美しくないから不快だとか主張する人がいます。いい大人が「ボク」を使うな、という人もいます。当方はそんなのはどっちでもいいと思います。一人称なんて、通じる範囲で好きなものを使えばいいんですから。
ただ、仕事柄言葉に関する考え方が保守的なところはあります。保守的というか、少しでも間違いと思われる言葉は使いたくないと考えます。
「全然+肯定」が昔は使われていた、という説は最近よく聞くようになりました。
だからといって自分で使うかと言うと、よほどのことがない限り使いません。
ライターが使ってきたら、必ず直します。
それは多くの人にとって異和感のある使い方だからです。
「ら抜き言葉」も同様です。「ら抜き」なのか「ar抜き」なのかほあかの呼び方が適切なのかは微妙ですが、とりあえず「ら抜き言葉」と呼びます。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=33584281&comm_id=56314&page=all
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=33664363&comm_id=56314
自分で使うかと言うと、よほどのことがない限り使いません。
ライターが使ってきたら、必ず直します。
別に断じる気はありませんし、人が使うのをイチイチ直す気はありません。
これは「誤用は誤用です」の話とはちょっと別の話だと思います。
> 「読み」に関しては常用漢字の「読み」はあくまで参考であって神経質になることは無いと思います。
そうなんでしょうか。すでに書いたように、ほとんどのマスコミは常用漢字表を元にしています。「あくまで参考であって」なんて考える人はほとんどいないと思います。もちろん、絶対ではありませんが、あくまで常用漢字表がベースで、一部の例外が設けられている、というのが現実です。
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マ
2008年09月26日 20:29
挙げていただいたトピックを見てtobirisuさんが狭量な人物であるという事がわかりました。私の直感は間違っていなかったのですね。
取り敢えず、「文法的に正しくない」という事と「多くの人が違和感を感じる」というのは同じではありませんので、そのあたりを意識して論じないと何を言いたいのかわからなくなってしまいますよ。
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tobirisu
2008年09月26日 20:39
マさん
>挙げていただいたトピックを見てtobirisuさんが狭量な人物であるという事がわかりました。
もう少し具体的かつ論理的に(根拠をあげて)書いていただけませんか。これでは何を言っているのかわかりません。
>取り敢えず、「文法的に正しくない」という事と「多くの人が違和感を感じる」というのは同じではありません
これは当方が主張している「たとえ7割以上が正しいと思っていても誤用は誤用」とどかが違っていて、どこが同じなんでしょうか。
もう少し具体的かつ論理的に(根拠をあげて)書いていただけませんか。これでは何を言っているのかわかりません。
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マ
2008年09月26日 22:14
>もう少し具体的かつ論理的に(根拠をあげて)書いていただけませんか。これでは何を言っているのかわかりません。
例えば「その理由は「正しい日本語ではないから」に尽きる。ほとんどの文法書や辞書にもそう明記されているはず。」等と権威主義的な姿勢で押し切ろうとしているところとか。そもそもその「文法書」がどのような学説に基づくもので、誰が書いたものかを明示しない限りなんとも言えない筈なのに、「ほとんどの文法書や辞書にもそう明記されている」と書く。その文法書や辞書の書名を挙げられますか?文法書、特に学校教育に関係している人が書いた文法書は橋本文法を基にした学校文法に基づいて書かれているものが多いのです。橋本文法は日本語学者の間では非常に評判が悪いもので、学校教科書の編集に携わっているうちの大学の矢澤真人先生は教科書における文法事項の記述で出来るだけ学校文法色を消すように苦心しておられるようです。
文法において、総括的な文法でも橋本文法、山田文法、時枝文法と多種多様な学説があります。本人以外は誰も信じないトンデモ学説もあれば学会である程度コンセンサスとなっているものもあります。果たして、何をもって「正しい」とするのか。端的に言えば、「正しい日本語など存在しない」という事につきます。
兼好法師は徒然草の中で「最近の言葉遣いはけしからん」と書いています。数百年以上も昔から年寄は若者の言葉が気に入らなかった。ただそれだけの話です。文法的に正しい、正しくないなんて判定するのはナンセンスな話です。
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tobirisu2008年09月26日 22:41
マさん
> 例えば「その理由は「正しい日本語ではないから」に尽きる。ほとんどの文法書や辞書にもそう明記されているはず。」
それは失礼いたしました。
当方はそういうことの専門家ではないので、「文法書」の記述はいいすぎでした。以前目にした子供向けの文法書にはそう書いてあったと思いますが、それも思い込みでしょうか。
当然書いてあると思い込んでいました。辞書などではそうなっていると思いましたが、 それも思い込みですか。
ただ、専門家はいざ知らず、一般の人間は「ら抜き言葉」が間違いである、と考える人が多いようです。そういう方が納得できるような「ら抜き言葉」が間違いではないという根拠を教えてください。
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マ
2008年09月26日 23:12
>以前目にした子供向けの文法書にはそう書いてあったと思いますが、それも思い込みでしょうか。
書いたことをちゃんと理解出来ていないようですね。「ら抜き言葉は間違いである」と書いてある文献は存在します。それは事実です。ただ、だからといってそこに書いてあることが正しいとは限りません。特に、子供向けの文法書なんかでは学校文法に基づいて書かれているでしょうしね。
>ただ、専門家はいざ知らず、一般の人間は「ら抜き言葉」が間違いである、と考える人が多いようです。そういう方が納得できるような「ら抜き言葉」が間違いではないという根拠を教えてください。
「文法的に正しい、正しくないなんて判定するのはナンセンスな話です。」と書きましたが、読んでいただけました?言語学者は文法を正しい、正しくないと判定はしませんよ。妥当か、妥当でないか程度の判別はしますが。
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tobirisu
2008年09月26日 23:22
マさん
>だからといってそこに書いてあることが正しいとは限りません。
じゃあ何が正しいのですか。
>「文法的に正しい、正しくないなんて判定するのはナンセンスな話です。」と書きましたが、読んでいただけました?言語学者は文法を正しい、正しくないと判定はしませんよ。妥当か、妥当でないか程度の判別はしますが。
では「ら抜き言葉」が妥当である根拠を教えてください。
一般人にわかる理論と資料でお願いします。
一般に、「学者の言ってることはわからん」とか失礼なことを言う人が多いようですが、そういう偏見を覆すほどのわかりやすさでお願いします。ちなみに当方は、学者のなかにもわかりやすく説明できる人がたくさんいると思っています。
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マ
2008年09月27日 01:22
>では「ら抜き言葉」が妥当である根拠を教えてください。
一般人にわかる理論と資料でお願いします。
これはまた随分と無理な要求をなさるものです。学者の卵でしかない大学院生に一般人にわかる理論と資料で解説しろと。専門的な分野の事項をそれ以外の人に教えるというのが非常に難しいものだという事はtobirisuさんもわかっていらっしゃると思います。それが出来るのなら新書でも書いて一儲けしていますよ。
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tobirisu
2008年09月28日 08:37
マさん
>これはまた随分と無理な要求をなさるものです。
えーっ。そんなこともできないクセに、あんなに偉そうにクダクダ書いてたんですか?
信じられなーい。
とでも言って終わらせてしまえば話は簡単なんですが、そんな程度の低いバカガキみたいなことはしたくないので、少し書きますね。
正直なところガッカリしています。
最初のほうで当方は書いたつもりです。
> mixiの参加者は、研究者の方ってきわめて少ない印象があります。
> さらに言えば、そういう人たちはほとんど発言しない印象があります。
> まして、ニュース関係の日記を書いたり読んだりする人なんていないと思っていました。
結局住む世界が違うんですね。
言葉に関する考え方も違うんですね。当方はそんなふうには考えたくないのですが、やはりそうとでも考えないと納得が行きません。
学者の世界(あえてこの言葉を使います)では、常用漢字表は単なる目安でしょうが、出版の世界ではけっこう重要なもんなんです。訳のわからない変更をされるとホントに困るんです。
常用漢字表の話を離れてなんか感じの悪いやり取りになった原因はわかりますか?
マさんが当方のことを「狭量」と決めつけたからじゃありませんか?
「ら抜き言葉」を間違いとするのは、学者の世界では狭量かもしれませんが、一般人の世界では常識なんです。
辞書や文法書にどう書いてあってもそれが正しいとは限らない……学者の世界ではそれが通じるかもしれません。でも、一般人の世界では「じゃあ何が正しいのですか」と訊かれてそれにかわる何かを出せなければ、そんなものは単なる屁理屈と言います。
人の意見を「狭量」と決めつけておいて、そうでない理由を訊かれたときに「それを説明するのはむずかしい」と逃げるのなら、それは一般人の常識では難癖とかインネンと言います。
学者の世界では、単純にものごとを決めつけることがむずかしいらしいことはなんとなく知っています。でもその感覚を一般人の世界に持ち込まないでください。それは一般人には理解しがたいのですから。
>兼好法師は徒然草の中で「最近の言葉遣いはけしからん」と書いています。
>数百年以上も昔から年寄は若者の言葉が気に入らなかった。ただそれだけの話です。
学者の理屈で散々書いて、こういうところだけ、一般人のレベルで書くのはヘンではありませんか。このテの言い方をしたら、単なる世代論になってしまうではありませんか。バカガキが「無知の開き直り」をするときに吐く捨てゼリフそのまんまですよ。
それから、旗色が悪くなると自分の日記に逃げ込んで「ものすごい人がいた」とか陰口をたたくのも、「無知の開き直り」をしたバカガキの手口とまったく同じです。
当方も同じようなことをよくしますよ。ネット上でキツめの正論を書くと、ものすごい勢いで(たいてい訳のわからない日本語で)噛み付いてくる人がいます。そういうヤカラに何を言っても話がややこしくなるだけなので、その場ではいっさい相手をしないことにしています。でも、いったん相手を始めたら、途中で尻尾を巻いて逃げ帰るようなことはしません。
そんなに一般人の言葉で語ることが苦手なら、初めから一般人の話に口を挟まなければいいだけのことじゃないですか。わざわざ他人の日記に乗り込んで「上から目線」でコメントする理由はなんですか?
「狭量」だとか「書いたことをちゃんと理解出来ていないようですね」だとか、そんなところだけ程度の低い言い争い好きのヤカラと同レベルの言い回しを使うのはなぜですか?
当方としては、年齢は関係なく、それなりの知識を持った方と判断して、最大限の敬意を払ってきたつもりです。
その知識にふさわしい常識も身につけていただければ、と切に願います。
できればこんな感じの悪い書き方はこれを最後にしたいと思っています。
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マ
2008年09月28日 16:56
失礼しました。
>えーっ。そんなこともできないクセに、あんなに偉そうにクダクダ書いてたんですか?
信じられなーい。
そうですね。私には一般人にわかるように、わかりやすくなおかつ原典に依拠して解説するのは「そんなこと」とは思えませんが、tobirisuさんの言われる「そんなこと」が出来ないのは事実です。「解説」するのは出来ますが、おそらくそうすると最低原稿用紙10枚は費やす「論文」になってしまいます。それを書くのに全てそれに割いて丸三日はかかるでしょうか。
自分の日記の件ですが、あれが気にさわったのであれば謝罪します。単純にあのようなことを人に言うのが信じられなかったので自分のマイミクの人にどう考えるか聞きたくてあの日記を書きました。
一般人の間には「正しい/正しくない」と断言できなければいけない、という風潮があるのでしょうか。政治の問題や経済の問題のように「何が正しくて何が正しくないのか」断言できない問題というのは無数に存在していると思うのですが……。
日本語に関しても「標準語」は一応存在しているとされているものの、標準語文法や標準語語彙が確立されていない以上、日本語について「正しい/正しくない」と判断するのは不可能なのです。そのあたりをわかっていただけたらと思います。
場を荒らしてすみませんでした。
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tobirisu2008年09月28日 18:41
マさんへ1
「そんなこと」は言葉が過ぎましたかね。
当方だって「そんなこと」とは思ってません。あれは程度の低いバカガキの口調をマネてみただけです。
それを書くのがスゴく大変なことだろうということは、当方にだって予想できます。
ただマジメな話、『「ら抜き言葉」は間違いではない』って原稿が書けて、それが一般人が読んでも納得できて反論の余地がない内容だったら売れますよ。中身は全部「ら抜き言葉」である必要はないでしょう。何章かあるうちの1章のテーマが「ら抜き言葉」で、ほかの章は一般に間違いとされているけど実は間違いではない言葉の話でOKでしょう(たとえば、「全然+肯定形」もの話も)。
マさんの日記の件ですけど、別に「気にさわった」ということはありませんよ。もうこのテのことには慣れました。ただ、すでに書いたようにあれはバカガキのヤリ口ですって。たとえば、下記をご覧ください。これが知性のある若者(死語だよなー。でも若人、ヤングよりはましだろう)のやり取りだと思いますか?
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=896184988&owner_id=7896686
ああいう流れで日記を書いて迷惑を蒙る(この字は使えなくなるんですかね。まあ、もともと常用漢字音訓表外ですけど)可能性があるのは、実はマさんのマイミクですよ。当方がマさんの日記なり、マさんのマイミクのところなりにいきなり乗り込んで、
「ゼッテ~友達いないなそいつww」
なんて見ず知らずのガキに書かれる筋合いはない、とわめいたら、けっこうイヤな思いすることになるでしょ(幸か不幸か当方にはそれだけのエネルギーはありませんが)。
ただ、別にそんなことをしなくても、マさんの挑発を受けてバカガキ並みのコメントをしてしまうことは、マイミクさんにとって決していいことではないと思いますよ。
マイミクさんにはなんの責任もないと思うんです。あの書き方だけみたら、いきなり
>では「ら抜き言葉」が妥当である根拠を教えてください。
>一般人にわかる理論と資料でお願いします。
と書くほうが異常に見えても不思議はありません。それまでのやり取りが省略されているのですから。マさんのマイミクさんなら、それなりの知識と知性をお持ちのな方だと思います。そういう方までバカガキのレベルにまで貶めていいのですか? 別に媚を売る気はサラサラありませんが、当方はmixiにマさんのような方がいるのを知って、ちょっとうれしかったんですよ。訳のわからないことをわめく無礼なバカガキがなんでこんなに多いんだ、といつも思っているんで、たまにマトモな若者に会うとホッとします(ネット上のバカガキだって現実に会えばフツーなんでしょうが)。
まあ、あの日記はコメントも伸びないようですし、あのまま放置してもいいんじゃないですか。当方は時折チェックに行って、あまりにも無礼なことを書いてるヤツがいたら……(しません、って)。(続く)
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tobirisu
2008年10月04日 01:37
マさんへ2
>一般人の間には「正しい/正しくない」と断言できなければいけない、という風潮があるのでしょうか。
個人差はあるでしょうが、そういう風潮は確実にあります。
たとえば上で紹介した「ら抜き言葉」のコミュを見てもわかるじゃないですか。繰り返しますが当方は寛容なほうですよ。ほかの人のコメントと比べてみてください。
当方は〈「乱れ」か「進化」かといえば、長い目で見れば進化でしょうが、現段階では「乱れ」〉という考えですから。ほとんどの人は「とにかく間違い」と主張しています。
なんでもかんでも間違いとするのは過激な考え方かもしれません。
実務にあたるときの当方の考え方は「現場主義」とでも言うべきものです。長い目で見れば「進化」であっても、間違いとは言いきれないかもしれなくても、とにかくオカシいと思う言葉は避けるしかない、と考えています。その結果使える言葉がどんどん減っています(泣)。
> 日本語に関しても「標準語」は一応存在しているとされているものの、標準語文法や標準語語彙が確立されていない
そのあたりのことは「よくわかります」とは決して言えませんが、それを飯のタネにする立場としては、現実に使っていい表現&使ってはいけない表現を判断しなければならないケースが多いこともご理解いただければ幸いです。
最後にmixiで交わされている○○○なやり取りをご紹介しましょうか。何をどう語ろうと自由ですが、これはいくらなんでも……と思います。
【1】☆日本語教師☆「が」 「は」(2008年09月09日)
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=34847505&comment_count=13&comm_id=19124
【2】☆日本語教師☆「は」と「が」(2008年02月06日)
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=27764805&comment_count=5&comm_id=19124
【3】☆日本語教師☆「は」と「が」(2008年02月07日)
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=27800832&comment_count=11&comm_id=19124
注目すべきは【3】の「1」のコメントのリンク先。このコミュ内だけで、なんでこんなに同じようなトピが立ってるんでしょ。
【2】は結末だけお読みください。これだけ盛り上がった結果……。
さすがに当方はこんな恐ろしいやり取りの輪に入っていく気はありません。分をわきまえています。
ざっと流し読みして、是非感想をお聞かせください。
この日記は「全体公開」なので、あまりに過激なコメントになるならメッセージでお願いします(笑)。
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で、マさんの日記でどのような会話があったか。
著作権は……知るか。
【完全毒日記──全方位毒吐き30 公開制限あり】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1808391282&owner_id=5019671
マさんの日記
(略)
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ものすごい人がいた
2008年09月27日01:30
とある人の日記にコメントしていたところ、物凄いコメントを頂いた。日本語関連の話で、私が日本語学を専攻しているものだという事と、正しい日本語、正しくない日本語と決め付けることはナンセンスだと書いたところ
>では「ら抜き言葉」が妥当である根拠を教えてください。
>一般人にわかる理論と資料でお願いします。
> 一般に、「学者の言ってることはわからん」とか失礼なことを言う人が多いようですが、そういう偏見を覆すほどのわかりやすさでお願いします。ちなみに当方は、学者のなかにもわかりやすく説明できる人がたくさんいると思っています。
何回読み直しても笑ってしまう。赤の他人にここまで不躾なお願いをする人がいるとは思わなかった。「学者の言っていることがわからん」のはある程度当たり前で、ある程度の知識がある事を前提としてアカデミックな議論というものは成り立っているのだから、知識が無い人間にとって学者のいう事がわからないのは当たり前の事だ。
専門知識が無い一般人向けに専門分野を紹介する文献(新書に多い)も存在するが、一般人にもわかりやすく理論を単純化し、それでいて本質を外れない記述というのはなかなか難しく、普通の学者に出来る事ではない。
それを学者の卵でしかない大学院生である自分に求めるというのは無理な話である。しかも、無償で(笑)。多くの人の目に留まるものならまだしも、なんで数人しか見ない日記のコメントの為に、一般人にもわかりやすく、しかも資料に依拠した記述をしなければならんのだ。
というか、「「学者の言ってることはわからん」とか失礼なことを言う人が多いようですが、そういう偏見を覆すほどのわかりやすさ」で文を書ける才能があるのなら、新書でも書いて一儲けしていますよ(笑)。
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名
2008年09月27日 01:36
> 何回読み直しても笑ってしまう。
煙草は10本/1dayくらい。
外部ブログユーザでmixiユーザでないお姉様よりご指名賜りました。
見るものに...
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い
2008年09月27日 15:10
そういう変人の方が天才って多いとよく言いますよね。ただ赤の他人にいきなり言われたら焦るw。ゼッテ~友達いないなそいつww
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E
2008年09月29日 22:21
中学生ですかねえ。多感な時期ですなw
学者はもっとわかりやすく,小難しい用語を使うな,ってのはよくある意見かと思います。
中学生にも分かるような言葉だけで書くと,定義が曖昧となり,文章の持つ意味が広がってしまって,厳密な話はできなくなってしまいますからねえ。
ら抜き表現でぐぐったらhttp://jsl2.li.ocha.ac.jp/saizensen/saizensen2002/PDF-kiji/02-ShinS-re051210-final.pdf
こんなのがありました。雑誌のレベルがよく分かりませんが,レビューっぽい?(アブストしか読んでませんw)ので,これ送っとけばいいのではw
ら抜き表現が妥当(何の妥当性なのかもよくわかりませんがw)かどうかは知りませんが,ソシュールあたりすすめておけば何か開眼するかも知れませんねw
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●キーワード集
1)「学者の言っていることがわからん」のはある程度当たり前
2)ある程度の知識がある事を前提としてアカデミックな議論というものは成り立っている
3)知識が無い人間にとって学者のいう事がわからないのは当たり前
4)専門知識が無い一般人向けに専門分野を紹介する文献(新書に多い)も存在する
5)一般人にもわかりやすく理論を単純化し、それでいて本質を外れない記述というのはなかなか難しく、普通の学者に出来る事ではない
「一般人に通じる言葉で書ける才能がない」とう自覚があるなら、一般人のやり取りに口を出すなよ。
「学者の言葉」ってのは、前から書きたいテーマだったけど、事情があって控えていた。そのうち解禁しちゃお。
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