【引用のご作法──資料6】【表記の話12──「ください」と「下さい」をめぐるホニャララ合戦】
●表記に関する話
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=50340503
================引用開始
表記(漢字の使い分けなど)の問題は2種類に分けて考える必要があると思います。
1)使い分けないと間違いになる場合
2)使い分けるのは単なる「決め」の問題の場合
たとえば「謝る」と「誤る」は明らかに意味が違うので1)でしょう。
「誤った」ことを「謝る」とは書けても、逆はありえません。このほかに「過ち」のことを考えだすと、ちょっと話がややこしくなります(笑)。
一方、「生まれる」と「産まれる」の場合は2)でしょう。
汎用性が高いのは「生まれる」でしょうから、「産まれる」と書くべきところを「生まれる」と書いても間違いではありません。単なる「決め」の問題です。ただ、逆にムヤミに「産まれる」を使うとヘンな感じになります。
================引用終了
「ください」をどう表記するのが一般的か。
表記の問題なので、例によって漢字にしても平仮名で書いても間違いではない。
以前、テレビ番組で「こう使い分けるのが正しい」と紹介していた記憶があるが、多くの場合「一般的な使い分け」はあっても「正しい使い分け」などは存在しない。
一般的には本動詞?は漢字で書き、補助動詞は平仮名で書くことが多い(例外は多いけど)。少なくとも公用文に関しては補助動詞の「~ください」はひらがな書きにするルールがあるようだ。
『公用文における漢字使用等について』(平成22年11月30日/内閣訓令第1号)の「別表」に次のようにある。
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/kokujikunrei_h221130.html
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/pdf/kunreibesshi_h221130.pdf
================引用開始(抜粋)
1 漢字使用について
(略)
(2) 「常用漢字表」の本表に掲げる音訓によって語を書き表すに当たっては,次の事項に留意する。
(略)
キ 次のような語句を,( )の中に示した例のように用いるときは,原則として,仮名で書く。
(略)
・・・てください(問題点を話してください。)
================引用終了
下記のサイトを信用するなら、文部省&文部科学省の基準も同様らしい(そりゃそうだろう)。
http://plaza.rakuten.co.jp/econavi/diary/200811270000/comment/write/
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1184403156
↑の2つ目のコメントに出てきた例文が気になる。この件に関してネット検索すると、特徴的な例文が2パターン出てくる。キーワードで検索するとウジャラウジャラすごいことになる。引用サイトは一例。
●パターンA
9月11日までに報告してください。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10100157540
●パターンB
一つわたしにクダサイな(文部省唱歌)&あけてクダサイ。(北原白秋「お月夜」)
http://blogs.yahoo.co.jp/shouinjuku/50960402.html
※パターンAも使われてる?
これって単なる偶然? こういうのは少し調べると、【ネタ元】がわかる。これに関してはちょっと苦戦した。苦戦の原因は、無断転載しているホニャララが多すぎることと思われる。
しかるべき資料から抜粋したのに、出典を明かさないのはどういう了見なんだろう。想像するに、ホニャララサイトをさらに無断でホニャララするから、大元がわからなくなるんだろうな。こういうのはなんて言うのだろう。「またホニャララ」? 「まごホニャララ」?
素人さんのしでかすことなんだから多少のホニャララも大目に見るべきなんだろうが、これはあまりにもヒドい。もう少し節度をもってくれないかな。
「9月11日までに報告してください」の大元は北海道庁のサイトらしい。
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/bsh/words/yougo.htm
↓
【 用語を意識してみよう 1 】
http://www.hpsca.hokkaido-c.ed.jp/63kenkyuutaikai/honbu1-2/15.pdf
================引用開始
「下さい」と「ください」の使い分け
「ください」には、大きく分けて二つの意味があります。一つは、「(物)を与え
る」という意味の本動詞として尊敬・丁寧を表現する場合で「下さい」と書きます。
もう一つは、動作を表す名詞や動詞の次に付ける補助動詞で、他の人に動作
を依頼するときや動作をする人に対する敬意を表現する場合で、「(~して)くだ
さい」と書きます。
例 不用になった古新聞を下さい。 資料を下さい。
9月11日までに報告してください。 問題点を話してください。
多数の方が御出席くださいますよう御案内申し上げます。
================引用開始
「桃太郎さん」&北原白秋の大元は『言葉に関する問答集・総集編』らしい。
http://seisaku.dip.jp:8080/BLOG/archives/2010_4.html
================引用開始
2010年4月26日
「ください」と「下さい」
本市における公用文の表記の中で、最も多い間違いの一つに「~(して)下さい」があります。正しくは、「~(して)ください」と表記します。
「助詞及び助動詞並びにそれらと類似した語句は、原則として平仮名で表記する」(「分かりやすい公用文の書き方」礒崎陽輔著/ぎょうせい)とされています。「下さい」と表記すると、動詞「くれる・くれ」の尊敬・丁寧表現になります。
良い例が「言葉に関する問答集・総集編」(文化庁/国立印刷局)に掲載されていますので、引用します。
「⑴ 桃太郎さん桃太郎さん
お腰につけた黍団子
一つわたしにクダサイな(文部省唱歌)
⑵ トン、トン、トン
あけてクダサイ。
わたしです。(北原白秋「お月夜」)」
⑴が「下さい」で、⑵が「ください」です。
投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 20:21 | 文書事務 |
================引用終了
下記のBAをたどると有力そうなサイトがある(おなじみのホニャララ回答もある)。内容は同じようなものだけど。↑のようなホニャララ例文は出てこない。アタリマエだ。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10101057325
【「下さい」と「ください」 どう違う?】(ことばの宝船―NHKアナウンサールーム)
http://www.nhk.or.jp/kininaru-blog/55134.html
【自治体広報広聴活動調査広報研究ノート】
http://www.koho.or.jp/useful/qa/hyouki/hyouki06.html
ちなみに、↑の『公用文における漢字使用等について』によると、下記あたりもひらがな書きが原則らしい。問題になるのは「~続ける」などの補助動詞や「等」なんだけど、そこには基準がないのね(泣)。
ある(その点に問題がある。)
いる(ここに関係者がいる。)
こと(許可しないことがある。)
できる(だれでも利用ができる。)
とおり(次のとおりである。)
とき(事故のときは連絡する。)
ところ(現在のところ差し支えない。)
とも(説明するとともに意見を聞く。)
ない(欠点がない。)
なる(合計すると1万円になる。)
ほか(そのほか...,特別の場合を除くほか...)
もの(正しいものと認める。)
ゆえ(一部の反対のゆえにはかどらない。)
わけ(賛成するわけにはいかない。)
・・・かもしれない(間違いかもしれない。)
・・・てあげる(図書を貸してあげる。)
・・・ていく(負担が増えていく。)
・・・ていただく(報告していただく。)
・・・ておく(通知しておく。)
・・・てください(問題点を話してください。)
・・・てくる(寒くなってくる。)
・・・てしまう(書いてしまう。)
・・・てみる(見てみる。)
・・・てよい(連絡してよい。)
・・・にすぎない(調査だけにすぎない。)
・・・について(これについて考慮する。)
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=50340503
================引用開始
表記(漢字の使い分けなど)の問題は2種類に分けて考える必要があると思います。
1)使い分けないと間違いになる場合
2)使い分けるのは単なる「決め」の問題の場合
たとえば「謝る」と「誤る」は明らかに意味が違うので1)でしょう。
「誤った」ことを「謝る」とは書けても、逆はありえません。このほかに「過ち」のことを考えだすと、ちょっと話がややこしくなります(笑)。
一方、「生まれる」と「産まれる」の場合は2)でしょう。
汎用性が高いのは「生まれる」でしょうから、「産まれる」と書くべきところを「生まれる」と書いても間違いではありません。単なる「決め」の問題です。ただ、逆にムヤミに「産まれる」を使うとヘンな感じになります。
================引用終了
「ください」をどう表記するのが一般的か。
表記の問題なので、例によって漢字にしても平仮名で書いても間違いではない。
以前、テレビ番組で「こう使い分けるのが正しい」と紹介していた記憶があるが、多くの場合「一般的な使い分け」はあっても「正しい使い分け」などは存在しない。
一般的には本動詞?は漢字で書き、補助動詞は平仮名で書くことが多い(例外は多いけど)。少なくとも公用文に関しては補助動詞の「~ください」はひらがな書きにするルールがあるようだ。
『公用文における漢字使用等について』(平成22年11月30日/内閣訓令第1号)の「別表」に次のようにある。
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/kokujikunrei_h221130.html
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/pdf/kunreibesshi_h221130.pdf
================引用開始(抜粋)
1 漢字使用について
(略)
(2) 「常用漢字表」の本表に掲げる音訓によって語を書き表すに当たっては,次の事項に留意する。
(略)
キ 次のような語句を,( )の中に示した例のように用いるときは,原則として,仮名で書く。
(略)
・・・てください(問題点を話してください。)
================引用終了
下記のサイトを信用するなら、文部省&文部科学省の基準も同様らしい(そりゃそうだろう)。
http://plaza.rakuten.co.jp/econavi/diary/200811270000/comment/write/
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1184403156
↑の2つ目のコメントに出てきた例文が気になる。この件に関してネット検索すると、特徴的な例文が2パターン出てくる。キーワードで検索するとウジャラウジャラすごいことになる。引用サイトは一例。
●パターンA
9月11日までに報告してください。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10100157540
●パターンB
一つわたしにクダサイな(文部省唱歌)&あけてクダサイ。(北原白秋「お月夜」)
http://blogs.yahoo.co.jp/shouinjuku/50960402.html
※パターンAも使われてる?
これって単なる偶然? こういうのは少し調べると、【ネタ元】がわかる。これに関してはちょっと苦戦した。苦戦の原因は、無断転載しているホニャララが多すぎることと思われる。
しかるべき資料から抜粋したのに、出典を明かさないのはどういう了見なんだろう。想像するに、ホニャララサイトをさらに無断でホニャララするから、大元がわからなくなるんだろうな。こういうのはなんて言うのだろう。「またホニャララ」? 「まごホニャララ」?
素人さんのしでかすことなんだから多少のホニャララも大目に見るべきなんだろうが、これはあまりにもヒドい。もう少し節度をもってくれないかな。
「9月11日までに報告してください」の大元は北海道庁のサイトらしい。
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/bsh/words/yougo.htm
↓
【 用語を意識してみよう 1 】
http://www.hpsca.hokkaido-c.ed.jp/63kenkyuutaikai/honbu1-2/15.pdf
================引用開始
「下さい」と「ください」の使い分け
「ください」には、大きく分けて二つの意味があります。一つは、「(物)を与え
る」という意味の本動詞として尊敬・丁寧を表現する場合で「下さい」と書きます。
もう一つは、動作を表す名詞や動詞の次に付ける補助動詞で、他の人に動作
を依頼するときや動作をする人に対する敬意を表現する場合で、「(~して)くだ
さい」と書きます。
例 不用になった古新聞を下さい。 資料を下さい。
9月11日までに報告してください。 問題点を話してください。
多数の方が御出席くださいますよう御案内申し上げます。
================引用開始
「桃太郎さん」&北原白秋の大元は『言葉に関する問答集・総集編』らしい。
http://seisaku.dip.jp:8080/BLOG/archives/2010_4.html
================引用開始
2010年4月26日
「ください」と「下さい」
本市における公用文の表記の中で、最も多い間違いの一つに「~(して)下さい」があります。正しくは、「~(して)ください」と表記します。
「助詞及び助動詞並びにそれらと類似した語句は、原則として平仮名で表記する」(「分かりやすい公用文の書き方」礒崎陽輔著/ぎょうせい)とされています。「下さい」と表記すると、動詞「くれる・くれ」の尊敬・丁寧表現になります。
良い例が「言葉に関する問答集・総集編」(文化庁/国立印刷局)に掲載されていますので、引用します。
「⑴ 桃太郎さん桃太郎さん
お腰につけた黍団子
一つわたしにクダサイな(文部省唱歌)
⑵ トン、トン、トン
あけてクダサイ。
わたしです。(北原白秋「お月夜」)」
⑴が「下さい」で、⑵が「ください」です。
投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 20:21 | 文書事務 |
================引用終了
下記のBAをたどると有力そうなサイトがある(おなじみのホニャララ回答もある)。内容は同じようなものだけど。↑のようなホニャララ例文は出てこない。アタリマエだ。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10101057325
【「下さい」と「ください」 どう違う?】(ことばの宝船―NHKアナウンサールーム)
http://www.nhk.or.jp/kininaru-blog/55134.html
【自治体広報広聴活動調査広報研究ノート】
http://www.koho.or.jp/useful/qa/hyouki/hyouki06.html
ちなみに、↑の『公用文における漢字使用等について』によると、下記あたりもひらがな書きが原則らしい。問題になるのは「~続ける」などの補助動詞や「等」なんだけど、そこには基準がないのね(泣)。
ある(その点に問題がある。)
いる(ここに関係者がいる。)
こと(許可しないことがある。)
できる(だれでも利用ができる。)
とおり(次のとおりである。)
とき(事故のときは連絡する。)
ところ(現在のところ差し支えない。)
とも(説明するとともに意見を聞く。)
ない(欠点がない。)
なる(合計すると1万円になる。)
ほか(そのほか...,特別の場合を除くほか...)
もの(正しいものと認める。)
ゆえ(一部の反対のゆえにはかどらない。)
わけ(賛成するわけにはいかない。)
・・・かもしれない(間違いかもしれない。)
・・・てあげる(図書を貸してあげる。)
・・・ていく(負担が増えていく。)
・・・ていただく(報告していただく。)
・・・ておく(通知しておく。)
・・・てください(問題点を話してください。)
・・・てくる(寒くなってくる。)
・・・てしまう(書いてしまう。)
・・・てみる(見てみる。)
・・・てよい(連絡してよい。)
・・・にすぎない(調査だけにすぎない。)
・・・について(これについて考慮する。)
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