〈「拝+させていただきます」は誤用〉ですか?
下記に質問をした。質問日時:2015/01/30
【〈「拝+させていただきます」は誤用〉ですか?】
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8908533.html
Commentに対する返信が400字しか書けなくなったようだ。
しかたがないのでこちらに書いてリンクを張る。
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No.3 hakobuluさんへの返信。
Commentありがとうございます。
「例によって個人的、且つ独断的見解」で、「典拠になる文献」もないのですか。
某所で〈「拝読させていただきました」は誤用です〉と断定されていたので、何か典拠になるものがあるのだと思っていました。残念です。
>「拝見させていただきます」の構造を考えれば、
>『「わたしが拝見する、という行為」を、「あなたがわたしにさせること」を「わたしはいただきます」』
元々はそうだったのだと思います。
でも、現在では「使役」のニュアンスは薄れているようです。下記では「使役」とは別にしています。
https://kotobank.jp/word/%E3%81%95%E3%81%9B%E3%82%8B-510769#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89
==============引用開始
デジタル大辞泉の解説
させる[助動]
[助動][させ|させ|させる|させる|させれ|させろ(させよ・させい)]《古語の助動詞「さす」の下一段化したもの》動詞の上一段・下一段・カ変活用の未然形に付く。
1 使役の意を表す。「子供にすきなだけ食べさせる」
2 (「させていただく」「させてもらう」の形で)相手方の許しを求めて行動する意をこめ、相手への敬意を表す。「今月限りで辞めさせていただきます」「答えさせてもらう」
(以下略)
==============引用終了
当方もずーっと半信半疑の状態ですが、「誤用」とする典拠を示している例を見たことがありません。
下記(平成10年頃の資料?)を見ると、「拝借させていただけません(でしょう)か
」が「非常に丁寧」で「非常に改まっている」になっています。「拝借させていただきたいんですけ(れ)ど 」などという例文もあります。
「拝借させていただきます」よりさらにクドいと思いますが、誤用ではないようです。
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/joho/kakuki/21/tosin03/17.html#pagetop
↓リンク切れ
http://kokugo.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/joho/kakuki/21/tosin03/17.html
それなのに、世間では「誤用説」のほうが優勢な気がします。
どこかに有力な典拠があるのかもしれません。
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No.4 hakobuluさんへの返信。
前半部は見たことがない論理なので、当方には是非の判断ができません。
>「させる」が使役だからこそセットになれば謙譲の意味が付与可能になる、という構造は現在でも変わらないでしょう。
そうなのかもしれません。これも見たことがない論理なので、当方には是非の判断ができません。とにかく『大辞泉』は別にしています。
当方がわかりやすい説明と思っているもののひとつに、下記のベストアンサーがあります。
「見せて」(正確には「見させて」ではないかと……)「もらう」
を敬語にしたものが「拝見させていただく」でしょう。
このかたは、削除された質問では「拝見させていただく」は問題なしと断言していました。
【「部屋を使用させていただきます」】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1362602693
後半の〈「拝借させていただきます」が間違い〉の理由も説得力があるのですが、これは下記の文化庁の見解と異なります。どちらが妥当なのか、当方には判断できません。
↑の文化庁の下記の資料は、ちょっとショックでした。
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/joho/kakuki/21/tosin03/17.html#pagetop
でもそういうことなんだと思います。これを否定すると、「敬語の指針」も否定することになりそうで、そんな無謀なことはできません。
「委員も総入れ替え」……そうなんですか?
「5年も経たないうちにこういう体たらく」……どういう意味でしょう。
『敬語再入門』には(当方が見る限りでも)「拝+させていただきます」に関する記述はありません。「させていただきます」に関しては相当詳しく書いていますが。
菊地氏がどう言いそうなのかは、当方にはわかりません。
ただ、「誤用」とは言わないでしょう。誤用にする理由がないので。
クドいというのは「誤用」とは別の概念のようです。
よくある誤用35──敬語編5 二重敬語〈2〉
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n133591
書き忘れていましたが、No.3の〈「お~いただく」という謙譲語1の一般形が大枠です。〉はちょっと違うと思います。詳しくは『敬語再入門』のP.88〜をご確認ください。
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No.5 hakobuluさんへの返信。
>(「させていただく」「させてもらう」の形で)となっていますので、「させる」自体の意味を分化させているわけではないと思いますけどね。
そうかもしれません。
当方は「使役」とは別物だと考えています。
以前、同じように品詞分類して「使役」がウンヌン主張する人がいました。当方が『大辞泉』の記述を引用したら、かなり不本意そうでしたが、納得してくれました。『広辞苑』にも同様の記述があることを確認したそうです。いくら不本意でも納得するしかなかったのでしょう。
>この方の論理だと、「拝見→見る→人の物を見させてもらう」という重複になるので「拝見させていただきます」は間違い、ということになります。
そうかもしれません。
当方はならないと思います。すでに書いたとおり、〈削除された質問では「拝見させていただく」は問題なしと断言していました〉。非常に説得力を感じるCommentでした。「主観」であってもこれくらい説得力があれば納得できます。
しかもあのかたは、「主観」以上の根拠をお持ちのようです。
疑問がございましたら直接ご本人にお訊きください。
>これは、かなり大雑把な内容ですよね。
そうかもしれません。
当方は、文化庁が「拝借させていただきたいんですけ(れ)ど 」を認めている貴重な資料だと考えています。
疑問がございましたら文化庁にお問い合わせください。
当方は典拠になりそうなものを3つあげました。
1)『大辞泉』
2)説得力のある(主観による)Comment
3)文化庁の資料
それに対して〈例によって個人的、且つ独断的見解で、「典拠になる文献」〉もない意見を繰り返されるなら、これ以上Commentしても意味がないようです。
>しかし、誤用か否かと聞かれれば、明確に誤用である、と断言します。
典拠も示さず断言されても……。
>「お書きに(なって)」の部分は尊敬語・・・というのは、著者も断わっているように「理詰めで言えば・・・」です。
そうお考えなら、それでよろしいかと。重要なのはその前の部分では。「お」のつかない「書いていただく」でも尊敬語ですよね。
※いけね。「尊敬語」ではなく、「謙譲語(I)」だ。
>わたしの記述と何ら矛盾する点はないと思います。
そうお考えなら、それでよろしいかと。
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No.7 OKATさんへの返信。
Commentありがとうございます。
ご無沙汰しております。
現代語の「させていただく」は使役のニュアンスを失っていると思います。
仮に失っていなかったとしても、大きな問題ではありません。
どちらで考えてもそこは問題にならないはずなので。
>これらがokで「拝見させていただきます」が納得出来なければ、それは二重敬語になるというだけでしょう。
世間に流布している「誤用説」は、まさに「二重敬語」と解釈しているようです。
これは「二重敬語」ではなく「敬語連結」なので、「誤用」ではないはずです。クドい表現なので当方はよほどことがないと使わないと思いますが、言葉の丁寧な人なら使うのでは。
二重敬語に関しては、「敬語の指針」を確認するのがわかりやすいでしょう。
【よくある誤用34──敬語編4 二重敬語 】
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n133372
●「二重敬語」の定義/許容されている二重敬語
「敬語の指針」p.30から=====引用開始
(2)「二重敬語」とその適否
一つの語について,同じ種類の敬語を二重に使ったものを「二重敬語」という。例えば,「お読みになられる」は,「読む」を「お読みになる」と尊敬語にした上で,更に尊敬語の「......れる」を加えたもので,二重敬語である。
「二重敬語」は,一般に適切ではないとされている。ただし,語によっては,習慣として定着しているものもある。
【習慣として定着している二重敬語の例】
・(尊敬語)お召し上がりになる,お見えになる
・(謙譲語I)お伺いする,お伺いいたす,お伺い申し上げる
================引用終了
●「二重敬語」と間違えられやすい「敬語連結」
「敬語の指針」p.30から=====引用開始
(3)「敬語連結」とその適否
二つ(以上)の語をそれぞれ敬語にして,接続助詞「て」でつなげたものは,上で言う「二重敬語」ではない。このようなものを,ここでは「敬語連結」と呼ぶことにする。例えば,「お読みになっていらっしゃる」は,「読んでいる」の「読む」を「お読みになる」に,「いる」を「いらっしゃる」にしてつなげたものである。つまり,「読む」「いる」という二つの語をそれぞれ別々に敬語(この場合は尊敬語)にしてつなげたものなので,「二重敬語」には当たらず,「敬語連結」に当たる。
「敬語連結」は,多少の冗長感が生じる場合もあるが,個々の敬語の使い方が適切であり,かつ敬語同士の結び付きに意味的な不合理がない限りは,基本的に許容されるものである。
【許容される敬語連結の例】
・お読みになっていらっしゃる
(上述。「読んでいる」の「読む」「いる」をそれぞれ別々に尊敬語にしたもの。)
・お読みになってくださる
(「読んでくれる」の「読む」「くれる」をそれぞれ別々に尊敬語にしたもの。)
・お読みになっていただく
(「読んでもらう」の「読む」を尊敬語に,「もらう」を謙譲語Iにしたもの。尊敬語と謙譲語Iの連結であるが,立てる対象が一致しているので,意味的に不合理はなく,許容される。)
・御案内してさしあげる(「案内してあげる」の「案内する」「あげる」をそれぞれ別々に謙譲語Iにしたもの。)
================引用終了
■■■■■■■■■■■■■
「拝見させていただく」は
「見せてもらう」の「見せて」「もらう」をそれぞれ別々に謙譲語にしたものでしょう。
正確には「見せて」ではなく「見させて」だと思いますが、大差はありません。文末が丁寧語の「ます」になっても事情はかわりません。
これがなぜ二重敬語扱いされるのか、当方にはサッパリわかりません。
実際に「拝見させていただく」をどういうときに使うのか……というのはややメンドーな話になります。
下記あたりですかね。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2270.html
【補足4】
「拝見させていただきます」が自然になる文脈を無理矢理考えてみる。
リンク先に書いた車掌の使用例ならさほどおかしくないだろう。
================================
■世界の車掌から
小見出しは単なるダジャレなんで、深く考えないように。(←オイ!)
「拝見させていただく」はどんな場面で使うか。
真っ先に浮かんだのは、長距離列車の検札。車掌が乗客に向かって声をかける。現実には「お願いします」くらいで十分通じるだろうが……。
「切符を拝見させていただきます」
「切符を拝見させていただけますか」だともっと丁寧。
これは、個人的には許容範囲。このへんが敬語のむずかしいところ。客という立場になると急にインネンをつける人がいるから、クドい表現だろうが二重敬語だろうが、とにかく下手に出ておいたほうが無難って気がしないでもない。
「拝見いたします」でもおかしくはないけど、これは厳密に言うと、お願いの形になっていない。
「拝見させてください」だともっと微妙になる。「~ください」を丁寧語だとしても、謙譲語+丁寧語だから二重敬語ではない。でも、印象としては、二重敬語っぽい。もしかすると「拝見させていただく」以上に二重敬語っぽいかも。さらに、「~ください」は命令口調って話も出てくる。
278)【「ください」は命令口調なのか?】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1459.html
そういうモロモロのことを考えると、「切符を拝見させていただけますか」でいい気がする。
これが「切符を拝見させていただきます」とどう違うかはまた微妙な問題で、やはり「(形式だけでも)相手の都合を確認するべき」なんだろう。
================================
もちろん、業務としてやっているのだから、ここまでへりくだる必要はないと言えばない。でも相手がVIPだとしたら? たとえば新幹線に国会議員が乗っていて、「規則なので念のため……」なら、「切符を拝見させていただきます/切符を拝見させていただけますか」でおかしくないだろう。国会議員なら「無料パス」かな。
あるいは、特別なはからいで門外不出の国宝級の骨董品を見せてもらうとき。「拝見させていただきます」が自然な気がする。逆に言うなら、そのくらいの場面でないと使う必要はないと思う。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【追記】
【「拝読させて頂きました」という言い方はヘンではないですか?】(2014/3/1)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12121770092
itoshii_itoshii_yanさん(hakobuluさんのYahoo!知恵袋でのHN)は「拝読させて頂きました」を「間違った表現ではない」としている。
【敬語について、教えてください。】(2015/1/28)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11141244651/
itoshii_itoshii_yanさんは〈「読ませていただきました」でも良いですが、「拝読させていただきました」は誤用です。〉と断定している。この間に何があったのだろう。
肯定するにしても否定するにしても、典拠はないらしい。そうなると第三者は何も言えない。
【追記】
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/9112538.html
===========引用開始
2015/11/18
原文の「見せる」が持つ使役性を尊重すれば、
「近日中にぜひ拝見させていただきたい」
「近日中にぜひ、お見せいただきたい」
のようになると思います。
===========引用終了
「拝見させていただきます」は「誤用」だけど、「近日中にぜひ拝見させていただきたい」ならOKらしい。なんで?
ご自身の勘違いに気づいたのかもしれない。
コメントのたびに主張がかわるのなら……。
【〈「拝+させていただきます」は誤用〉ですか?】
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8908533.html
Commentに対する返信が400字しか書けなくなったようだ。
しかたがないのでこちらに書いてリンクを張る。
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No.3 hakobuluさんへの返信。
Commentありがとうございます。
「例によって個人的、且つ独断的見解」で、「典拠になる文献」もないのですか。
某所で〈「拝読させていただきました」は誤用です〉と断定されていたので、何か典拠になるものがあるのだと思っていました。残念です。
>「拝見させていただきます」の構造を考えれば、
>『「わたしが拝見する、という行為」を、「あなたがわたしにさせること」を「わたしはいただきます」』
元々はそうだったのだと思います。
でも、現在では「使役」のニュアンスは薄れているようです。下記では「使役」とは別にしています。
https://kotobank.jp/word/%E3%81%95%E3%81%9B%E3%82%8B-510769#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89
==============引用開始
デジタル大辞泉の解説
させる[助動]
[助動][させ|させ|させる|させる|させれ|させろ(させよ・させい)]《古語の助動詞「さす」の下一段化したもの》動詞の上一段・下一段・カ変活用の未然形に付く。
1 使役の意を表す。「子供にすきなだけ食べさせる」
2 (「させていただく」「させてもらう」の形で)相手方の許しを求めて行動する意をこめ、相手への敬意を表す。「今月限りで辞めさせていただきます」「答えさせてもらう」
(以下略)
==============引用終了
当方もずーっと半信半疑の状態ですが、「誤用」とする典拠を示している例を見たことがありません。
下記(平成10年頃の資料?)を見ると、「拝借させていただけません(でしょう)か
」が「非常に丁寧」で「非常に改まっている」になっています。「拝借させていただきたいんですけ(れ)ど 」などという例文もあります。
「拝借させていただきます」よりさらにクドいと思いますが、誤用ではないようです。
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/joho/kakuki/21/tosin03/17.html#pagetop
↓リンク切れ
http://kokugo.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/joho/kakuki/21/tosin03/17.html
それなのに、世間では「誤用説」のほうが優勢な気がします。
どこかに有力な典拠があるのかもしれません。
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No.4 hakobuluさんへの返信。
前半部は見たことがない論理なので、当方には是非の判断ができません。
>「させる」が使役だからこそセットになれば謙譲の意味が付与可能になる、という構造は現在でも変わらないでしょう。
そうなのかもしれません。これも見たことがない論理なので、当方には是非の判断ができません。とにかく『大辞泉』は別にしています。
当方がわかりやすい説明と思っているもののひとつに、下記のベストアンサーがあります。
「見せて」(正確には「見させて」ではないかと……)「もらう」
を敬語にしたものが「拝見させていただく」でしょう。
このかたは、削除された質問では「拝見させていただく」は問題なしと断言していました。
【「部屋を使用させていただきます」】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1362602693
後半の〈「拝借させていただきます」が間違い〉の理由も説得力があるのですが、これは下記の文化庁の見解と異なります。どちらが妥当なのか、当方には判断できません。
↑の文化庁の下記の資料は、ちょっとショックでした。
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/joho/kakuki/21/tosin03/17.html#pagetop
でもそういうことなんだと思います。これを否定すると、「敬語の指針」も否定することになりそうで、そんな無謀なことはできません。
「委員も総入れ替え」……そうなんですか?
「5年も経たないうちにこういう体たらく」……どういう意味でしょう。
『敬語再入門』には(当方が見る限りでも)「拝+させていただきます」に関する記述はありません。「させていただきます」に関しては相当詳しく書いていますが。
菊地氏がどう言いそうなのかは、当方にはわかりません。
ただ、「誤用」とは言わないでしょう。誤用にする理由がないので。
クドいというのは「誤用」とは別の概念のようです。
よくある誤用35──敬語編5 二重敬語〈2〉
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n133591
書き忘れていましたが、No.3の〈「お~いただく」という謙譲語1の一般形が大枠です。〉はちょっと違うと思います。詳しくは『敬語再入門』のP.88〜をご確認ください。
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No.5 hakobuluさんへの返信。
>(「させていただく」「させてもらう」の形で)となっていますので、「させる」自体の意味を分化させているわけではないと思いますけどね。
そうかもしれません。
当方は「使役」とは別物だと考えています。
以前、同じように品詞分類して「使役」がウンヌン主張する人がいました。当方が『大辞泉』の記述を引用したら、かなり不本意そうでしたが、納得してくれました。『広辞苑』にも同様の記述があることを確認したそうです。いくら不本意でも納得するしかなかったのでしょう。
>この方の論理だと、「拝見→見る→人の物を見させてもらう」という重複になるので「拝見させていただきます」は間違い、ということになります。
そうかもしれません。
当方はならないと思います。すでに書いたとおり、〈削除された質問では「拝見させていただく」は問題なしと断言していました〉。非常に説得力を感じるCommentでした。「主観」であってもこれくらい説得力があれば納得できます。
しかもあのかたは、「主観」以上の根拠をお持ちのようです。
疑問がございましたら直接ご本人にお訊きください。
>これは、かなり大雑把な内容ですよね。
そうかもしれません。
当方は、文化庁が「拝借させていただきたいんですけ(れ)ど 」を認めている貴重な資料だと考えています。
疑問がございましたら文化庁にお問い合わせください。
当方は典拠になりそうなものを3つあげました。
1)『大辞泉』
2)説得力のある(主観による)Comment
3)文化庁の資料
それに対して〈例によって個人的、且つ独断的見解で、「典拠になる文献」〉もない意見を繰り返されるなら、これ以上Commentしても意味がないようです。
>しかし、誤用か否かと聞かれれば、明確に誤用である、と断言します。
典拠も示さず断言されても……。
>「お書きに(なって)」の部分は尊敬語・・・というのは、著者も断わっているように「理詰めで言えば・・・」です。
そうお考えなら、それでよろしいかと。重要なのはその前の部分では。「お」のつかない「書いていただく」でも尊敬語ですよね。
※いけね。「尊敬語」ではなく、「謙譲語(I)」だ。
>わたしの記述と何ら矛盾する点はないと思います。
そうお考えなら、それでよろしいかと。
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No.7 OKATさんへの返信。
Commentありがとうございます。
ご無沙汰しております。
現代語の「させていただく」は使役のニュアンスを失っていると思います。
仮に失っていなかったとしても、大きな問題ではありません。
どちらで考えてもそこは問題にならないはずなので。
>これらがokで「拝見させていただきます」が納得出来なければ、それは二重敬語になるというだけでしょう。
世間に流布している「誤用説」は、まさに「二重敬語」と解釈しているようです。
これは「二重敬語」ではなく「敬語連結」なので、「誤用」ではないはずです。クドい表現なので当方はよほどことがないと使わないと思いますが、言葉の丁寧な人なら使うのでは。
二重敬語に関しては、「敬語の指針」を確認するのがわかりやすいでしょう。
【よくある誤用34──敬語編4 二重敬語 】
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n133372
●「二重敬語」の定義/許容されている二重敬語
「敬語の指針」p.30から=====引用開始
(2)「二重敬語」とその適否
一つの語について,同じ種類の敬語を二重に使ったものを「二重敬語」という。例えば,「お読みになられる」は,「読む」を「お読みになる」と尊敬語にした上で,更に尊敬語の「......れる」を加えたもので,二重敬語である。
「二重敬語」は,一般に適切ではないとされている。ただし,語によっては,習慣として定着しているものもある。
【習慣として定着している二重敬語の例】
・(尊敬語)お召し上がりになる,お見えになる
・(謙譲語I)お伺いする,お伺いいたす,お伺い申し上げる
================引用終了
●「二重敬語」と間違えられやすい「敬語連結」
「敬語の指針」p.30から=====引用開始
(3)「敬語連結」とその適否
二つ(以上)の語をそれぞれ敬語にして,接続助詞「て」でつなげたものは,上で言う「二重敬語」ではない。このようなものを,ここでは「敬語連結」と呼ぶことにする。例えば,「お読みになっていらっしゃる」は,「読んでいる」の「読む」を「お読みになる」に,「いる」を「いらっしゃる」にしてつなげたものである。つまり,「読む」「いる」という二つの語をそれぞれ別々に敬語(この場合は尊敬語)にしてつなげたものなので,「二重敬語」には当たらず,「敬語連結」に当たる。
「敬語連結」は,多少の冗長感が生じる場合もあるが,個々の敬語の使い方が適切であり,かつ敬語同士の結び付きに意味的な不合理がない限りは,基本的に許容されるものである。
【許容される敬語連結の例】
・お読みになっていらっしゃる
(上述。「読んでいる」の「読む」「いる」をそれぞれ別々に尊敬語にしたもの。)
・お読みになってくださる
(「読んでくれる」の「読む」「くれる」をそれぞれ別々に尊敬語にしたもの。)
・お読みになっていただく
(「読んでもらう」の「読む」を尊敬語に,「もらう」を謙譲語Iにしたもの。尊敬語と謙譲語Iの連結であるが,立てる対象が一致しているので,意味的に不合理はなく,許容される。)
・御案内してさしあげる(「案内してあげる」の「案内する」「あげる」をそれぞれ別々に謙譲語Iにしたもの。)
================引用終了
■■■■■■■■■■■■■
「拝見させていただく」は
「見せてもらう」の「見せて」「もらう」をそれぞれ別々に謙譲語にしたものでしょう。
正確には「見せて」ではなく「見させて」だと思いますが、大差はありません。文末が丁寧語の「ます」になっても事情はかわりません。
これがなぜ二重敬語扱いされるのか、当方にはサッパリわかりません。
実際に「拝見させていただく」をどういうときに使うのか……というのはややメンドーな話になります。
下記あたりですかね。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2270.html
【補足4】
「拝見させていただきます」が自然になる文脈を無理矢理考えてみる。
リンク先に書いた車掌の使用例ならさほどおかしくないだろう。
================================
■世界の車掌から
小見出しは単なるダジャレなんで、深く考えないように。(←オイ!)
「拝見させていただく」はどんな場面で使うか。
真っ先に浮かんだのは、長距離列車の検札。車掌が乗客に向かって声をかける。現実には「お願いします」くらいで十分通じるだろうが……。
「切符を拝見させていただきます」
「切符を拝見させていただけますか」だともっと丁寧。
これは、個人的には許容範囲。このへんが敬語のむずかしいところ。客という立場になると急にインネンをつける人がいるから、クドい表現だろうが二重敬語だろうが、とにかく下手に出ておいたほうが無難って気がしないでもない。
「拝見いたします」でもおかしくはないけど、これは厳密に言うと、お願いの形になっていない。
「拝見させてください」だともっと微妙になる。「~ください」を丁寧語だとしても、謙譲語+丁寧語だから二重敬語ではない。でも、印象としては、二重敬語っぽい。もしかすると「拝見させていただく」以上に二重敬語っぽいかも。さらに、「~ください」は命令口調って話も出てくる。
278)【「ください」は命令口調なのか?】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1459.html
そういうモロモロのことを考えると、「切符を拝見させていただけますか」でいい気がする。
これが「切符を拝見させていただきます」とどう違うかはまた微妙な問題で、やはり「(形式だけでも)相手の都合を確認するべき」なんだろう。
================================
もちろん、業務としてやっているのだから、ここまでへりくだる必要はないと言えばない。でも相手がVIPだとしたら? たとえば新幹線に国会議員が乗っていて、「規則なので念のため……」なら、「切符を拝見させていただきます/切符を拝見させていただけますか」でおかしくないだろう。国会議員なら「無料パス」かな。
あるいは、特別なはからいで門外不出の国宝級の骨董品を見せてもらうとき。「拝見させていただきます」が自然な気がする。逆に言うなら、そのくらいの場面でないと使う必要はないと思う。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【追記】
【「拝読させて頂きました」という言い方はヘンではないですか?】(2014/3/1)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12121770092
itoshii_itoshii_yanさん(hakobuluさんのYahoo!知恵袋でのHN)は「拝読させて頂きました」を「間違った表現ではない」としている。
【敬語について、教えてください。】(2015/1/28)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11141244651/
itoshii_itoshii_yanさんは〈「読ませていただきました」でも良いですが、「拝読させていただきました」は誤用です。〉と断定している。この間に何があったのだろう。
肯定するにしても否定するにしても、典拠はないらしい。そうなると第三者は何も言えない。
【追記】
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/9112538.html
===========引用開始
2015/11/18
原文の「見せる」が持つ使役性を尊重すれば、
「近日中にぜひ拝見させていただきたい」
「近日中にぜひ、お見せいただきたい」
のようになると思います。
===========引用終了
「拝見させていただきます」は「誤用」だけど、「近日中にぜひ拝見させていただきたい」ならOKらしい。なんで?
ご自身の勘違いに気づいたのかもしれない。
コメントのたびに主張がかわるのなら……。
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