かなりムカツく「~じゃないですか」 さらにムカツく「私って~じゃないですか」 MAXムカツく「私って~な人じゃないですか」
下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-306.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1354427241&owner_id=5019671
mixi日記2010年04月19日から。
テーマトピは下記。
【ジャナイデスカの旅】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=52059491
当方が「1」のコメントを入れたのは4月11日。トピ主のレスポンスがあったのは4月19日。
なんでこんなに間があいたのかはわからない。
とりあえず忘れていたわけではないらしい。
少し前に書いた下書きをアップしておく。そのうちリンクを張る。
まず大前提として、このトピの狙いを確認しておきたい。
「~じゃないですか」が日本語として正しいか否かを訊いているわけではなさそうだ。
「正しいか否かを訊いているわけではない」のならコミュズレって考え方もできる。間違ってはいなくてもヘンな表現ってことでコミュズレではない、って考え方もできる。まあ、そんなに厳密に考える気はない。
トピ主の趣旨は、「見聞した用例を教えてほしい」ということだよな。だとすると、「1」で紹介した検索結果にイヤってほど用例があるはず。
以下、若干の用例をまじえつつ、「~じゃないですか」がなぜヘンなのか少し考えてみたい。
「~じゃないですか」の類いが耳障り、って意見はずいぶん古くから聞く。
トピにもリンクを張った下記のブログによると、歴史は相当古い。
http://yeemar.seesaa.net/article/12221673.html
このブログは信頼の置けるものだが、このテーマに関しては話を広げすぎている気がする。たしかに昔から似たような表現はあるかもしれないが、それらの表現は近年問題視されている「~じゃないですか」ほどヘンではない。
「~じゃないですか」の典型をどこかで教えてもらった……。
思い出しはしたが、あまりリンクを張りたくない。どっちかって言うと、tobirisuが「ヤラカした」感のある“レア”ケースなもんで。
7)【「というわけで」と「ということで」】挑発的コメント1
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=18896201&comm_id=398881
なんかすんごい懐かしい。...( = =) トオイメ
「2」(【「というわけで」と「ということで」】トピのナンバー。以下同様)のコメントにあるように、正調は「私って~な人じゃないですか」。当方が書いた「私○○な人なんだけどー」もバリエーションのひとつだろう。
トピ主が書いている「ボクはもともとほとんど料理を作らない人間なんです」もバリエーションのひとつの気がする。個人的には「人間」にするのはヘンだと思う。しかし、「2」のコメントのように「~な(の)人間」のほうが自然と考える人もいるらしい。
自分だったら、「5」のコメントに書いたように「ほとんど料理を作らないんですが」「ほとんど料理を作りませんが」にする。
文法的に考えて「~じゃないですか」に問題があるかと言うと、まったくない(と思う)。ごくフツーの日本語表現に「こういう言い方もあるんじゃないですか」のような用法があるから(話し言葉だと、アクセントによってニュアンスがかなりかわる気がする)。Web検索が無関係のものまで拾うのは、そのせいもあるのだろう。
文法的に問題がないとなると、用法的にヘンか否かということになる。こういうことを論理的に考えるのはけっこうむずかしい。主観による水掛け論になる可能性が高い。
異和感(「不快感」と言ってもいいかもしれない)の最大の原因は、「押しつけがましさ」だと思う。
「私って」をまともな言葉にすると「私というのは」くらいだろうか。
「私というのは~な人じゃないですか」
これはけっこうイラッと来る。「知らねえよ」と思う。相当親しい相手でもイラッと来る。まして初対面だったりすると……。
「いつも言ってることですけど」をつけたとしても「私というのは~な人なんですよね」くらい(これも相当おかしい)にしてくれないと受け付けない。
「いつも言ってることですけど、私ってこういう言い方は嫌いな人じゃないですか」
これはイラッを通り越してムカッに近い。フツーの言葉と比べてみよう。
「いつも言ってることですけど、(私は)こういう言い方は嫌いです」
いくつも気になることがある。
1)通常の日本語では、必要以上に一人称を使うと自己主張が強くなって不自然になる(さらに言えば「二人称」も極力使わないほうがいい)。
2)「私は」だけでも自己主張が強く感じられるのに、「私って」(私というのは)だとさらに自己主張が強くなる。
3)「~な人」は非文ではないだろうが、まともな人が使う言葉ではないと思う。頭が悪そうだからよしなさい。
上記1)~3)がセットになり、トドメのように「~じゃないですか」が来るから、決定的にムカツく。
【追記1】
↑で紹介したサイトに関連記事が追加されていた。
http://yeemar.seesaa.net/article/156550063.html
【追記2】
下記のサイトに書いたこと。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1451353839
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【補足】に対する追記。
1)「~じゃないですか」ではなく別の言葉で同じような意味のある言い方
「~ではありませんか」あたりだと、押し付けがましさやなれなれしさが少し緩和されるかもしれません。
ただ、唐突に同意を求める用法だと、どう言いかえても異和感が残ります。「そんなの知らないよ」と答えたくなります。
2)「~じゃないですか」を使った自然な言い方、状況など
簡単に言うと、「~」の部分が共通の認識になるならOKでしょう。
↑に書いた例を少し詳しくします。
「なんか異和感のある日本語ってあるじゃないですか」ならおかしくないでしょう。これは「共通の認識」よりもっと広い「一般論」かもしれません。個人的には「なんか異和感のある日本語ってありますよね。たとえば……」などと言うとは思いますが。
あるいは、高校の先輩と話しているとします。
「英語の先生で、○○先生っていたじゃないですか」ならおかしくないでしょう。
「共通の認識」になるからです。個人的には「英語の先生で、○○先生っていたの覚えてますか」などと言うとは思いますが。
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【20110321追記】
http://www.nhk.or.jp/kininaru-blog/59079.html
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何となく不愉快になることば2010年8月23日(月)
今日は『何となく不愉快になることば』と題して、コミュニケーションのすれ違いについて考えます。例えば、あまり親しくない人から「私って日本酒が好きじゃないですか」と言われたらどうでしょう。少し不愉快に感じる人がいるかもしれません。ところが「この夏は暑いじゃないですか」と言われると腹は立ちません。言語学が専門の北海道大学大学院 加藤重広准教授によると、本来「~じゃないですか」は、相手も知っていることでそのことに同意できるときに使うことばなのだそうです。そのため、よく知らない人から「私って日本酒が好きじゃないですか」と言われる、言われた側は「そんなことは知らない」と不愉快に感じてしまうのだそうです。しかし、最近の若い人たちは「私って~じゃないですか」とよく使います。この場合の「じゃないですか」は相手に反応を求めているのではなく、遠まわしに自分のことを伝える、ある意味謙譲表現のようなものと考えられるのです。言っているほうは不愉快にさせる気はないのですね。しかし、言われた側は反応を求められていると不愉快に思うこともあるのですね。他にも、「うれしいですか?」「悲しいですか?」...のような表現が相手を不愉快にさせることもあります。親しい間柄では問題ありませんが、これらを親しくない人に言った場合、言われた側は勝手に自分の気持ちに踏み込まれたと感じることがあるのです。他人の気持ちを先取りしないのがコミュニケーションの暗黙のルールなのかもしれません。特に不愉快な表現でなくても、使い方次第で人を不愉快にさせてしまうということがコミュニケーションの難しさですね。
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●バイト敬語/若者言葉のコレクション
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1818.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-306.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1354427241&owner_id=5019671
mixi日記2010年04月19日から。
テーマトピは下記。
【ジャナイデスカの旅】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=52059491
当方が「1」のコメントを入れたのは4月11日。トピ主のレスポンスがあったのは4月19日。
なんでこんなに間があいたのかはわからない。
とりあえず忘れていたわけではないらしい。
少し前に書いた下書きをアップしておく。そのうちリンクを張る。
まず大前提として、このトピの狙いを確認しておきたい。
「~じゃないですか」が日本語として正しいか否かを訊いているわけではなさそうだ。
「正しいか否かを訊いているわけではない」のならコミュズレって考え方もできる。間違ってはいなくてもヘンな表現ってことでコミュズレではない、って考え方もできる。まあ、そんなに厳密に考える気はない。
トピ主の趣旨は、「見聞した用例を教えてほしい」ということだよな。だとすると、「1」で紹介した検索結果にイヤってほど用例があるはず。
以下、若干の用例をまじえつつ、「~じゃないですか」がなぜヘンなのか少し考えてみたい。
「~じゃないですか」の類いが耳障り、って意見はずいぶん古くから聞く。
トピにもリンクを張った下記のブログによると、歴史は相当古い。
http://yeemar.seesaa.net/article/12221673.html
このブログは信頼の置けるものだが、このテーマに関しては話を広げすぎている気がする。たしかに昔から似たような表現はあるかもしれないが、それらの表現は近年問題視されている「~じゃないですか」ほどヘンではない。
「~じゃないですか」の典型をどこかで教えてもらった……。
思い出しはしたが、あまりリンクを張りたくない。どっちかって言うと、tobirisuが「ヤラカした」感のある“レア”ケースなもんで。
7)【「というわけで」と「ということで」】挑発的コメント1
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=18896201&comm_id=398881
なんかすんごい懐かしい。...( = =) トオイメ
「2」(【「というわけで」と「ということで」】トピのナンバー。以下同様)のコメントにあるように、正調は「私って~な人じゃないですか」。当方が書いた「私○○な人なんだけどー」もバリエーションのひとつだろう。
トピ主が書いている「ボクはもともとほとんど料理を作らない人間なんです」もバリエーションのひとつの気がする。個人的には「人間」にするのはヘンだと思う。しかし、「2」のコメントのように「~な(の)人間」のほうが自然と考える人もいるらしい。
自分だったら、「5」のコメントに書いたように「ほとんど料理を作らないんですが」「ほとんど料理を作りませんが」にする。
文法的に考えて「~じゃないですか」に問題があるかと言うと、まったくない(と思う)。ごくフツーの日本語表現に「こういう言い方もあるんじゃないですか」のような用法があるから(話し言葉だと、アクセントによってニュアンスがかなりかわる気がする)。Web検索が無関係のものまで拾うのは、そのせいもあるのだろう。
文法的に問題がないとなると、用法的にヘンか否かということになる。こういうことを論理的に考えるのはけっこうむずかしい。主観による水掛け論になる可能性が高い。
異和感(「不快感」と言ってもいいかもしれない)の最大の原因は、「押しつけがましさ」だと思う。
「私って」をまともな言葉にすると「私というのは」くらいだろうか。
「私というのは~な人じゃないですか」
これはけっこうイラッと来る。「知らねえよ」と思う。相当親しい相手でもイラッと来る。まして初対面だったりすると……。
「いつも言ってることですけど」をつけたとしても「私というのは~な人なんですよね」くらい(これも相当おかしい)にしてくれないと受け付けない。
「いつも言ってることですけど、私ってこういう言い方は嫌いな人じゃないですか」
これはイラッを通り越してムカッに近い。フツーの言葉と比べてみよう。
「いつも言ってることですけど、(私は)こういう言い方は嫌いです」
いくつも気になることがある。
1)通常の日本語では、必要以上に一人称を使うと自己主張が強くなって不自然になる(さらに言えば「二人称」も極力使わないほうがいい)。
2)「私は」だけでも自己主張が強く感じられるのに、「私って」(私というのは)だとさらに自己主張が強くなる。
3)「~な人」は非文ではないだろうが、まともな人が使う言葉ではないと思う。頭が悪そうだからよしなさい。
上記1)~3)がセットになり、トドメのように「~じゃないですか」が来るから、決定的にムカツく。
【追記1】
↑で紹介したサイトに関連記事が追加されていた。
http://yeemar.seesaa.net/article/156550063.html
【追記2】
下記のサイトに書いたこと。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1451353839
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【補足】に対する追記。
1)「~じゃないですか」ではなく別の言葉で同じような意味のある言い方
「~ではありませんか」あたりだと、押し付けがましさやなれなれしさが少し緩和されるかもしれません。
ただ、唐突に同意を求める用法だと、どう言いかえても異和感が残ります。「そんなの知らないよ」と答えたくなります。
2)「~じゃないですか」を使った自然な言い方、状況など
簡単に言うと、「~」の部分が共通の認識になるならOKでしょう。
↑に書いた例を少し詳しくします。
「なんか異和感のある日本語ってあるじゃないですか」ならおかしくないでしょう。これは「共通の認識」よりもっと広い「一般論」かもしれません。個人的には「なんか異和感のある日本語ってありますよね。たとえば……」などと言うとは思いますが。
あるいは、高校の先輩と話しているとします。
「英語の先生で、○○先生っていたじゃないですか」ならおかしくないでしょう。
「共通の認識」になるからです。個人的には「英語の先生で、○○先生っていたの覚えてますか」などと言うとは思いますが。
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【20110321追記】
http://www.nhk.or.jp/kininaru-blog/59079.html
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何となく不愉快になることば2010年8月23日(月)
今日は『何となく不愉快になることば』と題して、コミュニケーションのすれ違いについて考えます。例えば、あまり親しくない人から「私って日本酒が好きじゃないですか」と言われたらどうでしょう。少し不愉快に感じる人がいるかもしれません。ところが「この夏は暑いじゃないですか」と言われると腹は立ちません。言語学が専門の北海道大学大学院 加藤重広准教授によると、本来「~じゃないですか」は、相手も知っていることでそのことに同意できるときに使うことばなのだそうです。そのため、よく知らない人から「私って日本酒が好きじゃないですか」と言われる、言われた側は「そんなことは知らない」と不愉快に感じてしまうのだそうです。しかし、最近の若い人たちは「私って~じゃないですか」とよく使います。この場合の「じゃないですか」は相手に反応を求めているのではなく、遠まわしに自分のことを伝える、ある意味謙譲表現のようなものと考えられるのです。言っているほうは不愉快にさせる気はないのですね。しかし、言われた側は反応を求められていると不愉快に思うこともあるのですね。他にも、「うれしいですか?」「悲しいですか?」...のような表現が相手を不愉快にさせることもあります。親しい間柄では問題ありませんが、これらを親しくない人に言った場合、言われた側は勝手に自分の気持ちに踏み込まれたと感じることがあるのです。他人の気持ちを先取りしないのがコミュニケーションの暗黙のルールなのかもしれません。特に不愉快な表現でなくても、使い方次第で人を不愉快にさせてしまうということがコミュニケーションの難しさですね。
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