重言の話6──「トピ主」か「トピ主さん」か
下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-306.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1354427241&owner_id=5019671
mixi日記2010年04月29日から。
http://http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1473649320&owner_id=5019671
直接的には下記の続き?
162【重言の話5──「まず第1に」「違和感を感じる」】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1454999593&owner_id=5019671
テーマトピは下記。
【御が付く言葉】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=52554573
「トピ主へ」と書いたら、「さん」が抜けていると指摘されてしまったorz。
通常は、意識して「トピ主さん」「管理人さん」と書くようにしている。ただ、ちょっと気を抜くと「トピ主」「管理人」と書いてしまうことがある。原因はハッキリしていて、「トピ主さん」「管理人さん」はちょっとおかしいのではないか、という潜在意識があるからだ。
これは「重言」に近い感じかもしれない。
●文士と相撲取りと棋士は呼び捨て
以前、ある本で読んだこと。文士と相撲取りと碁打ち(ということは将棋指しも)は慣例で呼び捨てにしても構わないものらしい。
たしかに、逆にヘンな敬称をつけると失礼な気がする。たとえば、現代人が夏目漱石さんとか芥川龍之介さんと書いたらヘンだろう。「夏目先生」とかも相当異様。他界した人は呼び捨てで存命中は敬称をつけるなんて話も聞いたことがあるが、ちょっと違う気がする。逆に新聞あたりは死んだ(引退も含め)途端にタレントなんかに敬称をつけることもある。
白鵬さんなんて書いたらバカ。もちろん、面と向かって話をする場合は別だよ。そういうときには「横綱」か「白鵬関」だろう。
文士は「○○先生」で、棋士はタイトル保持者なら「○○名人」、無冠なら「○○ ○段」か「○○先生」だろう。
面識もないのに文士なんかを「さんづけ」すると、なんか馴れ馴れしい感じがする。それに、有名文士ほど呼び捨てが自然だから、ヘタに「さんづけ」すると、妙に無名感?(小物感?)が漂う。
●店の主人をどう表現するか
ガイドブックの仕事をしていると、記事中で店の代表者をどう呼ぶかって問題が出てくる。「ご主人」が自然な気がするけど、このときに「ご」をつけるべきか否かが悩ましい。
個人的には「主人」のほうがいいと思う。もし「ご主人」を使うなら、「料理なさる」と書くのか、って話になる。「主人」にしていると問題なのは夫婦で店を切り盛りしているとき。「主人」と「奥さん」(「奥様」にするか否かはパス)じゃバランスが悪い。「夫婦で~」とかごまかすことになる(「夫妻」だとなぜか「ご夫妻」にしたくなる)。
昔、年配のライターが「店主」と書くのを見たことがあった。ちょっと古くさいかな、と思ったが、これを使うと「ご」をつけるか否かで悩まなくて済む。
●「トピ主」なのか「トピ主さん」なのか
さてそろそろ本題に入ろう(笑)。
「○主」という言葉はどのようなものがあるか。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E4%B8%BB&stype=3&dtype=0
落とし主/飼い主/株主/神主/救世主/金主/君主/国主/事業主/地主/城主/世帯主/亭主/馬主/喪主/持ち主/宿主/家主/牢名主
このうち「さん」がつけられそうにないものはどれか。
「救世主」「君主」「国主」「城主」あたりはつかないだろう。これは、「偉いものほど〈さん〉はつかない法則」による。肩書きって、「さん」をつけると急に安っぽくなる気がする。「店主さん」がナシなのは一国一城の主と認めているからだろうか。
わかりやすい例をあげよう。大企業の「社長」を「社長さん」と呼ぶバカはいない。ところが中小企業の「社長」は「社長さん」でもおかしくない。ここには「〈さん〉をつけると急に安っぽくなる法則」が働いている。
当方が「トピ主」と呼びたくなるのは、「トピ主さん」と呼ぶと急に敬意が薄れて安っぽく感じれられるからなのだ。もちろん、それを「親しみがこもる」という解釈もできる。
「救世主」「君主」「国主」「城主」あたりに呼びかけるときに敬称をつけるなら「様」だろう。ただ、「社長様」の気持ちの悪さを考えると、本来は「様」をつけるべきではないのかもしれない。
「神」に呼びかけるのに「神(よ)」「神様」はアリでも「神さん」はありえない。「イエス」でも同様だろう。そこまで安っぽくすることを神は許さない。
と、大仰な言い訳をしても、呼びかけの言葉はコミュニケーションの手段だから、不快に感じる人がいる表現は避けるのが原則だろう。だから「トピ主さん」と呼ぶべきだろうな。
さて「管理人」か「管理人さん」かという問題に移ろうか。
メンドーだから今度ね(笑)。
法則としては「トピ主」&「トピ主さん」とほぼ同様なんだよな。
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mixi日記2010年04月29日から。
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【御が付く言葉】
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「トピ主へ」と書いたら、「さん」が抜けていると指摘されてしまったorz。
通常は、意識して「トピ主さん」「管理人さん」と書くようにしている。ただ、ちょっと気を抜くと「トピ主」「管理人」と書いてしまうことがある。原因はハッキリしていて、「トピ主さん」「管理人さん」はちょっとおかしいのではないか、という潜在意識があるからだ。
これは「重言」に近い感じかもしれない。
●文士と相撲取りと棋士は呼び捨て
以前、ある本で読んだこと。文士と相撲取りと碁打ち(ということは将棋指しも)は慣例で呼び捨てにしても構わないものらしい。
たしかに、逆にヘンな敬称をつけると失礼な気がする。たとえば、現代人が夏目漱石さんとか芥川龍之介さんと書いたらヘンだろう。「夏目先生」とかも相当異様。他界した人は呼び捨てで存命中は敬称をつけるなんて話も聞いたことがあるが、ちょっと違う気がする。逆に新聞あたりは死んだ(引退も含め)途端にタレントなんかに敬称をつけることもある。
白鵬さんなんて書いたらバカ。もちろん、面と向かって話をする場合は別だよ。そういうときには「横綱」か「白鵬関」だろう。
文士は「○○先生」で、棋士はタイトル保持者なら「○○名人」、無冠なら「○○ ○段」か「○○先生」だろう。
面識もないのに文士なんかを「さんづけ」すると、なんか馴れ馴れしい感じがする。それに、有名文士ほど呼び捨てが自然だから、ヘタに「さんづけ」すると、妙に無名感?(小物感?)が漂う。
●店の主人をどう表現するか
ガイドブックの仕事をしていると、記事中で店の代表者をどう呼ぶかって問題が出てくる。「ご主人」が自然な気がするけど、このときに「ご」をつけるべきか否かが悩ましい。
個人的には「主人」のほうがいいと思う。もし「ご主人」を使うなら、「料理なさる」と書くのか、って話になる。「主人」にしていると問題なのは夫婦で店を切り盛りしているとき。「主人」と「奥さん」(「奥様」にするか否かはパス)じゃバランスが悪い。「夫婦で~」とかごまかすことになる(「夫妻」だとなぜか「ご夫妻」にしたくなる)。
昔、年配のライターが「店主」と書くのを見たことがあった。ちょっと古くさいかな、と思ったが、これを使うと「ご」をつけるか否かで悩まなくて済む。
●「トピ主」なのか「トピ主さん」なのか
さてそろそろ本題に入ろう(笑)。
「○主」という言葉はどのようなものがあるか。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E4%B8%BB&stype=3&dtype=0
落とし主/飼い主/株主/神主/救世主/金主/君主/国主/事業主/地主/城主/世帯主/亭主/馬主/喪主/持ち主/宿主/家主/牢名主
このうち「さん」がつけられそうにないものはどれか。
「救世主」「君主」「国主」「城主」あたりはつかないだろう。これは、「偉いものほど〈さん〉はつかない法則」による。肩書きって、「さん」をつけると急に安っぽくなる気がする。「店主さん」がナシなのは一国一城の主と認めているからだろうか。
わかりやすい例をあげよう。大企業の「社長」を「社長さん」と呼ぶバカはいない。ところが中小企業の「社長」は「社長さん」でもおかしくない。ここには「〈さん〉をつけると急に安っぽくなる法則」が働いている。
当方が「トピ主」と呼びたくなるのは、「トピ主さん」と呼ぶと急に敬意が薄れて安っぽく感じれられるからなのだ。もちろん、それを「親しみがこもる」という解釈もできる。
「救世主」「君主」「国主」「城主」あたりに呼びかけるときに敬称をつけるなら「様」だろう。ただ、「社長様」の気持ちの悪さを考えると、本来は「様」をつけるべきではないのかもしれない。
「神」に呼びかけるのに「神(よ)」「神様」はアリでも「神さん」はありえない。「イエス」でも同様だろう。そこまで安っぽくすることを神は許さない。
と、大仰な言い訳をしても、呼びかけの言葉はコミュニケーションの手段だから、不快に感じる人がいる表現は避けるのが原則だろう。だから「トピ主さん」と呼ぶべきだろうな。
さて「管理人」か「管理人さん」かという問題に移ろうか。
メンドーだから今度ね(笑)。
法則としては「トピ主」&「トピ主さん」とほぼ同様なんだよな。
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