突然ですが問題です【日本語編13】──肯定形と否定形1【解答編】

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-306.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1486031711&owner_id=5019671

mixi日記2010年06月21日から。

 下記の仲間。
【突然ですが問題です お品書き】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1429470515&owner_id=5019671

 まず問題を再掲する。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1512528955&owner_id=5019671

================================
【問題】
 次の言葉の意味を考えてください。

1)-1 ゾッとする
1)-2 ゾッとしない

2)-1 失礼きわまる
2)-2 失礼きわまりない
================================

【解答例】
1) ゾッとする/ゾッとしない

 例によって辞書をひく。
■Web辞書(『大辞泉』から)※以下、基本的に『大辞泉』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%9E%E3%81%A3%E3%81%A8&stype=2&dtype=0
================================
ぞっ‐と
[副](スル)寒さや恐怖などのために、また、強い感動を受けて、からだが震え上がるさま。「―寒気をおぼえる」「今地震が来たらと思うと―する」「―するほどの美人」
================================

 辞書によって表現は違うだろうが、まあこんなもんだ。表記をどうするのか別の話になる。「ゾッとする」が「寒気を覚える(くらい恐ろしい)」なら「ゾッとしない」は「寒気を覚えない」みたいな意味になるはず。ところが実際には「ゾッとしない」はまったく違う意味の慣用句になってしまう。

http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%9E%E3%81%A3%E3%81%A8&dtype=0&stype=2&dname=0na&pagenum=1&index=12706910954000
================================
ぞっとしない
おもしろくない。あまり感心しない。「引出物にするには―ない品だ」

◆文化庁が発表した平成18年度「国語に関する世論調査」では、「今の映画は、余りぞっとしないものだった」を、本来の意味である「おもしろくない」で使う人が31.3パーセント、間違った意味「恐ろしくない」で使う人が54.1パーセントと、逆転した結果が出ている。
================================
 
『大辞泉』の「ただし書き」を見るに、世間ではすでに逆転しているらしい。
 個人的には「ゾッとしない」を使うなら本来の「おもしろくない」のような意味しかありえない。でもそれが誤解を招く可能性が高いんじゃ、これも「新死語」行きだろう。
 問題は「ゾッとする」の使い方。こっちもずいぶん前からなんか使いにくい気がしてきた。しかたがないので、避けにくいときには「ような」をつけて「ゾッとするような」の形で使うようにしている。

2) 失礼きわまる/失礼きわまりない
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%8D%E3%82%8F%E3%81%BE%E3%82%8B&stype=1&dtype=0
================================
きわま・る〔きはまる〕【極まる/窮まる】
[動ラ五(四)]
2 (形容動詞の語幹に付いて)この上なく…である。「退屈―・る話」
================================

http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%8D%E3%82%8F%E3%81%BE%E3%82%8A%E3%81%AA%E3%81%84&stype=1&dtype=0
================================
きわまり‐な・い〔きはまり‐〕【極まり無い】
[形][文]きはまりな・し[ク]この上なくはなはだしい。「不衛生なこと―・い」「巧妙―・い手口」
================================

『大辞泉』を見る限り、「失礼きわまる」も「失礼きわまりない」も「失礼この上ない」の意味になる。
 それっておかしくないか?
 下記の文章を書いたとき、そんなことを考えた。
【読書感想文『第三版 悪文』】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-755.html
================================
 p.211で「失礼きわまる書き方」という表現を目にする。これって「失礼きわまりない書き方」とほぼ同義だよな。ちょっとした発見だった。
================================

 注意深く見ると、当方の勘違いであることがわかる。
「失礼きわまる」の否定形はたぶん「失礼きわまらない」(こんな言い方は恐らくしない)。
「失礼きわまりない」の肯定形はあえて書くなら「失礼きわまりある」(こんな言い方はしない)。
 バッと見は肯定形と否定形に見えるけど、この2つの言葉は少し別の系列だろう。

 肯定形と否定形の話はほかにもあるけど、とりあえず別件に進む(笑)。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

tobi

Author:tobi
フリーランスの編集者兼ライターです。

カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード