「人一倍」考
【日本語アレコレ】
下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-306.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1486031711&owner_id=5019671
mixi日記2010年06月01日から
テーマトピは下記。
【違和感を感じる表現】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=26592514&comment_count=297&comm_id=125916
このテのトピは質問に答える人がいても、質問者の反応がないことが多い(いわゆる「訊き逃げ」)。まあ、自分の主張さえしてしまえば「あとは知らない」という人が多いんだろう。しかしこのトピはコミュニケーションになることが多い。
で、問題の質問は下記。
================================
292
2010年05月31日 16:51
人一倍という言葉は変だと思います。
一倍だと人と変わらないではないか思います。
================================
これ以前にチラッと思ったことがある。「矛盾語」http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-904.htmlのひとつかと思っていた。
回答のコメントがちょっと気になったので調べてみた。
■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%84%E3%81%A1%E3%81%B0%E3%81%84&stype=2&dtype=0
================================
いち‐ばい【一倍】
1 ある数量に1を掛けること。また、1を掛けた数量。同じ数量。「―半」
2 ある数を二つ合わせること。2倍。
3 他よりも数量・程度が大きいこと。副詞的にも用いる。いっそう。「―深刻に考えるたちだ」「人―努力する」
================================
■Web辞書(『大辞林』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%84%E3%81%A1%E3%81%B0%E3%81%84&dtype=0&stype=1&dname=0ss
================================
いちばい0 【一倍】
(名)スル
[1]ある数量に一をかけること。また、一をかけた数量。もとの数量に等しい量。
・―半
[2]ある数量を二つ合わせた数量。二倍。倍。
・人―働く
・結婚後の楽しみは、独身の淋しき時よりも―して尚ほ余りあれば〔出典: 福翁百話(諭吉)〕
[3](副詞的に用いて)一層。ひとしお。
・普段よりも―注意しなければならぬ
================================
両者の記述はよく似ている。3つの意味があって、その内容もほぼ一緒。ただ、見比べて頭を抱えた。
「人一倍」は『大辞泉』によると「3」で「いっそう」の意味。
『大辞林』によると[2]で、「二倍」らしい。どっちなんだよ(泣)。
しかたがないので、「人一倍」でひく。
■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%A1%E3%81%B0%E3%81%84&stype=2&dtype=0
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ひと‐いちばい【人一倍】
普通の人以上であること。副詞的にも用いる。「寒さには―強い」
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■Web辞書(『大辞林』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%A1%E3%81%B0%E3%81%84&dtype=0&stype=1&dname=0ss
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ひといちばい0 【人一倍】
普通の人以上。
・―努力する
================================
これは多数決で考えよう(笑)。『大辞林』の「一倍」の記述が×だろう。
ほかは「いっそう」とか「普通以上」の意味になっている。「努力」などの量をキッチリ計測することはできないんだから、「2倍」とか考えるのが無理だよ。
念のため手元の『広辞林』を見る。困ったことに『大辞林』に近い。「一倍」の意味は、[3]がなく、[2]の用例に「人一倍(人ノ二倍ホド)努力する」とある。しかし、「人一倍」の項は〈普通の人以上に。人並みはずれて。「人一倍努力する」〉とある。
さて、何を信じようか(笑)。
こりゃどっちかって言うと下記の仲間だな。
突然ですが問題です【日本語編11】──Web辞書はどこまで信用できるか
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1500171771&owner_id=5019671
下記の仲間。
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http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-306.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1486031711&owner_id=5019671
mixi日記2010年06月01日から
テーマトピは下記。
【違和感を感じる表現】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=26592514&comment_count=297&comm_id=125916
このテのトピは質問に答える人がいても、質問者の反応がないことが多い(いわゆる「訊き逃げ」)。まあ、自分の主張さえしてしまえば「あとは知らない」という人が多いんだろう。しかしこのトピはコミュニケーションになることが多い。
で、問題の質問は下記。
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292
2010年05月31日 16:51
人一倍という言葉は変だと思います。
一倍だと人と変わらないではないか思います。
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これ以前にチラッと思ったことがある。「矛盾語」http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-904.htmlのひとつかと思っていた。
回答のコメントがちょっと気になったので調べてみた。
■Web辞書(『大辞泉』から)
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いち‐ばい【一倍】
1 ある数量に1を掛けること。また、1を掛けた数量。同じ数量。「―半」
2 ある数を二つ合わせること。2倍。
3 他よりも数量・程度が大きいこと。副詞的にも用いる。いっそう。「―深刻に考えるたちだ」「人―努力する」
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■Web辞書(『大辞林』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%84%E3%81%A1%E3%81%B0%E3%81%84&dtype=0&stype=1&dname=0ss
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いちばい0 【一倍】
(名)スル
[1]ある数量に一をかけること。また、一をかけた数量。もとの数量に等しい量。
・―半
[2]ある数量を二つ合わせた数量。二倍。倍。
・人―働く
・結婚後の楽しみは、独身の淋しき時よりも―して尚ほ余りあれば〔出典: 福翁百話(諭吉)〕
[3](副詞的に用いて)一層。ひとしお。
・普段よりも―注意しなければならぬ
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両者の記述はよく似ている。3つの意味があって、その内容もほぼ一緒。ただ、見比べて頭を抱えた。
「人一倍」は『大辞泉』によると「3」で「いっそう」の意味。
『大辞林』によると[2]で、「二倍」らしい。どっちなんだよ(泣)。
しかたがないので、「人一倍」でひく。
■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%A1%E3%81%B0%E3%81%84&stype=2&dtype=0
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ひと‐いちばい【人一倍】
普通の人以上であること。副詞的にも用いる。「寒さには―強い」
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■Web辞書(『大辞林』から)
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ひといちばい0 【人一倍】
普通の人以上。
・―努力する
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これは多数決で考えよう(笑)。『大辞林』の「一倍」の記述が×だろう。
ほかは「いっそう」とか「普通以上」の意味になっている。「努力」などの量をキッチリ計測することはできないんだから、「2倍」とか考えるのが無理だよ。
念のため手元の『広辞林』を見る。困ったことに『大辞林』に近い。「一倍」の意味は、[3]がなく、[2]の用例に「人一倍(人ノ二倍ホド)努力する」とある。しかし、「人一倍」の項は〈普通の人以上に。人並みはずれて。「人一倍努力する」〉とある。
さて、何を信じようか(笑)。
こりゃどっちかって言うと下記の仲間だな。
突然ですが問題です【日本語編11】──Web辞書はどこまで信用できるか
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