体言止めの使い方【3】
下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-306.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1486031711&owner_id=5019671
mixi日記2010年07月14日から
直接的には下記の続き。
【板外編 10】体言止めの使い方【1】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-769.html
体言止めの使い方【2】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1407.html
体言止めの使い方【3】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1408.html
体言止めに関してネット検索してみた。
例によってロクなものがない……と書くのは傲慢なので少し改める。当方な検索能力ではロクなものが見つからない。どっちにしても同じこと? 当然のことながら、体言止めを分類して考えているものなどない。
【文末表現の使い方】
http://www.yamanouchi-yri2.com/yrihp/tgb-04/tgb-04-04f.htm
書いてあることはごもっとも。できればもう少し簡潔に書いてほしいけど。で、「体言止め」に関して実質的にどう書いてあるのか、当方の読解力では判断できない。
【73 体言止め(2004年9月27日)】
http://www.nanzan-u.ac.jp/~mizutani/essay/taigendome.shtml
書き手は大学の先生らしい。
これはいろいろ書いている「エッセー」のひとつで、目次は下記。
http://www.nanzan-u.ac.jp/~mizutani/essay.shtml
体言止めをかなり嫌っている様子がうかがえる。
ここに引いてある体言止めの連続の例はすさまじい。ここまで行くとギャグになっている。
================================
■熊本市生まれ。そのまま修復の道へ。東京芸大の保存科学コースを聴講。二十四歳のとき、夫と渡英。ナショナルギャラリー、大英博物館・・・。海事博物館で働けることに。展覧会での仕事が入ってくるように。月に半分出張することも。長女の出産は展覧会の期間中。三十二歳で有限会社を設立。すぐ入院。(140文字)
(野村由美子「彼女たちのストーリー 岩井希久子さん(47)絵画修復家」『中日新聞』2003年8月3日付朝刊9面)
================================
ただ、「体言止め」と「尻切れトンボ文」の修正例には疑問を感じる(とくに「展覧会での仕事が入ってくるよう、月に半分出張することもあった」の部分)。仮に当方がやるなら下記くらいになる。
================================
■熊本市生まれ。そのまま修復の道へ入り、東京芸大の保存科学コースを聴講する。二十四歳のとき、夫と渡英。ナショナルギャラリー、大英博物館などを経て海事博物館で勤務する。展覧会での仕事が入るようになり、月に半分出張することも。長女の出産も展覧会の期間中だった。三十二歳で有限会社を設立するも、すぐ入院することに。(153文字)
================================
イジったのは文末関係だけだが、よくわからない点は多い。仮にこんなゲラが回ってきたら「疑問出し」の書き込みでゲラの余白がなくなる。いくら略歴だって、この文章はヒドすぎる。
「そのまま」って何? 生まれたときから「修復」ひと筋なの?
「修復の道」って何?
修復の道に入ってから東京芸大に入学したの?
ナショナルギャラリー、大英博物館は働いたの?
「海事博物館」ってイギリス国内?
「働けることに」ってどういう意味合い?
「展覧会での仕事」ってどういう意味?
「すぐ入院」って何?
現在入院中ですか?
1か所だけ「後ろのシタが省略されている形」の「渡英。」を残した。もしこれを嫌うなら「渡英した。」ではなく「渡英し、」にして少し文をイジるべきだと思う(一文が長くなるのでやめておいた)。
この文章はおそらく、岩井さんの略歴だろう。
この文を見て思い出した。略歴とか年表は、体言止めが頻出する。年表などはなんでもかんでも体言止めになっている。そういう特殊なものの場合は「後ろのシタが省略されている形」を使うのもアリかなと思う。
あと、体言止めが目立つのは辞書・百科事典の類い。文末の「ダ」「デアル」はまず使われない。しかし、「後ろのシタが省略されている形」はめったに出てこない。だからこの2つは分けて考えなきゃダメなんだって。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-306.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1486031711&owner_id=5019671
mixi日記2010年07月14日から
直接的には下記の続き。
【板外編 10】体言止めの使い方【1】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-769.html
体言止めの使い方【2】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1407.html
体言止めの使い方【3】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1408.html
体言止めに関してネット検索してみた。
例によってロクなものがない……と書くのは傲慢なので少し改める。当方な検索能力ではロクなものが見つからない。どっちにしても同じこと? 当然のことながら、体言止めを分類して考えているものなどない。
【文末表現の使い方】
http://www.yamanouchi-yri2.com/yrihp/tgb-04/tgb-04-04f.htm
書いてあることはごもっとも。できればもう少し簡潔に書いてほしいけど。で、「体言止め」に関して実質的にどう書いてあるのか、当方の読解力では判断できない。
【73 体言止め(2004年9月27日)】
http://www.nanzan-u.ac.jp/~mizutani/essay/taigendome.shtml
書き手は大学の先生らしい。
これはいろいろ書いている「エッセー」のひとつで、目次は下記。
http://www.nanzan-u.ac.jp/~mizutani/essay.shtml
体言止めをかなり嫌っている様子がうかがえる。
ここに引いてある体言止めの連続の例はすさまじい。ここまで行くとギャグになっている。
================================
■熊本市生まれ。そのまま修復の道へ。東京芸大の保存科学コースを聴講。二十四歳のとき、夫と渡英。ナショナルギャラリー、大英博物館・・・。海事博物館で働けることに。展覧会での仕事が入ってくるように。月に半分出張することも。長女の出産は展覧会の期間中。三十二歳で有限会社を設立。すぐ入院。(140文字)
(野村由美子「彼女たちのストーリー 岩井希久子さん(47)絵画修復家」『中日新聞』2003年8月3日付朝刊9面)
================================
ただ、「体言止め」と「尻切れトンボ文」の修正例には疑問を感じる(とくに「展覧会での仕事が入ってくるよう、月に半分出張することもあった」の部分)。仮に当方がやるなら下記くらいになる。
================================
■熊本市生まれ。そのまま修復の道へ入り、東京芸大の保存科学コースを聴講する。二十四歳のとき、夫と渡英。ナショナルギャラリー、大英博物館などを経て海事博物館で勤務する。展覧会での仕事が入るようになり、月に半分出張することも。長女の出産も展覧会の期間中だった。三十二歳で有限会社を設立するも、すぐ入院することに。(153文字)
================================
イジったのは文末関係だけだが、よくわからない点は多い。仮にこんなゲラが回ってきたら「疑問出し」の書き込みでゲラの余白がなくなる。いくら略歴だって、この文章はヒドすぎる。
「そのまま」って何? 生まれたときから「修復」ひと筋なの?
「修復の道」って何?
修復の道に入ってから東京芸大に入学したの?
ナショナルギャラリー、大英博物館は働いたの?
「海事博物館」ってイギリス国内?
「働けることに」ってどういう意味合い?
「展覧会での仕事」ってどういう意味?
「すぐ入院」って何?
現在入院中ですか?
1か所だけ「後ろのシタが省略されている形」の「渡英。」を残した。もしこれを嫌うなら「渡英した。」ではなく「渡英し、」にして少し文をイジるべきだと思う(一文が長くなるのでやめておいた)。
この文章はおそらく、岩井さんの略歴だろう。
この文を見て思い出した。略歴とか年表は、体言止めが頻出する。年表などはなんでもかんでも体言止めになっている。そういう特殊なものの場合は「後ろのシタが省略されている形」を使うのもアリかなと思う。
あと、体言止めが目立つのは辞書・百科事典の類い。文末の「ダ」「デアル」はまず使われない。しかし、「後ろのシタが省略されている形」はめったに出てこない。だからこの2つは分けて考えなきゃダメなんだって。
スポンサーサイト