【表記の話5──「生まれる」か「産まれる」か「生む」か「産む」か】

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-306.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【4】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1583890705&owner_id=5019671

mixi日記2010年12月10日から

 下記の続きでもある。
95)【表記の話──「生かして」か「活かして」か】2009年11月30日
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-871.html

100)【表記の話2──「子供」か「子ども」か】2009年12月04日
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-956.html

125表記の話4──「一人」か「独り」か「ひとり」か(【3】は欠番)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1014.html

 表記の話も書きはじめるキリがなくなる(泣)。
 ちょっと必要があって、下記のトピのコメントを回収しておく。
【雑談用トピ】正しい日本語を愛しましょう トピック
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=15311971

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160
2009年05月12日 19:49
tobirisu

>158
>○○ さん

 表記(漢字の使い分け)の問題は2種類に分けて考える必要があると思います。

1)使い分けないと間違いになる場合
2)使い分けるのは単なる「決め」の問題の場合

 たとえば「謝る」と「誤る」は明らかに意味が違うので1)でしょう。
「誤った」ことを「謝る」とは書けても、逆はありえません。このほかに「過ち」のことを考えだすと、ちょっと話がややこしくなります(笑)。

「生まれる」と「産まれる」の場合は2)でしょう。
 汎用性が高いのは「生まれる」でしょうから、「産まれる」と書くべきところを「生まれる」と書いても間違いではありません。単なる「決め」の問題です。ただ、逆にムヤミに「産まれる」を使うとヘンな感じになります。
 
 世間で広く使われている新聞の表記の基準だと、「生まれる」(生む)と「産まれる」(産む)の使い分けはおおむね以下のとおりです。
【生】〈死の対語〉
生まれ変わり、生まれ月、生みの親、傑作を生む、新記録が生まれる、明治生まれ、利潤を生む
【産】〈主として出産関係〉
産みの苦しみ、産み月、卵を産む

 上記の例のうち、「生みの親」あたりは悩ましいところかと思います。
「傑作を生むための産みの苦しみ」はヘンじゃないか、と言われても当方は責任がもてません。

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163
2009年06月11日 21:46
tobirisu

>161
>○○ さん

「160」で書いたつもりですが、そんなにわかりづらかったでしょうか。
 
>『生まれました』『産まれました』どちらでも良いのですか?
 どちらでも間違いではありません。
 ただ、新聞などでは「産まれました」と書くと思います。それはそういうルールになっているからです。単に「決め」(「社内ルール」のようなもの)の問題です。
 ただし、「160」で書いた1)のようなケースは別です。

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170
2009年06月18日 12:59
tobirisu

>169
>△△さん

>新聞用語には詳しくないので言及を避けます。
>一般用語(?)としては、「産まれました」だと自分への敬語みたいな気がしてしまいます。

 それは「159」で書いていることに通じますよね。
 その話を始めるとメンドーなので、ふれないようにしたのですが……(笑)。

 当方が書いたのは「用語」というより、あくまで「表記」の問題です。

 言葉として「産まれました」を使うか否かと言うと、あまり使わない気がします。当然「生まれました」も使いません。
 この言葉を使う状況がないとは思いません。

 たとえば、ある老人がいます。彼には2人の娘がいて、それぞれに1人の子供がいます。上の娘が昨日、2人目の子供を出産しました。そのことを近所の人に話します。
「昨日、3人目の孫が産まれました」
 これが「できました」だと「妊娠した」の意味になると思います。

 もっとシンプルに考えます。出産の報告を受けたときの第一声。
「無事に産まれたか。よかったよかった。で、男の子か、女の子か?」

「産んだ」本人が「産まれました」(生まれました)と言うのは、敬語みたいでもあるし、妙に他人事みたいでもあり、相当ヘンな感じです。たぶん、個人的にはこの使い方をする機会はないと思います(笑)。

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172
2009年06月18日 21:43
tobirisu

 当方が「160」で引いたのは『朝日新聞の手びき』です。
 どうにもイヤな異和感が残ったので、ほかの用字用語集をひいてみました(このテの表記の使い分けに関して、一般の辞書をまったく信用していなもので)。
 
 まず共同新聞社の『記者ハンドブック』。朝日新聞社版とほぼ一緒ですが、違う点が数点。

1)生〔誕生、死の対語、一般用語〕  とあります。

「生」の使用例として以下のものがありました。
2)赤ちゃんが生まれる
3)生み〔創作〕の苦しみ(「産」の使用例には産み〔出産〕の苦しみがアリ)


 もう一冊『例解辞典』(ぎょうせい)もひいてみました。この辞典を基準にしている出版社は多く、項目を細かく立てているのが特徴です。
「うむ」と「うまれる」も別の項目になっていました。

「産まれる」の使用例 赤ん坊が産まれる
「生まれる」の使用例 京都に生まれる/当たらしい市が生まれる
「産む」の使用例 卵を産む
「生む」の使用例 子を生む/利息を生む/新記録を生む


 結論。
「赤ちゃん」は生まれる
「赤ん坊」は産まれる
「卵」は産む
「子」は生む
 そんなバカな(笑)。
 o( ̄ー ̄;)ゞううむ……オヤジギャグか?
 最後の「子を生む」は実際の出産の現場ではなく、「彼女は合計3人の子を生んだ」みたいな使い方ですかね。

「赤ちゃん/赤ん坊」の場合はどっちもアリってことになりそうです。
 ただ、「産む」「生まれる」というふうに、いわゆる他動詞と自動詞で使い分けるのは、経験的に矛盾が出てくる気がします。

 昔、自動詞は「現れる」、他動詞は「表す」だと言い張る人がいました。
 たしかにそういう用例が多いのですが、「姿を現す」とか「気持ちが表情に表れる」 みたいな例外が出てきて破綻しました。ちょっと例がズレてますかね。

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