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「ほぼ完璧に満たす」って、「ほぼ満たす」とどう違うの?──水嶋ヒロ45万部処女作を岩井志麻子が読む

 ジャンル不明。
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mixi日記2010年12月14日から

 ウワサのベストセラーの内容に関する論評が出はじめた。
 ちょっと気になったのは下記の部分。

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「ジンとイギリス人の『ジン』をかけてるようで、ほかにも『タバコを吸いません、すいません』とか、ところどころ、面白いの?
志麻子がやっぱり岡山のオバサンだからわからないのかしら?
みたいなダジャレが複数挟み込まれていて、そこばっか覚えていて頭から離れない。これは校正段階で削るべきだったんじゃないかな」
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「かけてるようで」って、それは明らかにかけているでしょう。
「校正段階で削るべき」って、文学作品の校正段階でそんなことをしてはいけません。編集段階で削るならアリだけど。
 個人的にはなんとも言えない。
 重っ苦しい話の息抜きになってるかもしれないし……。

 それよりも問題なのは冒頭のシーン。
 書き出しに関しては賛否両論あるだろう。こんな理屈っぽい書き出しは読者を拒む、とも言える。なかなか本格的な書き出し、とも言える。
 ただ、「奇跡的にその条件をほぼ完璧に満たしていた」はどうなんだろう。
「ほぼ完璧に満たしていた」は「ほぼ満たしていた」ってことでしょ。「奇跡的」なんだから、「完璧に満たしていた」でも構わないだろう。
 これは校正段階でチェックするべき。
 当方なら、書き出しにこんな言葉が来たら、書き手の日本語力を疑う。

「次の展開に進むまで約4分の1の分量を要している」 
 それはダメでしょ。新人賞の原稿の場合、そういうのは真っ先にはねられる。特別な書き手でない限り……。 
 これは構成段階でチェックするべき。
 だからそういうダジャ……。


【ネタ元】FLASH
(原典サイト見つからず)
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『イギリスならジンだな。イギリスジン、なんちゃって』(本文より抜粋)
俳優・水嶋ヒロ(26)が本名の齋藤智裕で書下ろした処女作『KAGEROU』(ポプラ社刊)が15日に発売される。

同作は『第5回ポプラ社小説大賞』で大賞を受賞した際に、賞金2千万円を辞退したことは記憶に新しい。抜群の話題性もあってか、初版は異例の約45万部と発売前から多くの注目を集めている。そんな"処女作"の気になる中身だが、本誌は発売前に原稿を入手。作家・岩井志麻子さんは一読した感想をこう述べる。

「内容はほんまにわかりやすい。ちゃんと小説になっている。構成や時間軸も意外にしっかりしてると思いましたよ。私もそんなに膨大な数の本を読んでるわけじゃないけど、なにかのパクリだとかは感じませんでした。登場人物の名前も変に凝ってなくて記号っぽくていい。ヤスオとかアカネとかね。あと、すぐに読めちゃう。これは最大の長所ですよね。やはりつまらん小説はなかなか進まないですから」

これはなかなかの好印象かと思いきや、「どうしても頭から離れない」と言うのが冒頭で挙げたダジャレだ。「ジンとイギリス人の『ジン』をかけてるようで、ほかにも『タバコを吸いません、すいません』とか、ところどころ、面白いの?
志麻子がやっぱり岡山のオバサンだからわからないのかしら?
みたいなダジャレが複数挟み込まれていて、そこばっか覚えていて頭から離れない。これは校正段階で削るべきだったんじゃないかな」

さらに、作品の冒頭部分にもプロの作家らしい苦言を呈す。

『何十万という人間がひしめきあって暮らすこの街で、誰もいない暗くて静かな"寂しい場所"を見つけるのは至難のワザだ。しかしヤスオが見つけたこの場所は、奇跡的にその条件をほぼ完璧に満たしていた』(本文より抜粋)

リストラや借金に苦しみ、人生を悲観する40代の男性・ヤスオが廃墟となったデパートの屋上遊園地で自殺をしようとするが、謎の男に助けられるというころから物語は展開するのだが...。
「自殺というか未遂というか、未遂すらいかないんですけど、出だしの部分の話を引っ張りすぎですね」

というのも全236ページあるなか、自殺を思いとどまり、次の展開に進むまで約4分の1の分量を要しているのだ......。

(本誌では「想定外のラストシーン」についても論評しています)
【FLASH】
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水嶋ヒロ45万部処女作を岩井志麻子が読む
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1438372&media_id=83
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