「八百長」と「嘘八百」の関係
下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-306.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【4】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1583890705&owner_id=5019671
mixi日記2011年02月04日から
大相撲の話題が盛り上がっているせいか、「八百長」の語源に関する話が各所でとびかっている。
「八百長」の語源に関してはフツーの辞書にものっている。
■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E5%85%AB%E7%99%BE%E9%95%B7&stype=0&dtype=0
================================
やお‐ちょう〔やほチヤウ〕【八百長】
《相撲会所に出入りしていた長兵衛という八百屋(通称八百長)が、ある相撲の年寄と碁(ご)を打つ際に、いつも1勝1敗になるように手加減していたことからという》
1 勝負事で、前もって勝敗を打ち合わせておいて、うわべだけ真剣に勝負すること。なれあいの勝負。「―試合」
2 なれあいで事を運ぶこと。「―の質疑応答」
================================
語源関係のいつものサイトの記述は下記。
http://gogen-allguide.com/ya/yaoya.html
http://zokugo-dict.com/36ya/yaocyou.htm
================================
八百長
八百長とは、事前に示し合わせた上で勝負や事を運ぶこと。
【年代】 明治時代~ 【種類】 -
八百長の解説
八百長とは八百屋の長兵衛(通称:八百長)が碁仲間であった相撲の年寄と手合わせする際、実際は長兵衛のほうが強いが商売上の付き合いを考慮し、わざと負けたりしていた。後にこのことが発覚し、相撲など勝負ごとでわざと負けることや、一方が負ける約束をしたうえで上辺だけの勝負をすることを言うようになる(当人以外にも審判と関係者の事前打ち合わせによる勝敗操作も含む。負ける側だけが事前に知って敗戦行為をする場合『片八百長』ともいう)。
また、ここから勝負ごと以外でも事前に示し合わせた上で馴れ合いに物事を運ぶことを八百長というようになる。
================================
語源の話は、諸説がとびかって何がなんだかわからなくなることが多い。だが、「八百長」の語源に関してはこれでいいと思う。この段階で相撲関係者がかかわっているのは偶然?
ネットでとびかっている質問のなかに、「八百長」と「嘘八百」は関係があるのか、というのがあった。
「嘘八百」のほうを考えてみる。
「八百」とは何か。
■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E5%85%AB%E7%99%BE&stype=0&dtype=0
================================
はっ‐ぴゃく【八百】
《八の百倍の数から》物事の数の多いことをいう語。「うそ―」
================================
この用法はいろいろある。有名どころだと下記あたりか。
「(お)江戸八百八町(はっぴゃくやちょう)」
「八百万(やおよろず)の神」
どちらも具体的な数字ではなく、「いっぱい」くらいの意味。それに「万」がつく「八百万」は相当多い。
ということで、「八百長」と「嘘八百」は無関係、というのが正解。
ちょっと待った!
もう少し掘り下げると無関係ではない。
「八百屋」とは何か。
■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E5%85%AB%E7%99%BE%E5%B1%8B&stype=2&dtype=0
================================
やお‐や〔やほ‐〕【八百屋】
1 野菜類を売る店。また、その人。青物屋。青果商。
2 深くはないが学問・技芸・趣味などについていろいろ知っていること。また、その人。
================================
へー。「2」なんて意味があるんだ。知らなかった。
語源を考えるなら下記。
http://gogen-allguide.com/ya/yaoya.html
いろいろたくさんのものを売ってるから「八百屋」って説がある。少し前にはフツーにあった「万屋」と同じってこと。
■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E4%B8%87%E5%B1%8B&stype=2&dtype=0
================================
よろず‐や〔よろづ‐〕【▽万屋】
1 生活に必要ないろいろな品物を売っている店。雑貨屋。なんでも屋。
2 なんでもいろいろなことをひととおり知っている人。また、なんでもいろいろひととおりできる人。なんでも屋。
================================
そう考えると、「八百長」と「嘘八百」はまったく無関係、とも言えなくなる。
こういうふうに大きな数を概数で表わす例はほかにいくらでもある。
「鶴は千年亀は万年」あたりは広く知られる。
「ハリセンボン」だってホントに千本なんてない。先日テレビ番組で検証していて、たしか「65本でした」とか言っていた(笑)。
嘘関係に限定すると、「三百代言」なんて言葉もある。「三百」は数が少ないから、語源は別なのかな。
「せんみつ(屋)」はもはや死語かな。
タレントの「せんだみつお」の芸名はここから来ている。
■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E3%81%9B%E3%82%93%E3%81%BF%E3%81%A4&stype=0&dtype=0
================================
せん‐みつ【千三つ】
1 《千のうち本当のことは三つしか言わない意》うそつき。
2 《千に三つくらいしか話がまとまらない意》土地・家屋の売買や貸金などを斡旋(あっせん)する職業。また、その人。「―屋」
3 《千品目出しても当たるのは三品目くらいの意》食品業界で、新商品の開発の難しさをいう言葉。
================================
対照的な例が下記。へー。「親の小言」だと思っていた。
http://www.sanabo.com/kotowaza/arc/2005/01/post_1061.html
================================
親の意見と茄子の花は千に一つも仇はない(おやのいけんとなすびのはなはせんにひとつもあだはない)
■1日1語メルマガで毎日習慣化! ■アマゾン提携オンラインショップ『ことわざ書店』
意 味: ナスの花は咲けば必ず実がなるように、親が子を思っての忠告も必ず役に立つので、親の意見はよく聞くべきだということ。
読 み: おやのいけんとなすびのはなはせんにひとつもあだはない
解 説: 子供に親の意見の重要さを諭したことば。
出 典:
英 語: No advice to the father's.
類義語: 冷や酒と親の意見は後できく/親の意見と茄子の花は千に一つも無駄は無い
対義語:
================================
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-306.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【4】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1583890705&owner_id=5019671
mixi日記2011年02月04日から
大相撲の話題が盛り上がっているせいか、「八百長」の語源に関する話が各所でとびかっている。
「八百長」の語源に関してはフツーの辞書にものっている。
■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E5%85%AB%E7%99%BE%E9%95%B7&stype=0&dtype=0
================================
やお‐ちょう〔やほチヤウ〕【八百長】
《相撲会所に出入りしていた長兵衛という八百屋(通称八百長)が、ある相撲の年寄と碁(ご)を打つ際に、いつも1勝1敗になるように手加減していたことからという》
1 勝負事で、前もって勝敗を打ち合わせておいて、うわべだけ真剣に勝負すること。なれあいの勝負。「―試合」
2 なれあいで事を運ぶこと。「―の質疑応答」
================================
語源関係のいつものサイトの記述は下記。
http://gogen-allguide.com/ya/yaoya.html
http://zokugo-dict.com/36ya/yaocyou.htm
================================
八百長
八百長とは、事前に示し合わせた上で勝負や事を運ぶこと。
【年代】 明治時代~ 【種類】 -
八百長の解説
八百長とは八百屋の長兵衛(通称:八百長)が碁仲間であった相撲の年寄と手合わせする際、実際は長兵衛のほうが強いが商売上の付き合いを考慮し、わざと負けたりしていた。後にこのことが発覚し、相撲など勝負ごとでわざと負けることや、一方が負ける約束をしたうえで上辺だけの勝負をすることを言うようになる(当人以外にも審判と関係者の事前打ち合わせによる勝敗操作も含む。負ける側だけが事前に知って敗戦行為をする場合『片八百長』ともいう)。
また、ここから勝負ごと以外でも事前に示し合わせた上で馴れ合いに物事を運ぶことを八百長というようになる。
================================
語源の話は、諸説がとびかって何がなんだかわからなくなることが多い。だが、「八百長」の語源に関してはこれでいいと思う。この段階で相撲関係者がかかわっているのは偶然?
ネットでとびかっている質問のなかに、「八百長」と「嘘八百」は関係があるのか、というのがあった。
「嘘八百」のほうを考えてみる。
「八百」とは何か。
■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E5%85%AB%E7%99%BE&stype=0&dtype=0
================================
はっ‐ぴゃく【八百】
《八の百倍の数から》物事の数の多いことをいう語。「うそ―」
================================
この用法はいろいろある。有名どころだと下記あたりか。
「(お)江戸八百八町(はっぴゃくやちょう)」
「八百万(やおよろず)の神」
どちらも具体的な数字ではなく、「いっぱい」くらいの意味。それに「万」がつく「八百万」は相当多い。
ということで、「八百長」と「嘘八百」は無関係、というのが正解。
ちょっと待った!
もう少し掘り下げると無関係ではない。
「八百屋」とは何か。
■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E5%85%AB%E7%99%BE%E5%B1%8B&stype=2&dtype=0
================================
やお‐や〔やほ‐〕【八百屋】
1 野菜類を売る店。また、その人。青物屋。青果商。
2 深くはないが学問・技芸・趣味などについていろいろ知っていること。また、その人。
================================
へー。「2」なんて意味があるんだ。知らなかった。
語源を考えるなら下記。
http://gogen-allguide.com/ya/yaoya.html
いろいろたくさんのものを売ってるから「八百屋」って説がある。少し前にはフツーにあった「万屋」と同じってこと。
■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E4%B8%87%E5%B1%8B&stype=2&dtype=0
================================
よろず‐や〔よろづ‐〕【▽万屋】
1 生活に必要ないろいろな品物を売っている店。雑貨屋。なんでも屋。
2 なんでもいろいろなことをひととおり知っている人。また、なんでもいろいろひととおりできる人。なんでも屋。
================================
そう考えると、「八百長」と「嘘八百」はまったく無関係、とも言えなくなる。
こういうふうに大きな数を概数で表わす例はほかにいくらでもある。
「鶴は千年亀は万年」あたりは広く知られる。
「ハリセンボン」だってホントに千本なんてない。先日テレビ番組で検証していて、たしか「65本でした」とか言っていた(笑)。
嘘関係に限定すると、「三百代言」なんて言葉もある。「三百」は数が少ないから、語源は別なのかな。
「せんみつ(屋)」はもはや死語かな。
タレントの「せんだみつお」の芸名はここから来ている。
■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E3%81%9B%E3%82%93%E3%81%BF%E3%81%A4&stype=0&dtype=0
================================
せん‐みつ【千三つ】
1 《千のうち本当のことは三つしか言わない意》うそつき。
2 《千に三つくらいしか話がまとまらない意》土地・家屋の売買や貸金などを斡旋(あっせん)する職業。また、その人。「―屋」
3 《千品目出しても当たるのは三品目くらいの意》食品業界で、新商品の開発の難しさをいう言葉。
================================
対照的な例が下記。へー。「親の小言」だと思っていた。
http://www.sanabo.com/kotowaza/arc/2005/01/post_1061.html
================================
親の意見と茄子の花は千に一つも仇はない(おやのいけんとなすびのはなはせんにひとつもあだはない)
■1日1語メルマガで毎日習慣化! ■アマゾン提携オンラインショップ『ことわざ書店』
意 味: ナスの花は咲けば必ず実がなるように、親が子を思っての忠告も必ず役に立つので、親の意見はよく聞くべきだということ。
読 み: おやのいけんとなすびのはなはせんにひとつもあだはない
解 説: 子供に親の意見の重要さを諭したことば。
出 典:
英 語: No advice to the father's.
類義語: 冷や酒と親の意見は後できく/親の意見と茄子の花は千に一つも無駄は無い
対義語:
================================
スポンサーサイト