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「心が折れる」「心を折る」Yahoo!知恵袋

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-306.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【5】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1669912728&owner_id=5019671

mixi日記2011年02月23日から
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1678696143&owner_id=5019671

 テーマサイトは下記。
【ちょっと前から、よく「心が折れそう」という表現を耳にするようになった気がします】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1356117458

 2007年07月にmixiのトピでも話題になった。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=20472322

 当方が「3」に書いたコメントのリンクの張り方を一部加工する。
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 goo辞書にある、「新語」という表現はちょっとひっかかりますが、新しい表現であることは間違いないでしょう。そんなに一般的に使われているとは知りませんでした。
 当方がこの表現を意識したのはプロレス雑誌とマンガの中です。当然のことながら、この2つのジャンルに関係する格闘技マンガの中でもよく使われます。10年ぐらい前から使われていたと思います(自分自身では使ったことはありませんが)。最初に使ったのが誰かは知りませんが、プロレスラーの天龍選手や神取選手(いまや議員)がかなり古い時期に使ったような……。夢枕獏の『餓狼伝』の中にもたぶん出てきました。
 プロレス&マンガの中では、goo辞書よりもっと重い意味で使われている気がします。要は、単純な勝ち負けではなく、相手の「心を折った」ときが本当の勝ちのような使い方をします。同様に「心を折られた」ときが本当の負けといったニュアンスです。

 ちょっと調べてみると、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E5%8F%96%E5%BF%8D
 に出てくるのはかなり古い使用例かと。
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「心を折る」
井田真木子は神取、デブラ・ミセリー、天田麗文ら1980年代の日本で活動した女子プロレスラーたちを取材し第22回大宅賞を受賞したノンフィクション『プロレス少女伝説』(かのう書房、1990年)の中で、1987年7月18日に大和車体工業体育館で行われた神取忍対ジャッキー佐藤の試合のしばらく後に行った神取へのインタビューにおいて、神取が「(佐藤の)心を折ろうと思った」と発言したことを記し、初めて聞いた表現であったと書き添えている。
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 ちなみにWeb辞書を確認したら「心が折れる」の項目が見当たらない。「心折れる」ならある。「新語」とは書いてないから、記述がかわったな。
■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E5%BF%83%E6%8A%98&stype=0&dtype=0
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心(こころ)折(お)・れる
気持ちや考えがそちらに向かう。また、気持ちが弱る。心が折れる。「妹の説得に父も―・れたようだ」「相次ぐ困難に―・れる」
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 これがトピでも話題になっていた昔からある用法。これは現代の使い方とは違う。
 現代の使われ方は、やはり格闘技から出た言葉と考えるべきだろう。

 使用例は確実に増えている。
 ひどかったのは、先月の朝日新聞。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1779.html
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11-01-4
16日
 夕食休憩入りした指了図の局面。防戦一方の三浦の心を折るような、次の一手は?(朝刊17面)
 佐藤圭司記者。「心を折る」って、どの程度市民権を得てるのだろう。もはや「臭さ」が強いので、ギャグ的にしか使えない気がする。どうやら元々あった表現だけど、ちょっと意味が違ったらしい。現在のような意味で使われるようになったのは、やはりジャッキー佐藤戦後の神取忍のコメントの影響が大きい(下記のコメントの「3」参照)。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=20472322
 バックナンバーだと下記かな。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-209.html
08-11-2/08-11-4
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 このほかに「11-01-6 」(2か所)、「11-01-9 」と大盤振る舞い(笑)。

●バイト敬語/若者言葉のコレクション
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1818.html


【追記】
 下記のサイト参照。
http://www.nhk.or.jp/kininaru-blog/66935.html
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「心が折れる」とは?2010年12月 6日(月)
「くじける」「めげる」にかわって、近年よく耳にする『心が折れる』という表現。【諦める・挫折】といった意味で「厳しい練習に何度も心が折れそうになった」などと使われます。しかし、本来「心が折れる」とは【気持ちを相手側に曲げる】という意味だったのですよ。「折れる」は「双方が折れて話がまとまった」など、【譲歩する】という意味でも使われます。これは、自分の主張・気持ちを曲げて相手側に寄り添わせるということですよね。実際に、江戸後期の読本『春雨物語』には「山の物海の物ささげ出でてもてなすにぞ、是に心折れて飲みくらふ(=山海の珍味でもてなしたら、機嫌よく飲み食いした)」とあります。これは相手側に気持ちを曲げて"打ち解けた"、つまり【心が和らぐ】という意味です。また、昭和初期の小説『抒情歌』には「父は母の死に心折れて、私達の結婚をゆるしてくれましたの」とあります。これは"妥協する"方向へ曲げた、つまり【気弱になる】という意味です。しかし、現在の「心が折れる」は、"曲げる"よりも"ポキッと折れる"イメージが強く、新語を解説した本には【懸命に努力してきたものが、何かのきっかけで挫折し立ち直れなくなる状況】と解説されています。この意味では、20年ほど前にある女子プロレスラーが「試合の時考えていたのは、相手の心を折ることだった」とインタビューに答えたという記録もあるのですよ。これは相手から再び立ち上がろうとする気力を徹底的に奪おうとしたということ。簡単には修復できない、立ち直ることの難しい心の状態、それが「心が折れる」ということなのでしょう。でも、最近ではちょっとしたことですぐ「心が折れる」と使う例が見られます。この表現も時代と共に変わっていくのでしょうか。
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【「心が折れる」、起源は女子プロレスの伝説の試合 】(2013/7/17)
http://www.nikkei.com/news/print-article/?R_FLG=0&bf=0&ng=DGXNASDB11001_R10C13A7000000&uah=DF130920114252
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDB11001_R10C13A7000000/
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自分が初めて聞いたのはグラップラー刃牙の「折れない心」
印象的なフレーズだから記憶に残ってる

Re: ウリボウ さん

> 自分が初めて聞いたのはグラップラー刃牙の「折れない心」
> 印象的なフレーズだから記憶に残ってる

 コメントありがとうございます。
 それはいつ頃の話でしょうか。
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