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デス・マス体の文末に変化をつける方法

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-306.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【5】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1669912728&owner_id=5019671

mixi日記2011年02月日から

 テーマサイトは下記。
【ですます調で文章を書いているのですが、~ました。~でした。というように、語尾...】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1256301817

 これは、「そんな方法はない」が正解になる。とくに過去の話を書くときは「~でした」「~しました」が基本になるから、すべてが「した」で終わることになっても不思議はない。
 文末が単調になるのが気になるなら、デス・マス体は使わないことをおすすめする。
【板外編7】デス・マス体が書きにくいワケ1】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-277.html

 ……と書いてしまうと身もフタもないので、ヒントになりそうなことを書く。これをちゃんと知りたいなら「赤い本」を読んでもらうしかない。
 以下「赤い本」の要点だけ。
【原文】
昨晩、国語を勉強しました。

1)体言止めを使う
昨晩、国語を勉強。
※体言止めにはいくつか種類があり、「○○しました。」を「○○。」で止める形は避けたほうがいい。多用は厳禁。
【板外編10】体言止めの使い方(2009年11月06日)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-769.html

2)「のです」の形を使う
昨晩、国語を勉強したのです。
※多用は厳禁。強調の意味合いがあるときだと自然になる。いろいろ書いたあとの結論部分とか……。

3)主述をいれかえる
昨晩、勉強したのは国語です。
※「主述のいれかえ」に関しては下記参照。不自然になることもあるので一概には言えないが、この手法は用途が広い。

4)変則形を使う
昨晩、勉強したには国語ですが……。
※上級テクニックになる。変則形にもいろいろある。

※重要なのを抜かしていた。ボケとるな。
5)あえて推量形にする
「でしょう(か)」「かもしれません」「はずです」など、うまく使えば文末のバリエーションが広がる。「必要もないのに推量形するのは……」と考える人にはオススメできない。

 関係しそうなコラムを2本、抜粋しておく。

【Coffee Break】箇条書きを文章にする方法

「書きたいことがあるのに、なかなか文章にできない」という人には、まず書きたいことを箇条書きにしてしまうことをおすすめします。無理に考えをまとめようとするより、書きたい要素を書き出してしまうことです。すべての要素を書き出しきれなくても、いっこうに構いません。文章を書いていくうちに思い出すことも多いからです。
 要素を書き出したら、あとは次の要領で文章にしていきます。
  1)文章の流れを考えて、要素を並べる順番を決める
  2)要素のなかから、複文にしやすい組を選ぶ(原則として2つの単文を複文にする)
  3)その形で、いったん文章を書いてしまう
  4)文末や言葉づかいなどを修正して、体裁を整える
 めんどうな段階を踏んでいるようですが、慣れてくると2)は必要なくなります。決めた順番どおりに2つずつ複文にして書いていっても、「ここは単文で書いたほうがいい」という感覚がわかってきます。3つの単文を一文にしてもわかりにくくならないケースもわかってくるはずです。それがわかるまでは、2つの単文を複文にするのを基本にしていくほうがよいでしょう。
 自分でふだん文章を書くときには、ここまで厳密には段階を踏んでいませんが、基本的には同じことをやっています。どこまで省略できるのかは、慣れの問題でしかありません。
 たとえば、取材に基づいて文章を書こうと思えば、「取材メモ」が書き出した要素になります。メモですから、当然箇条書きです。このメモを確認したら、順番もだいたいの見当をつけるだけで、書きはじめてしまいます。この段階であまり考えこんでしまうと、かえって書けなくなってしまうからです。
 テーマがむずかしいときや書くべき要素が少ないときは、文章の流れがまとまらなくて、なかなか書きはじめられません。しかし、むしろそういうときこそ、とにかく書いてしまうことを優先させます。多少文章が粗くても、気にしません。ほとんど箇条書きになってしまっているのを承知で、先に進むこともあります。
 そのかわり、4)には人より時間をかけているつもりです。とりあえず書いた文章は下書き程度にしか考えていないので、あとから見直して全体の流れをかえてしまうことも珍しくありません。複文になっているペアをくずしたり、単文同士を結合して複文にしたり、という作業をするのはいつものことです。このときに、後述する方法で指示語や接続詞を削除したり追加したり、といった作業もします。
 単文を多くしたときに、とくに注意を払うのが文末です。同じ文末が続いたときにはまず「主述の入れかえ」を考え、それができないようなら前後の文との結合を考えます。これも慣れの問題で、文章を書きながらこの作業をすることも、そうむずかしくはありません。
「主述の入れかえ」が有効なのは、文末が単調になりがちなデス・マス体の場合だけではありません。書き慣れない人のデアル体の文章の文末を見ると、体言止めが続いていることもしばしばです。イキイキとした文章に感じられることもありますが、たいていは箇条書きのような印象になっています。それを防ぐために、体言止めと「名詞+ダ」と「名詞+デアル」が交互に繰り返されているのもよく見かける例で、文末に変化はついていても、根本的な問題の解決にはなっていません。
 そういう文章を目にすると、一文だけ「主述の入れかえ」をするだけでも印象がかわるのに……と、ついよけいなことを考えてしまいます。
 もうひとつ付け加えると、書き終わった文章は、少し時間をおいてから見直したほうがよいでしょう。時間が切迫していても、ひと晩たってから見直すぐらいの余裕は欲しいところです。ちょっと時間をおくだけで、書き終わった直後にはわからなかった文章の不備に気がつくこともあります。
 ほとんど箇条書きでしかない下書きも、この第2章で説明している方法で、「明文」の原形レベルにはできるはずです。そこに「個性」や「リズム」をつける方法は、本書ではとても説明しきれません。それこそ「名文」に学んでもらうしかないことです。


【Coffee Break】「また」「さらに」「そして」「ちなみに」の法則

 仕事で文章を書きはじめたばかりのころ、健康雑誌の仕事をしたことがあります。編集部の方針で、デス・マス体で極力一文が短い原稿を書くことになっていました。この前提があって医学の専門知識を説明しようとすると、接続詞を多用することになり、なんとも形容のしがたいヘンな文章になってしまいがちです。原稿が書けずに四苦八苦していると、先輩がアドバイスをしてくれました。
「書き方に困ったら、『また』『さらに』『そして』『ちなみに』の順番で接続詞を使うといい」
 そのとおりにしてみると実に便利で、どんな原稿を書くときにも使えそうな気がしたほどです。あまりにも便利なため、数回使ったあとは禁じ手にして封印しました。便利な表現というのは、ほとんどがワナです。どんな原稿を書くときにも使えるなら、よほどのことがない限り、使ってはいけません。便利だと思って多用すると、表現が画一的になってしまいます。
 この経験があるので、接続詞に対してあまりよい印象がありません。しかし、それは接続詞に問題があるのではなく、使い方に問題があるのだと思います。
 接続詞が悪文の原因と考えられてしまいがちなのは、稚拙に見える文章で乱発されていることが多いからではないでしょうか。第1章(★ページ)で取りあげた「けさ学校に来るまでのできごと」をテーマにした〈作文1〉を例に考えてみましょう。

【練習問題15】
 次の〈作文1〉は接続詞が目立ってヘンになっています。接続詞を減らすだけでマシな文章にできるのか考えてください。
  私はけさ7時に起きました。まず、顔を洗いました。そのあとに、歯を磨きました。それから、朝ごはんを食べました。それから、家を出ました。そして、ホームルームの10分前に、学校に来ました。

【練習問題15】にした文章は順番に事実を並べただけなので、「まず」「そのあとに」などの接続詞は削除しても構いません。これらの接続詞がなくても、行動の前後関係は明らかだからです。では、すべての接続詞を削除すればマシになるでしょうか。

 〈書きかえ文1〉(すべての接続詞を削除した文章)
 私はけさ7時に起きました。顔を洗いました。歯を磨きました。朝ごはんを食べました。家を出ました。ホームルームの10分前に、学校に来ました。

 同じことを書いているのに、事実を並べただけの単調さがもっと強調されていませんか。一文が極端に短いので、稚拙でリズムが悪くなっています。こういう文章だと、つい接続詞をつけたくなってしまうのは、単調さを少しでも緩和しようとするためです。
〈作文1〉がヘンな文章になっているのは、接続詞が多いせいではありません。マシな文章にするためには、接続詞を減らすこと以外にも工夫が必要です。本書の第2章で説明している方法で、〈作文1〉を書きかえてみます。

 〈書きかえ文2〉(本書の第2章で説明した方法で書いた文章)
 けさ起きたのは7時です。まず、顔を洗って歯を磨きました。そのあとに、朝ごはんを食べてから家を出ました。学校に来たのは、ホームルームの10分前です。

 念のため、どこに注意して書きかえたのかを説明しておきます。
  1)「主述の入れかえ」をして文末に変化をつけた
  2)2つの単文を結合して、複文で書くことを基本にした
 1)をしたのは最初の文と最後の文です。体言止めを使うなら、原則(終わりの文よりは始まりの文に、長い文よりは短い文に使う)に従って、最初の文を体言止めにするべきです(その場合は、「けさ起きたのは7時。」にするより「けさの起床時間は7時。」にするほうが少しマシだと思います)。
 2)は書かれている内容を考えて、最初の文と最後の文を単文のままにしておきました。
 それほどたいへんな工夫をしたわけではありませんが、〈書きかえ文2〉は〈作文1〉や〈書きかえ文1〉に比べてかなりマシになっている気がしませんか。

〈書きかえ文2〉がすばらしい作文になっている、などというつもりはありません。単純に事実を並べたことにかわりはないからです。しかし、これ以上の書きかえ案を出そうとすると、内容にかかわってきます。すでに書いたことの繰り返しになりますが、それは本書の役割ではありません。
 ありがちなアドバイスをすることならできます。たとえば、「印象に残ったことにテーマをしぼって書きなさい」というのは簡単です。たしかにそのとおりですが、何もいっていないのと同じことだと思います。
「寝坊してあわてていたので国語の教科書を忘れてきたこと」を書きたいのなら、忘れてきたことに気づいた場面から書くと臨場感が出る。「朝ごはんで食べた大好物の卵焼きがおいしかったこと」を書きたいのなら、いままででいちばん記憶に残っている卵焼きの話を書けばいい……。
 もっともなアドバイスです。具体的な作品例まで出せば、「なるほど」と感心しておもしろい作文が書ける気にはなります。では、「登校途中に見かけた犬のこと」を書きたいときや、「弟とケンカをしたこと」を書きたいときはどうすればよいのでしょうか。書きたい内容が具体的にわからないと、アドバイスはできません。どんな内容のときにも通用する万能の書き方などはないからです。
 もっと根本的な問題も残っています。いくら考えても「印象に残ったことがない」と悩んでいる子供にはどのようなアドバイスをすればよいのでしょうか。「作文以外のことでがんばろうね」と励ますのが精一杯です。
 こういう問題を考えると、文章の内容について書かれた「文章読本」が、タメにはなっても役に立つことが少ないのは当然のことかもしれません。個人的な経験では役に立ったものもありますが、それは「自分が書こうと思った内容に関してはたまたま役に立った」というだけのことです。自分の発想法に通じるものがあったので参考になった、といういい方もできます。違うことを書こうとしている人にも役に立つとは限りません。
 たいていのテーマで使える汎用性の高いアドバイスもあるのでしょう。書きたいことを見つけるための有効なヒントもあるのかもしれません。しかし、それがどういうものなのか具体的にわからないため、本書では原則として文章の内容についてはふれないようにしています。


 文章の書き方に関する「知恵ノート」は下記。
文章の書き方【お品書き】
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n138167
 ↓
https://ameblo.jp/kuroracco/entry-12281123052.html
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