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将棋13/3連敗4連勝の系譜

 下記の仲間。
【将棋(と囲碁)の話 お品書き】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1986.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1385699944&owner_id=5019671

mixi日記2011年06月08日から

 羽生善治名人(棋聖・王座の三冠)に森内俊之九段(十八世名人)が挑戦する第69期名人戦の第6局が6月7・8日に指された。羽生名人が勝って七番勝負は最終局にもつれ込んだ。
 第1局から森内九段が3連勝したときには驚いた。今回は羽生名人が楽勝で防衛すると考えていたので。
 第4局から羽生名人が逆に3連勝。すべては第7局で決まる。
 個人的には、羽生名人が勝つと思う。後半3局の森内九段の内容が悪すぎる(第6局はかなり持ち直した印象だったけど)。振り駒の結果にもよるが。
 もし羽生名人が勝つと3連敗4連勝になる。
 7番勝負がこういう形になるのはそうあることではない。それでもプロ野球や囲碁の勝負では何回かあった。
 しかし、将棋の世界ではなぜかなかった。初めてこの大逆転劇が起きたのは、第21期(2008年)の竜王戦。渡辺明竜王が羽生現三冠を下して5連覇を達成した。
 2回目が第50期(2009年)の王位戦。深浦康市王位が木村一基八段を下して3連覇を達成した。
 これが○○○●●●○という結果になった例が何回あるのかはわからない。こっちもきわめて珍しいと思う。下記のブログによると、こちらも2回あるらしい。
http://partyinmylibrary.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/34-94a3.html
================================
■第17期十段戦(1978年)
中原 誠 ○○○●●●○
米長邦雄 ●●●○○○●
■第55期王将戦(2005年)
羽生善治 ○○○●●●○
佐藤康光 ●●●○○○●
================================
 3連敗4連勝の2回も、○○○●●●○の2回も、すべて防衛の結果になっているのは偶然だろう。
 
 さて、第7局は振り駒によって改めて先後を決める。羽生―森内の対戦に限ると、どちらが先番になるかが大きなカギを握る。
 第6局の前のデータで、羽生―森内の対戦は、羽生名人の60勝47敗(勝率0.561)。
 これを先後別に見ると、羽生名人から見て先手で35勝13敗(勝率0.729)。後手で25勝34敗(勝率0.424)。
 いかに先手が有利かうかがえる。現代将棋ではとくに居飛車党同士なら先手有利の傾向があるが、ここまで顕著なのは珍しい。
 ちなみに羽生名人が後手番で負け越している相手が2人いる(勝敗は羽生名人から見て)。
 1人は深浦康市九段。通算32勝27敗(勝率0.542)。先手番で19勝10敗(勝率0.655)。後手番で13勝17敗(勝率0.433)。
 もう1人が渡辺明竜王。通算13勝15敗(勝率0.464)。先手番で7勝7敗(勝率0.500)。後手番で6勝8敗(勝率0.429)。
 これを見ても、羽生―森内の先手番有利のデータが突出している。データは下記のブログから抜粋した。
http://www.rayraw.com/index.php?type=kishi

 今回の名人戦も第6局までを見ても、ともに先手番で2勝1敗。
 このデータがあるので、羽生名人が3連敗しても、さほど追いつめられた観はなかった(現実には崖っぷちなんだけどね)。つまり、第5局の後手番さえしのげば、逆に3連勝するのはさほどむずかしくない。その第5局は、後手番ながら快勝した。
 仮に羽生名人が先手なら8割方防衛。森内九段が先手でもわずかに羽生名人有利と見る。

 細かい話だけど、5分の星になったのに、「4連覇に望みをつないだ」はないと思うよ。
 個人的な主観で書くと……。
 3連敗のあと1勝したら「望みをつないだ」「土俵際で踏ん張った」「一矢をむくいた」くらい。
 もうひとつ勝つと「盛り返した」「勝敗の行方がわからなくなってきた」「混沌としてきた」くらい。
 3勝3敗になったら、「五分」「互角」くらい。どちらかと言うと追いついたほうが有利だろうな。

【追記】
 囲碁では2006年の段階で3連敗4連勝が5回あったらしい。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/2014136.html

【ネタ元】毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110608-00000096-mai-soci

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<将棋>羽生、底力で3連勝 名人戦第6局
毎日新聞 6月8日(水)21時12分配信

拡大写真
感想戦で対局を振り返る羽生善治名人=山形県天童市の天童ホテルで2011年6月8日午後8時55分、尾籠章裕撮影
 山形県天童市の天童ホテルで、7日から行われた第69期名人戦七番勝負第6局(毎日新聞社、朝日新聞社主催、大和証券グループ協賛、天童市、天童商工会議所後援)は8日午後8時53分、139手で羽生善治名人(40)が挑戦者の森内俊之九段(40)に勝ち、3連敗後の3連勝で4連覇に望みをつないだ。残り時間は森内4分、羽生27分。第7局は21、22日、甲府市の常磐ホテルで行われる。

 中盤で優勢に立った羽生が、森内の猛追にあって苦しんだものの底力を発揮して押し切り、ついにタイに持ち込んだ。

 相矢倉となった第6局。封じ手の2三銀(76手目)をはさみ森内は守勢に追い込まれ、羽生が攻めをつなげて一方的な展開かと思われた。

 しかし、羽生の攻めが一段落したところで森内が攻め合いに出て形勢は混とん。夜戦になって9九角(106手目)から森内が寄せに出たが、羽生がわずかの差で受けきり、最後は森内玉を寄せ切って、今期七番勝負一番の激戦を制した。

 名人戦では3連勝3連敗の展開は初めて。羽生の大逆転か、森内が連敗の流れを止めて、4期ぶりの返り咲きを果たすか。決着は最終局にもつれ込んだ。【山村英樹】

 ◇127手目でよくなる…羽生名人の話

 同手順で進んだ第4局から変わった時の攻め方はよくなかったかもしれない。2日目に入ってもずっと悪いと思っていた。1三歩(127手目)でよくなったと思った。

 ◇有効打見つからず…森内九段の話

 第4局で迷ったので、今回は5六歩を選んでみた。反撃のタイミングがつかめればと思っていたが、9五桂(96手目)は一手早い気もした。案外有効打が見つからなかった。
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http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1630449&media_id=2
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