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2011年8月の朝日新聞から

【索引】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-244.html

●朝日新聞から──番外編 よく目にする誤用の御三家
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-122.html

●朝日新聞から──ではない 世に誤用の種は尽きまじ
「7割以上が間違ったら、もうそれは誤用ではない」のか?
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-194.html


【2011年8月】
11-07-7
31日
 父の非情を当てこすり、斜に構えた秀忠像が見どころの一つだ。(朝刊36面)
 大室一也記者。「斜に構える」に関しては散々書いてきた。この場合は「屈折した」くらいが無難か。
97)「斜に構える」をめぐって【1】2009年12月02日
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1353273124&owner_id=5019671
98)「斜に構える」をめぐって【2】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1353365897&owner_id=5019671

11-08-1
6日
 朝刊e1-e2面に「黒ネコのタンゴ」の話がのっている。南島信也記者。いやー。トリビア満載でおもしろく読ませてもらった。ネットを検索したら、途中までのテキストがあった。
http://www.asahi.com/shopping/tabibito/TKY201108040283.html
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天才少女の絶頂と転落 「黒ネコのタンゴ」
イタリア・ローマ

古代から続く石畳の道や遺跡。いにしえの都の姿を残すローマの街並みに、猫はなくてはならない=トッレ・アルジェンティーナ前
 イタリア・ローマ市内で拾ったタクシーのカーラジオから、懐かしいメロディーが流れてきました。「黒ネコのタンゴ」。でもなぜかイタリア語で、しかも女の子が歌っていました。曲に合わせて口笛を吹く陽気な運転手に話しかけました。「これは日本の曲だ。イタリアでもカバーされていたんだね」。すると、「いや、イタリアの曲だよ。『ネーロ(黒)、ネーロ、ネーロ』。俺が子供の時から歌っていたんだから間違いない」と得意げです。えっ、「タンゴ、タンゴ、タンゴ」じゃないの?

 調べてみて驚きました。原題「黒ネコがほしかった」は、確かにイタリアの曲でした。子供の歌のための国際音楽コンクール「ゼッキーノ・ドーロ」の、1969年3月開催の第11回大会で3位に入賞し、レコード化されたものでした。日本版は同年10月の発売です。

 原曲を歌ったのは、当時4歳のビンチェンツァ・パストレッリでした。動画投稿サイト「ユーチューブ」にアップされた当時の映像を見ると、おしゃまな雰囲気と天真らんまんさを兼ね備えた生き生きした少女がそこにいます。レコードはなんと900万枚を売り上げました。日本版の223万枚(オリコン調べ)の4倍です。

 彼女の近況を調べて、再び驚きました。彼女は南イタリアのレッチェで売春宿を2軒経営していたなどとして、2007年12月に逮捕されていたのです。容疑は売春あっせんと麻薬売買で、一審で懲役3年4カ月の実刑判決を受けていました。南イタリアで売買春、麻薬とくればマフィアがつきもの。これ以上の取材は困難と思われました。ところが弁護士を通じての取材申し込みに、控訴して保釈中の彼女から返事がきました。「私は無実。私の人生はメディアにめちゃくちゃにされた。私の話をちゃんと聞いてくれるのなら取材に応じます」

 もし彼女が主張するように冤罪だったら……。そう思うと、彼女に会いたくて、いても立ってもいられなくなりました。絶頂と転落。数奇な人生を歩んだ彼女に会うため、南イタリアに飛びました。

 (続きは8月6日付け朝刊の別刷り「be」をお読みください。)
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 そもそも原曲がイタリアとは知らなかった。イタリア語の曲が900万枚はありえんだろ。
 当時4歳のビンチェンツァ・パストレッリはこの大ヒットで人生が歪み、日本の皆川おさむも翻弄される。そりゃ調べてみたくなるって。でもそれだけでイタリアへってのも豪勢な話だな。


11-08-2
7日
 充実一途の屋敷は、2筋を突き捨てた図の局面で温めていた新手を見せた。(朝刊26面)
 大川慎太郎記者。将棋の観戦記。「充実一途」って……orz。意味はわかるけどさぁ。


11-08-3
7日
大食漢実った
持田高校新V(朝刊16面)
 記者不明。高校総体の重量挙げの記事の見出し。意味はわからなくないけど、「大食漢」が実るって……。ただ、言いかえが相当むずかしい。あえて言うなら「大食い実った」「大食漢咲いた」。実ったり咲いたりorz。要はたくさん食べることを心がけた成果があった、ってことなんだろう。もう少しほかのことで褒めてあげなよ。


11-08-4
7日
食を太くして1年で約10キロ増(朝刊16面)
 11-08-3の本文。「食を太く」って……ギャグで使うことはある。でも本気で使っている例は初めて目にした。アリなのかな?


11-08-5
22日
語彙・読解力検定
語力検定(朝刊20面)
 記者不明。朝日新聞とベネッセコーポレーションが共同で行なう検定らしい。正式名称は「語彙・読解力検定」でロゴらしきものが「語力検定」。そんな日本語あるのだろうか。なんでもかんでも「力」になるのね。これに関してはいずれ。「語彙・読解力検定」は「語彙力検定・読解力検定」の意味にもとれるけど、やはり「語彙検定・読解力検定」なんだろうな。


11-08-6
20日
 ゆえに▲1六歩の
ような細やかな工夫が評価されるのである。(朝刊12面)
 後藤元気記者。将棋の観戦記。もう「細やか」はおかしいとか言ってもしょうがないだろう。常用漢字表にある読みは「細かい」だけで「細やか」はないのだから新聞ならかな書きにするべき、とか言ってもしょうがないだろう。でも、この「細やか」には異和感がある。「細やかな心配り」あたりは自然。「工夫」は「細かい」のほうが自然だろう。インネンかな?


11-08-7
24日
「せっかく新潟で投げることができたのに、いい投球をみせることができずに申し訳ないです」(朝刊24面)
 記者不明。オリックスの金子千選手のコメント。「みせる」がなんでひらがな、なんてインネンはつけない。問題は文末。「申し訳ない」でいいでしょ。この形はよく使ってるんだから。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=64232075&comm_id=398881


11-08-8
27日
被災地で首相と接した人たちに、受け止めを聞いた。(朝刊39面)
 記者不明。菅直人首相の足跡をまとめた記事。意味はわかるけど、「受け止め」なんて言い方アリなんだろうか。フツーなら「印象」かな。


11-08-9
27日
そんな主人公を「マイナスをプラスに変えようとする力がすごい。やると決めたら、周囲にちゃんとお願いをして意志を貫こうとする。真っすぐな生き方が好きですね」と見る。(朝刊b5面)
 村瀬信也記者。9月の新ドラマ『バラの聖戦』で主演する吹石一恵のインタビュー。なんともツッコミどころの多い記事でやりはじめるとキリがない。↑は、「~貫こうとする」までなら何も問題はない。ここに「真っすぐな生き方が好きですね」が加わると、「見る」ではなく。個人の主観になる。好悪の問題を別のところにもっていくか、「見る」を「印象」とかにしないとおかしい。いずれにしても大手術が必要になる。


11-08-10
27日
 話しぶりが気さくで、良い意味で肩の力が抜けている人だ。(朝刊b5面)
「11-08-9」の続き。「気さくな性格」とは言うけど、「気さくな話しぶり」と言うか否かはおいておく。「気さくな態度」ならアリの気がするので、「気さくな話しぶり」もアリなんだろう。問題は「良い意味で」の使い方。後ろには否定的な言葉来るはずだが、「肩の力が抜けている」は肯定的だから×だろう。これが「いい意味で脱力感を誘う」なら、個人的にはイヤだけどかろうじてアリ。綾瀬はるかか?
【マンガ89/最近のマンガから20100925】──「いい意味で」も若者言葉なのか?
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1589727496&owner_id=5019671


11-08-11
30日
井山名人「力が及ばず」(夕刊9面)
 伊藤衆生記者。日中韓囲碁名人戦の記事のタイトル。これはインネンに近いが、異和感があった。本文中には「力が及ばなかった」とある。これなら何も異和感がない。「及ばず」を使うなら「力及ばず」にするべきだと思う。理由はうまく説明できない。それはインネンだわ(笑)。


11-08-12
31日
政争の具、やめて(朝刊39面)
 記者不明(たぶん整理部がつけている)。新首相誕生を機に現場の声を拾った記事の見出し。「子ども手当」(仲村和代記者)と「戸別補償」(松村北斗記者、北林晃治記者)を扱っている。見出しは「子ども手当」の記事のコメントからとっているらしい。「政争の具にするのではなく」とある。素朴な疑問で、「政争の具」なんて話す人がホントにいるの? このコメントはまだマシだけど、見出しになるとさらにわかりにくい。個人的な判断基準のひとつに、発音してみて通じないのはわかりにくい表現だと思う。「セイソウノグ、ヤメテ」を文字にしなさいと言われたら、相当に勘のいい人でせいぜい「政争の愚、やめて」じゃないかな。別に「具」でも間違いではないだろうが、相当危うい。ただ、どう言いかえるかと言うと、難問。「道具」「材料」のほうがわかりやすいけど、どうしたって「やめて」にはつながらない。根本的にかえるしかなさそう。
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