文化庁もさぁ──ラ抜き言葉、姑息、雨模様……etc.

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2020.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【6】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1737578274&owner_id=5019671

mixi日記2011年09月16日から

 こういう調査が何を目的にしているのかよくわからない。
 たとえば、「ラ抜き言葉」が若年層に浸透しているのは事実だろう。そんなことは調べるまでもない。
 それが時代の趨勢だと言うなら、何も言う気はない。ただ、こんなふうに「なし崩し」(誤用)で「ラ抜き言葉」が正当化されるのは納得できない気持ちがある。
 とにかく現状ではどうしていいのかわからない。こういう宙ぶらりん(誤用?)の状態をいつまで続ける気なんだろう。
 ハッキリさせないとどういうことになるかは、ニュース日記を読むとわかる。訳のわからん理屈を振り回す方々が湧いてきている。「正しい言葉などはそもそも存在しない」とか書いてあると暗澹たる気持ちになる。乱入する(誤用)元気はないけど(黒笑)。専門的に言えばそのとおりなのかもしれないが、どちらの大先生なんだろう。
 ここまで浸透したのなら、「もはや許容されたと考えるしかない」とか認めてくれればずっとスッキリする。そうなったら自分で「ラ抜き言葉」を使うかと言うと、まず使わないだろうな。だって美しくないんだもん。それは正しいとか間違っているとかいう問題ではない。

 調査の詳しい内容はまだ把握できないが、昨日のテレビでは断片的に間抜けなことを伝えていた。
「寒っ」の類いは相当前から浸透している。基本的に話し言葉のことだからかかわりたくない。ただ、バリエーションを無節操に許容するのはちょっとイヤかも。
「雨模様」あたりは、「どこで使うの?」って気がする。
「号泣」の誤用が広まったのは、テレビの影響が大きい。「○○が号泣」みたいに煽って、ヒドいときには「涙ぐむ」程度だったりする。
「姑息」はもうダメかもしれない。リストがかなりかわってきたので、新しく起こそうかな。
【「確信犯」考】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1619544584&owner_id=5019671


 もう「ラ抜き言葉」に関してはどうでもよくなりつつあるが、マイミクに日記で質問されたのでつい反応してしまった。
 回収しておく。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 ご指名(笑)なので、偉そうに講釈を垂れます。<(_ _)>

「ラ抜き言葉」か「ar抜き」かも諸説あるらしいのですが、当方は「ar抜き」だと考えています。どちらでもいいのですが、そのほうが都合がいいもので(笑)。

>たべられる taberareru なので ar じゃなくて er抜きか。
 taberareru → taber-ar-eru →tabereru
 なので「ar抜き」でよいはずです。
 関西弁では「ラ」の有無で意味がかわるそうです。おそらく土佐弁もそれに近いのでしょう。ほかにもそういう方言は多いようですが、詳しいことがわからないのでパスします。

>受動態の意味でラが入った言葉ではなく、可能の意味でラが入った言葉しか抜けないという事だろう。
 基本的にはそういうことです。「可能」「受身」「自発」「尊敬」(だったかな?)のなかで、「可能」だけが、「ar抜き」にできます。

>そもそも最初から可能の意味でもラが入っていない言葉もある。
>”座る”の可能な形は、”座れる” で ”座られる” は、変だ。
「可能動詞」などの言い方もあるようですが、メンドーなので「可能形」と呼んでおきます。以下は諸説あるもののなかで当方が好んでいる考え方です。

 まず五段動詞の可能形を見ます。
「座る」の可能形は、本来は「座られる」(のはず)です。これは「られ」が加わったと考えるより、「arer」が加わったと考えるほうがスッキリします。可能を表わす「座られる」は現代ではほとんど使われませんが、間違いでも方言(「方言」と主張する人は多い)でもないはずです。由緒正しい形とも言えます。下記参照。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1269351312

「座る」「行く」「読む」で見てみます。
  suwaru+arer → suwar-arer-u
  iku  +arer → ik-arer-u
  yomu +arer → yom-arer-u

 この形には「可能」「受身」「自発」「尊敬」(だったかな?)がありました。のちにそのなかで「可能」だけarが抜けた形になりました。
  suwar-ar-eru―ar →suwareru 
  ik-ar-eru―ar   →ikeru 
  yom-ar-eru―ar  →yomeru 

 五段動詞以外にも同様のことが起きていると考えることができます。
  taberu+arer → taber-arer-u
  miru+arer  → mir-arer-u

 同様に、可能だけがarの抜けた形になるのなら、tabereruやmireruが(将来的には)妥当ということになります。ただ、現段階ではこれらのものは「ラ抜き言葉」と呼ばれます。
 当方は「ar抜き」と考えれば五段動詞とそれ以外を同様に扱えるので、このように考えています。

 ちなみに、「寝る」は五段動詞ではないので、「寝れる」は「ラ抜き言葉」。現段階では「寝られる」が正しいとされます。
 似た形の五段動詞「練る」と比べるとわかります。
「練る」の可能を表わす本来の形は「練られる」。そこから派生した可能形が「練れる」です。
 見分け方を含めた詳しい話は下記をご参照ください。


【関連トピ紹介】24──「ラ抜き言葉」
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=51419670

1) 24【「ラ抜き言葉」を防ぐ方法】(2008年12月23日)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1031310405&owner_id=5019671

2) 135【「ラ抜き言葉」に関するメモ】(2010年03月05日)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1429359797&owner_id=5019671

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 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【6】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1737578274&owner_id=5019671

【ネタ元1】読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/20110916-OYT8T00230.htm
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ら抜き「来れる」、10歳代では7割以上が使用

「「ら」抜き言葉の代表的存在として、頻繁に指摘される「来れる」という言い回しを使う人の割合が、15」の記事をお探しですか?最新関連記事が 3 件 あります。

 「ら」抜き言葉の代表的存在として、頻繁に指摘される「来れる」という言い回しを使う人の割合が、15年前と比べて9ポイント以上も増加し、10歳代では7割以上が使用していることが15日、文化庁の「2010年度国語に関する世論調査」で分かった。

 文化庁では「短い言葉ほど『ら』抜きが、確実に進行している」と見ている。

 調査は今年2月、全国の16歳以上の男女3485人を対象に面接方式で実施し、60%にあたる2104人から回答を得た。

 同庁では1995年度から5年ごとに「ら」抜き言葉を調査。「来られる」「来れる」のどちらを使うかでは、「来れる」を使うと答えた人の割合が33・8%(95年、00年)、35・4%(05年)と調査の度に増加。

 今回調査では43・2%に達し、95年度調査から9・4ポイント増えた。40歳代では「来れる」(45・9%)が、「来られる」(45・6%)を逆転し、10歳代では73・8%が「来れる」を使うと回答した。「食べれない」の使用率も95年度調査から8ポイント増の35・2%となった。

(2011年9月16日 読売新聞)
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「「ら」抜き言葉の代表的存在として、頻繁に指摘される「来れる」という言い回しを使う人の割合が、15」の記事をお探しですか?
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カテゴリ別: 大手小町(1)教育(1)社会(1)
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【ネタ元2】毎日新聞
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110916k0000m040103000c.html
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国語世論調査:「寒っ」8割以上の人が気にならないと回答

 冷たい外気に触れた際の感覚を表現する言葉「寒(さむ)っ」について8割以上の人が気にならないと考えていることが15日、文化庁の10年度国語に関する世論調査で分かった。「姑息(こそく)」は本来と違う意味にとらえる人が多数派を占め、「声を荒(あら)らげる」などの慣用句も誤認が多い。いわゆる「ら抜き言葉」については使う人が増えていた。

 「寒っ」については、「冬に暖房の利いた建物から気温の低い外に出た」との状況で当てはまる選択肢の回答を求めた。冗談がつまらなかったような状況について尋ねたわけではない。「自分も使うし、他人が言うのも気にならない」が62.8%、「自分は使わないが、他人が言うのは気にならない」が22.2%で、計85%が気にならないと答えた。同様に形容詞を短縮させる言い方の「すごっ」「短っ」「長っ」「うるさっ」についても6割以上が気にならないとした。

 形容詞「寒い」の語幹である「さむ」の用例は19世紀初頭の江戸時代からあるが、今回の調査結果について、同庁の氏原基余司・主任国語調査官は「使われる形容詞が広がっている。テレビでもよく使われ、抵抗感がなくなっている」と話している。

 言葉の意味では、「姑息」を70.9%が「ひきょうな」と選び、本来の意味である「一時しのぎ」は15%だった。慣用句を見ると、「大きな声を出すこと」について、79.9%が「声を荒(あ)らげる」と答え、「声を荒(あら)らげる」と正答したのは11.4%にすぎなかった。

 95年度から5年ごとに調べている「ら抜き言葉」は、「来れますか」を使う人が05年度比7.8ポイント増の43.2%と、「来られますか」の47.9%と拮抗(きっこう)。「どちらも使う」の8.1%と合わせると、「来れますか」を使う人が初めて過半数を占めた。

 1952年の官房長官通知によって公用文では使わないとされた12語について尋ねたところ、「措置」「一環として」「即応した」「堅持する」など9語は過半数が「問題ない」と回答した。

 調査は今年2月、全国の16歳以上の男女を対象に個別面接により実施。2104人から回答を得た。【木村健二】

毎日新聞 2011年9月15日 21時11分(最終更新 9月16日 0時37分)
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■ら抜き「来れる」、10歳代では7割以上が使用
(読売新聞 - 09月15日 19:45)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1744265&media_id=20



文化庁もさぁ2──「天声人語」オマエもか ラ抜き言葉/大寒小寒……etc.

mixi日記2011年09月17日から

 オレ、コロンビア。

 17日付けの「天声人語」が先日の文化庁の調査にふれている。これが相当ヒドい。いままでにも細かいインネンをつけてきたが、今回のは屈指のヒドさ(誤用?)だと思う。もし仕事の原稿としてこんなのが来たら、真っ黒に書き込みしてボツにする可能性が高い(誤用?)。
●2011年【7月】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1757027663&owner_id=5019671
 少しネチッこく書いてみようか。

http://www.asahi.com/paper/column.html
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2011年9月17日(土)付

 安く食べれる天丼などと書けば、読者に叱られる前に校正ソフトが「ら抜き」を警告する。そんなパソコンにしばられる身には、話し言葉の「進化」がまぶしい。ら抜きの是非、どうやら勝負が見えてきた▼文化庁の「国語に関する世論調査」によると、「(朝5時に)来れますか」を使う人は、5年前の35%から43%に増え、本来の「来られますか」との両刀遣いを足すと過半の51%になる。10代では「来れますか」が74%と圧倒的だ。彼らが親になる頃には誤用とは言われまい▼ら抜きは日本語の乱れの象徴とされるが、昔からあった。戦争を挟んで書かれた川端康成の「雪国」でも、芸者駒子が「来れないわ」「来れやしない」と多用している▼13年前の岩波新書『日本語ウォッチング』(井上史雄著)は、ら抜きを「千年に及ぶ日本語動詞の簡略化の一部」と説いた。受け身や尊敬の「られる」と区別する利点もあってか、着実に浸透している▼国語調査では、「すごい」を「すごっ」と言う人が36%、「使わぬが気にならない」が43%いた。形容詞の語幹で感嘆を示すのも昔からで、寒(さむ)、怖(こわ)あたりは広辞苑にある。昨今は「早っ」「でかっ」と、何でも語幹で驚くらしい▼古くはソ連、デモからメタボ、就活まで、略語が定着した例は多い。短い口語も、携帯メールを通じて書き言葉に浸透しよう。簡便に流れるのが「生きた言語」ならば、主役は話し言葉で、書く方はそっと後を追う。この現実、まともに見れないほど怖っ。
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〈読者に叱られる前に校正ソフトが「ら抜き」を警告する〉
 マネをしてはいけない書き方のひとつ。原則的に、同文のなかで受動態(叱られる)と能動態(警告する)を混在させるのは避けたほうがいい。とくにここまで近い位置で並立のようにして混在させるのはよくない。この場合、両方とも能動態にするのは不自然なので、両方とも受動態にするほうが自然だろう。
〈読者に叱られる前に校正ソフトに「ら抜き」を警告される〉
 あえて混在させる理由があるのだろうか。

〈パソコンにしばられる身には、話し言葉の「進化」がまぶしい〉
 フツーに考えるなら、「しばられる」不自由な身としては、自由な「進化」が羨ましい、ってことだよな。冗談半分としても、書き言葉の使い手が話し言葉と区別できないのは●●すぎる。

〈ら抜きの是非、どうやら勝負が見えてきた〉
「勝負」とか考えている段階で話にならない。

〈彼らが親になる頃には誤用とは言われまい〉
 だからなんなのだろう。そんな遠い将来のことは誰にもわからない。しかも、この問題に関して安易に「誤用」とか言わないほうがいい(自戒を込めて)。ところで、現在では「誤用」なんですか? それは書き言葉の場合? 話し言葉の場合?

〈川端康成の「雪国」でも、芸者駒子が「来れないわ」「来れやしない」と多用している〉
 これは、国語学者?あたりがよく例に出す。それを聞きかじって、●●が例に出すこともある。いくつか考えるべきことがあるが、長くなるので2点だけあげる。
1)登場人物のセリフということは方言では?
 作者が、登場人物の個性として「ラ抜き言葉」を使わせている可能性が高い。伊豆の方言がどうなっているのか、駒子(のモデル)の出身地がどこなのかは知らない。とにかく、セリフ(話し言葉)なんだからどんな方言を使っても不思議ではない。当時の大阪を舞台にした物語に関西弁が頻出しても、それが標準的な言葉づかいと考える人はいないでしょうに。
2)文豪が使えば正解なのか?
 近頃、この点が気になっている。現代とはかなり事情が違うことは加味するべきだろう。いまから●十年後、時代を代表する作家の村上春樹が使っているからこの表現はアリとか、といった考え方ができるのだろうか。カフカの言葉づかいや知的レベルが現代の同年齢の少年のもの、ととられるのもちょっと困る。じゃあ21世紀初頭の日本語の規範は何にとるべきか、というのは超難問だけど。
 辞書の類いが古典の用例を重視する考え方はわかる。ときには死語の判断を誤らせる気もするが。
 よく話題になるのが「全然+肯定形」を文豪が使っているという話。それが、いまでもOKという根拠になるのだろうか。夏目漱石あたりは相当勝手な言葉づかいをしているから、ウノミにするのはマズいのでは。

〈形容詞の語幹で感嘆を示すのも昔からで、寒(さむ)、怖(こわ)あたりは広辞苑にある〉
 おそらく、「大寒小寒」「おおー怖」あたりのことだろう。「っ」の部分はどうするのよ。かなりニュアンスが違うと思う。この「寒っ」ってのは、関西弁から来てるんじゃないかな。テレビでギャグがすべったときに「寒っ」(「サブッ」かな)というのは、かなり前から耳にしている。

〈古くはソ連、デモからメタボ、就活まで、略語が定着した例は多い〉
 何が言いたいのか不明。なんで略語の話になるの? 「寒っ」って略語なのかな。メンドーだからどっちでもいいか。それにしても、ソ連と就活を並べるあたりが……。だったらいっそのこと、ggrksとかノシとかを出したらいいのに。

〈短い口語も、携帯メールを通じて書き言葉に浸透しよう〉
 ほかのところでは「話し言葉」と書いているのに、ここだけ「口語」ってどういうこと? 「話し言葉」と「口語」をどう使い分けているのか説明してください。さらに言うと「略語」と「短い口語」は同じなの?

〈簡便に流れるのが「生きた言語」ならば〉
 これはかなりマズいと思う。この「簡便に流れる」はどういう意味でしょう。
  1)(多少ヘンでも)簡単に流布する
  2)易きに流れる
 当方は一読したときには1)だと思ったんだけどさ……。

〈主役は話し言葉で、書く方はそっと後を追う。この現実、まともに見れないほど怖っ。〉
 これも意味不明。「ラ抜き言葉」に関しては、すでに話し言葉と書き言葉で齟齬がヒドくなっているってことでしょ。たたそれだけのことが、なんで直視できないほど怖いんだろう。
 そんなことを言うなら、「イ抜き言葉」あたりのほうがもっと浸透している。書き言葉でも使う人は多いが、まともな出版物で目にするのは珍しいと思う。ちなみに、ある質問サイトで「寒い」を「寒っ」にするのを「イ抜き言葉」と呼んでいる●●を見た。どうにかしてほしい。そういう考え方もアリなの?
 少なくとも、マトモな出版物が「ラ抜き言葉」を規範にするのはまだ先のことだろうな。
 ところで、このオチは何? 「寒っ」の上に「キモっ」……と同じ轍を踏んでしまう(泣)。


文化庁もさぁ3──「痛っ」「寒っ」「怖っ」「長っ」
mixi日記2011年09月29日から
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1780290143&owner_id=5019671

 直接的には下記の続きだろうな。
【文化庁もさぁ──ラ抜き言葉、姑息、雨模様……etc.】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1775444832&owner_id=5019671

 ↑のコメント欄に下記のように書いた。
================================
>「痛い!」を「いたいっ!」と「正しく」言う人と「いたっ!」という人と、どちらが多いでしょう。
 理由は不明ですが、当方は「痛い!」に限って「いてっ!」と言います。「いてーよー」ちも言います。
 これも北海道弁ですかね。ナゾです。

 一般にポピュラーなのは「痛っ」「寒っ」「怖っ」「長っ」あたりですかね。そうなると語幹が2字のものが多いってことですかね。
 1字──「濃っ」「よっ(いっ)」などはナシでしょう。
 3字以上──「うるさっ」「やかましっ」はアリかもしれません。
 例外的な例(重言? 誤用?)「はずっ」(「恥ずかしい」の意)はありそうです。
 これはテーマになりそうです。
================================

 けっこう「○○っ」「○○ー」になるもんがありそうだ。 
 ほかにポピュラーなものは、「かゆっ」「ねむっ」「まじっ」「きもっ」あたりか。細かく見ていくと、いろいろな現象がある気がする。

1)音韻変化(「eー」の形のほうが俗語っぽい?)
●「a」→「e(っ)」「eー」
「痛っ」 →「いてっ」「いてー」
「怖っ」 →「こえっ」「こえー」
「長っ」 →「なげっ」「なげー」
「うまっ」→「うめっ」「うめー」
「甘っ」 →「あめっ」「あめー」
「ウザっ」→「ウゼっ」「ウゼー」
「やばっ」→「やべっ」「やべー」
「はやっ」→「はゃぇ」(表記できない(泣)「はゃぇー」
※下記あたりの仲間って気がする。
「○○みたい(○○のようだ)」→「○○みて」「○○みてー」
「食いたい」→「食いて」「食いてー」

●「o」→「e(っ)」「eー」
「ひどっ」→「ひでっ」「ひでー」
「すごっ」→「すげっ」「すげー」
※「きもっ」は「きめっ」△で「きめー」○って気がする。

2)「バカ」をつけてみる
「バカっぱやっ」(「バカ」の直後の「っ」は促音?)
「ばかうまっ」

3)「超」をつけてみる
 たいていのものにはつくみたい。


文化庁もさぁ4──「痛っ」「寒っ」「怖っ」「長っ」 ほか

mixi日記2011年09月30日から
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1780627808&owner_id=5019671

 平成22年度「国語に関する世論調査」の結果が15日に発表された。東京を離れている間のことだったので、ネットでしか確認できなかった。
 過去の記述は下記参照。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2143.html
 家に戻って朝日新聞を見ると、サスガと言うべきか、ほかの新聞と比べてもひときわ詳しい。改めてネットを検索すると、記事があったorz。実際の新聞記事を多少省略しているようだが、これでいいや。細かい部分を見ていくと、調査の方法に対する疑問が湧いてくる。
 調査結果の詳しいことは下記を見てほしい。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2149.html

http://www.asahi.com/edu/news/TKY201109150494.html
================================
「寒っ」「すごっ」数年で急速に広がる 国語世論調査

「寒っ」など語幹のみの形容詞や、「来れる」などのらぬき言葉。よく耳にするこれらの言葉が、実際に広く使われていることが、文化庁が15日に発表した2010年度の国語に関する世論調査で裏付けられた。恒例の誤りやすい言葉の調査項目では、「雨模様」、「姑息(こそく)」、「号泣する」の誤用が、本来の意味での使用を上回った。
 文化庁が、国語施策の参考にするため、2月に全国で16歳以上の2104人に面接調査した。
 今回初めての調査となった形容詞の語幹のみの表現。「寒っ」については、「自分も使う」もしくは「自分は使わないが、他人が言うのは気にならない」が合わせて85%で、以下「すごっ」「短っ」「長っ」「うるさっ」も65%以上だった。
 同庁国語課によると、「寒っ」は、19世紀の滑稽本で使用が確認されているが、そのほかの言葉については、ここ数年急速に広がりを見せているという。「テレビを通じてこうした使い方を耳にしている人が多く、抵抗感はなくなっているのではないか」と分析している。語幹のみの形容詞の用法は、文法的には、間違っていないという。
 5年ごとに定期調査をしているらぬき言葉の使用は、「来れます」が前回調査から7.8ポイント増の43.2%、「食べれない」は、同じく8.6ポイント増の35.2%に伸びた。一方、「考えれない」は、2.4ポイント増の8.1%。今回新たに調査した「見れた」は47.2%、「出れる」は44.0%の人が使っていた。
================================

 紙の新聞(間抜けな書き方だな)は見出しが違う。
〈中見出し〉
「寒っ」「すごっ」「うるさっ」
〈大見出し〉
語幹のみの形容詞広がる

「寒っ」の類いって、「語幹のみの形容詞」なの? どちらかと言うと、「形容詞の語幹のみの使用例」だと思う。それは昔からあったのだろう。ただ、「寒」と「寒っ」は同じではないと思う。しかも、現段階の使用例はかなり話し言葉寄りだと思うけど、そのあたりは考慮しないのだろうか。

「ラ抜き言葉」に関しても、原形(辞書形?)だけではなく、過去形(タ形?)やデス・マス体を入れているけど、なんでそんなことするの?
 紙の新聞は、次の分析で結んでいる。ネットだとこの部分がスコンと抜けているのはなぜなんだろう。
〈同課は「見る、来るなどのように元の動詞の音節が短いものほど、らぬきが浸透しているようだ」としている。〉
 そんなことは、ずーっと前からわかっとるわい。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1031310405&owner_id=5019671

 さらに言うとね。イチバン「ラ抜き言葉」になりやすいのは、補助動詞の「くる」だと思う。「帰ってこラれる」や「やってこラれた」(これは過去形オンリーの気がする)あたりを「ラ」を入れて話している人は相当少ないのでは。
 言葉や慣用句で、誤用がふえているもののうち、新聞が表にしてまとめているのが下記。

■言葉の意味
1)情けは人のためならず
(ア)人に情けを掛けておくと,巡り巡って結局は自分のためになる
(イ)人に情けを掛けて助けてやることは,結局はその人のためにならない

2)雨模様
(ア)雨が降りそうな様子
(イ)小雨が降ったりやんだりしている様子

3)姑息
(ア)一時しのぎ
(イ)ひきょうな

4) すべからく
(ア)当然,是非とも
(イ)全て,皆

5)号泣する
(ア)大声を上げて泣く
(イ)激しく泣く


■慣用句等の認識と使用
1)「することや話題がなくなって,時間をもて余すこと」を
(a)間が持てない
(b)間が持たない

2)「古くからのやり方にのっとった様子で」を
(a)古式ゆかしく
(b)古式豊かに

3)「僅かの時間も無駄にしない様子」を
(a)寸暇を惜しんで
(b)寸暇を惜しまず

4)「大きな声を出すこと」を
(a)声を荒(あら)らげる
(b)声を荒(あ)らげる

5)「前に負けた相手に勝つこと」を
(a)雪辱を果たす
(b)雪辱を晴らす


スクリーンショット(2011-09-26 12.50.56)

「言葉の意味」から順番に見ていこう。
 このあたりは前にも見たとおり。「情けは人のためならず」はちょうど半々くらい(重言?)か。こういうのがイチバン困る。いっそ誤用のほうに傾いてくれたほうがマシな気がする。
「雨模様」は死語一歩手前かな。日常ではめったに使わないだろう。
「姑息」は「もうダメ」の例。
「すべからく」。正しい意味を答えた人が多い? 嘘だろ。マンガで見るのはほとんど誤用だよ。「当然」ととれなくもない微妙な用例はたしかに多い。でもさ、さらに言うとね。本来は「すべからく~すべし」って係り結び的に使うのよ。ホントにこんなに多くの人が理解できているのだろうか。当方は意味も使い方もよくわからないので、こんな言葉はギャグとしてしか使いません。
「号泣する」は「激しく泣く」ではダメですかね。だって「激しく泣く」ときはたいてい「大声を上げて泣く」と思うよ。「激しくむせび泣く」場合や「激しく嗚咽する」場合は「号泣する」とは言わないってこと?

「慣用句等の認識と使用」のほうは……。
「間が持てない」と「間が持たない」。なんと言う微妙な話を(笑)。
 たしかに、「間が持てない」が本来の形だろう。ただ、「することや話題がなくなって、時間をもて余すこと」というニュアンスでは考えてなかった。「話題に詰まって気まずくなる」くらいの意味ででとらえていた。ああ、懐かしの初デート。いまなら「案ずるより有無を言わさず」的な行動をとるんだけど。
 ただ、「間が持たない」だって立派な日本語って気もしないでもない……。慣用句に関して理詰めで考えてもダメか。
突然ですが問題です【日本語編62】──微に入り細を穿つ 微に入り細に入り 微に入り細に入る【解答?編】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1761947273&owner_id=5019671

「寸暇を惜しまず」は、論理的に考えれば「寸暇を惜しんで」だろうな。こういう誤用が生まれるときは、たいてい正しいほうが論理的におかしいんだけど、これはレアケース。おそらく「骨身を惜しまず」との混用だろう。

「雪辱を果たす」と「雪辱を晴らす」。当方の語感だと、両方ともヘンな気がする。「雪辱」自体が「辱(はずかし)めを雪(すす)ぐ」って意味だろう。「晴らす」は相当ヘンだけど、「果たす」も重言風になる。「雪辱する」「雪辱戦」あたりならOK。
 ただ、Web辞書に「遂げる」「果たす」って用例があるから、逆らいません。


「国語に関する世論調査」(文化庁)関連の日記
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2999.html

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