『家政婦のミタ』は○○だった──テレ173/このクールのドラマ11-10~12-4
下記の仲間。
【テレビ関係なんでもかんでも お品書き】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-780.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1328615584&owner_id=5019671
mixi日記2011年12月22日から
『家政婦のミタ』の最終回の視聴率は40.0%だった。すごい数字だよな。放映前に予想した37.7%は盛り気味の数字だったのに、その上を行ってしまった(笑)。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1805955296&owner_id=5019671
その1 『家政婦のミタ』は制作費削減が生んだ苦肉の策だった
この成功の理由は何か?
いろいろな分析があるみたいだけど、どれも「結果論」としか思えず、ピンと来るものはほとんどない。
たとえば【ネタ元2】の記述。
「再生への物語」……だから成功したのですか? 違うと思うよ。ここでポイントになるのは〈そんな破天荒な三田の行動を通じ、家族は絆を取り戻していく〉。「破天荒」は厳密に言えば誤用だけど、無視する。
この記事の低いことは、下記の部分でもわかる。
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『11人もいる!』『相棒』(ともにテレ朝系)、『HUNTER』(フジ系)など切り口やテーマ、表現手法にバラエティーがあり、あれもこれも見たい気持ちになる
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一方で7月期のドラマについては「バラエティーはあったものの、多くは舞台がこぢんまりとしており、恋愛コメディー、姉妹の物語、過去のドラマの焼き直しなど、企画にダイナミズムがなかった」と総括した。
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もはや定番の『相棒』を別にすると、ほかの2作は視聴率低いんですけど。
成功作が多かった10月~12月のドラマの最大の特徴が何か。『南極大陸』を別にすると、ほとんどの作が極力制作をかけてなくて「舞台がこぢんまりとして」るの。『家政婦のミタ』も、キャストで見ても、ストーリーで見ても、制作費は多くないと思うよ。それでもヒット作は出るってこと。
でなんでヒットしたか。
そんなこと当方にはわかりません。おそらく誰にもわからない。わからないから、ドラマの視聴率がこんなに低いんでしょうが。どう分析しても、「結果論」でしかない。何よりの証拠に、前にも書いたようにこのドラマは前評判はそんなに高くなかったの。つまり、ドラマ評論家がホニャララってことが実証されてしまった。
『家政婦のミタ』の関係者がいろいろ語っているけどさ。
「勝てば官軍」かのしれないけど、自分の首を絞めることになりかねない。何を言っても後づけの「結果論」なんだから。「実るほど……」で、黙っていればいいのに。
何よりもったいなかったのは、続編の可能性をキッパリ否定してしまったこと。「未定」にしておけばいいのに、ここまでキッパリ否定して覆したら、「単なる嘘つき」になってしまう。
この項続く。
下記の仲間。
【テレビ関係なんでもかんでも お品書き】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1406615169&owner_id=5019671
【ネタ元1】ORICON STYLE
http://www.oricon.co.jp/news/movie/2005012/full/
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『家政婦のミタ』最終回、驚愕の視聴率40%で幕! 一般劇歴代視聴率3位に
女優・松嶋菜々子が主演し、社会現象を巻き起こした連続ドラマ『家政婦のミタ』(毎週水曜 後10:00~ 日本テレビ系)の最終回が21日放送され、平均視聴率が40.0%、瞬間最高で42.8%という近年稀に見る驚異的な高視聴率で幕を閉じた。同数字は一般劇として(NHK大河&朝の連続テレビ小説除く ※1977年9月26日以降に放送された番組)、歴代同率3位に入る快挙。また今世紀に放送された連ドラの中で1位を獲得。名実共に今年を代表する作品となり、また後世に語り継がれる“名作”として、その名を永遠に残すことになった。
脚本家・遊川和彦氏が語る“家政婦・ミタ”の生まれた理由
これまでの一般劇部門の歴代高視聴率作品TOP3は、1位『積木くずし・親と子の200日戦争』最終話(1983年 TBS系)の45.3%、2位『ビューティフルライフ』最終話(2000年 TBS系)の41.3%、3位『熱中時代』最終話(1979年 日本テレビ系)の40.0%だった。今回の『ミタ』は同率3位にランクインし、あの『 3年B組金八先生』の最終話39.9%を上回る結果となった。
最終回では、松嶋演じる三田灯(みた・あかり)が、家政婦を務める阿須田家の子供たちから「お母さんになって」と懇願され、「承知しました」と返事をしたことに、阿須田家の父・恵一(長谷川博己)は驚きを隠せない。そんなとき、恵一が食事中に倒れ、入院してしまう。阿須田家は、しばらく三田と子供たちだけの生活になる。しかし三田が母になって以来、子供たちの周りで不運なことが次々と起こり、阿須田家には不穏な空気が漂う。困惑を深める子供たちは、三田が家を乗っ取るつもりではないかと疑い始める……
同作は初回の平均視聴率が19.5%と好発進し、第5話(11月9日放送)で、初の20%超えとなる22.5%。その後も右肩上がりで伸び続け、10話までに6週連続で20%台をキープ。第8話(11月30日放送)での29.6%を記録するなど、各局が強力な年末特番を放送する中、圧倒的な強さを誇ってきた。
最終話直前の午後9時からは特別番組『さよなら「家政婦のミタ」特別版』が放送され、平均視聴率は28.7%を記録。1話から最終話までの平均視聴率も25.17%だった。
近年、視聴者離れの影響で、以前のように30%を超える作品はなかなか現れなかった。視聴率15%以上でヒットドラマ、20%以上で大ヒットドラマという認識の中で、40%を超えたのは、まさに“神がかり”的な数字といえるだろう。現在のところ続編や映画化の予定はないとされている同作だが、視聴者からは“続き”を望む声が殺到することになるだろう。
(※ビデオリサーチ調べ・関東地区)
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【ネタ元2】産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111217-00000115-san-ent
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「ミタ」「謎解き」10月ドラマ好調のワケ 企画にダイナミズム
10月スタートのドラマが健闘している。視聴率30%に迫る日本テレビ系「家政婦のミタ」を筆頭に、フジテレビ系「謎解きはディナーのあとで」、テレビ朝日系「DOCTORS 最強の名医」なども数字的に好調で、7月期のドラマが軒並み苦戦したのとは対照的な状況だ。(草下健夫、織田淳嗣)
◆「再生への物語」
「脚本の遊川(ゆかわ)和彦さんとの間でタイトルと“スーパー家政婦”の案は2、3年前からあった」
こう話すのは、「家政婦のミタ」の大平太(ふとし)プロデューサー(46)。タイトルは言わずと知れた市原悦子主演「家政婦は見た!」をもじったものだ。2人で新しい切り口を模索中に、東日本大震災が起き、人々が築いたもの、人とのつながりが、一瞬でなくなる光景を目の当たりにした。
「誰もが通らなきゃいけない悲しみ。しかし、そこで悲しみに押しつぶされるか、一歩踏み出すかで大きな違いがある」。このテーマを、温めていた「ミタ」に託すことで、作品は「再生への物語」として命を吹き込まれることになった。
父親の不倫が原因で母親が自殺した阿須田家に、家政婦の三田灯(あかり)(松嶋菜々子)がやってくる。無表情で完璧に家事をこなし「業務命令」とあれば「承知しました」と人に刃を向けることも辞さない。だが、そんな破天荒な三田の行動を通じ、家族は絆を取り戻していく。
第8話で三田は最愛の夫と子供を失った過去を打ち明ける。物語の終盤の本題は三田自身の再生だった。大平氏は「続編を作る予定はない。ミタらしく終わりたい。最後は想像がつかない話になっている」と語った。
◆立ち止まらない
10月スタートのドラマについて、ドラマ表現に詳しい日本大芸術学部の中町綾子教授は「全体の傾向というより、個々のドラマにテーマや表現の魅力がある」と評価する。
中町氏は「ミタ」について、「序盤の『父親が子供を愛せない』という阿須田家の形自体が斬新で、スリリングな物語を生んでいる」と分析。また、「『11人もいる!』『相棒』(ともにテレ朝系)、『HUNTER』(フジ系)など切り口やテーマ、表現手法にバラエティーがあり、あれもこれも見たい気持ちになる。ジャンルで考えても恋愛、推理、刑事、医療、ホームドラマ、男のドラマと、ほとんどが重ならずバリエーションがある」と話す。
特筆すべきドラマとして中町氏は「謎解きはディナーのあとで」を挙げる。「心情や感情表現をじっくり描くことを飛ばして(物語が)進むことに斬新さがある。ゆっくり立ち止まって考えるドラマではなく、表現として新しい」。これには、ドラマの感情表現に付き合うことを面倒くさがり、展開自体を楽しめればよいと感じる若い視聴者がいる背景があるという。
一方で7月期のドラマについては「バラエティーはあったものの、多くは舞台がこぢんまりとしており、恋愛コメディー、姉妹の物語、過去のドラマの焼き直しなど、企画にダイナミズムがなかった」と総括した。
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下記はちょっと関係するかも。
【テレ158/ハマリ役の呪詛】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1971.html
『家政婦のミタ』最終回、驚愕の視聴率40%で幕! 一般劇歴代視聴率3位に
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1856132&media_id=54
『家政婦のミタ』は○○だった〈2〉
──テレ174/このクールのドラマ11-10~12-5
mixi日記2011年12月23日から
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1806559678&owner_id=5019671
ネットニュースの言葉づかいを気にしていてもしかたがないけど、これなんかはたぶん紙の新聞とも共通なんだろうな……。
〈無表情な家政婦を演じ話題〉って、もう少し書き方があるだろうに。
まあ、【ネタ元2】のように〈今世紀ナンバーワン視聴率のドラマ〉ってのはいくらなんでも……ってきもするけど。
〈聖地〉って何? ただの「ロケ地」でしょ。直前にあるから避けたんだろうね。だったら「現場」「現地」かな。「動物公園」でもいいと思う。
〈1日7000人ぐらい〉が多いか少ないか、増加しているのか減少しているのか、比較対象がないんでなんの意味もない。
この動物公園も商売がヘタと言うかなんと言うか。「ファミリーセット」くらい作りなよ。以前もヒットドラマのロケ地になったらしいけど、その好機を生かせなかったんだろうな。
もしかすると、忙しくなるのを迷惑がってる?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%83%E8%91%89%E5%B8%82%E5%8B%95%E7%89%A9%E5%85%AC%E5%9C%92
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レッサーパンダの風太(後述)を飼育する。テレビドラマ『僕の歩く道』(2006年放送、関西テレビ)や『家政婦のミタ』(2011年放送、日本テレビ)でロケに使われた。
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【全国ロケ地ガイド:ドラマ・映画・特撮の撮影場所案内】
http://loca.ash.jp/info/2011/d201110_kaseifu.htm
その2 『家政婦のミタ』は今世紀最高のヒットドラマだった。
視聴率の話を再確認しておく。〈1〉でひいた「一般劇歴代視聴率3位」(NHK大河&朝の連続テレビ小説除く ※1977年9月26日以降に放送された番組)は間違いではないが、これもいろいろな流派があるらしい。22日朝のフジテレビの情報番組で知った。ネタ元の「ビデオリサーチWebサイト」にあたる。
http://www.videor.co.jp/data/ratedata/junre/01drama.htm
1 積木くずし・親と子の200日戦争・最終回 1983年3月29日(火) 20:00 54 TBS 45.3
時代劇や刑事モノはなぜか別枠になっている。ここにも40%超えがいくつか。
1 水戸黄門・最終回 1979年2月5日(月) 20:00 55 TBS 43.7
全部を数字順に並べると、以下のようになる。
すごいメンツだな。「ドラマのTBS」の面目躍如って気がする。
1 積木くずし・親と子の200日戦争・最終回 1983年3月29日(火) 20:00 54 TBS 45.3
2 水戸黄門・最終回 1979年2月5日(月) 20:00 55 TBS 43.7
3 日曜劇場・女たちの忠臣蔵 1979年12月9日(日) 21:05 170 TBS 42.6
4 日曜劇場・ビューティフルライフ・最終回 2000年3月26日(日) 21:03 81 TBS 41.3
5 金曜劇場・熱中時代・最終回 1979年3月30日(金) 21:00 54 日本テレビ 40.0
6 太陽にほえろ! 1979年7月20日(金) 20:00 54 日本テレビ 40.0
この項続く。
下記の仲間。
【テレビ関係なんでもかんでも お品書き】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1406615169&owner_id=5019671
【ネタ元1】日刊スポーツ
http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK201112230012.html
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ロケ地もミタい!千葉の聖地にファン殺到
松嶋菜々子(38)が無表情な家政婦を演じ話題の日本テレビ系ドラマ「家政婦のミタ」のロケ地も話題になっている。
松嶋が演じる家政婦が、亡くなった夫と息子との過去を振り返るシーンでは、千葉市動物公園の観覧車などがある遊園地ゾーン「ドリームワールド」が撮影に4回使用されたが、最終回放送前から撮影を知ったファンが詰めかけ、問い合わせが相次いでいた。同園管理事務所の春日一郎係長(51)は「今年7月以降は、週末の多い時で1日7000人ぐらいが訪れています。ドラマの影響は分かりませんが、写真撮影をしている人はいますね」と話した。
劇中で家政婦が購入するホットドッグなどのファミリーセットは、実際のメニューにはないが、注文する利用客がいるという。春日係長は「23日からの3連休で、ロケ地を見に来てほしい」と、今後の“ミタ効果”に期待していた。
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【ネタ元2】デイリースポーツ
http://www.daily.co.jp/newsflash/2011/12/23/0004701027.shtml
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「家政婦のミタ」今世紀初の視聴率40.0%
女優・松嶋菜々子(38)が主演する日本テレビ系ドラマ「家政婦のミタ」の最終回が21日に放送され、平均視聴率が関東地区で40・0%(関西地区36・4%)だったことが22日、ビデオリサーチの調べで分かった。ドラマで40%の大台を突破したのは、2000年3月26日にTBS系で放送された「ビューティフルライフ」最終回の41・3%以来で11年9カ月ぶり。今世紀(01年以降)のドラマで1位に輝いた。
「承知しました」のセリフが話題を呼んだドラマが40%の視聴率をたたき出し、だれもがミタの魅力を承知したに違いない。
一切笑わない家政婦・三田を演じた主演の松嶋は「ずっとやりたかったオリジナル作品でこれだけ評価いただけたことが本当にうれしいです。共演者、スタッフ、見てくださった全ての方々に感謝いたします。ありがとうございました」と笑顔に満ちたコメントを寄せた。
最終回は、松嶋演じる家政婦の三田灯(あかり)が、初めてほほ笑むなど感動の場面が続き、平均視聴率は40・0%と圧倒的な数字を記録した。瞬間最高は午後11時から11時3分までの4分間。三田と派遣先の家族が別れを惜しむクライマックスシーンで42・8%。全11話の平均は25・2%となった。
40%台は00年にTBS系で放送された「ビューティフルライフ」の最終回41・3%以来11年9カ月ぶり。02年9月6日にフジテレビ系で放送されたドラマ「北の国から2002遺言・前編」38・4%も抜き、今世紀ナンバーワン視聴率のドラマに輝いた。
番組の初回は19・5%。どんな業務命令にも「承知しました」と従う三田のミステリアスなキャラクターが話題を呼び、第5話で22・5%と初めて20%を超えた。以降は一度も20%を下回ることはなく、三田の過去が打ち明けられた第8話では29・6%を記録。今年トップだった大沢たかお(43)主演のTBS系ドラマ「JIN‐仁‐」の最終話26・1%を抜き、今年首位に浮上した。
松嶋は今後、嵐の松本潤(28)主演のフジテレビ系ドラマ「ラッキーセブン」(来年1月16日スタート、月曜後9・00)に探偵社の女ボス役で出演する。
(2011年12月22日)
→主要ニュース一覧を見る
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ロケ地もミタい!千葉の聖地にファン殺到
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1857405&media_id=8
『家政婦のミタ』は○○だった〈3〉
──テレ175/このクールのドラマ11-10~12-6
mixi日記2011年12月24日から
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1806879476&owner_id=5019671
『家政婦のミタ』は第1回から20%近い視聴率をとった。これは近年のドラマとしてはかなり高い。前評判はさほど高くなかったはず。日テレはほとんど見ないので、どんな前宣伝をしたのかはわからない。まあ、「久々の連ドラ主演の松嶋菜々子が、何をしでかすかわからない不気味な役をやる」という期待はあったのだろう。
まさかベタベタのダジャレタイトルの勝利、ってことはないよな。
そもそも「家政婦」という職業は、ドラマづくりにはおいしい。フツーは、職業特性を生かしていろいろな家庭を転々とする。それぞれの家庭の複雑な事情に踏み込むのに、家政婦はとっても便利。本家『家政婦は見た』もそうだけど、ほかにも有名なのがある。
【マンガ108/「超少女明日香」と「七瀬シリーズ」って】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2038.html
これを現代版にしたのが、「派遣社員」かもしれない。そう言えば、性格に問題があるけどなんでも完璧にこなす派遣社員……ってドラマもヒットしたな(笑)。
『家政婦のミタ』はあまり期待せずに第1回をチェックして、あまりのムチャクチャぶりにハマッってしまった。ただ、世間が言うような感動のドラマとしては見ていなかった気がする。
世間様があまんまり褒めるんで、半分インネンモードに入っている。優しい目で見るように。
その3 『家政婦のミタ』はコメディだった
『家政婦のミタ』の本質は何か。
「家族の絆の物語」?
「再生への物語」?
違うんじゃないかな。
ちなみにそういったテーマだったら、『それでも、生きてゆく』のほうがはるかに名作だと思う。でも視聴率は低かった。世の中はそんなものだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%9D%E3%82%8C%E3%81%A7%E3%82%82%E3%80%81%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%81%A6%E3%82%86%E3%81%8F
ドラマでも物語でもなんでもいいけど、お話にはコメディとシリアスという分類がある。
厳密に分類するのはむずかしい。とくに近年はシリアス一辺倒のドラマは受け入れられないらしく、小ネタ(ユーモア)を挟むことが多い。昔からあった手法で、最後の最後にボケ役がかまして一同大笑い……なんてのは古典。凝った小ネタを織り交ぜたドラマとして印象的なのは、『踊る大捜査線』。織田裕二と深津絵里の食い物をめぐる漫才とか、犯人に刺された青島刑事が「労災下りるかな」と言ったりとか、経費問題、スリーアミーゴス……etc.
基本シリアスの中に、小ネタがちりばめられる。天海祐希の『離婚弁護士』『BOSS』あたりは、小ネタに力が入っている。ほかにも類似例は多く、なかには、小ネタがメイン(形容矛盾)になっているものさえある。あんまり目立つと、ものすぐくウザい。
『家政婦のミタ』では、この役を相武紗季(Web辞書には「前戯」という言葉がないhttp://mixi.jp/view_diary.pl?id=1603056434&owner_id=5019671)が担っていた。疫病神ならぬ疫病引き受け神?って(それを「守護神」と言っていいのか)。
それはシリアスドラマの中の小ネタか、と言うと、ちょっと違う気がする。
『家政婦のミタ』というドラマ自体が、深刻なテーマを扱いながらコメディだった。
コメディとシリアスの一番の違いは「リアリティ」の有無だろう。
このへんも厳密に言うとむずかしい。「リアリティ」の有無で判断するなら、SFの類いはどんなシリアスでも「リアリティ」はないからコメディになるとも言える。
うんと簡単に言うと、SFの類いであってもそれなりの理論的な説明ができるなら「リアリティ」はある。
逆にうんとありふれた状況設定でも、「そんな○○はありえない」と感じるなら「リアリティ」はない。
たとえば、ついこの前まで「近年まれに見る傑作ドラマ」と言われていた『JIN』は、SFだったけど「リアリティ」があって、ビキビキのシリアスだろう。
『家政婦のミタ』に「リアリティ」はあるか。
子供を4人も残して自殺する母親はいない
いったいあの父親は何歳だ
「子供を愛せない」のに4人もつくるのは●●だろう
……などといった細かいツッコミはスルーする。
主人公である三田灯のキャラ設定や行動に「リアリティ」があるか? まったくないよ。
あんな無愛想な家政婦はありえない
オマエの鞄は異次元ポケットか?
あんなムチャをする家政婦がいるかよ
庭で物を燃やすな(マジで消防車が来ます)
やたらと灯油をまくんじゃない
刃物を振り回すな
……etc.
ツッコミを入れはじめるとキリがないくらいムチャなシーンがあった。
当方は、「そこまでやるのか!」という一種のカタルシスを求めて見ていた。それはそれで、「感動のドラマ」だったけど(笑)。
ちなみに、〈2〉でちょっとふれた22日朝のフジテレビの情報番組では、40%超のドラマ一覧のほかにおもしろいランキングをあげた。
歴代のコメディドラマのランキングで、下記を転記したものだった。
http://www.videor.co.jp/data/ratedata/junre/01drama.htm
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1 GTO・最終回 1998年9月22日(火) 22:15 69 フジテレビ 35.7
2 やまとなでしこ・最終回 2000年12月18日(月) 21:00 74 フジテレビ 34.2
3 教師びんびん物語2・最終回 1989年6月26日(月) 21:00 54 フジテレビ 31.0
4 ダブル・キッチン・最終回 1993年6月25日(金) 21:00 54 TBS 30.7
5 意地悪ばあさん 1981年11月9日(月) 19:30 30 フジテレビ 29.9
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なんでこれを紹介したのかは、よくわからない。さすがフジテレビは『家政婦はミタ』をコメディ扱いするのか、と思ったが違った気がする。どうやら、『GTO』の主演が反町隆史で『やまとなでしこ』の主演が松嶋菜々子だから夫婦でワンツーフィニッシュ……と言いたかっただけらしい。救いようのない●●かもしれない。
この項、まだ続く。
『家政婦のミタ』は○○だった〈4〉
──テレ176/このクールのドラマ11-10~12-7
mixi日記2011年12月25日から
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1807181152&owner_id=5019671
さてと。いろいろ取りこぼしもあったけど、なんとかここまでたどりついた。
コメディエンヌ相武紗季の可能性とか。
『リバウンド』つながりの相武紗季と勝地涼の小ネタとか。
本田望結、芦田愛菜、谷花音、小林星蘭の出世レースとか。
本田望結と忽那汐里のソックリぶりとか。
白川由美と松嶋菜々子の「奇跡の共演」とか。
その4 『家政婦のミタ』はの下敷きは○○だった
今世紀最高のコメディドラマ『家政婦のミタ』を第1回から見たけど、途中から強烈な既視感を覚えはじめた。
長男の苦悩を救うために、家の壁面にペンキで大書。
次男をイジメていた悪ガキをボコる。
長女の命令に従って、包丁を持って長女を追い回す。
……etc.
ここで〈1〉http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1806325447&owner_id=5019671で書いたことを確認する。〈そんな破天荒な三田の行動を通じ、家族は絆を取り戻していく〉
これと同じような説明を見たことがある。主人公の一見破天荒(誤用だって)な行動で、○○との絆が深まっていく。もう少しわかりやすく書くと、最初は白眼視されていたのにシンパ(理解者?)がひとりずつ増えていく。これはどちらかと言うとマンガの手法で、当方は「桃太郎パターン」と呼び、嚆矢は『男一匹ガキ大将』だと考えている。
【マンガ50/バトルマンガと言えば3?】10月10日
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1306627371&owner_id=5019671
当方が『家政婦のミタ』の下敷きと考えている作品は何か。ずいぶんヒントを出したから、わかる人はとっくにわかっていると思う(読み続けている人が何人いるか?)。
『ごくせん』は△です。あれもきわめて近いが、解決方法が暴力一本槍だし、40分くらいまでは猫をかぶっている。これはむしろ『水戸黄門』だと思う。『家政婦のミタ』と共通の作品を下敷きにしているという見方もできる。誰か2代目ヤンクミを襲名しないかな。北乃きいか成海璃子じゃダメかしら。
ここで突然ですが脚本家の遊川和彦(敬称略)の話になる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%8A%E5%B7%9D%E5%92%8C%E5%BD%A6
このかたは、原作のないオリジナルのドラマにこだわっている。それが『家政婦のミタ』のヒットの理由、という論調も目にしたが、それは違うだろう。近年のヒットドラマの大半は、原作がある。この話は長くなるのでパス。
遊川和彦が手がけた大ヒットドラマのなかに、原作つきのもある。どこかで「唯一」と書いてあるのを見たが、真相は不明。
それが『GTO』なのよ。破天荒な鬼塚英吉(反町隆史)の行動を通じ、生徒は鬼塚のシンパになり、家族との絆を取り戻していく。鬼塚の解決法は基本が暴力だけどバリエーションが豊かだった。以下記憶だけで書く。あるときは家の壁を破壊し、あるときは暴走族時代の子分を使い、あるときは生徒を噴水に落とし、あるときはよく覚えていない。
『家政婦のミタ』は、これを下敷きにしたGHM(グレートホームキーパーミタ)のお話ってこと。
まあ世間は、『GTO』はコメディで『家政婦のミタ』はシリアス、と考えてるようだけど。あのタイトルで、あの決め台詞連発で、何よりあのムチャクチャぶりで、シリアスなのかな……。
ちなみに、『GTO』のヒロイン役の冬月あずさは松嶋菜々子が務めている。当方は、松嶋菜々子を最初に認識したのは〈『とんねるずのみなさんのおかげです』のコント「近未来警察072」にナナ隊員役〉。民放ドラマ初主演とされる『Sweet Season』の印象は何もなく、まともな演技を見たのは『GTO』が初めてだった。
あのドラマは、鬼爆のカタワレ役で藤木直人が出ていて、生徒役で窪塚洋介、池内博之、徳山秀典、山崎裕太、小栗旬(イジメられっ子役で、ブリーフ姿も披露していたような)などが出ていたんだから、いまとなってはけっこう豪華キャストだな。
【テレビ関係なんでもかんでも お品書き】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-780.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1328615584&owner_id=5019671
mixi日記2011年12月22日から
『家政婦のミタ』の最終回の視聴率は40.0%だった。すごい数字だよな。放映前に予想した37.7%は盛り気味の数字だったのに、その上を行ってしまった(笑)。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1805955296&owner_id=5019671
その1 『家政婦のミタ』は制作費削減が生んだ苦肉の策だった
この成功の理由は何か?
いろいろな分析があるみたいだけど、どれも「結果論」としか思えず、ピンと来るものはほとんどない。
たとえば【ネタ元2】の記述。
「再生への物語」……だから成功したのですか? 違うと思うよ。ここでポイントになるのは〈そんな破天荒な三田の行動を通じ、家族は絆を取り戻していく〉。「破天荒」は厳密に言えば誤用だけど、無視する。
この記事の低いことは、下記の部分でもわかる。
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『11人もいる!』『相棒』(ともにテレ朝系)、『HUNTER』(フジ系)など切り口やテーマ、表現手法にバラエティーがあり、あれもこれも見たい気持ちになる
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一方で7月期のドラマについては「バラエティーはあったものの、多くは舞台がこぢんまりとしており、恋愛コメディー、姉妹の物語、過去のドラマの焼き直しなど、企画にダイナミズムがなかった」と総括した。
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もはや定番の『相棒』を別にすると、ほかの2作は視聴率低いんですけど。
成功作が多かった10月~12月のドラマの最大の特徴が何か。『南極大陸』を別にすると、ほとんどの作が極力制作をかけてなくて「舞台がこぢんまりとして」るの。『家政婦のミタ』も、キャストで見ても、ストーリーで見ても、制作費は多くないと思うよ。それでもヒット作は出るってこと。
でなんでヒットしたか。
そんなこと当方にはわかりません。おそらく誰にもわからない。わからないから、ドラマの視聴率がこんなに低いんでしょうが。どう分析しても、「結果論」でしかない。何よりの証拠に、前にも書いたようにこのドラマは前評判はそんなに高くなかったの。つまり、ドラマ評論家がホニャララってことが実証されてしまった。
『家政婦のミタ』の関係者がいろいろ語っているけどさ。
「勝てば官軍」かのしれないけど、自分の首を絞めることになりかねない。何を言っても後づけの「結果論」なんだから。「実るほど……」で、黙っていればいいのに。
何よりもったいなかったのは、続編の可能性をキッパリ否定してしまったこと。「未定」にしておけばいいのに、ここまでキッパリ否定して覆したら、「単なる嘘つき」になってしまう。
この項続く。
下記の仲間。
【テレビ関係なんでもかんでも お品書き】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1406615169&owner_id=5019671
【ネタ元1】ORICON STYLE
http://www.oricon.co.jp/news/movie/2005012/full/
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『家政婦のミタ』最終回、驚愕の視聴率40%で幕! 一般劇歴代視聴率3位に
女優・松嶋菜々子が主演し、社会現象を巻き起こした連続ドラマ『家政婦のミタ』(毎週水曜 後10:00~ 日本テレビ系)の最終回が21日放送され、平均視聴率が40.0%、瞬間最高で42.8%という近年稀に見る驚異的な高視聴率で幕を閉じた。同数字は一般劇として(NHK大河&朝の連続テレビ小説除く ※1977年9月26日以降に放送された番組)、歴代同率3位に入る快挙。また今世紀に放送された連ドラの中で1位を獲得。名実共に今年を代表する作品となり、また後世に語り継がれる“名作”として、その名を永遠に残すことになった。
脚本家・遊川和彦氏が語る“家政婦・ミタ”の生まれた理由
これまでの一般劇部門の歴代高視聴率作品TOP3は、1位『積木くずし・親と子の200日戦争』最終話(1983年 TBS系)の45.3%、2位『ビューティフルライフ』最終話(2000年 TBS系)の41.3%、3位『熱中時代』最終話(1979年 日本テレビ系)の40.0%だった。今回の『ミタ』は同率3位にランクインし、あの『 3年B組金八先生』の最終話39.9%を上回る結果となった。
最終回では、松嶋演じる三田灯(みた・あかり)が、家政婦を務める阿須田家の子供たちから「お母さんになって」と懇願され、「承知しました」と返事をしたことに、阿須田家の父・恵一(長谷川博己)は驚きを隠せない。そんなとき、恵一が食事中に倒れ、入院してしまう。阿須田家は、しばらく三田と子供たちだけの生活になる。しかし三田が母になって以来、子供たちの周りで不運なことが次々と起こり、阿須田家には不穏な空気が漂う。困惑を深める子供たちは、三田が家を乗っ取るつもりではないかと疑い始める……
同作は初回の平均視聴率が19.5%と好発進し、第5話(11月9日放送)で、初の20%超えとなる22.5%。その後も右肩上がりで伸び続け、10話までに6週連続で20%台をキープ。第8話(11月30日放送)での29.6%を記録するなど、各局が強力な年末特番を放送する中、圧倒的な強さを誇ってきた。
最終話直前の午後9時からは特別番組『さよなら「家政婦のミタ」特別版』が放送され、平均視聴率は28.7%を記録。1話から最終話までの平均視聴率も25.17%だった。
近年、視聴者離れの影響で、以前のように30%を超える作品はなかなか現れなかった。視聴率15%以上でヒットドラマ、20%以上で大ヒットドラマという認識の中で、40%を超えたのは、まさに“神がかり”的な数字といえるだろう。現在のところ続編や映画化の予定はないとされている同作だが、視聴者からは“続き”を望む声が殺到することになるだろう。
(※ビデオリサーチ調べ・関東地区)
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【ネタ元2】産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111217-00000115-san-ent
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「ミタ」「謎解き」10月ドラマ好調のワケ 企画にダイナミズム
10月スタートのドラマが健闘している。視聴率30%に迫る日本テレビ系「家政婦のミタ」を筆頭に、フジテレビ系「謎解きはディナーのあとで」、テレビ朝日系「DOCTORS 最強の名医」なども数字的に好調で、7月期のドラマが軒並み苦戦したのとは対照的な状況だ。(草下健夫、織田淳嗣)
◆「再生への物語」
「脚本の遊川(ゆかわ)和彦さんとの間でタイトルと“スーパー家政婦”の案は2、3年前からあった」
こう話すのは、「家政婦のミタ」の大平太(ふとし)プロデューサー(46)。タイトルは言わずと知れた市原悦子主演「家政婦は見た!」をもじったものだ。2人で新しい切り口を模索中に、東日本大震災が起き、人々が築いたもの、人とのつながりが、一瞬でなくなる光景を目の当たりにした。
「誰もが通らなきゃいけない悲しみ。しかし、そこで悲しみに押しつぶされるか、一歩踏み出すかで大きな違いがある」。このテーマを、温めていた「ミタ」に託すことで、作品は「再生への物語」として命を吹き込まれることになった。
父親の不倫が原因で母親が自殺した阿須田家に、家政婦の三田灯(あかり)(松嶋菜々子)がやってくる。無表情で完璧に家事をこなし「業務命令」とあれば「承知しました」と人に刃を向けることも辞さない。だが、そんな破天荒な三田の行動を通じ、家族は絆を取り戻していく。
第8話で三田は最愛の夫と子供を失った過去を打ち明ける。物語の終盤の本題は三田自身の再生だった。大平氏は「続編を作る予定はない。ミタらしく終わりたい。最後は想像がつかない話になっている」と語った。
◆立ち止まらない
10月スタートのドラマについて、ドラマ表現に詳しい日本大芸術学部の中町綾子教授は「全体の傾向というより、個々のドラマにテーマや表現の魅力がある」と評価する。
中町氏は「ミタ」について、「序盤の『父親が子供を愛せない』という阿須田家の形自体が斬新で、スリリングな物語を生んでいる」と分析。また、「『11人もいる!』『相棒』(ともにテレ朝系)、『HUNTER』(フジ系)など切り口やテーマ、表現手法にバラエティーがあり、あれもこれも見たい気持ちになる。ジャンルで考えても恋愛、推理、刑事、医療、ホームドラマ、男のドラマと、ほとんどが重ならずバリエーションがある」と話す。
特筆すべきドラマとして中町氏は「謎解きはディナーのあとで」を挙げる。「心情や感情表現をじっくり描くことを飛ばして(物語が)進むことに斬新さがある。ゆっくり立ち止まって考えるドラマではなく、表現として新しい」。これには、ドラマの感情表現に付き合うことを面倒くさがり、展開自体を楽しめればよいと感じる若い視聴者がいる背景があるという。
一方で7月期のドラマについては「バラエティーはあったものの、多くは舞台がこぢんまりとしており、恋愛コメディー、姉妹の物語、過去のドラマの焼き直しなど、企画にダイナミズムがなかった」と総括した。
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下記はちょっと関係するかも。
【テレ158/ハマリ役の呪詛】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1971.html
『家政婦のミタ』最終回、驚愕の視聴率40%で幕! 一般劇歴代視聴率3位に
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1856132&media_id=54
『家政婦のミタ』は○○だった〈2〉
──テレ174/このクールのドラマ11-10~12-5
mixi日記2011年12月23日から
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1806559678&owner_id=5019671
ネットニュースの言葉づかいを気にしていてもしかたがないけど、これなんかはたぶん紙の新聞とも共通なんだろうな……。
〈無表情な家政婦を演じ話題〉って、もう少し書き方があるだろうに。
まあ、【ネタ元2】のように〈今世紀ナンバーワン視聴率のドラマ〉ってのはいくらなんでも……ってきもするけど。
〈聖地〉って何? ただの「ロケ地」でしょ。直前にあるから避けたんだろうね。だったら「現場」「現地」かな。「動物公園」でもいいと思う。
〈1日7000人ぐらい〉が多いか少ないか、増加しているのか減少しているのか、比較対象がないんでなんの意味もない。
この動物公園も商売がヘタと言うかなんと言うか。「ファミリーセット」くらい作りなよ。以前もヒットドラマのロケ地になったらしいけど、その好機を生かせなかったんだろうな。
もしかすると、忙しくなるのを迷惑がってる?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%83%E8%91%89%E5%B8%82%E5%8B%95%E7%89%A9%E5%85%AC%E5%9C%92
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レッサーパンダの風太(後述)を飼育する。テレビドラマ『僕の歩く道』(2006年放送、関西テレビ)や『家政婦のミタ』(2011年放送、日本テレビ)でロケに使われた。
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【全国ロケ地ガイド:ドラマ・映画・特撮の撮影場所案内】
http://loca.ash.jp/info/2011/d201110_kaseifu.htm
その2 『家政婦のミタ』は今世紀最高のヒットドラマだった。
視聴率の話を再確認しておく。〈1〉でひいた「一般劇歴代視聴率3位」(NHK大河&朝の連続テレビ小説除く ※1977年9月26日以降に放送された番組)は間違いではないが、これもいろいろな流派があるらしい。22日朝のフジテレビの情報番組で知った。ネタ元の「ビデオリサーチWebサイト」にあたる。
http://www.videor.co.jp/data/ratedata/junre/01drama.htm
1 積木くずし・親と子の200日戦争・最終回 1983年3月29日(火) 20:00 54 TBS 45.3
時代劇や刑事モノはなぜか別枠になっている。ここにも40%超えがいくつか。
1 水戸黄門・最終回 1979年2月5日(月) 20:00 55 TBS 43.7
全部を数字順に並べると、以下のようになる。
すごいメンツだな。「ドラマのTBS」の面目躍如って気がする。
1 積木くずし・親と子の200日戦争・最終回 1983年3月29日(火) 20:00 54 TBS 45.3
2 水戸黄門・最終回 1979年2月5日(月) 20:00 55 TBS 43.7
3 日曜劇場・女たちの忠臣蔵 1979年12月9日(日) 21:05 170 TBS 42.6
4 日曜劇場・ビューティフルライフ・最終回 2000年3月26日(日) 21:03 81 TBS 41.3
5 金曜劇場・熱中時代・最終回 1979年3月30日(金) 21:00 54 日本テレビ 40.0
6 太陽にほえろ! 1979年7月20日(金) 20:00 54 日本テレビ 40.0
この項続く。
下記の仲間。
【テレビ関係なんでもかんでも お品書き】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1406615169&owner_id=5019671
【ネタ元1】日刊スポーツ
http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK201112230012.html
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ロケ地もミタい!千葉の聖地にファン殺到
松嶋菜々子(38)が無表情な家政婦を演じ話題の日本テレビ系ドラマ「家政婦のミタ」のロケ地も話題になっている。
松嶋が演じる家政婦が、亡くなった夫と息子との過去を振り返るシーンでは、千葉市動物公園の観覧車などがある遊園地ゾーン「ドリームワールド」が撮影に4回使用されたが、最終回放送前から撮影を知ったファンが詰めかけ、問い合わせが相次いでいた。同園管理事務所の春日一郎係長(51)は「今年7月以降は、週末の多い時で1日7000人ぐらいが訪れています。ドラマの影響は分かりませんが、写真撮影をしている人はいますね」と話した。
劇中で家政婦が購入するホットドッグなどのファミリーセットは、実際のメニューにはないが、注文する利用客がいるという。春日係長は「23日からの3連休で、ロケ地を見に来てほしい」と、今後の“ミタ効果”に期待していた。
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【ネタ元2】デイリースポーツ
http://www.daily.co.jp/newsflash/2011/12/23/0004701027.shtml
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「家政婦のミタ」今世紀初の視聴率40.0%
女優・松嶋菜々子(38)が主演する日本テレビ系ドラマ「家政婦のミタ」の最終回が21日に放送され、平均視聴率が関東地区で40・0%(関西地区36・4%)だったことが22日、ビデオリサーチの調べで分かった。ドラマで40%の大台を突破したのは、2000年3月26日にTBS系で放送された「ビューティフルライフ」最終回の41・3%以来で11年9カ月ぶり。今世紀(01年以降)のドラマで1位に輝いた。
「承知しました」のセリフが話題を呼んだドラマが40%の視聴率をたたき出し、だれもがミタの魅力を承知したに違いない。
一切笑わない家政婦・三田を演じた主演の松嶋は「ずっとやりたかったオリジナル作品でこれだけ評価いただけたことが本当にうれしいです。共演者、スタッフ、見てくださった全ての方々に感謝いたします。ありがとうございました」と笑顔に満ちたコメントを寄せた。
最終回は、松嶋演じる家政婦の三田灯(あかり)が、初めてほほ笑むなど感動の場面が続き、平均視聴率は40・0%と圧倒的な数字を記録した。瞬間最高は午後11時から11時3分までの4分間。三田と派遣先の家族が別れを惜しむクライマックスシーンで42・8%。全11話の平均は25・2%となった。
40%台は00年にTBS系で放送された「ビューティフルライフ」の最終回41・3%以来11年9カ月ぶり。02年9月6日にフジテレビ系で放送されたドラマ「北の国から2002遺言・前編」38・4%も抜き、今世紀ナンバーワン視聴率のドラマに輝いた。
番組の初回は19・5%。どんな業務命令にも「承知しました」と従う三田のミステリアスなキャラクターが話題を呼び、第5話で22・5%と初めて20%を超えた。以降は一度も20%を下回ることはなく、三田の過去が打ち明けられた第8話では29・6%を記録。今年トップだった大沢たかお(43)主演のTBS系ドラマ「JIN‐仁‐」の最終話26・1%を抜き、今年首位に浮上した。
松嶋は今後、嵐の松本潤(28)主演のフジテレビ系ドラマ「ラッキーセブン」(来年1月16日スタート、月曜後9・00)に探偵社の女ボス役で出演する。
(2011年12月22日)
→主要ニュース一覧を見る
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ロケ地もミタい!千葉の聖地にファン殺到
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1857405&media_id=8
『家政婦のミタ』は○○だった〈3〉
──テレ175/このクールのドラマ11-10~12-6
mixi日記2011年12月24日から
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1806879476&owner_id=5019671
『家政婦のミタ』は第1回から20%近い視聴率をとった。これは近年のドラマとしてはかなり高い。前評判はさほど高くなかったはず。日テレはほとんど見ないので、どんな前宣伝をしたのかはわからない。まあ、「久々の連ドラ主演の松嶋菜々子が、何をしでかすかわからない不気味な役をやる」という期待はあったのだろう。
まさかベタベタのダジャレタイトルの勝利、ってことはないよな。
そもそも「家政婦」という職業は、ドラマづくりにはおいしい。フツーは、職業特性を生かしていろいろな家庭を転々とする。それぞれの家庭の複雑な事情に踏み込むのに、家政婦はとっても便利。本家『家政婦は見た』もそうだけど、ほかにも有名なのがある。
【マンガ108/「超少女明日香」と「七瀬シリーズ」って】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2038.html
これを現代版にしたのが、「派遣社員」かもしれない。そう言えば、性格に問題があるけどなんでも完璧にこなす派遣社員……ってドラマもヒットしたな(笑)。
『家政婦のミタ』はあまり期待せずに第1回をチェックして、あまりのムチャクチャぶりにハマッってしまった。ただ、世間が言うような感動のドラマとしては見ていなかった気がする。
世間様があまんまり褒めるんで、半分インネンモードに入っている。優しい目で見るように。
その3 『家政婦のミタ』はコメディだった
『家政婦のミタ』の本質は何か。
「家族の絆の物語」?
「再生への物語」?
違うんじゃないかな。
ちなみにそういったテーマだったら、『それでも、生きてゆく』のほうがはるかに名作だと思う。でも視聴率は低かった。世の中はそんなものだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%9D%E3%82%8C%E3%81%A7%E3%82%82%E3%80%81%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%81%A6%E3%82%86%E3%81%8F
ドラマでも物語でもなんでもいいけど、お話にはコメディとシリアスという分類がある。
厳密に分類するのはむずかしい。とくに近年はシリアス一辺倒のドラマは受け入れられないらしく、小ネタ(ユーモア)を挟むことが多い。昔からあった手法で、最後の最後にボケ役がかまして一同大笑い……なんてのは古典。凝った小ネタを織り交ぜたドラマとして印象的なのは、『踊る大捜査線』。織田裕二と深津絵里の食い物をめぐる漫才とか、犯人に刺された青島刑事が「労災下りるかな」と言ったりとか、経費問題、スリーアミーゴス……etc.
基本シリアスの中に、小ネタがちりばめられる。天海祐希の『離婚弁護士』『BOSS』あたりは、小ネタに力が入っている。ほかにも類似例は多く、なかには、小ネタがメイン(形容矛盾)になっているものさえある。あんまり目立つと、ものすぐくウザい。
『家政婦のミタ』では、この役を相武紗季(Web辞書には「前戯」という言葉がないhttp://mixi.jp/view_diary.pl?id=1603056434&owner_id=5019671)が担っていた。疫病神ならぬ疫病引き受け神?って(それを「守護神」と言っていいのか)。
それはシリアスドラマの中の小ネタか、と言うと、ちょっと違う気がする。
『家政婦のミタ』というドラマ自体が、深刻なテーマを扱いながらコメディだった。
コメディとシリアスの一番の違いは「リアリティ」の有無だろう。
このへんも厳密に言うとむずかしい。「リアリティ」の有無で判断するなら、SFの類いはどんなシリアスでも「リアリティ」はないからコメディになるとも言える。
うんと簡単に言うと、SFの類いであってもそれなりの理論的な説明ができるなら「リアリティ」はある。
逆にうんとありふれた状況設定でも、「そんな○○はありえない」と感じるなら「リアリティ」はない。
たとえば、ついこの前まで「近年まれに見る傑作ドラマ」と言われていた『JIN』は、SFだったけど「リアリティ」があって、ビキビキのシリアスだろう。
『家政婦のミタ』に「リアリティ」はあるか。
子供を4人も残して自殺する母親はいない
いったいあの父親は何歳だ
「子供を愛せない」のに4人もつくるのは●●だろう
……などといった細かいツッコミはスルーする。
主人公である三田灯のキャラ設定や行動に「リアリティ」があるか? まったくないよ。
あんな無愛想な家政婦はありえない
オマエの鞄は異次元ポケットか?
あんなムチャをする家政婦がいるかよ
庭で物を燃やすな(マジで消防車が来ます)
やたらと灯油をまくんじゃない
刃物を振り回すな
……etc.
ツッコミを入れはじめるとキリがないくらいムチャなシーンがあった。
当方は、「そこまでやるのか!」という一種のカタルシスを求めて見ていた。それはそれで、「感動のドラマ」だったけど(笑)。
ちなみに、〈2〉でちょっとふれた22日朝のフジテレビの情報番組では、40%超のドラマ一覧のほかにおもしろいランキングをあげた。
歴代のコメディドラマのランキングで、下記を転記したものだった。
http://www.videor.co.jp/data/ratedata/junre/01drama.htm
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1 GTO・最終回 1998年9月22日(火) 22:15 69 フジテレビ 35.7
2 やまとなでしこ・最終回 2000年12月18日(月) 21:00 74 フジテレビ 34.2
3 教師びんびん物語2・最終回 1989年6月26日(月) 21:00 54 フジテレビ 31.0
4 ダブル・キッチン・最終回 1993年6月25日(金) 21:00 54 TBS 30.7
5 意地悪ばあさん 1981年11月9日(月) 19:30 30 フジテレビ 29.9
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なんでこれを紹介したのかは、よくわからない。さすがフジテレビは『家政婦はミタ』をコメディ扱いするのか、と思ったが違った気がする。どうやら、『GTO』の主演が反町隆史で『やまとなでしこ』の主演が松嶋菜々子だから夫婦でワンツーフィニッシュ……と言いたかっただけらしい。救いようのない●●かもしれない。
この項、まだ続く。
『家政婦のミタ』は○○だった〈4〉
──テレ176/このクールのドラマ11-10~12-7
mixi日記2011年12月25日から
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1807181152&owner_id=5019671
さてと。いろいろ取りこぼしもあったけど、なんとかここまでたどりついた。
コメディエンヌ相武紗季の可能性とか。
『リバウンド』つながりの相武紗季と勝地涼の小ネタとか。
本田望結、芦田愛菜、谷花音、小林星蘭の出世レースとか。
本田望結と忽那汐里のソックリぶりとか。
白川由美と松嶋菜々子の「奇跡の共演」とか。
その4 『家政婦のミタ』はの下敷きは○○だった
今世紀最高のコメディドラマ『家政婦のミタ』を第1回から見たけど、途中から強烈な既視感を覚えはじめた。
長男の苦悩を救うために、家の壁面にペンキで大書。
次男をイジメていた悪ガキをボコる。
長女の命令に従って、包丁を持って長女を追い回す。
……etc.
ここで〈1〉http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1806325447&owner_id=5019671で書いたことを確認する。〈そんな破天荒な三田の行動を通じ、家族は絆を取り戻していく〉
これと同じような説明を見たことがある。主人公の一見破天荒(誤用だって)な行動で、○○との絆が深まっていく。もう少しわかりやすく書くと、最初は白眼視されていたのにシンパ(理解者?)がひとりずつ増えていく。これはどちらかと言うとマンガの手法で、当方は「桃太郎パターン」と呼び、嚆矢は『男一匹ガキ大将』だと考えている。
【マンガ50/バトルマンガと言えば3?】10月10日
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1306627371&owner_id=5019671
当方が『家政婦のミタ』の下敷きと考えている作品は何か。ずいぶんヒントを出したから、わかる人はとっくにわかっていると思う(読み続けている人が何人いるか?)。
『ごくせん』は△です。あれもきわめて近いが、解決方法が暴力一本槍だし、40分くらいまでは猫をかぶっている。これはむしろ『水戸黄門』だと思う。『家政婦のミタ』と共通の作品を下敷きにしているという見方もできる。誰か2代目ヤンクミを襲名しないかな。北乃きいか成海璃子じゃダメかしら。
ここで突然ですが脚本家の遊川和彦(敬称略)の話になる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%8A%E5%B7%9D%E5%92%8C%E5%BD%A6
このかたは、原作のないオリジナルのドラマにこだわっている。それが『家政婦のミタ』のヒットの理由、という論調も目にしたが、それは違うだろう。近年のヒットドラマの大半は、原作がある。この話は長くなるのでパス。
遊川和彦が手がけた大ヒットドラマのなかに、原作つきのもある。どこかで「唯一」と書いてあるのを見たが、真相は不明。
それが『GTO』なのよ。破天荒な鬼塚英吉(反町隆史)の行動を通じ、生徒は鬼塚のシンパになり、家族との絆を取り戻していく。鬼塚の解決法は基本が暴力だけどバリエーションが豊かだった。以下記憶だけで書く。あるときは家の壁を破壊し、あるときは暴走族時代の子分を使い、あるときは生徒を噴水に落とし、あるときはよく覚えていない。
『家政婦のミタ』は、これを下敷きにしたGHM(グレートホームキーパーミタ)のお話ってこと。
まあ世間は、『GTO』はコメディで『家政婦のミタ』はシリアス、と考えてるようだけど。あのタイトルで、あの決め台詞連発で、何よりあのムチャクチャぶりで、シリアスなのかな……。
ちなみに、『GTO』のヒロイン役の冬月あずさは松嶋菜々子が務めている。当方は、松嶋菜々子を最初に認識したのは〈『とんねるずのみなさんのおかげです』のコント「近未来警察072」にナナ隊員役〉。民放ドラマ初主演とされる『Sweet Season』の印象は何もなく、まともな演技を見たのは『GTO』が初めてだった。
あのドラマは、鬼爆のカタワレ役で藤木直人が出ていて、生徒役で窪塚洋介、池内博之、徳山秀典、山崎裕太、小栗旬(イジメられっ子役で、ブリーフ姿も披露していたような)などが出ていたんだから、いまとなってはけっこう豪華キャストだな。
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