北12/帰省日記6──熊山
mixi日記2008年08月30日から
一応下記の続きです。
【 北11/帰省日記5──パソコンにまでコケにされ】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-225.html

水浴びに来た羆が間近で観察できる。ガラス越しなんであまりキレイに撮れていない。ホームページの写真を見るのが正解かな。上目遣いの空ろな瞳が哲学的な印象。屋上部にいて時折餌を撒く飼育員を気にしているらしい。

羆の紹介ボード。紹介文がけっこうおかしい。

帰りの遊歩道から見た風景。「ベア・ポイント」の外壁のそばで完全にダレてるのがいた。コロンとしたフォルムは小熊にしか見えないが、これで200kgクラスと思われる。
今回の帰省の最大の目玉と考えていたのが、「ベア・マウンテン」。サホロリゾートの中に数年前にオープンした羆のサファリパークみたいなものだ。
どのくらい目玉かって言うと、20日の姪と義兄のスケジュールが空いているのでぜひ旭山動物園に行きたかったが日帰りはきつそうなので近場で似たようなものがないか探して間に合わせたくらい重要だった。
全然期待していなかったが、これがけっこう楽しめた。
経営する加森観光って、なんか聞いたことがあった。北海道内を中心に、とんでもなく意外なものまで経営している。「スペースワールド」(北九州)ってまだあったんだ。サホロリゾートって、某鉄道グループだと思ったんだけど、売却されたのね。そいで、買い取った企業が、リゾート内に系列の「のぼりべつクマ牧場」の支店を作ったってことね。まあ、そういう話はどうでもいいか。
http://www.bear-mt.jp/area-map/#46
まず、エントランスを見て驚く。すぐ左にあるのはスキーリフトだろ。ここってスキーシーズンにはロッジとか呼ばれる建物だよね。冬期以外はお休みになるこの建物を利用する。しかも冬期は羆さんが「冬ごもり」(冬眠ではない。後述)に入るからバトンタッチできる。うまいこと考えたもんだ。
総面積は約15ha(東京ドーム約3.2個分)あるんだって。とにかく広いのね。見当つきませんorz。
このきわめて自然に近い環境の中に18頭の羆が放し飼いにされている。羆の性質から考えると、この“熊口密度”が限界なんだって。いまでも縄張り争いのイザコザが後を絶たないので、これ以上は増やせないとか。
装甲車のようないかついバスにのって、園内を見物する。なかなか考えていて、バス通り付近に、羆を引き寄せるためのペレット(ベアフードみたいなもの)が撒いてある(「きわめて自然に近い環境」ですね)。羆はそのオヤツに夢中で、バスには無関心。それでも運がよければけっこう間近でご対面できる。
どうせなら、バスのボディに好物の鮭を鎖でくくりつけるくらいのことをしてほしい。酒欲しさに暴れる羆(←アル中かよ)に揺すられて、車体がグラングランなんてなったら楽しいのに。絶対にイヤだ。
楽しいバスツアーを終えると、そこは「ベア・ポイント」。
>敷地内中央に位置するガラス張りの観察施設。ヒグマが自然に近い状態で行動できるように、周>囲には池や洞窟を設け、サホロの森と融合した環境が整えられています。
ってものらしい。羆って、体温が38度くらいあり、暑いのが苦手なんだって。この日はけっこう涼しくて、tobirisuは半袖では肌寒くてパーカーを買ってしまった。でも、羆にとっては、これでもまだ暑いので、池に涼みに来るらしい。
たまたま飼育役(と言うより研究員と呼びたい)の人がいたので、いろいろな話を聞かせてもらう。
●園内には雄しかいない
雌がいると、雄が争いを始める可能性が高い。さらに、柵の外にいる野生の雄が、雌のにおいを嗅ぎ付けてくる可能性もある。可哀想とは思いながら「男子高の寮生活のような生活をさせている」って説明に妙にツボをつかれて、大笑い。
●羆は冬眠をしない
気温が下がると、体温も下がって巣にこもって動かなくなるけれど、眠りはしない。ウツラウツラの状態らしい。だから、何かあったら動きだすこともある。完全に眠ってしまう「冬眠」とは違うので、「冬ごもり」と呼ぶ。
ちなみに、本家の「のぼりべつクマ牧場」の羆は「冬ごもり」をしない。人間の手を加えて半人工的に「冬ごもり」をさせるノウハウがないらしい。ここではけっこう自然に近い環境なので、データ採取を兼ねてやっている。ただ、体調のよくない羆は、危険なので「冬ごもり」をさせないこともある。よくドラマなんかで見るあれだ。「寝るなー、寝たら死ぬどーーー」。誰が頬をペチペチして起こすのかは訊きそびれた
たしか、まだふた冬を越えただけと言っていた。羆の生態は不明のことが多く、まだまだ研究の途中とのこと。
さらにちなみに。ほかの動物は知らないが、少なくとも冬眠中のヤマネは仮死状態。友人の知り合いが、何かの拍子に冬眠中のヤマネを発見した話を聞いたことがある。冷たくなっていてツツいても揺すってもピクリともしないから、「死んでいる」と考えて手厚く埋葬してあげたとか。オーーーーイ。
「ベア・ポイント」内には、園内の羆を紹介するボードがあったり、羆の雑学の展示があったりでなかなか楽しい。
万が一羆と出合ったときの心得なんてのもあった。絶対に逃げたりしてはいけないとのこと。もちろん死んだふりなんてナンセンス。目を逸らさずにゆっくりと後ずさる……。
野生動物への対応策はだいたい同じらしい。逃げると間違いなく襲われます。でもさ。ジリジリと後ずさったとして相手がジリジリとにじり寄ってきたらどうしたらいいのよ(泣)。だって羆って怖いよ。手なんてホントにゴッツくて、爪もデカくて、ものすごくおいしそう。
実は当方は羆に出合ったときのとっておきの対応策を知っている。命がかかわることなんで、あちこちで教えている。すでに読んだことある方はご容赦ください。機会があったら、ぜひお試しください。どこまで有効か飼育員に訊きたかったが、きわめてまじめな人だったのでやめておいた。
1)懐に飛び込むのがいちばん安全
羆って、懐に飛び込んだ相手は攻撃できないらしい。肩の関節がかたいのかな。突っ張りはものすごく威力があるけど、四つ相撲は苦手。まあ、曙とか小錦と思えばいい。ときどき「人が熊を投げ飛ばした」なんてニュースがあるけど、決して不思議なことではない。勇気を持って懐に飛び込んでしまえばひと安心。ただし、日頃から(重言風)ストレッチを欠かさない羆だと、安全の保障はできないでの注意。あとはタイミングを見計らって火事場のバカ力で投げればいいだけ。小錦を投げる程度のことだから、千代の富士程度の腕力があればそんなにはむずかしくない。
2)白い紙を細かくちぎったものを携帯する
腕力に自信のない人は、羆のいそうなとこに行くなら白い紙を細かくちぎったものは必携。羆に出合ったら、その紙を撒く。できるだけ高く派手に撒く。命がけで必死に撒く。羆は舞い落ちる紙吹雪を雪だと勘違いしていそいそと「冬ごもり」の体勢に入る。仮眠に入った羆をサバイバルナイフで解体してもいいけれど、あまりおすすめはしない。
帰りは「ベア・ポイント」から続く遊歩道を歩く。こうして眺めてみると、「ベア・ポイント」以外の場所で羆を発見するのはけっこうむずかしい。やっぱ、バスツアーをするのが正解だろう。
【続きは】↓
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=937515047&owner_id=5019671
一応下記の続きです。
【 北11/帰省日記5──パソコンにまでコケにされ】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-225.html

水浴びに来た羆が間近で観察できる。ガラス越しなんであまりキレイに撮れていない。ホームページの写真を見るのが正解かな。上目遣いの空ろな瞳が哲学的な印象。屋上部にいて時折餌を撒く飼育員を気にしているらしい。

羆の紹介ボード。紹介文がけっこうおかしい。

帰りの遊歩道から見た風景。「ベア・ポイント」の外壁のそばで完全にダレてるのがいた。コロンとしたフォルムは小熊にしか見えないが、これで200kgクラスと思われる。
今回の帰省の最大の目玉と考えていたのが、「ベア・マウンテン」。サホロリゾートの中に数年前にオープンした羆のサファリパークみたいなものだ。
どのくらい目玉かって言うと、20日の姪と義兄のスケジュールが空いているのでぜひ旭山動物園に行きたかったが日帰りはきつそうなので近場で似たようなものがないか探して間に合わせたくらい重要だった。
全然期待していなかったが、これがけっこう楽しめた。
経営する加森観光って、なんか聞いたことがあった。北海道内を中心に、とんでもなく意外なものまで経営している。「スペースワールド」(北九州)ってまだあったんだ。サホロリゾートって、某鉄道グループだと思ったんだけど、売却されたのね。そいで、買い取った企業が、リゾート内に系列の「のぼりべつクマ牧場」の支店を作ったってことね。まあ、そういう話はどうでもいいか。
http://www.bear-mt.jp/area-map/#46
まず、エントランスを見て驚く。すぐ左にあるのはスキーリフトだろ。ここってスキーシーズンにはロッジとか呼ばれる建物だよね。冬期以外はお休みになるこの建物を利用する。しかも冬期は羆さんが「冬ごもり」(冬眠ではない。後述)に入るからバトンタッチできる。うまいこと考えたもんだ。
総面積は約15ha(東京ドーム約3.2個分)あるんだって。とにかく広いのね。見当つきませんorz。
このきわめて自然に近い環境の中に18頭の羆が放し飼いにされている。羆の性質から考えると、この“熊口密度”が限界なんだって。いまでも縄張り争いのイザコザが後を絶たないので、これ以上は増やせないとか。
装甲車のようないかついバスにのって、園内を見物する。なかなか考えていて、バス通り付近に、羆を引き寄せるためのペレット(ベアフードみたいなもの)が撒いてある(「きわめて自然に近い環境」ですね)。羆はそのオヤツに夢中で、バスには無関心。それでも運がよければけっこう間近でご対面できる。
どうせなら、バスのボディに好物の鮭を鎖でくくりつけるくらいのことをしてほしい。酒欲しさに暴れる羆(←アル中かよ)に揺すられて、車体がグラングランなんてなったら楽しいのに。絶対にイヤだ。
楽しいバスツアーを終えると、そこは「ベア・ポイント」。
>敷地内中央に位置するガラス張りの観察施設。ヒグマが自然に近い状態で行動できるように、周>囲には池や洞窟を設け、サホロの森と融合した環境が整えられています。
ってものらしい。羆って、体温が38度くらいあり、暑いのが苦手なんだって。この日はけっこう涼しくて、tobirisuは半袖では肌寒くてパーカーを買ってしまった。でも、羆にとっては、これでもまだ暑いので、池に涼みに来るらしい。
たまたま飼育役(と言うより研究員と呼びたい)の人がいたので、いろいろな話を聞かせてもらう。
●園内には雄しかいない
雌がいると、雄が争いを始める可能性が高い。さらに、柵の外にいる野生の雄が、雌のにおいを嗅ぎ付けてくる可能性もある。可哀想とは思いながら「男子高の寮生活のような生活をさせている」って説明に妙にツボをつかれて、大笑い。
●羆は冬眠をしない
気温が下がると、体温も下がって巣にこもって動かなくなるけれど、眠りはしない。ウツラウツラの状態らしい。だから、何かあったら動きだすこともある。完全に眠ってしまう「冬眠」とは違うので、「冬ごもり」と呼ぶ。
ちなみに、本家の「のぼりべつクマ牧場」の羆は「冬ごもり」をしない。人間の手を加えて半人工的に「冬ごもり」をさせるノウハウがないらしい。ここではけっこう自然に近い環境なので、データ採取を兼ねてやっている。ただ、体調のよくない羆は、危険なので「冬ごもり」をさせないこともある。よくドラマなんかで見るあれだ。「寝るなー、寝たら死ぬどーーー」。誰が頬をペチペチして起こすのかは訊きそびれた
たしか、まだふた冬を越えただけと言っていた。羆の生態は不明のことが多く、まだまだ研究の途中とのこと。
さらにちなみに。ほかの動物は知らないが、少なくとも冬眠中のヤマネは仮死状態。友人の知り合いが、何かの拍子に冬眠中のヤマネを発見した話を聞いたことがある。冷たくなっていてツツいても揺すってもピクリともしないから、「死んでいる」と考えて手厚く埋葬してあげたとか。オーーーーイ。
「ベア・ポイント」内には、園内の羆を紹介するボードがあったり、羆の雑学の展示があったりでなかなか楽しい。
万が一羆と出合ったときの心得なんてのもあった。絶対に逃げたりしてはいけないとのこと。もちろん死んだふりなんてナンセンス。目を逸らさずにゆっくりと後ずさる……。
野生動物への対応策はだいたい同じらしい。逃げると間違いなく襲われます。でもさ。ジリジリと後ずさったとして相手がジリジリとにじり寄ってきたらどうしたらいいのよ(泣)。だって羆って怖いよ。手なんてホントにゴッツくて、爪もデカくて、ものすごくおいしそう。
実は当方は羆に出合ったときのとっておきの対応策を知っている。命がかかわることなんで、あちこちで教えている。すでに読んだことある方はご容赦ください。機会があったら、ぜひお試しください。どこまで有効か飼育員に訊きたかったが、きわめてまじめな人だったのでやめておいた。
1)懐に飛び込むのがいちばん安全
羆って、懐に飛び込んだ相手は攻撃できないらしい。肩の関節がかたいのかな。突っ張りはものすごく威力があるけど、四つ相撲は苦手。まあ、曙とか小錦と思えばいい。ときどき「人が熊を投げ飛ばした」なんてニュースがあるけど、決して不思議なことではない。勇気を持って懐に飛び込んでしまえばひと安心。ただし、日頃から(重言風)ストレッチを欠かさない羆だと、安全の保障はできないでの注意。あとはタイミングを見計らって火事場のバカ力で投げればいいだけ。小錦を投げる程度のことだから、千代の富士程度の腕力があればそんなにはむずかしくない。
2)白い紙を細かくちぎったものを携帯する
腕力に自信のない人は、羆のいそうなとこに行くなら白い紙を細かくちぎったものは必携。羆に出合ったら、その紙を撒く。できるだけ高く派手に撒く。命がけで必死に撒く。羆は舞い落ちる紙吹雪を雪だと勘違いしていそいそと「冬ごもり」の体勢に入る。仮眠に入った羆をサバイバルナイフで解体してもいいけれど、あまりおすすめはしない。
帰りは「ベア・ポイント」から続く遊歩道を歩く。こうして眺めてみると、「ベア・ポイント」以外の場所で羆を発見するのはけっこうむずかしい。やっぱ、バスツアーをするのが正解だろう。
【続きは】↓
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