突然ですが問題です【日本語編96】──霙 みぞれ
下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2020.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【7】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1789673749&owner_id=5019671
mixi日記2012年01月20日から
【問題】
答えは見当もつきません。アンケートです。
下記の1)~のなかで、不自然に感じるものをあげなさい。
1)霙が降りはじめた
2)雨が霙にかわった
3)雪が霙にかわった
4)霙まじりの雨が降っている
5)霙まじりの雪が降っている
6)かき氷は霙に限る
【解答?例】
6)はネタなのでパス。
4)5)は厳密に言えば誤用らしい。
2)と3)のどちらが自然なのかは気象庁にでも訊いてください。
【よくわからない解説】
まず辞書をひく。
■Web辞書『大辞泉』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E9%9C%99&stype=0&dtype=0
================================
みぞれ【×霙】
1 雪が空中でとけかかって、雨とまじって降るもの。ひさめ。《季 冬》「淋(さび)しさの底ぬけて降る―かな/丈草」
2 かき氷に蜜をかけたもの。
================================
■Web辞書『大辞林』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E9%9C%99&dtype=0&dname=0ss&stype=0&index=118777400000&pagenum=1
================================
みぞれ0 【▼霙】
[1]雪が空中で解けかけて雨まじりに降るもの。ひさめ。冬の初めや終わりに多い。[季]冬。
[2]かき氷に蜜(みつ)をかけた食べもの。
[3]〔補説〕 [1] のように見えるところから
大根下ろしのこと。
================================
1つ大きな発見があった。「霙」と「氷雨」って同じなんだ。「氷雨」をひくと頭がグチャグチャになる。
■Web辞書『大辞泉』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%B2%E3%81%95%E3%82%81&dtype=0&dname=0na&stype=0&index=15424800&pagenum=1
================================
ひ‐さめ【氷雨】
1 雹(ひょう)や霰(あられ)のこと。《季 夏》
2 冷たい雨。また、みぞれ。《季 冬》
================================
「霙」と「氷雨」と「雹」と「霰」と「冷たい雨」はみんな同じものらしい。そんなバカな。この話に踏み込むと泥沼になりそうなのでパス。
で、「霙」の話。
「雪が空中でとけかかって、雨とまじって降るもの」と「雪が空中で解けかけて雨まじりに降るもの」だからほぼ同じだな。
ちなみにクイズじゃないんだから雪は「解けない」と思うけど、「雪解け」とも書くからこの話もパス。
「とけかかった雪」と「雨」がまじっているんだから、「霙まじりの雨(雪)」はありえない。
ただ、蝦夷育ちの主観全開で書かせてもらうと、「霙まじりの雪」はフツーに言う。「霙まじりの雨」は、めったに言わない。
だいたい次のように変化する。逆方向は記憶にない。
(雨→)霙→雪
霙が限りなく雪に近づいた状態を「霙まじりの雪」と呼んでいると思う。
逆に(正用?)、限りなく雨に近いけど、ほんの少し霙がまじっているのを「霙まじりの雨」と呼ぶかは微妙。それこと「氷雨」じゃないのかね。
ネット検索してみた。
“霙まじりの雨”の検索結果約……約 42,700 件
“みぞれまじりの雨”の検索結果約……約 157,000 件
“霙まじりの雪”の検索結果約……約 15,500 件
“みぞれまじりの雪”の検索結果約……約 57,800 件
o( ̄ー ̄;)ゞううむ
世間では「みぞれ(霙)まじりの雨」のほうが優勢らしい。
なかにはこんあサイトがあった。これは信用していいだろう。
【「みぞれまじりの雨」という言い方は正しい?】
http://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/gimon/090.html
================================
「みぞれまじりの雨」という言い方は正しい?
2001.12.01
Q 先日の番組で、北日本からのリポートを聞いていたら「けさは、みぞれまじりの雨が降っています」と伝えていました。「みぞれまじりの雨」という言い方はおかしいのではないでしょうか。
Aご指摘のとおりです。
解説
「みぞれ」は、雨と雪が同時に降る現象(すでに両方がまじっている状態)です。『学術用語集―気象学編』でも、「mizore/みぞれ」の項は「sleet; rain and snow mixed [together]」と記述されています。つまり、「みぞれ」の中に「雨」がまじったり「みぞれ」の中に「雪」がまじったりすることは、現象としてありえないということになります。このため、「みぞれまじりの雨(雪)」という言い方は、的確・適切な表現ではありません。
ところで、その冬初めて降った「みぞれ」の場合は、気象観測では「初雪」とされます。なお、俳句や演歌の歌詞に登場することが多い「氷雨(ひさめ)」は、「ひょう」「あられ」と並んで「みぞれ」とも同じ意味で一般に使われていますが、気象用語としては使いません。
(『改訂版気象ハンドブック』P152、P267、P102 『ことばのハンドブック』P177参照)
「ゆで汁のけぶる垣根やみぞれふる」(一茶)
(メディア研究部・放送用語 豊島 秀雄)
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日本語アレコレの索引(日々増殖中)
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日本語アレコレの索引(日々増殖中)【7】
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mixi日記2012年01月20日から
【問題】
答えは見当もつきません。アンケートです。
下記の1)~のなかで、不自然に感じるものをあげなさい。
1)霙が降りはじめた
2)雨が霙にかわった
3)雪が霙にかわった
4)霙まじりの雨が降っている
5)霙まじりの雪が降っている
6)かき氷は霙に限る
【解答?例】
6)はネタなのでパス。
4)5)は厳密に言えば誤用らしい。
2)と3)のどちらが自然なのかは気象庁にでも訊いてください。
【よくわからない解説】
まず辞書をひく。
■Web辞書『大辞泉』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E9%9C%99&stype=0&dtype=0
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みぞれ【×霙】
1 雪が空中でとけかかって、雨とまじって降るもの。ひさめ。《季 冬》「淋(さび)しさの底ぬけて降る―かな/丈草」
2 かき氷に蜜をかけたもの。
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■Web辞書『大辞林』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E9%9C%99&dtype=0&dname=0ss&stype=0&index=118777400000&pagenum=1
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みぞれ0 【▼霙】
[1]雪が空中で解けかけて雨まじりに降るもの。ひさめ。冬の初めや終わりに多い。[季]冬。
[2]かき氷に蜜(みつ)をかけた食べもの。
[3]〔補説〕 [1] のように見えるところから
大根下ろしのこと。
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1つ大きな発見があった。「霙」と「氷雨」って同じなんだ。「氷雨」をひくと頭がグチャグチャになる。
■Web辞書『大辞泉』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%B2%E3%81%95%E3%82%81&dtype=0&dname=0na&stype=0&index=15424800&pagenum=1
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ひ‐さめ【氷雨】
1 雹(ひょう)や霰(あられ)のこと。《季 夏》
2 冷たい雨。また、みぞれ。《季 冬》
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「霙」と「氷雨」と「雹」と「霰」と「冷たい雨」はみんな同じものらしい。そんなバカな。この話に踏み込むと泥沼になりそうなのでパス。
で、「霙」の話。
「雪が空中でとけかかって、雨とまじって降るもの」と「雪が空中で解けかけて雨まじりに降るもの」だからほぼ同じだな。
ちなみにクイズじゃないんだから雪は「解けない」と思うけど、「雪解け」とも書くからこの話もパス。
「とけかかった雪」と「雨」がまじっているんだから、「霙まじりの雨(雪)」はありえない。
ただ、蝦夷育ちの主観全開で書かせてもらうと、「霙まじりの雪」はフツーに言う。「霙まじりの雨」は、めったに言わない。
だいたい次のように変化する。逆方向は記憶にない。
(雨→)霙→雪
霙が限りなく雪に近づいた状態を「霙まじりの雪」と呼んでいると思う。
逆に(正用?)、限りなく雨に近いけど、ほんの少し霙がまじっているのを「霙まじりの雨」と呼ぶかは微妙。それこと「氷雨」じゃないのかね。
ネット検索してみた。
“霙まじりの雨”の検索結果約……約 42,700 件
“みぞれまじりの雨”の検索結果約……約 157,000 件
“霙まじりの雪”の検索結果約……約 15,500 件
“みぞれまじりの雪”の検索結果約……約 57,800 件
o( ̄ー ̄;)ゞううむ
世間では「みぞれ(霙)まじりの雨」のほうが優勢らしい。
なかにはこんあサイトがあった。これは信用していいだろう。
【「みぞれまじりの雨」という言い方は正しい?】
http://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/gimon/090.html
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「みぞれまじりの雨」という言い方は正しい?
2001.12.01
Q 先日の番組で、北日本からのリポートを聞いていたら「けさは、みぞれまじりの雨が降っています」と伝えていました。「みぞれまじりの雨」という言い方はおかしいのではないでしょうか。
Aご指摘のとおりです。
解説
「みぞれ」は、雨と雪が同時に降る現象(すでに両方がまじっている状態)です。『学術用語集―気象学編』でも、「mizore/みぞれ」の項は「sleet; rain and snow mixed [together]」と記述されています。つまり、「みぞれ」の中に「雨」がまじったり「みぞれ」の中に「雪」がまじったりすることは、現象としてありえないということになります。このため、「みぞれまじりの雨(雪)」という言い方は、的確・適切な表現ではありません。
ところで、その冬初めて降った「みぞれ」の場合は、気象観測では「初雪」とされます。なお、俳句や演歌の歌詞に登場することが多い「氷雨(ひさめ)」は、「ひょう」「あられ」と並んで「みぞれ」とも同じ意味で一般に使われていますが、気象用語としては使いません。
(『改訂版気象ハンドブック』P152、P267、P102 『ことばのハンドブック』P177参照)
「ゆで汁のけぶる垣根やみぞれふる」(一茶)
(メディア研究部・放送用語 豊島 秀雄)
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