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助数詞の話──「1年」と「1年間」の違い 日本語

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2020.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【7】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1789673749&owner_id=5019671

mixi日記2012年02月05日から

 助数詞関係のバックナンバー。
473)【助数詞の話──「城」「国」の数え方】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1701334422&owner_id=5019671

655)【ゴミ箱4】【病院を数える助数詞】日本語しつもん箱
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1807775696&owner_id=5019671
 これじゃ「ひらがな多字」のカミツキhttp://mixi.jp/view_diary.pl?id=1791606657&owner_id=5019671と大差ないかな(泣)。それだけは許して。


 テーマトピは下記。
【一年間と一年】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=67721510

 大前提として、「1年」の「年」をどう呼ぶか。他の流派もあるようだけど、「助数詞」と呼んでおく。「量詞」というのは、どうやら中国の呼称らしい。
 ただ、「1年」「1年間」の「年」が助数詞か否かは微妙な気がする。
 
■Web辞書『大辞泉』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E5%B9%B4&dtype=0&dname=0na&stype=1&index=14342500&pagenum=1
================================
ねん【年】

【1】[名]
1 1年。とし。「―に一度の祭り」
2 「年季」の略。「―が明ける」

【2】[接尾]助数詞。
1 年号・年数を表すのに用いる。「平成七―」「西暦一九九五―」
2 年齢・学年を表すのに用いる。「人生五〇―」「五―に進級」
================================

 一般の「1年」は名詞。
「年号」「年齢」「学年」を表わす(「年数」は「3年目」などのこと?)ものは助数詞らしい。ってことは、「2年(間)」「3年(間)」と増やせるのは「助数詞」なんだろう。
 ↑の「473)」の法則で考えても、「3年」は「3つの年」とは違うようなので、「〈つの〉抜き」でなく助数詞だろう。
 本題とはあまり関係ない気がするので「助数詞」と考え、これ以上は踏み込まない。
 質問にある「1年」は「年数」と考えるのが素直だろう。【1】1の「1年」は無視する。ホントはマギレをなくすために「5年」などで考えるほうがよい気がするが……。 
 さて、「1年」と「1年間」の違い。これは当然「間」がポイントになる。
 つい最近、同様の質問をどこかで目にした記憶があるが、当方の検索能力では見つけられない。関係するサイトも見当たらない(泣)。

■Web辞書『大辞泉』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E9%96%93&dtype=0&dname=0na&stype=1&index=03799400&pagenum=1
================================
かん【間】
【1】[名]
1 物と物、場所と場所とを隔てる空間的な広がり。また、その距離。「天地の―」「その―約八キロ」「目睫(もくしょう)の―に迫る」
2 ある時点とある時点とのあいだ。あるひと続きの時間。「その―の事情はわからない」「ボールが外野を転々とする―に」
3 すきま。間隙(かんげき)。「多忙の―を縫って出席する」「―に乗じる」
4 心の隔たり。「―を生じる」

【2】[接尾]名詞に付いて、ある物事・時間・場所と他の物事・時間・場所とのあいだ、人と人との関係などの意を表す。「五日―」「東京、大阪―」「学校―の連絡」「夫婦―のもめごと」
================================

「1年間」の「間」は「5日間」の「間」と同じだろう。ということは「接尾語」になる。
 ただ、これで「5日間」の説明になるのかな。何と何の間なの? 意味は【1】2の「あるひと続きの時間」だろう。
 
 ここまで踏まえて「1年」「1年間」の違いを考える。
 質問を一部加工して転載する。
================================
 インドネシア人の学生に日本語を教えています。
「日本に来て一年間が過ぎました。」 という作文を書きました。
「一年」が正しいのは分かるのですが、 「一年」と「一年間」の使い分けの指導ができません。

  例
  1)サッカーを1年以上している。○
  2)サッカーを1年間以上している△?
  3)日本語の勉強を1年した。○?
  4)日本語の勉強を1年間した。○
================================

 3)は「○?」ではなく「○」だろう。
 やや不自然なのは2)。「1年間以上」は間違いではないだろうが、ちょっと引っかかる。
 原文の「1年間が過ぎました」もちょっと引っかかる。ホントにかすかにだけど。
 微妙すぎてうまく説明できそうにないが、「1年の間」(「1年中」の意味ではなく)と言いかえることができるか否かで考えてはどうだろうか。
  0)’日本に来て1年の間が過ぎました。△?
  2)’サッカーを1年の間以上している×
  4)’日本語の勉強を1年の間した。○

「1年」と「1年間」はほとんど同じだが、なぜか「1年間以上」(「以下」「未満」「以内」なども同様)になると異和感が生じる。
「1年」は単に「1年」だが、「1年間」になると「期間」のニュアンスが強くなる。そのことと、「1年間以上」に生じる異和感の関連性は……わからないorz。
 ちゃんと説明ができないのなら、「1年」と「1年間」はほぼ同じとするしかない気がする。
 こんなみっともない結論じゃリンクも張れない(泣)。

【20120211追記】
「1年(間)」だと普通名詞とまぎらわしいので「5年(間)」で考え直してみた。

  0)日本に来て5年間が過ぎた。○△?
  1)サッカーを5年以上している。○
  2)サッカーを5年間以上している△?
  3)日本語の勉強を5年した。○
  4)日本語の勉強を5年間した。○

「5年間」を「5年の間」にしてみる。
  0)’日本に来て5年の間が過ぎた。△?
  2)’サッカーを5年の間以上している×
  4)’日本語の勉強を5年の間した。○

 0)0)’がなんでヘンなのかは不明。
「あるひと続きの時間」だから過去のこのには使いにくいのか……とも思ったが、違うようだ。「あっという間の3年間だった」とかはよく聞くフレーズ。「10日間の熱闘に終止符が打たれた」なんてのもおなじみ。
 もうひとつの可能性が「間」と「過ぎる」の相性の悪さ。
  5)日本に来て5年間になる、だとほんの少しヘン。△?
  5)’日本に来て5年の間になる、だとかなりヘン。×
  6)日本にいたのは5年間だ、だと自然。○
  6)’日本にいたのは5年の間だ、だと自然。○

「5年の間以上」(「以下」「未満」「以内」なども同様)を自然にする方法。「の間」を後ろにもってくるといいようだ。
  2)’サッカーを5年の間以上している×
  2)’’サッカーを5年以上の間している○

 こんなことがわかっても、「間」の性質は何もわからない(泣)。

 さらに疑問が……。

  7)5年間、ありがとうございました。

 これは「5年の間」にはできても「5年」にはしにくい。なんで?



【助数詞の話──「1年」と「1年間」の違い 日本語】 〈2〉

 下記のコメントを回収する。
【〇ヶ月に渡り~と〇ヶ月間渡り~】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10119262520
================引用開始
「〇ヶ月に渡り~」と「〇ヶ月間渡り~」のどちらが正しいか

文脈にもよるかもしれませんが、「〇ヶ月間渡り~」は「に」を入れて「〇ヶ月間に渡り~」でないとおかしいと思います。
「〇ヶ月に渡り~」と「〇ヶ月間に渡り~」はほとんど同じで、厳密にどう違うか当方にも正確なところはわかりません。
「間」が入るほうフォーマルな印象なので、賞状なら「〇ヶ月間に渡り~」のほうがよいと思います。
詳しくは下記をご参照ください。
【助数詞の話──「1年」と「1年間」の違い 日本語】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2305.html

以下はやや余計な話です。
こういう場合の「渡り」は、漢字で書くなら「亘り」と書くべきと主張する人がいます。詳しくは省略しますが、当方もそのとおりだと思います。
漢字にせずに、ひらがなで「わたり」と書くほうがよいと思います。

こういう場合の「ヶ」は、正式な文章ではあまり使われません。
賞状なら「か」か「カ」と書くほうがよいでしょう。
詳しくは下記をご参照ください。
【複数の場所を示すのに「2箇所」、「2ヶ所」、「2ヵ所」、「2個所」、「2か所」とする表現は、どれが正しいのでしょうか?】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1194937816
================引用終了


 下記も回収。
【「~に3日かかる」と「~に3日間かかる」】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10119441090

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

「~に3日かかる」と「~に3日間かかる」の違い。

どちらでも「間違い」ではないでしょうが、「~に3日間かかる」には少しだけ異和感があります。
今回の質問のおかげで微妙な異和感の理由がわかりました。ありがとうございます。

まず、つい最近書いた回答をひきます。
【「〇ヶ月に渡り~」と「〇ヶ月間渡り~」のどちらが正しいか】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1011926252...
================引用開始
「〇ヶ月に渡り~」と「〇ヶ月間に渡り~」はほとんど同じで、厳密にどう違うか当方にも正確なところはわかりません。
「間」が入るほうフォーマルな印象なので、賞状なら「〇ヶ月間に渡り~」のほうがよいと思います。
詳しくは下記をご参照ください。
【助数詞の話──「1年」と「1年間」の違い 日本語】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2305.html
================引用終了

「~に3日かかる」と「~に3日間かかる」の場合もほとんどかわらないと思います。
ただ、個人的には「~に3日間かかる」には少しだけ異和感があります。
おそらく、リンク先にひいた辞書にあるとおり、「間」は「あるひと続きの時間」だからでしょう。
「工事は3日(間)続いた」のように、「3日」の「間」、ずっと継続しているなら異和感はありません。
「かかる」の意味を確認します。

http://kotobank.jp/word/%E6%8E%9B%E3%82%8B?dic=daijisen&oid=0297020...
================引用開始
14 時間・費用・労力などが必要とされる。費やされる。要する。「手の―・る仕事」「完成に一〇年―・る」
================引用終了

http://kotobank.jp/word/%E6%8E%9B%E3%81%8B%E3%82%8B%E3%83%BB%E6%87%...
================引用開始
12 費用・労力・時間などを要する。費やされる。入用になる。 「これを作るには金も時間も-・る」 「修理するには一〇万円以上-・る」 「手間が-・る」 「暇が-・る」
================引用終了

「期間内の継続」のニュアンスより、かかった「時間の総量」を表わすニュアンスがあるようです。このため、「間」と「かかる」の相性がよくないのでは。

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