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擬態語 擬音語 擬声語 擬情語 擬容語  日本語

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日本語アレコレの索引(日々増殖中)【8】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1821744441&owner_id=5019671

mixi日記2012年04月05日から
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1835604738&owner_id=5019671

 テーマトピは下記。
【「のりのり」について】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=68814551&comm_id=398881

 まず例によってコメント[0]を転載する(一部を加工する)。
================================引用開始
「のりのり」などについて、質問させていただきます。

この単語の意味は調子がよく気分が高揚していること。気分よりリズムにのること。だと調べました。

それで、私の質問ですが:

1)「のりのり」はもともと日本語にある単語ですか。。。それともあと出た単語ですか?
2)日本語の中に、擬声語、擬態語、ぎじょうご(gijoo-go)三つがあるのでしょうか。私は擬声語と擬態語しかしりませんですので。。。すみません。お伺いします。
3)「とんとん」というのは擬態語ですか?自分はノックする音、として、擬声語だと思いますが。。。
================================引用終了

 コメント[3]でほぼ解決したと思ったが、調べてみるといろいろ出てきてドンドン深みにはまってトンデモナいことに……。

 とりあえず質問の答らしきもの。

1)Web辞書『大辞泉』にはのっているが、古い時代にはなかった言葉だと思う。「ノリ(がいい/悪い)」がまずあって、そこから派生したような。「ノリ(がいい/悪い)」自体がそう古い用法ではないような……。こういう語源的な話はキッチリとはわからないことのほうが多い。
■Web辞書『大辞泉』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E3%81%AE%E3%82%8A%E3%81%AE%E3%82%8A&stype=0&dtype=0
================================引用開始
のり‐のり【乗り乗り】
[名・形動]《動詞「乗る」の連用形を重ねた語。「ノリノリ」と書くことも多い》調子がよくて気分が高揚していること。乗りがよくて、リズミカルであること。また、そのさま。いけいけ。「―な曲で踊る」「―ムードで一気に勝ち進む」
================================引用終了

2)「擬態語」「擬音語」「擬声語」あたりが一般的だと思う。このほかに、「擬情語」「擬容語」などがあるらしい。それぞれの定義に関してはハッキリしないような……。

3)このテの言葉を厳密に分類するのは無理だろう。とりあえず、「擬態語」「擬音語」の二分法で考える。下記のAやBなら、判断がしやすいかもしれない。
A ドアをトントンとノックする→擬音語
B 話がトントン(と)進む→擬態語
 ただし、実際のノックの音は「トントン」ではなく「コンコン」では、とか考えると深みにはまる。このへんは「イメージ」としかいいようがない。そういうことを言いだすと、「肩をトントン叩く」はどっちなんだろう。これもイメージの擬音語って気がする。
 さらに、擬態語の「とんとん」と「とんとん拍子」はどちらが鶏か卵か……なんて考えはじめると眠れなくなりそう。
 これが「ドンドン」だともう少しわかりやすいか。
C ドアをドンドンと叩く/床をドンドン踏み鳴らす→擬音語
D 話がドンドン進む→擬態語
 

●「ぎじょうご」とは何か
 初めて聞いた。
 コメント[3]と同様に、「擬声語」の間違いかとも思った。

>仏教用語などでは「声」を「しょう・じょう」と読む場合が多くあります
 仏教用語が多いのは、たしか呉音。音読みがいくつかある漢字だと呉音が入ってくることがある。「明」を「みょう」と読むのなんかがそう(だったはず)。「声明」を「しょうみょう」と読めばまさに仏教用語か。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%91%89%E9%9F%B3
「しょう・じょう」で真っ先に浮かんだのは「大音声」。これは仏教用語ではないだろう。
 次に浮かんだのは、これは「釈迦に説法」的な失礼であることを承知で書くと、「四声」。これの読みはなぜか「しせい」が優勢らしい。でも平声(ひようしよう)・上声(じようしよう)・去声(きよしよう)・入声(につしよう)は「しょう」だろう。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%97%E3%81%9B%E3%81%84&dtype=0&dname=0ss&stype=0&index=108423000000&pagenum=1

 閑話休題。
 どうやら「ぎじょうご」は「擬情語」と書き、金田一春彦が提唱した用語らしい。「金田一 擬情語」で検索するとエラいことになる。
http://www.google.co.jp/search?client=safari&rls=10_6_8&q=%E9%87%91%E7%94%B0%E4%B8%80%E3%80%80%E6%93%AC%E6%83%85%E8%AA%9E&ie=UTF-8&oe=UTF-8&redir_esc=&ei=Fy59T-WsOceUiAeKst2fCQ
 論文っぽいのもいくつかヒットするが、当方の知識では理解できない。誰か要約してください。「擬容語」なんて言い方も出てくる。


●呼称や分類をどうするべきか
 耳慣れない「擬情語」「擬容語」は外す(乱暴な)。
「擬態語」「擬音語」「擬声語」の3つで見ても、呼称や分類には流派があるようで、正確なところはわからない。
 個人的には、「擬態語」「擬音語」の2種類があって、総称がオノマトペだと思っていた。「擬声語」は、「擬音語」の一種か同義語だと思っていた。人や動物の声に関係するのが「擬声語」で、物音に関係するのまで含むと「擬音語」。理屈は通っているようで、どうも違うらしい。
 Wikipediaだと、「擬声語」が総称で、オノマトペの訳語にしている。これが「擬態語」と「擬音語」に分かれるらしい。これがわかりやすいと思う。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%8E%E3%83%9E%E3%83%88%E3%83%9A
 大雑把に言うと、主として聴覚にかかわるのが「擬音語」で、それ以外(視覚、触覚……etc.)にかかわるのが「擬態語」だろう。「トントン」「ドンドン」のように両方の働きのあるものもあるし、微妙なものも多い。あんまり厳密に考えないほうがいいだろう。
 このあたりは専門家におまかせします。


●オノマトペか否かの判断基準
 ちゃんと考えようとすると確実に深みにはまる。
 たとえば、コメント[3]のリンク先(オノマペディア)と、当方がたまに使う「日本語辞典」の「擬音語・擬態語」をひいてみる。
 ちなみに前者は「擬態語・擬声語(オノマトペ)」とし、後者は「擬音語・擬態語」としている。前者は「擬態語」&「擬声語(オノマトペ)」と読めなくもないが、フツーに考えれば「オノマトペ(擬態語&擬声語)」ってことだろう。呼称や分類にユレがあることがうかがえる。
http://dictionary.goo.ne.jp/onomatopedia/
http://www.nihonjiten.com/nihongo/giongo/index.html
「のりのり」 →どちらにもない
「とんとん」 →「擬音語・擬態語」にのみアリ

 オノマトペか否かに関しても、ユレがあるってことなんだろう。
 この結果がタマタマだったのか、だいたいこんなものなのかはいろいろ調べてみないとわからない(笑)。
 

●オノマトペの品詞
 Web辞書『大辞泉』によると、「のりのり」の品詞は「名詞・形容動詞」。一般にオノマトペの品詞は副詞だと思ったが、実際にはどういう品詞が多いのかは未確認。
「ノリノリ」は「ノリ」(名詞)だけでも言葉になり、「ノリノリ」と意味も近い。
 一般に畳語タイプのオノマトペは、畳語でなくなると意味不明になることが多い気がする。「ぐら」(「ぐらぐら」は副詞・形容動詞)とか「どき」(「どきどき」は副詞)とか。そう考えると、「のりのり」はオノマトペではないのかも。
 ただ、擬音語系のオノマトペは、「ドン」とか「トン」でもOKって気がする。「ぐら」や「どき」も「グラッとする」「ドキッとする」って使い方があるか。こうしてどんどん深みにはまる。
 よくよく考えると「話がトントン(と)進む」だってオノマトペか否か怪しくなってくる。「話が淡々と進む」はオノマトペじゃないよね。
 このあたりも専門家におまかせするしかないかも。


●昔書いたコメントの回収
 かなり言葉足らずだけど、さほど間違ったことは書いていないようだ(笑)。ところで、「ずばっと」は擬態語なんだろうか擬音語なんだろうか。
【ズバっと!っていうのは擬態語ですか?】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1440603369

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■引用開始

「ずばっと」は擬態語か擬音語か微妙なところで、考え方しだいです。擬態語か擬音語かハッキリしないものはたくさんあります。

■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%82%BA%E3%83%90&dtype...
================================
ずばっ‐と
[副]
1 矢や槍などが突き刺さるさま。「矢が―胴に突き刺さる」
2 すばやく、的確に物事を行うさま。「相手の心中を―言い当てる」
================================

副詞であることは間違いないとして……。
「1」の意味なら擬音語だと思います。
現代でよく使われる「2」を、「1」から派生したものと考えるなら「擬音語」ですが、別の意味と考えるなら「擬態語」でしょう。「バッサリ」などと同じです。
どうしてもどちらかに……ということなら「擬音語」ですかね。
個人的には、擬態語と擬音語を区別せずにオノマトペと呼ぶのが無難と考えています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%8E%E3%83%9E%E3%83%88%E3%83%9A

余談ですが、こういう語をカタカナまじりで書くなら「ズバッと」と書くのが一般的では。「ハッとする」「ドキッとする」などと同様です。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■引用終了
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