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不良漫画の魅力──マンガ116

 下記の仲間。
【マンガ関連なんでもかんでも】 お品書き
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mixi日記2012年06月30日から

 なんと申しましょうか。いろいろ違う気がする。
 そもそも不良マンガ(「漫画」という表記はホニャララなので、こう書く)とは何か。
『あしたのジョー』はたしかに不良の要素が入っていたけど、不良マンガではない。そんなことを言ったら、すべてのボクシングマンガは不良マンガになる。ボクサーの多くは不良あがりだから(笑)。『SLAM DUNK』(井上雄彦/1990年~)も不良マンガになるかも。
『あしたのジョー』と同じ原作者のマンガで言うと、『愛と誠』も不良マンガになる。そんな●●な。微妙なのは『夕焼け番長』で、番長が主役だけど不良マンガのなかでは系列が異なる(後述)。
 手元の『別冊宝島257 このマンガがすごい!』を見る。1996年の発刊だからかなり古いが、非常によくできていて書誌的な価値が高い。P.45~で「学ラン・番長マンガ」を紹介している。文中の「定番の名作」「最新話題作」「おススメ逸品」は、同書が認定している。まあ、そのまんまの意味。番号は掲載順。
■定番の名作
1)BE-BOP-HIGHSCHOOL(きうちかずひろ/1983年~)
2)魁!! 男塾(宮下あきら/1985年~)
3)疾風伝説 特攻の拓(佐木飛朗斗&所十三/1991年~)
4)男一匹ガキ大将(本宮ひろし/1968年~)
5)夕焼け番長(梶原一騎/庄司としお/1967年~)
7)ハリスの旋風(ちばてつや/1965年~)
■最新話題作
6)今日からオレは!!(西森博史/1988年~)
8)クローズ(高橋ヒロシ/1990年~)
9)湘南純愛組!(藤沢とおる/19990年~)
■おススメ逸品
10)カメレオン(加瀬あつし/1990年~)
11)ろくでなしBLUES(森田まさのり/1988年~)
12)ウダウダやってるヒマはねェ!(米原秀幸)
13)男旗(石山東吉/1992年~)

 コラム中に出てきた作品リストとどちらが適確なのなのかは、読む人が読めば明らかじゃないかな。そもそも、このテのコラムは作品の正式名くらい確認するもんでしょ。
 ちなみに同書では『湘南爆走族』(吉田聡/1983年~※正確には「吉」ではなく「土」に「口」)はバイクマンガに分類されていた。こっちはこっちで名作が多い。
〈80年代になると、それまで孤高にして硬派の存在だった不良像に、お笑いや学園ラブコメの要素が入ってきます〉はそのとおりだと思う。『今日からオレは!!』の脱力感は、不良マンガとは思えない。それまで不良マンガは女人禁制・恋愛禁止でAKBのような世界だった。どちらかと言うと全日本女子プロレスか。
 これは不良マンガに限ったことではなく、スポ根にだって「お笑いや学園ラブコメの要素」なしでは成り立ちにくくなっている。
 だが、〈90年代にはチーマー文化を取り入れた『GTO』〉ってどうなの? 『GTO』(藤沢とおる/1997年~)は『湘南純愛組!』のスピンアウトとも言える作品。「チーマー文化」なんて入っていたかな? しかもあれは破天荒な(誤用だって)教師が主人公の学園ドラマだよね。
 不良の気質にも多少の変化が見られる。まあ、それは「バンカラ」が死語になったということだろう(一部の作品には残っているけど)。
 ただ、〈一説によると『ワンピース』(尾田栄一郎)と60年代のヤクザ映画は構造的に同じ〉という説には異和感がある。〈60年代のヤクザ映画〉ってどんなもんだったんだろう。次郎長一家のニュアンスならよくわかる。それはむしろ『男一匹ガキ大将』から始まる不良マンガの伝統だろう。高倉健の任侠モノはかなり違うよ。
 だって高倉健は一匹狼でしょ。不良マンガの王道は「タイマン張ったらマブダチ」って法則で、仲間が増えていくんだもん。当方はこれを「桃太郎パターン」と読んでいる。これがまた、「少年ジャンプ」の編集方針とマッチしたのよ。
【マンガ50/バトルマンガと言えば3?】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1306627371&owner_id=5019671
 マイミクさん以外は↓を見てね。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-702.html
 
 ところで、↑のリストや↓の記事を見て、重要なものが抜けている気がしませんか?
 ひとつは、『ごくせん』(森本梢子/2000年~)。ドラマが大ヒットしたけど、原作はかなりニュアンスが違う。これも不良マンガと言うより破天荒な(誤用だって)教師が主人公の学園ドラマだよね。それ以前にこの設定は……。
 もうひとつは、1974年に「少年サンデー」で連載が始まったあの作品です。「桃太郎パターン」とはちょっと違うけど、やはり外せないでしょう。答えが知りたい人は↑の【マンガ50】をご確認ください。 

 
【マンガ関連なんでもかんでも】お品書き
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 一応営業品目のひとつなので、マンガについての記述を増やしたいと思っている。
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【ネタ元】ヒトメボ
http://www.excite.co.jp/News/woman_clm/20120630/Hitomebo_272-hitomebo-ill-crunchy.html?_p=2
================================引用開始
男性が影響を受けた「不良漫画」を世代別に紹介!  漫画の中の不良に憧れる心理とは? 
2012/6/30 8:00

 思春期以降、多くの男性が一度は憧れを抱く「不良」。喫煙、腰パン、眉ぞりなど「俺、かっこいいだろ?」と言わんばかりのドヤ顔で行っていた人も多いのでは?  しかし、それらの行為は、女子からすると決してかっこいいものではないという。では、どうして男性はこうもワルを演じてみたくなるのでしょうか?  「昔はヤンチャしてた」や「俺もだいぶ丸くなった」という発言を繰り返す大人も多く、その謎は深まるばかり。男性が不良に憧れる理由とは? 

「様々な要因が考えられますが、その中の一つに不良漫画の存在があります」

 と教えてくれたのは、日本マンガ学会理事で京都精華大学マンガ学部准教授を務める吉村和真さん。確かに、現在29歳の筆者も『湘南純愛組』や『特攻の拓』を読んでは、不良に憧れを抱いていたなぁ…(ヤンキーにはなれなかったけど)。とすると、世代によって影響を受けているヤンキー漫画って変わってきますよね? 

「そうですね。不良漫画の歴史は長く、1959年に創刊された『週刊少年サンデー』や『週刊少年マガジン』をはじめ、少年漫画誌に脈々と受け継がれています。例えば、不良というか世のはぐれ者という意味では、『あしたのジョー』(高森朝雄原作、ちばてつや作画)の主人公・矢吹ジョーもそうですし。なかでも一時代を築いたのは、『少年ジャンプ』を主舞台とした本宮ひろ志先生の『男一匹ガキ大将』や『硬派銀次郎』に代表される番長ものでしょう。70年代はいろんな作品でこのバンカラ気質が支持されていきます。

 80年代になると、それまで孤高にして硬派の存在だった不良像に、お笑いや学園ラブコメの要素が入ってきます。『湘南爆走族』(吉田聡)などが代表例で、自分のことよりもチームや仲間を大切にしたり、女子の言動も気にかけたりしますね。同じ時期には世間の不良たちのファッションにも影響を与えた『BE-BOP-HIGHSCHOOL』(きうちかずひろ)もありますし、80年代後半には『ろくでなしBLUES』(森田まさのり)などが登場します。

90年代にはチーマー文化を取り入れた『GTO』(藤沢とおる)などが受け、2000年代には『莫逆家族』(田中宏)など、再び80年代のヤンキー文化を取り入れた漫画も人気を博していきます」(吉村さん)

 吉村さん曰く、こうした不良イズムの流れは、近年の高橋ヒロシ先生の『クローズ』や『WORST』のような作品も含め、受け継がれているそう。それぞれの世代の不良の特徴は? 

「60年代後半から70年代にかけての番長気質の主人公は、孤高の存在として自分を貫き、その姿勢に子分がついてくるような感じですが、貧乏だったり天涯孤独だったり、つまはじきものが多い。社会に受け入れられないからこそ、愚直なまでに自分の流儀を貫き通す…。そんなハングリー精神を持った主人公が多いですね。80年代以降になると、極端な経済格差は目立たなくなりますが、『仲間のためなら何でもする』ような意識の主人公が多く、現在までその傾向は続いていると言えます」(同)

 確かにこう見ると、各年代でしっかり特徴が見えてきますね。しかし、不良のスタイルは変わっても、根底にある「男としての生き様」や「仲間を大切にする気持ち」は年代を超えても変わらないんですね。一説によると『ワンピース』(尾田栄一郎)と60年代のヤクザ映画は構造的に同じとも言われているそうです。そもそも、漫画の中の不良に憧れる心理って? 

「自分がそうなれないから、なりたいと願う心理じゃないですかね。不良漫画の主人公は、孤高の存在だったり、仲間を大切にしたりと、総じて器が大きい。憧れるのも頷けます。また『女子が不良に憧れる』という傾向は、少年漫画だけでなく、少女漫画にも伝統的なパターンとして継承されています。しかし、その中で描かれる不良は真のワルではなく、雨の日に捨てられているネコを抱いて寂しそうな顔をするような、根の優しい青年です。少女マンガ的には、このギャップが一つの『萌えポイント』になり、不良が女子にモテるというわけです。ですが、現実世界の男性が不良を演じる場合、このギャップの部分がわかりにくいために、ただのワルぶっている人にしか見えず、女子ウケがよくないとも言えますかね」(同)

 なりたくてもなれない存在だからこそ、ずっと憧れを抱き続けるんですね。きっと、昔のワル自慢をする人の脳裏には、当時憧れていた不良漫画の主人公が宿っているのでしょう。女子の皆さん、男性がワル自慢をはじめたら、温かい目で見守ってあげてくださいね! 
(船山壮太/verb)

(識者プロフィール)
吉村和真/京都精華大学マンガ学部准教授。京都国際マンガミュージアム国際マンガ研究センター長。理事を務める日本マンガ学会では、漫画研究の推進および会員相互の交流などを目的とした活動を展開。学会ウェブサイトでは、過去の漫画作品のデータベースも公開中。日本マンガ学会
国際マンガ研究センター

================================引用終了

男性が影響を受けた「不良漫画」を世代別に紹介! 漫画の中の不良に憧れる心理とは?
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=2066346&media_id=134
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以前にも書いたような気もしますが

やっぱり「朝太郎伝」は外せません。
そうそう、「750ライダー」は不良の更生を描いた傑作ですね。(違

Re: 以前にも書いたような気もしますが

>以前にも書いたような気もしますが

 そんな曖昧な書き方にどう対応しろと……(泣)。
 しかたがないのでGoogle君に聞いてみました。

 下記ですね。すばらしい記憶力に敬意を表します。

http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-702.html
================================引用開始
Re(2): バトルマンガと言えば
「男一匹ガキ大将」は世代的にちょっと…。「夕焼け番長」と区別がつかない、というのも強ち冗談ではなかったりします。
似たようなところで「朝太郎伝」なんかはリアルタイムで読んだ記憶があります。「男組」は、「男大空」とごっちゃになってるなぁ…。

まあ、必殺技の応酬という「今日的な」バトルもののルーツという意味では「リンかけ」がそうだったのかなぁ、と。
「影丸」ですか? ごめんなさい、生まれる前の話なので…(いや、ホントに)。

ちなみに、ウチの倅がハマっている「イナズマ・イレブン」も、サッカーが題材のアニメですが、どっちかっていうとこの枠ですね。
================================引用終了

 ……って、これは文中のリンク先じゃねえか。
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