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年貢の納め時 潮時

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2020.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【9】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1854387407&owner_id=5019671

mixi日記2012年07月18日から

 直接的には下記のコメント欄の続きなのだが、寄り道が長くなるので、本題を離れたヨタ話を少々?
【助詞の話8「モ」の特殊用法──夜もふけてまいりました 宴もますますたけなわ 朝も早くから】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1856325394&owner_id=5019671

 近年誤用されることが多い言葉のひとつに「潮時」がある。Yahoo!知恵袋を見ると相当悲惨なことになったいる。誤解が何重にも重なっている例(重言?)もある。フツーに辞書をひけばこんなことにはならないと思う。もっとも、「辞書が間違っている」と書いている人もいるorz。
http://chiebukuro.search.yahoo.co.jp/search?p=%E6%BD%AE%E6%99%82&flg=3&class=1&UTF-8=ei&fr=common-navi&dnum=2078297843

■Web辞書『大辞泉』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E3%81%97%E3%81%8A%E3%81%A9%E3%81%8D&stype=0&dtype=0
================================引用開始
しお‐どき〔しほ‐〕【潮時】
1 潮の満ちる時、また、引く時。
2 物事を始めたり終えたりするのに、適当な時機。好機。「―を待つ」「ピッチャー交代の―」
3 時間。特に、1日のうちで出産や死亡の多く起こる時間。潮の干満の時刻に合わせて起こるからという。
================================引用終了

 3つの意味が出ているが、「1」や「3」を見聞することはめったにない。はるかに多く出回っている気がするのが、「2」の誤用。
 別の辞書を見てみる。
■Web辞書『大辞林』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E6%BD%AE%E6%99%82&stype=0&dtype=0&dname=0ss
================================引用開始
しおどき[しほ―] 0 【潮時】
[1] 潮が満ちたり引いたりする時。
  満潮の―にかかる
[2] 物事をするのにちょうどよい時。
  ―を見計らう
  物には―というものがある
================================引用終了

 こちらには『大辞泉』の「3」に相当する記述がない。意味がよくわからない記述なので、どちらでもいい。(←オイ!)
『大辞泉』の「2」と『大辞林』の[2]を見比べると、どう考えても、『大辞林』のほうが正確だろう。「物事を始めたり終えたりする」とは限らない。「ピッチャー交代の潮時」って、どういうこと? 「交代」を始めたり終えたりはしないでしょ。単純に「物事をする」ための好機ってことだろう。
 ところが世間では、「やめ時」「引き時」のような意味で使っている。だから「満潮限定」(これから引き潮)という解釈が出てきたりする。実際には、当然「干潮」のときもある。
 よく目にする例だと、「スポーツ選手が力の衰えを感じて引退を考える」あたりだろうか。「そろそろ潮時かな」と呟いたりする。なんの好機なのよ? それは「そろそろ引退の時期かな」「そろそろやめ時かな」って意味でしょ。
 しかも、「潮時」だけで「引き時」のニュアンスをもっているから、「そろそろ潮時かな」と言うだけで「引退の潮時かな」の意味になる。「そろそろ○○する好機かな」ととる人はいないだろう。
 そうなると、「引退の潮時」は重言なのかって話になりそうだけど、そこまで厳密に考える気はない。

「潮時」をこのように使うのが誤用だとすると、どう言えばいいか。
 ちょっと長くていいなら、下記がある(ちょっと古風かな)。
■Web辞書『大辞泉』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E5%B9%B4%E8%B2%A2&dtype=0&dname=0na&stype=0&index=14349300&pagenum=1
================================引用開始
年貢(ねんぐ)の納め時
《租税の滞納を清算する時の意から》悪事をしつづけた者が、捕まって罪に服する時。転じて、物事をあきらめなくてはならない時。「独身生活を謳歌したが、そろそろ―だ」
================================引用終了

「年貢の納め時」は「引退の時」などのニュアンスのほかに、「身を固める時」という用法がある。辞書の例文はまさにその例。こちらのほうが多いかもしれない。
 いまどき「年貢」が古いのなら、「国民年金の納め時」でもいい。当方はちゃんと払ってます。じゃあ、「受信料の納め時」でどうだ。(←オ~イ!)
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