北77/2012夏・北海道旅行の話3──16日2 小樽・藏群編
●北海道ネタなんでもかんでも(空腹時の閲覧厳禁) お品書き
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http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1317597935&owner_id=5019671
mixi日記2012年08月25日から

♪逢いたい~気持が~パパ!
http://www.youtube.com/watch?v=9Ul6UP7hC_g
名曲『小樽の人よ』をBGMにお送りいたしました。
こんなヨタ話をまじえてチンタラしたペースで書いていたらいつまで続くかわからない。できるだけ省略していくことにする。実は小樽の駅にたどり着くのはまだ少し先。これは18日の小樽出発直前に撮ったもの。時系列なんて多少無視しても、イメージを大切に。(←オイ!)
最初の目的地は、小樽より2駅手前の小樽築港だった。
ふと気がつくと時計は17時近く。メールを確認すると、チェックアウト予定時刻は16時。慌てて電車の中から電話をする。駅への到着時刻はわかるので、迎車が手配できると言う。チントンシャン……三味線と踊り上手な色っぽいオネエサンをお願いした(だからよしなさいって)。
小樽1拍目にアクセントを置いて、力強く……ではなく小樽1泊目の宿は今回の旅行のメインイベントのひとつ(誤用だって)。フツーの旅館は前に泊まっているので、ちとおハイソ(死語だな)な宿をチョイスした。
【小樽旅亭 藏群】
http://www.kuramure.com/japanese/index.html
02年の開業で客室数19。小樽の名宿として知られるらしい。
まず外観がスゴい。

おそらく「蔵」が並び立つ様子をイメージしているのだろう。看板らしきものはいっさいなく、民家の表札みたいなものでが出ているだけ。「ヤリすぎだろ!」なんて意地悪なことは言わない。
ゆったりとした空気が流れるロビーでいただくウエルカムドリンクは抹茶。
部屋に行く前に目にしたラウンジ(カウンター)は、浴衣姿の宿泊客で埋まっていた。これは料金設定のせいで、この宿は食事の席やラウンジ、部屋の冷蔵庫のドリンクがすべて無料になっている。若い頃にこういう宿に泊まったら、元鯨族としては「これでご勘弁を……」と言われるまで飲んだかも。
宿泊客は、早い時間にチェックインしてひと風呂浴び、食事前に一杯きこしめすようだ。そりゃ知ってりゃそうするに決まっている。
んでもって部屋はこんな感じ。和風のメゾネットとでも申しましょうか。1階は和風の板間の部屋と畳の寝室。2階が洋間の寝室、トイレ、温泉浴室がある。ただ、この浴室は結局使わなかった(理由は後述)。




板の間や階段に10円玉のような模様があるのが気になった。建築に詳しい義父によると、相当いい木材を使っているとのこと。古くなると節目が大きくなってくるので、補修をするらしい。
ここの食事はなかなかグレードが高かった。





前菜は厚岸産牡蠣、北海縞海老、おくら胡麻和え(なんで写真の向きが横になるんだ?)。
厚岸の牡蠣。ちょっと因縁があって、昔家人が6月くらいに北海道取材に行って食べた。フツーの牡蠣と違って7・8月を除いて年中食べられるらしい。生牡蠣が苦手だった家人がおそるおそる食べてみて、あまりの旨さにビックリしたらしい。その旨さを繰り返し繰り返し口にし、これが食べられない7・8月に北海道に行くヤツは●●かも、とまで暴言を吐いた。悔しくて悔しくてハンカチ10枚とタオル5枚を噛み裂いて、歯が2本折れた。そのウワサの厚岸の牡蠣なのよ。たしかに旨い。見るからに肉厚で、フツーの牡蠣よりクセがない。相当大ぶりだが、いくつでも食べられそう。ところでいまは何月?

刺身は中とろ平造り、牡丹海老、根室産帆立。
この中とろには唸った。いままで食った鮪でイチバン旨いかも。色が異様に赤く、ズケかと思った。サシが増えると、もう少し白っぽくなるはずなのだが……。未確認だが、これが海峡鮪なのかもしれない。日本一とか言われる大間の鮪は青森産。ほぼ同じ海域で穫れる函館の鮪は、さほど評価が高くなかった。味は遜色がないはずなので、近年「海峡鮪」とか呼んでブランド化しているらしい。



焼物は白老産黒毛和牛陶板焼き。長葱、椎茸、ズッキーニ添え。
岩塩でどうぞ、ということで小皿に盛られた岩塩がついている。「足りなければ……」ということで塊がついていたけど、そこまでかける●●はいない。パフォーマンスというヤツだろう。
このあたりまでは申し分なく旨かった。多少難はあっても、120点をつけてもいい。
このあと、料理の流れが妙な感じになる。一品一品は決して不味くはないのだが、要は組み合わせがクドすぎる。

進肴は積丹産かすべのオイスターソース炒め煮。
かすべは、えいの別名(厳密には違うかも)。北海道ではけっこう食べる。巧く調理すると、ボリューム感のある鰈になる。オイスターを使ったのは独特の臭みを消すためなのだろう。オイスターの風味を極力抑えているが、個人的には和食で「オイスターソース炒め煮」と聞いただけで興醒めしてしまう。

口変りはミニとまとの冷たいスープ。
料理の並びから考えて、もっとアッサリした味を期待した。かなり濃厚。トマトを相当煮詰めたうえで、何かを入れている。そんなわけはないだろうが、トンカツソースを加えたような味。塩だけでアサッリ調味したほうがよかったと思う。 この写真も寝てしまっている。微妙なだけに気持ちが悪い。

強肴の穴子とフォアグラ重ね焼き、山椒風味の甘だれ、赤井川産アスパラ添え。
和食で、この並びで、フォアグラですか。
この季節だと、アスパラがこんなに貧相になるのね。

鉢盛りは銀鱈田舎煮。
フォアグラの次に銀鱈はナシでしょ。

必然的に、香物が救いになる。メチャクチャ美味だった。



翌朝、早くに目が覚めたので、散歩に出かけた。
この爽やかさは、都会ではなかなか味わえない。
紫陽花と向日葵と秋桜が妍を競う(初めて使った)図も、東京ではありえないだろう(北海道だとさほど珍しくない)。
スキー場のリフトにまで風情を感じるのは気のせいだろう。

朝食はこんな感じ。刺身は余計な気がするが、ほぼ完璧だろう。いつも思うのだが、旅館の朝ご飯って、ムダに豪華だよなぁ。
白米は食卓に土鍋がやってきた。不味いわけがない。

近場の養鶏場の有精卵だとか。黄身が黄色いのが意外だった。そういう卵って、濃いオレンジが相場と思い込んでいた。色を別にすれば、テレビなどで目にするのと同じ。白身が箸にまとわりつき、黄身を持ち上げることができそう。しかもTKG用の醤油がついてきた。これだけでご飯が3膳くらい食べられそう……。
トータルで考えると、「隠れ宿」と絶賛されるほどのものとは思えない。決して悪くはない。随所に配慮が行き届いていることがわかる。でも大きな声では言えないような宿泊料に見合うかというと……個人的には疑問。夕食の後半のメニュー構成をなんとかしてくれたら、こんな書き方はしなくて済んだのに……。
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♪逢いたい~気持が~パパ!
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名曲『小樽の人よ』をBGMにお送りいたしました。
こんなヨタ話をまじえてチンタラしたペースで書いていたらいつまで続くかわからない。できるだけ省略していくことにする。実は小樽の駅にたどり着くのはまだ少し先。これは18日の小樽出発直前に撮ったもの。時系列なんて多少無視しても、イメージを大切に。(←オイ!)
最初の目的地は、小樽より2駅手前の小樽築港だった。
ふと気がつくと時計は17時近く。メールを確認すると、チェックアウト予定時刻は16時。慌てて電車の中から電話をする。駅への到着時刻はわかるので、迎車が手配できると言う。チントンシャン……三味線と踊り上手な色っぽいオネエサンをお願いした(だからよしなさいって)。
小樽1拍目にアクセントを置いて、力強く……ではなく小樽1泊目の宿は今回の旅行のメインイベントのひとつ(誤用だって)。フツーの旅館は前に泊まっているので、ちとおハイソ(死語だな)な宿をチョイスした。
【小樽旅亭 藏群】
http://www.kuramure.com/japanese/index.html
02年の開業で客室数19。小樽の名宿として知られるらしい。
まず外観がスゴい。

おそらく「蔵」が並び立つ様子をイメージしているのだろう。看板らしきものはいっさいなく、民家の表札みたいなものでが出ているだけ。「ヤリすぎだろ!」なんて意地悪なことは言わない。
ゆったりとした空気が流れるロビーでいただくウエルカムドリンクは抹茶。
部屋に行く前に目にしたラウンジ(カウンター)は、浴衣姿の宿泊客で埋まっていた。これは料金設定のせいで、この宿は食事の席やラウンジ、部屋の冷蔵庫のドリンクがすべて無料になっている。若い頃にこういう宿に泊まったら、元鯨族としては「これでご勘弁を……」と言われるまで飲んだかも。
宿泊客は、早い時間にチェックインしてひと風呂浴び、食事前に一杯きこしめすようだ。そりゃ知ってりゃそうするに決まっている。
んでもって部屋はこんな感じ。和風のメゾネットとでも申しましょうか。1階は和風の板間の部屋と畳の寝室。2階が洋間の寝室、トイレ、温泉浴室がある。ただ、この浴室は結局使わなかった(理由は後述)。




板の間や階段に10円玉のような模様があるのが気になった。建築に詳しい義父によると、相当いい木材を使っているとのこと。古くなると節目が大きくなってくるので、補修をするらしい。
ここの食事はなかなかグレードが高かった。





前菜は厚岸産牡蠣、北海縞海老、おくら胡麻和え(なんで写真の向きが横になるんだ?)。
厚岸の牡蠣。ちょっと因縁があって、昔家人が6月くらいに北海道取材に行って食べた。フツーの牡蠣と違って7・8月を除いて年中食べられるらしい。生牡蠣が苦手だった家人がおそるおそる食べてみて、あまりの旨さにビックリしたらしい。その旨さを繰り返し繰り返し口にし、これが食べられない7・8月に北海道に行くヤツは●●かも、とまで暴言を吐いた。悔しくて悔しくてハンカチ10枚とタオル5枚を噛み裂いて、歯が2本折れた。そのウワサの厚岸の牡蠣なのよ。たしかに旨い。見るからに肉厚で、フツーの牡蠣よりクセがない。相当大ぶりだが、いくつでも食べられそう。ところでいまは何月?

刺身は中とろ平造り、牡丹海老、根室産帆立。
この中とろには唸った。いままで食った鮪でイチバン旨いかも。色が異様に赤く、ズケかと思った。サシが増えると、もう少し白っぽくなるはずなのだが……。未確認だが、これが海峡鮪なのかもしれない。日本一とか言われる大間の鮪は青森産。ほぼ同じ海域で穫れる函館の鮪は、さほど評価が高くなかった。味は遜色がないはずなので、近年「海峡鮪」とか呼んでブランド化しているらしい。



焼物は白老産黒毛和牛陶板焼き。長葱、椎茸、ズッキーニ添え。
岩塩でどうぞ、ということで小皿に盛られた岩塩がついている。「足りなければ……」ということで塊がついていたけど、そこまでかける●●はいない。パフォーマンスというヤツだろう。
このあたりまでは申し分なく旨かった。多少難はあっても、120点をつけてもいい。
このあと、料理の流れが妙な感じになる。一品一品は決して不味くはないのだが、要は組み合わせがクドすぎる。

進肴は積丹産かすべのオイスターソース炒め煮。
かすべは、えいの別名(厳密には違うかも)。北海道ではけっこう食べる。巧く調理すると、ボリューム感のある鰈になる。オイスターを使ったのは独特の臭みを消すためなのだろう。オイスターの風味を極力抑えているが、個人的には和食で「オイスターソース炒め煮」と聞いただけで興醒めしてしまう。

口変りはミニとまとの冷たいスープ。
料理の並びから考えて、もっとアッサリした味を期待した。かなり濃厚。トマトを相当煮詰めたうえで、何かを入れている。そんなわけはないだろうが、トンカツソースを加えたような味。塩だけでアサッリ調味したほうがよかったと思う。 この写真も寝てしまっている。微妙なだけに気持ちが悪い。

強肴の穴子とフォアグラ重ね焼き、山椒風味の甘だれ、赤井川産アスパラ添え。
和食で、この並びで、フォアグラですか。
この季節だと、アスパラがこんなに貧相になるのね。

鉢盛りは銀鱈田舎煮。
フォアグラの次に銀鱈はナシでしょ。

必然的に、香物が救いになる。メチャクチャ美味だった。



翌朝、早くに目が覚めたので、散歩に出かけた。
この爽やかさは、都会ではなかなか味わえない。
紫陽花と向日葵と秋桜が妍を競う(初めて使った)図も、東京ではありえないだろう(北海道だとさほど珍しくない)。
スキー場のリフトにまで風情を感じるのは気のせいだろう。

朝食はこんな感じ。刺身は余計な気がするが、ほぼ完璧だろう。いつも思うのだが、旅館の朝ご飯って、ムダに豪華だよなぁ。
白米は食卓に土鍋がやってきた。不味いわけがない。

近場の養鶏場の有精卵だとか。黄身が黄色いのが意外だった。そういう卵って、濃いオレンジが相場と思い込んでいた。色を別にすれば、テレビなどで目にするのと同じ。白身が箸にまとわりつき、黄身を持ち上げることができそう。しかもTKG用の醤油がついてきた。これだけでご飯が3膳くらい食べられそう……。
トータルで考えると、「隠れ宿」と絶賛されるほどのものとは思えない。決して悪くはない。随所に配慮が行き届いていることがわかる。でも大きな声では言えないような宿泊料に見合うかというと……個人的には疑問。夕食の後半のメニュー構成をなんとかしてくれたら、こんな書き方はしなくて済んだのに……。
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