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「言葉遣いに気を使っている人」が8割超……噓おっしゃい(失笑)

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2020.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【9】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1854387407&owner_id=5019671

mixi日記2012年09月20日から

 毎年毎年、なんでこう微妙にズレた調査をするのだろう。やるならやるで、もう少しなんとかなりませんかね。
 たとえがさぁ。「言葉遣いに気を使っている人は、10~50代の各年代で8割を超える」って、こういうふうに訊かれれば、たいていの人は「はい」って答えるよ。ただ、ホントに「気を使っている」かどうかは別の話。しかも、「気を使っている」方向性が年々間違った方向に向かっている気がする。だって、こんなに「気を使っている」人が多いのに、猛スピードで破壊されていくってどういうことよ。まあ、そんな実態は調べようがないだろうが……。
 今回調査したのは、下記のような言葉らしい。
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/yoronchousa/h23/pdf/h23_chosa_kekka.pdf


【7.ふだんの言い方について】
「あの人は走るのがすごく速い」ということを,「あの人は走るのがすごい速い」と言う
「あの人みたいになりたい」ということを,「あの人みたくなりたい」と言う
「なにげなくそうした」ということを,「なにげにそうした」と言う
「あの人は私より1歳上だ」ということを,「あの人は私より1コ上だ」と言う
「とてもきれいだ」ということを「チョーきれいだ」と言う
「腹が立つ」ということを「むかつく」と言う
「寝る前に歯を磨きます。その時に…」ということを,「寝る前に歯を磨くじゃないですか,その時に…」と言う
「とても明るい」ということを,「全然明るい」と言う
「しっかり,たくさん食べよう」ということを「がっつり食べよう」と言う
「正反対」ということを「真逆(まぎゃく)」と言う
「中途半端でない」ということを「半端ない」と言う
「ゆっくり,のんびりする」ということを「まったりする」と言う

 個人的な話をさせてもらうと、このなかで「真逆」だけは使いことがある。もちろん私的な文章限定。
「寝る前に歯を磨きます。その時に…」……もう少しマトマな日本語でお願いします。
「まったり」って新語なの? ほかにも「新語」ではないものがある気がする。

世論調査


【9.言葉の意味】(◎印が正解)
煮え湯を飲まされる
  (ア) 信頼していた者から裏切られる◎・・・・・・・・・・・・・・・・・64.3%
  (イ) 敵からひどい目に遭わされる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23.9%
  (ア)と(イ)の両方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.9%
  (ア),(イ)とは全く別の意味・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.3%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.6%

うがった見方をする
  (ア)物事の本質を捉えた見方をする◎・・・・・・・・・・・・・・・・・・26.4%
  (イ)疑って掛かるような見方をする・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・48.2%
  (ア)と(イ)の両方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.1%
  (ア),(イ)とは全く別の意味・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.9%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20.3%

にやける 例文:彼はいつもにやけている。
  (ア)なよなよとしている◎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14.7%
  (イ)薄笑いを浮かべている・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・76.5%
  (ア)と(イ)の両方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.0%
  (ア),(イ)とは全く別の意味・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.0%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.8%

失笑する 例文:彼の行為を見て失笑した。
  (ア)こらえ切れず吹き出して笑う◎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27.7%
  (イ)笑いも出ないくらいあきれる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60.4%
  (ア)と(イ)の両方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.7%
  (ア),(イ)とは全く別の意味・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4.1%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.2%

割愛する 例文:説明は割愛した。
  (ア) 不必要なものを切り捨てる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・65.1%
  (イ) 惜しいと思うものを手放す◎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17.6%
  (ア)と(イ)の両方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.7%
  (ア),(イ)とは全く別の意味・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.3%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12.3%

「にやける」はまったく知らなかった。「失笑する」は「こらえ切れず吹き出して笑う」は少し違うだろ。
「割愛する」も「惜しいと思うものを手放す」もちょっと違う気がする。


【10.慣用句等の認識と使用】
(1)「本心でない上辺だけの巧みな言葉」を
  (a)口先三寸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・56.7%
  (b)舌先三寸◎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23.3%
  (a)と(b)の両方とも使う・・・・・・・・・・・・4.4%
  (a)と(b)のどちらも使わない・・・・・・・・12.5%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.0%

(2)「何かを食べたくなる,転じて,あることをしてみようという気になる」ことを
  (a)食指が動く◎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38.1%
  (b)食指をそそられる・・・・・・・・・・・・・・・・・・31.4%
  (a)と(b)の両方とも使う・・・・・・・・・・・・3.2%
  (a)と(b)のどちらも使わない・・・・・・・・19.3%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8.0%

(3)「ひっきりなしに続くさま」を
  (a)のべつくまなし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32.1%
  (b)のべつまくなし◎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42.8%
  (a)と(b)の両方とも使う・・・・・・・・・・・・・1.5%
  (a)と(b)のどちらも使わない・・・・・・・・・18.1%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.5%

(4)「世間の人々の議論を引き起こすこと」を
  (a)物議を醸す◎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・58.0%
  (b)物議を呼ぶ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21.7%
  (a)と(b)の両方とも使う・・・・・・・・・・・・・2.9%
  (a)と(b)のどちらも使わない・・・・・・・・・12.1%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.2%

(5)「快く承諾すること」を
  (a)一つ返事・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46.4%
  (b)二つ返事◎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42.9%
  (a)と(b)の両方とも使う・・・・・・・・・・・・・2.1%
  (a)と(b)のどちらも使わない・・・・・・・・・6.5%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.1%


【ネタ元】時事通信社
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120920-00000098-jij-soci
================================引用開始
「まったり」「がっつり」多用=20~30代の半数超―「にやける」正解は1割台
時事通信 9月20日(木)17時10分配信
 20~30代の6割以上が「ゆっくり、のんびりする」の意味で「まったりする」を使い、7割の人が「にやける」(なよなよしている)の意味を取り違えていたことが20日、文化庁の国語に関する世論調査で分かった。
 言葉遣いに気を使っている人は、10~50代の各年代で8割を超えるなど、過去2回の調査と比べ最多だった。
 一方、話し言葉として新語を普段使うか尋ねると、「まったり」や、「しっかり、たくさん」という意味で「がっつり」を使うと答えた人は10代でほぼ半数、20代で6割を超えた。
 「中途半端でない」という意味での「半端ない」、「正反対」を表す「真逆」を使う人も10代で6割を超え、10~30代を中心に新語を使う人の割合が高かった。
 一方、「にやける」や「割愛」(惜しいものを手放す)の意味を正しく理解していた人は1割台にとどまり、それぞれ「薄笑いを浮かべる」、「不要なものを捨てる」と間違えている人が多かった。「舌先三寸」を「口先三寸」とするなど慣用句の誤用も目立った。
 文化庁国語課は「言葉は変わっていくので、全て誤用と言い切れない」とする一方、「意味を理解せぬまま誤った使われ方を見聞きし、そのまま覚えてしまうのではないか」としている。 
================================引用終了

■「まったり」「がっつり」多用=20~30代の半数超―「にやける」正解は1割台
(時事通信社 - 09月20日 18:05)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=2160862&media_id=4



平成23年度「国語に関する世論調査」に対する疑問

mixi日記2012年09月29日から
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1873341727&owner_id=5019671

 文化庁の平成23年度「国語に関する世論調査」の結果が発表されたのが20日。いろいろ疑問を感じ、書こう書こうと思って書けずにいた。もう夏炉冬扇(どこのジジイだ)かと思ったが、29日の「天声人語」が扱っていたので、考え直して書いておく。

>「なにげなくそうした」ということを,「なにげにそうした」と言う
 で、文化庁様としては「なにげに」はまだ許容してないということでよろしいのでしょうか。下記の●●辞書の版元をご指導いただけませんか。
■Web辞書『大辞泉』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%92%E3%81%AB&dtype=0&dname=0na&stype=3&index=20456800&pagenum=1
================================引用開始
なにげ‐に【何気に】
《「何気ない」の「ない」を取り、形容動詞活用語尾「に」を付けて副詞化した語》⇒何気ない[補説]
================================引用終了

>「寝る前に歯を磨きます。その時に…」ということを,「寝る前に歯を磨くじゃないですか,その時に…」と言う
 これは例文が悪い。そもそも「寝る前に歯を磨きます。その時に…」って言い回しが使われるのはどういうときか考えましょうよ。「歯の磨き方」という解説書ならアリでしょうが、会話でこんな言い方しますか? 「~じゃないですか」を使う人でも、こんな妙な使い方はしないでしょう。

 以下、◎印が正解です。メンドーなのでデアル体で書く。

>煮え湯を飲まされる
>  (ア) 信頼していた者から裏切られる◎・・・・・・・・・・・・・・・・・64.3%
>  (イ) 敵からひどい目に遭わされる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23.9%
 うーん、微妙。当方は両方の意味で使えると思っていたような……。味方限定ですか。しかも「信頼」している。こういう言葉を自分で使うことはまずないからなぁ。ちなみに「敵から」ではなく「敵に」では。

>うがった見方をする
>  (ア)物事の本質を捉えた見方をする◎・・・・・・・・・・・・・・・・・・26.4%
>  (イ)疑って掛かるような見方をする・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・48.2%
 これも微妙。当方の語感だと「うがった見方」は「深読みした見方」くらいの意味(妙な日本語だな)。ほぼ(ア)だろな。(イ)ってことはない。
 下記にある古い辞書の記述は興味深い。ただ、この記述が「疑って掛かるような見方をする」と通じるか否かはなんとも……。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/7710167.html
 下記あたりだともう何が争点なのか……。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1494524579
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1494524484

>にやける 例文:彼はいつもにやけている。
>  (ア)なよなよとしている◎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14.7%
>  (イ)薄笑いを浮かべている・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・76.5%
 これには参った。個人的には「正用」の使い方は目にしたことがない。しかも「誤用」のほうはかなりの頻度で見聞している。ほとんど使われない言葉なら辞書の意味と合致していてもいなくてもあまり問題はない。でもこれは……。

>失笑する 例文:彼の行為を見て失笑した。
>  (ア)こらえ切れず吹き出して笑う◎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27.7%
>  (イ)笑いも出ないくらいあきれる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60.4%
「笑いも出ないくらいあきれる」なんて解釈があることに驚く。「笑いを失う」と考えれば、そうとれなくもない。失格/失恋/失効……の仲間かも。以前、別の意味で「失笑」について教えてもらった。
【気になった言葉を挙げていきます】(226&243~245)
http://mixi.jp/view_bbs.pl?page=12&comm_id=365263&id=2501635
 当方の語感では、「失笑する」は「こらえ切れず苦笑してしまう」くらいの意味。「吹き出し」はしない。

>割愛する 例文:説明は割愛した。
>  (ア) 不必要なものを切り捨てる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・65.1%
>  (イ) 惜しいと思うものを手放す◎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17.6%
 これも異和感がある。「割愛」をよく見るのは「紙面の都合で一部割愛する」のような例文。「手放す」よりも「(やむをえずに)省略する」に近い。

「天声人語」の全文は下記。
================================引用開始
2012年9月29日(土)付

 生まれては消え、消えては生まれ。うたかたのような言葉の中にも、生き延びて市民権を得るものがある。腹が立つ意味の「むかつく」もどうやら根を張ったらしい。日常会話で使う人が全体の約半数、30代までに限れば4分の3を超えるそうだ▼文化庁の国語世論調査は毎年、ひとしきりの話題を提供してくれる。今年の調べでは、「なにげなく」を「なにげに」と言う人が約3割いた。「正反対」を「真逆(まぎゃく)」、「中途半端でない」を「半端ない」がともに2割強と聞けば、言葉は生きものだと痛感する▼この手の言葉は、若者の間から生まれて、年かさの世代へ攻め上がる。年配層は眉間(みけん)にしわが寄るが、「真逆」も「半端ない」も16~19歳では6割以上が使っている。遠からず定着と相成るのだろう▼これを乱れと見るか、言葉の賑(にぎ)わいと見るか。茨木のり子さんに「日本語」と題する詩がある。〈制御しがたい奔流は/濁りに濁り/溌剌(はつらつ)と流れてゆくがいい/決壊を防ごうと たとえ百万人/力を併せて清潔なダムを作ってみても/そこに魚は住まないだろう〉▼茨木さんは別の随筆で、聞き苦しい言葉は無数にあると言いつつ、「いやな日本語を叩(たた)きつぶせば、美しい日本語が蘇(よみがえ)るというものでもないだろう」と書いていた▼曖昧模糊(あいまいもこ)を「あいもこ」、かくかくしかじかでを「かくしかで」――などと若者言葉は多彩だ。眉が八の字になりかけるが造語の才には脱帽する。頑迷にならず、迎合もせず、生きた濁流を眺めようか。
================================引用終了

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