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文化庁の「国語に関する世論調査」に対する疑問

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2020.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【9】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1854387407&owner_id=5019671

mixi日記2012年10月16日から

 直接的には下記の続きだろうな。
【平成23年度「国語に関する世論調査」に対する疑問】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2484.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1873341727&owner_id=5019671

「国語に関する世論調査」の結果は、下記で公表されている。
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/yoronchousa/index.html

 過去の「国語に関する世論調査」に関して書こうと思ったら、あまりにも長くなって、細かく見る気力を失った。こういうオマヌケな状況を慣用句ではなんと言うのだろう。
 これはこれでなんか資料になる気がするので保全しておく。


 過去にもヒマジンが何回か日記を書いている。
【平成22年度】
【文化庁もさぁ──ラ抜き言葉、姑息、雨模様……etc.】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2143.html

■言葉の意味
1)情けは人のためならず
2)雨模様
3)姑息
4)すべからく
5)号泣する

■慣用句等の認識と使用
1)
(a)間が持てない
(b)間が持たない

2)「古くからのやり方にのっとった様子で」を
(a)古式ゆかしく
(b)古式豊かに

3)「僅かの時間も無駄にしない様子」を
(a)寸暇を惜しんで
(b)寸暇を惜しまず

4)「大きな声を出すこと」を
(a)声を荒(あら)らげる
(b)声を荒(あ)らげる

5)「前に負けた相手に勝つこと」を
(a)雪辱を果たす
(b)雪辱を晴らす


【平成20年度】
■言葉の意味
1)手をこまねく
2)時を分かたず
3)破天荒
4)御の字
5)敷居が高い


【平成19年度】
■言葉の意味
1)さわり
2)煮詰まる
3)憮然
4)檄を飛ばす
5)琴線に触れる


【平成18年度】
■言葉の言い方
1)「混乱したさま」を
(a)上や下への大騒ぎ……58.8%
(b)上を下への大騒ぎ……21.3%

2)「前言に反したことを,すぐに言ったり,行ったりするさま」を
(a)舌の根の乾かぬうちに……53.2%
(b)舌の先の乾かぬうちに……28.1%

3)「そんなに思いどおりになるものではないこと」を
(a)そうは問屋が許さない……23.5%
(b)そうは問屋が卸さない……67.7%

4)「差し出て振る舞うものは他から制裁されること」を
(a)出る杭(くい)は打たれる……73.1%
(b)出る釘は打たれる……19.0%

5)「夢中になって見境がなくなること」を
(a)熱にうなされる……48.3%
(b)熱にうかされる……35.6%

■慣用句等の意味
1)役不足
2)流れに棹さす
3)気が置けない
4)ぞっとしない
5)やおら


【平成17年度】
■使う言い方,気になる言い方
1)周囲のみんなに,明るくにこやかな態度を取ることを
あいそ(う)を振りまく……48.3%
あいきょうを振りまく……43.9%

2)激しく怒ることを
怒り心頭に達する……74.2%
怒り心頭に発する……14.0%

3)我慢できない思いを
肝に据えかねる……18.2%
腹に据えかねる……74.4%

4)はっきりと言わないあいまいな言い方を
口を濁す……27.6%
言葉を濁す……66.9%

1)うそをついてあとで後悔した
2)早起きして行ったのに,順番を一番最後にされた
3)今年の元旦の夜は,みんなで初もうでに行こうよ
4)その方法は,従来から行われていたやり方だ
5)美術館建設の候補地として,この村に白羽の矢が当たった


【平成16年度】
■慣用句の言い方
1)(a)会社が学生を青田買いする
 (b)会社が学生を青田刈りする

2)(a)前回失敗したので今度は汚名挽回しようと誓った
 (b)前回失敗したので今度は汚名返上しようと誓った

3)(a)知事は議会解散という伝家の宝刀を抜いた
 (b)知事は議会解散という天下の宝刀を抜いた

■言葉の意味
1)他山の石
2)枯れ木も山のにぎわい
3)世間ずれ

■言い方の使用頻度
1)「わたしはそう思います」を「わたし的にはそう思います」と言う
2)「鈴木さんと話をしてました」ということを,鈴木さんと話とかしてました」と言う
3)「とても良かった」ということを「とても良かったかな,みたいな……」と言って相手の反応を見る
4)「とてもすばらしい(良い,おいしい,かっこいい等も含む)」という意味で「やばい」と言う※
5)いいか悪いかの判断がつかないときに「微妙(びみょう)」と言う※
6)面倒臭いことや不快感・嫌悪感を表すときに「うざい」と言う※


【平成15年度】
■気になる言い方
                     気になる気にならないどちらとも言えない
先生,こちらでお待ちしてください 平成15年度66.0%24.7%8.1%
                 平成7年度55.6%41.0%2.4%
お客様が申されました 平成15年度54.1%33.1%11.4%
           平成7年度41.4%54.2%2.9%
とんでもございません 平成15年度17.8%68.3%12.8%
           平成7年度17.9%78.7%2.3%
お客様がお見えになった※ 平成15年度29.9%60.0%9.3%
             平成7年度―――
3時に御出発される予定です 平成15年度44.0%43.0%11.8%
              平成7年度35.4%60.8%2.7%
先生がおっしゃられたように 平成15年度28.2%62.3%8.5%
              平成7年度24.5%71.9%2.5%
お客様,どうぞいただいてください 平成15年度66.8%23.8%8.3%
                 平成7年度62.5%34.4%2.0%

■言葉の発音
世論 せろんよろん
   18.9%73.6%
重複 じゅうふくちょうふく
   76.1%20.0%
情緒 じょうしょじょうちょ
   14.9%82.2%
固執 こしつこしゅう
   73.7%19.5%
施策 しさくせさく
   67.6%26.1%
早急 さっきゅうそうきゅう
   21.2%74.5%
地熱 じねつちねつ
   43.3%52.4%
十匹 じっぴきじゅっぴき
   23.3%75.1%
3階 さんかいさんがい
   35.7%61.2%
あり得る ありうるありえる
     39.8%54.5%

■ふだんの言い方 ※平成8年度・平成15年度・平成23年度と比較している
「あの人は走るのがすごく速い」ということを,「あの人は走るのがすごい速い」と言う
「あの人みたいになりたい」ということを,「あの人みたくなりたい」と言う
「なにげなくそうした」ということを,「なにげにそうした」と言う
「とてもきれいだ」ということを,「チョーきれいだ」と言う
「腹が立つ」ということを,「むかつく」と言う
「寝る前に歯を磨きます。その時に…」ということを,「寝る前に歯を磨くじゃないですか,その時に…」と言う
「とても明るい」ということを,「全然明るい」と言う※

■慣用句等の意味の理解
① 檄を飛ばす
(ア)自分の主張や考えを,広く人々に知らせて同意を求めること……14.6%
(イ)元気のない者に刺激を与えて活気付けること……74.1%

② 姑息  例文:姑息な手段
(ア)「一時しのぎ」という意味……12.5%
(イ)「ひきょうな」という意味……69.8%

③ 憮然  例文:憮然として立ち去った
(ア)失望してぼんやりとしている様子……16.1%
(イ)腹を立てている様子……69.4%

■慣用句等の使用
① つっけんどんで相手を顧みる態度が見られないことを
取り付く島がない……44.4%
取り付く暇がない……42.0%

② 実力があって堂々としていることを
押しも押されぬ……51.4%
押しも押されもせぬ……36.9%

③ 物事の肝心な点を確実にとらえることを
的を射る……38.8%
的を得る……54.3%


【平成14年度】
■言葉の使い方
   気になる気にならないどちらとも言えない
あしたは休まさせていただきます
平成14年度57.1%36.7%5.4%
平成8年度33.3%64.6%1.8%
(店の会計で,店員が)お会計のほう,1万円になります   
平成14年度50.6%40.7%7.4%
平成8年度32.4%63.7%3.4%
(千円未満の買い物をしたとき,店の会計で,店員が)千円からお預かりします 
平成14年度45.2%44.3%9.5%
平成8年度38.4%58.0%2.7%

■慣用句等の認知・使用と理解
① 奇特  例文:彼は奇特な人だ。
(ア)優れて他と違って感心なこと……49.9%
(イ)奇妙で珍しいこと……25.2%

② 役不足  例文:彼には役不足の仕事だ。
(ア)本人の力量に対して役目が重すぎること……62.8%
(イ)本人の力量に対して役目が軽すぎること……27.6%

③ 確信犯  例文:そんなことをするなんて確信犯だ。
(ア)政治的・宗教的等の信念に基づいて正しいと信じてなされる行為・犯罪又はその行為を行う人……16.4%
(イ)悪いことであると分かっていながらなされる行為・犯罪又はその行為を行う人……57.6%

④ 流れに棹さす  例文:その発言は流れに棹さすものだ。
(ア)傾向に逆らって,ある事柄の勢いを失わせるような行為をすること……63.6%
(イ)傾向に乗って,ある事柄の勢いを増すような行為をすること……12.4%


【平成13年度】
■言葉の使い方,感じ方
①a余りのすばらしさに鳥肌が立った
 b 余りの恐ろしさに鳥肌が立った
全体:aの方を使う…22.8%,bの方を使う…46.8%,どちらも使う…17.8%,どちらも使わない…11.7%

②aまだ過去のことにこだわっている
 b食材にはとことんこだわっている
全体:aの方を使う…31.1%,bの方を使う…19.9%,どちらも使う…40.3%,どちらも使わない…7.9%

③a彼は理科系に進んだ
 b この曲は癒やし系だね
全体:aの方を使う…39.4%,bの方を使う…18.6%,どちらも使う…28.3%,どちらも使わない…11.5%

(2)「乱れ」か「変化」か「多様性」か <問3>(18ページ)
―「花に水をあげる」は過半数が「構わない」―

 本来の言い方とされるものと併存する別の言い方について,「乱れ」だと思うか,別の見方をするかを尋ねた。結果は以下のとおり。
① 「来ることができる」という意味で,「来られる」ではなく「来れる」を使うこと
(ア)「言葉の乱れ」だと思う・・・・・26.6%
(イ)「来られる」でも「来れる」でも構わないと思う・・・・・32.9%
(ウ)「言葉の乱れ」ではなく,「言葉の変化」だと思う・・・・・32.5%
(エ)正しい言い方だと思う・・・・・4.5%

② 「花に水をやる」ということを,「花に水をあげる」と言うこと
(ア)「言葉の乱れ」だと思う・・・・・15.7%
(イ)そういう言い方をしても構わないと思う・・・・・52.2%
(ウ)「言葉の乱れ」ではなく,「言葉の変化」だと思う・・・・・16.3%
(エ)正しい言い方だと思う・・・・・14.6%


【平成12年度】
■家庭でのあいさつや子供の言語環境

(1)「やる」と「あげる」 <問14>
             やる       あげる      どちらも
      平成7年 平成12年 平成7年 平成12年 平成7年 平成12年
(1)植木に水を         75.3%68.9%   20.2% 24.1%   4.2%6.6%
(2)うちの子におもちゃを買って 58.5%46.8%   35.8% 44.8%   4.3%7.4%
(3)相手チームにはもう1点も   79.5%77.6%   16.1% 16.6%   3.2%4.0%

(2)「ら抜き言葉」 <問14>
                 本来        ら抜き       どちらも
                 平成7年平成12年平成7年 平成12年平成7年平成12年
(1)こんなにたくさんは食べ[ ]ない 67.3%67.7%27.2% 25.5%   5.0%6.3%
(2)朝5時に来[ ]ますか      58.8%54.2%33.8% 33.8%   6.3%10.6%
(3)彼が来るなんて考え[ ]ない   88.8%88.7%6.7% 5.9%   3.1%4.1%

(3)使用世代に偏りのある言い方 <問15>
―若者が使う「やっぱ」「きもい」「じゃん!」


【平成11年度】
■言葉遣いについて
(1)気になる言い方
言い方                   気になる気にならない
(1)御注文の品はすべておそろいになりましたか24.8%70.4%
(2)就職はもうお決まりになったのですか30.4%64.3%
(3)規則でそうなってございます73.1%22.7%
(4)こちらで待たれてください77.6%19.3%
(5)どうぞ,お体をお大事にしてください16.7%80.1%
(6)昼食はもういただかれましたか53.8%41.5%
(7)(食品の注意書きで)本製品のお召し上がり方25.9%68.1%
(8)(吉田達夫先生に出す手紙のあて名として)吉田達夫様23.4%69.1%

(2)敬語の正誤 
 八つの文を挙げ,それぞれについて敬語が正しく使われているかどうかを尋ねた。結果は次の表のとおり。
 (1)~(8)のうち,(3),(6)では敬語が正しく使われているが,他はいずれも謙譲語(や謙譲語を作る形式)を尊敬語として用いた誤用を含んでいる。

言い方             正しく使われていると思う正しく使われていないと思う
(1)早期に御対処していただきたい35.2%53.4%
(2)お客様がまいられています21.0%72.9%
(3)先生はいつ行かれたのですか56.5%36.1%
(4)先生はあの展覧会を拝見されましたか55.5%37.0%
(5)私に適当な方を御紹介して44.2%49.4%
(6)(会社で,部下に)お客様に最寄りの営業所を御案内してください49.0%43.6%
(7)あの病院は午後伺われたほうがすいていますよ40.1%52.0%
(8)○○様は昨日御逝去されました73.8%16.8%

 (1),(2),(4),(5),(7),(8)はいずれも誤用を含むが,「正しく使われていないと思う」が7割を超えた(2)の「まいられて」から,「正しく使われていると思う」が7割を超えた(8)の「御逝去されました」まで,正誤の判断はまちまちであった。これらの中で,「御逝去される」という言い方は,規範的には正しいとは言えないが,一般にかなり浸透していると考えられる。

(3)ぼかす言い方

言い方                                     あるない
(1)「お荷物,お預かりします」ということを,「お荷物のほう,お預かりします」と言う30.3%68.0%
(2)「鈴木さんと話をしてました」ということを,「鈴木さんと話とかしてました」と言う16.2%82.4%
(3)「わたしはそう思います」ということを,「わたし的にはそう思います」と言う8.5%90.1%


【平成10年度】
■2.型にはまった接遇 <Q4>―初めての店でも「毎度」には違和感なし―
 マニュアルなどによると思われる,店頭での型にはまった接遇の例を三つ挙げ,「気になる」か「気にならない」かを尋ねた。

(1)ファーストフード店へ一人で行って,食べ物を10人前注文しても,店員が「こちらでお召し上がりですか」と尋ねる
「気になる」(41.7%)―「気にならない」(43.8%)

(2)何度もその店に行って顔なじみになっているのに,店員が初めての客に接するときと同じ言葉遣いをする
「気になる」(31.5%)―「気にならない」(54.1%)

(3)初めて来た客に対しても,店員が「毎度ありがとうございます」と言う
「気になる」(10.3%)―「気にならない」(81.5%)

 (2)ついてはおおむね若い年代になるほど「気にならない」の割合が高くなり,特に女性の16~19歳では8割近くに達する。若い年代の方が,店員に対して,なじみの度合いに応じた打ち解けた接遇を求めていないことが読み取れる。  (3)の「毎度」は「いつも」の意であるが,「毎度ありがとうございます」は店員のあいさつの決まり文句として定着しており,各地域,各年代を通じて,初めて行った店で言われても違和感が生じないことが分かる。

■3.気になる言い方 <Q6>―「おられる」は気になるか―分かれる感じ方―
 敬語に関連した八つの言い方を挙げ,それぞれについて「気になる」か「気にならない」かを尋ねた。

(1)「先生は心配しておられたよ」……「気になる」43.1%―「気にならない」51.8%
 4割強の人が「気になる」と答えている。平成9年度の調査で,「総務課の武田さんは,どちらにおられますか」について「敬語が正しく使われていないと思う」と答えた人の割合が30.0%だったことを考え合わせると,「おられる」という言葉については3~4割程度の人が違和感を持っているものと思われる。

(2)「御安心してお使いください」……「気になる」33.3%―「気にならない」63.4%
 謙譲表現である「御~する」を相手に用いているが,「気になる」は3人に1人である。

(3)「電車がまいります」……「気になる」24.7%―「気にならない」72.0%
 問題のない言い方だが,4人に1人が「気になる」と答えた。

(4)「鈴木さんはおいでになられますか」……「気になる」26.2%―「気にならない」69.9%
 このような過剰敬語については,平成7年度調査の「お客様はお帰りになられました」(「気になる」が23.6%)や「先生がおっしゃられたように」(同24.5%)と併せ考えると,おおむね4人に3人は気にならないことが分かる。

(5)「先生は講義がお上手ですね」……「気になる」27.5%―「気にならない」68.1%
 目上の人を評価している点にかかわって,失礼だと感じられることもある言い方だが,「気にならない」が約7割となっている。

(6)「どうぞごゆっくりしてください」……「気になる」15.5%―「気にならない」82.4%
 (2)と同様,謙譲表現である「御~する」を相手に用いているが,「気になる」割合は1割台半ばである。平成7年度調査の「先生,こちらでお待ちしてください」(「気になる」が55.6%)や平成8年度調査の「(会社を訪ねてきたお客さんに)受付でお聞きしてください」(同53.3%)に比べると,今回の(2)と(6)は,耳慣れているためか,「気になる」の割合が低くなっている。

(7)「お歩きやすい靴を御用意ください」……「気になる」75.4%―「気にならない」22.3%
 一般的・標準的とは言えない言い方であり,4人に3人が「気になる」と答えた。「歩きやすい」「お歩きになりやすい」が普通の言い方。

(8)「誠に申し訳なく,深く反省させていただきます」……「気になる」41.4%―「気にならない」53.4%
 平成8年度調査の「(店の張り紙で)明日は休業させていただきます」(「気になる」が7.1%),「(会議で司会者が)これで会議を終了させていただきます」(同8.1%),「(店で店員が)この商品は,値引きさせていただきます」(同18.3%),「(電車の車内放送で)ドアを閉めさせていただきます」(同18.8%)に比べると,「気になる」の割合がかなり高い。「~させていただく」は,相手の恩恵や許可によって話し手が利益を得ることを表す言い方であり,そのような場面ではないのに「~させていただく」を用いるとかえって無礼な感じを与えて違和感を生じることがあるが,今回の問いのような謝罪の場面で「~させていただく」を用いることは,違和感が大きいことが分かる。

■4.気配りの決まり文句 <Q8>―「御無沙汰……」は9割近くの人が使う―
 いろいろな場面での気配りを表す決まり文句を挙げ,使うと思う言い方を尋ねた(選択肢の中から複数回答)。結果は以下のとおり。

(1)(久しぶりで連絡するとき)御無沙汰しております……85.5%
(2)(頼みを断るとき)お役に立てなくて,すみません……72.0%
(3)(人に贈物を渡すとき)つまらないものですが……67.8%
(4)(会合などに誘うとき)よろしかったら(おいでになりませんか)……64.3%
(5)(食事を勧めるとき)お口に合うかどうか分かりませんが……55.0%
(6)(上達を認められたとき)(先生・皆様の)おかげでございます」……53.2%
(7)(美術品などを見せてもらったとき)おかげさまで,目の保養になりました……41.9%
(8)(依頼を断られたとき)どうぞお気になさらないでください……41.4%
(9)(乾杯を指名されたとき)それでは,僭越ではございますが御指名によりまして……37.8%
(10)(料理を食べてもらった後で)お粗末でございました……36.5%
(11)(誘いを断るとき)お伺いしたいのは山々ですが……35.0%
(12)(電話で呼んでもらうとき)もし,お手すきでしたらお電話口までお願いしたいのですが……27.7%
(13)(歌や演奏を披露した後で)お粗末でございました……20.1%
(14)(腕前を褒められたとき)お恥ずかしゅうございます……18.3%

■5.第三者への敬語 <Q9>―“司会者が歌手に敬語”は自然―
(1)あなたの友人が,自分の知り合いのことを話すのに,「私の知り合いで,会社の社長さんなんだけど,今度御本をお書きになってね,出版記念会をなさるっておっしゃっているんですよ。」のように,敬語を使って話したとき。(ただし,あなたは,この「社長さん」を知りません。)
(ア)どんなに偉い社長かは知らないが,私とは関係ない人に敬語を使うのは不適切な言い方だと感じる……40.2%
(イ)友人にとって偉い社長なのだろうから,自然な言い方だと思う……50.6%

(2)(あなたが会社員であると仮定して)あなたの同僚があなたに,「部長はきのう相撲を見に行ったんだって。」と,上司である部長本人のいないところで言ったとき
(ア)上司なのだから,たとえそこにいなくても「相撲を見にいらした(行かれた)んだって」ぐらいの言い方はすべきだと思う……30.4%
(イ)本人がいないのだから,この言い方でよいと思う……64.0%

(3)あなたが交通事故でけがをして寝ているところに,看護婦さんが「あのう,加害者の方がお見えになりました。」と言ったとき
(ア)加害者を敬っているような言い方で,不適切だと思う……19.2%
(イ)看護婦の立場なら,この言い方でよいと思う……75.5%

(4)テレビで司会者が,「さあ,次は○○さんに歌っていただきましょう。」と歌手を紹介したとき
(ア)司会者が歌手を敬う言い方をするのはおかしい。「○○さんの歌をお聞きいただきましょう」などと,視聴者を敬う言い方をするのがよいと思う……18.4%
(イ)司会者が歌手を敬う立場をとるのは自然なので,この言い方でよいと思う……75.1%


【平成9年度】
■調査結果の概要
3.ふだんの言い回し(贈物をするときや,会議などで提案をするとき)〈Q3〉
 ふだん,人に贈物をするときに,「つまらないものですが」などと謙遜する人は51.4%,「苦労して選びました」「とてもおいしいんですよ」などと,そのものの良さを表す言葉を添える人は18.4%である。
8.敬語の正誤〈Q17〉
 (4)「(担任の先生に)あす父がまいりますが,お目に掛かっていただけませんか」の下線部では敬語が正しく使われておらず,(3)「先ほど中村さんがお話しされたように」,(7)「この電車には御乗車できません」の下線部も,従来の規範的な立場から言うと正しい言い方ではないが,(4)については42.4%,(3)については72.6%,(7)については63.2%の人が,「敬語が正しく使われていると思う」と答えた。(それぞれ,「お会いになって」,「お話しになった」,「御乗車になれません」とすれば正しい。)
 (5)の「申される」は会議などで,(8)の「おられる」は一般的にかなり使われていて,一概に誤用だとは言えないが,「申される」については「言われる」「おっしゃる」を使う方が無難だとされており,「おられる」も,「おる」は本来謙譲語であるのに,それに尊敬の助動詞「れる」を付けて尊敬語として用いた誤用だと考え,違和感を持つ人もある。今回の調査では,「ただいま会長が申されたことに賛成いたします」については56.7%,「総務課の武田さんは,どちらにおられますか」については64.4%と6割前後の人が,「敬語が正しく使われていると思う」と答え,それぞれ36.5%,30.0%と3割台の人が「正しく使われていないと思う」と答えた。
10.気になる言い方(「……じゃないですか」)〈Q22〉
 「……じゃないですか」という言い方について,状況の異なる三つの例を挙げて,どんな感じがするかを尋ねた。まず,(1)「(店員に反論して)広告には5割引きと書いてあるじゃないですか」については,「普通の言い方だと感じる」が39.2%と約4割で,「押し付けがましい言い方だと感じる」は33.5%,「唐突な言い方だと感じる」は19.8%であった。次に,(2)「(近所の人との会話で)年末はどこの店も込むじゃないですか」については,「普通の言い方だと感じる」が58.7%と6割近くに達し,「親しみのある言い方だ」と好感を持つ人も16.9%見られた。「押し付けがましい」「唐突」と抵抗感を示した人は計約2割であった。(3)「(初対面の人に)私ってコーヒーが好きじゃないですか」については,「唐突」が45.9%とほぼ二人に一人に上り,「押し付けがましい」も26.0%見られた。


【平成8年度】
■調査結果の概要
1.ふだんの言葉遣い(「お」を付けるか,付けないか)
 ふだん,「皿」「弁当」には「お」を付けて「お皿」(52.8%),「お弁当」(45.3%)と言う人が半数前後いるが,「おビール」(2.5%),「お紅茶」(3.4%),「おソース」(3.9%)は少ない。「お酢」(33.7%),「お天気」(30.1%)は3人に1人,「お薬」(17.5%)は2割弱である。「お」の付けすぎが話題になることがあるが,語によって「お」を付ける人の割合には差がある。また,男性より女性に「お」を付けて言う人の割合が高く,女性では上記8語のうち「弁当」「天気」「皿」「酢」で「お」を付けて言う人の割合が付けない人より高いのに対し,男性では,8語すべて「お」を付けない人の割合の方が高い。

2.気になる言い方(「千円からお預かりします」など)
 「ちょうどからお預かりします」という言い方については「気になる」人の割合が61.1%と高く,問いに示した八つの言い方の中で,唯一「気になる」が「気にならない」を上回った。「千円からお預かりします」「お会計のほう,1万円になります」は近年よく聞かれるが,3~4割程度の人が「気になる」と答えている。
 「~させていただきます」という言い方については,全体に「気にならない」割合が高いが,「ドアを閉めさせていただきます」「この商品は,値引きさせていただきます」は,2割近い人が「気になる」と答え,「気になる」割合が「これで会議を終了させていただきます」「明日は休業させていただきます」の2倍以上となっている。

3.気になる言い方(「休まさせていただきます」など)
 五段活用の動詞「休む」「帰る」「伺う」の使役の形は「休ませる」「帰らせる」「伺わせる」が本来で,問いに示した三つの言い方は誤用と言えるが,「休まさせていただきます」は64.6%,「伺わさせます」は58.7%,「帰らさせてください」は50.0%の人が,「気にならない」と答えた。特に,男性の16~19歳で「気にならない」の率が高い。前問との関連を見ると,「閉めさせていただきます」などが「気にならない」とした人は,「休まさせていただきます」なども「気にならない」割合が高い。

10.ふだんの言い方(「なにげに」「チョー」「むかつく」など)
 言うことがあるという人の割合が高いのは,「むかつく」(43.2%),「あの人は走るのがすごい速い」(43.1%),「あの人は私より1コ上だ」(41.7%)で,いずれも4割を超えているが,全体では言わないという人の割合の方が高い。これに対して,「あの人みたくなりたい」(16.8%),「寝る前に歯を磨くじゃないですか,その時に…」(13.1%),「チョーきれいだ」(12.0%)と言う人は1割台,「なにげにそうした」(8.8%)は1割未満と低い。ただし,年齢による使用率の差が大きく,例えば「1コ上」は男女とも20代以下では8割を超え,60歳以上では1割台である。


【平成7年度】
■調査結果の概要
6.二つの言い方(「やる/あげる」と「ら抜き言葉」)
 「やる」「あげる」のどちらを使うかについては,3例とも「やる」派が「あげる」派を上回る。「あげる」は,うちの子→植木→相手チームの順に多く使われている。
 この言葉遣いには地域差があり,「植木に水をやる/あげる」について見ると,東北,北陸,中部,九州で「やる」が80%以上となっている。「あげる」が多いのは,北海道25.0%,関東29.9%である。
 また,性差もある。「植木に……」について見ると,女性の20代以下では40%以上(16~19歳41.3%,20代47.3%)が「あげる」を使うとしており,「うちの子に……」では,女性の20代以下のほぼ7割が「あげる」派である。
 「ら抜き」の使用についても,「食べられる」「来られる」「考えられる」のような,本来の言い方を使うと答えた人が3例の平均で71.6%と多く,「ら抜き」を使う人の平均は22.6%である。ただし,「来られる/来れる」について,16~19歳の過半数が「来れる」を使うとしていることは,注目されるところであろう。
 語別では,「来る」「食べる」「考える」の順に「ら抜き」率が低くなり,この限りでは「ら抜き」の浸透が語幹の音節数と相関するのではないかとの説と照応する。

7.気になる言い方(敬語)
 敬語表現にかかわる11の言い方について「気になる」か「気にならない」かを聞いた。これらの例は(11)を除き規範的な立場からは誤りとされてきたものである。
 「気になる」が「気にならない」を上回ったのは,「お客様,どうぞいただいてください(62.5%)」「○○さん,おりましたら御連絡ください(56.0%)」,「先生,こちらでお待ちしてください(55.6%)」の3例であった。これらはいずれも謙譲語を尊敬表現に用いる誤用例である。
 「気にならない」と答えた人が多かったのは「どうぞおめしあがりください(85.4%)」,「足元にお気をつけてください(80.5%)」,「とんでもございません(78.7%)」の順であった。「おめしあがりください」「お帰りになられました」「おっしゃられた」などの二重敬語に抵抗を感じる人が少ないことも注目される。「とんでもございません」や「お気をつけて」といった一種の省略形も慣用が定着したものと見られよう。
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