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突然ですが問題です【日本語編4】Yahoo!知恵袋ver.──「汁」の話 肉汁 苦渋 苦汁

【問題】

【問1】下記の漢字の読み方と意味を答えなさい。
 肉汁

【問2】下記の( )内の言葉を漢字にしなさい。
1)(くじゅう)の決断
2)(くじゅう)を味わう





【解答?例】
【問1】
 にくじゅう/にくじる 
 どちらも間違いではありません。
 個人的には「にくじゅう」だと思っていますが「にくじる」を×にする根拠が見当たりません。
 ご存じのかたは教えてください。
(これを「ご存知」の書くのはたぶん誤用です。http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-903.html)

【問2】
 1)2)とも、「苦渋」でも「苦汁」でも間違いではありません。
 個人的には「苦渋の決断」「苦汁を味わう」だと思っていますが、そうでなければいけないと主張する根拠が見当たりません。
 ご存じのかたは教えてください。


【よくわからない解説】
 エート。
 下ネタだと思って、鼻の穴を広げて口を半開きにして読みにきた人はお引き取りください。
 きわめてまじめな話です。

●鼻汁の話
 鼻血鼻水鼻づまり……ってネタは前に書いた気がする。これに「鼻汁」が加わると完璧。
 なんのことかと言うと、「じ」「ぢ」「ず」「づ」の使い分けの話。
 これだけコンパクトにまとめた例はないと思うけど、教育現場では使いにくいようだ(笑)。

●肉汁の話
 言葉の問題で何がなんだかわからなくなってしまったもののひとつに「肉汁」の読み方がある。
 こんなのどう考えたって、「にくじゅう」だろう、と思ってきた。でもグルメ番組を見ていると、ナレーションも何割かは「にくじる」と言っている気がする。タレントのコメントだと、「にくじる」率がグンと上がって5割くらいなるような。
 例によってWeb辞書をひく。
『大辞泉』
にく‐じゅう【肉汁】 の意味とは - Yahoo!辞書
================引用開始
にく‐じゅう〔‐ジフ〕【肉汁】
1 鳥獣の肉を煮出した汁。肉羹(にっこう)。
2 肉をしぼって取った汁。肉漿(にくしょう)。
3 (「にくじる」とも)肉を焼いたときにしみ出る液汁。
================引用終了

にく‐じる【肉汁】 の意味とは - Yahoo!辞書
================引用開始
にく‐じる【肉汁】
⇒にくじゅう3
================引用終了
 少なくとも当方は「にくじゅう」を「1」「2」の意味で使ったことはない。「3」の意味でも滅多に使わないけど。
 これは、「にくじゅう」の「3」の意味なら「にくじる」でもOKってことだよな。

『大辞林』
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=にくじゅう&dtype=0&stype=1&dname=0ss
================引用開始
[1]肉を煮出した汁。スープ。
[2]肉から搾り取った汁。肉漿(にくしよう)。
================引用終了
 こちらは「にくじる」は立項されてない。
 そのかわりと言ってはなんだが、『大辞泉』の「3」の意味もない。じゃあ「焼いた肉から出るエキス」はなんて言うの?
 ちなみに手元の『広辞林』も『大辞林』とほぼ同じ。
 ということは、「焼いた肉から出るエキス」を表わす言葉が日本語にはなかったってことになる気がする。「脂」とでも言っていたのかな? で、それを表わす言葉として本来は別の意味だった「にくじゅう」をもってきた。それを認めている『大辞泉』では、「にくじる」と読んでもいいいよ、としている。どうせ借りたきた言葉だから?
 さて、「肉汁」はなんて読みますか?

●「苦渋」と「苦汁」
 少し前にゲラに出てきて困った。以前からこの使い分けに関してちと疑問を感じていたけど、調べたことがなかった。
 なんとなく「苦渋の決断」「苦汁を味わう」だと思っていた。
 手元の3冊の用字・用語辞典には、意外なことに何も出ていない。こういう微妙な使い分けに関して国語辞典はあまり役に立たないことは経験的にわかっているが、しかたがないのでひいてみる。
 Web辞書(『大辞泉』)。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=苦渋&stype=1&dtype=0
================引用開始
く‐じゅう〔‐ジフ〕【苦渋】
[名・形動]
1 にがくてしぶいこと。
2 苦しみ悩むこと。また、そのさま。「―を味わう」「―の色を浮かべる」
・「彼は―な表情のままじっと煙草を吸っていたが」〈横光・上海〉
================引用終了

http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=苦汁&stype=1&dtype=0
================引用開始
く‐じゅう〔‐ジフ〕【苦汁】
1 にがい汁。
2 つらい経験。「―を飲まされる」
================引用終了

 これを見比べて「苦渋」と「苦汁」の違いがわかる人がいたら教えてください。
 おそらく、「苦い汁」(青汁?)は「苦汁」だけど、あとはわからない。
「くじゅうの決断」は「苦渋」って気がするが、「苦汁」はダメと断言するのは無理だろう。一方の「くじゅうを味わう」に関してはどっちもアリってことになる。ちょっと気になるのは「苦渋」の品詞。「形容動詞」なんてアリだろうか。

 しょうがないので『大辞林』をひく。

http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=くじゅう&dtype=0&stype=1&dname=0ss&pagenum=1&index=105372800000
================引用開始
くじゅう[―じふ] 0 【苦渋】
(名)
スル
物事が思いどおりに行かず、苦しくつらい思いをすること。
・―の色を浮かべる
・―に満ちた顔
・難問をかかえて―している
================引用終了

http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=くじゅう&dtype=0&stype=1&dname=0ss&pagenum=1&index=105372700000
================引用開始
くじゅう[―じふ] 0 【苦汁】
にがみのある汁。にがい汁。
→(句)苦汁(くじゅう)を嘗(な)・める
================引用終了

 こちらほうが当方の感覚に近い。ただ、「苦渋する」なんて言うかな? 「くじゅうを嘗める」は「苦汁」らしい。どうやら「嘗める」や「飲む」のように具体的(物理的)な問題だと「苦汁」らしい。これが「味わう」になると抽象的な意味合いにもとれるから「苦渋」もアリってこと。


【追記】
 ネット検索をすると、いろいろな説がとびかっている。
「肉」の「ニク」は訓読みと思われがちだが実は音読み。したがって、「音+音」の組み合わせの「にくじゅう」が自然。そんな無茶な。「重箱読み」とか「湯桶読み」ってご存じですよね。
 肉の入った汁物が「にくじる」で、肉のエキスは「にくじゅう」……それって根拠があるんでしょうか。
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