突然ですが問題です【日本語編19】Yahoo!知恵袋ver.──正油/醤油 玉子/卵
【問題】
次の1)と2)で、それぞれの言葉の違い(意味・用法……etc.)を説明しなさい。
1) 正油/醤油
2) 玉子/卵
【解答?例】
1)正油はあて字。
2)一般には「卵」。ただし鶏卵のことを「玉子」と表記することもある。
【よくわからない解説】
「正油」「玉子」はあて字で、まともな表記ではないと思っていた。目にするのはスーパーのチラシの類い。あと、ラーメン屋のメニューも「正油」が多いかも。最近は「醤油」と書くところも出てきた気がする。調べてみると、ちょっと違うことがわかった。
まず正油/醤油から見ていこう。
「正油」はあて字。「あて字」とは少し違うと思うが、正確な呼称がわからないので、「あて字」と呼んでおく。「代用漢字」でもないし、 「ウソ字」かな?
辞書の類いは「正油」を相手にしてないから、Web検索に頼ることになる。検索してみて、頭の頭痛が激しく激痛を感じた。
http://www.google.co.jp/search?client=safari&rls=10_6_8&q=醤油+正油&ie=UTF-8&oe=UTF-8&redir_esc=&ei=oGbBUK61I6GEmQXf84HACw
次に玉子/卵。
こちらはYahoo!知恵袋の定番。ここまで行くと病気としか思えない。
http://chiebukuro.search.yahoo.co.jp/search?p=卵 玉子&flg=3&class=1&ei=UTF-8&fr=common-navi
〈生は「卵」で、調理済みのものは「玉子」〉という俗説が根強い。ちゃんとした典拠があるのだろうか。
『大辞泉』には「玉子」の項は見当たらない。『大辞林』は「卵・玉子」の形で立項。内容を読むと大きな違いはない。手元の『広辞林』は『大辞泉』とほぼ同様。
■Web辞書(『大辞泉』から)
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たま‐ご【卵】
1 鳥・虫・魚などの雌から産み出される、殻や膜に包まれた球形のもの。孵化(ふか)すると子になる。卵(らん)。「―を産む」「―がかえる」
2 (「玉子」とも書く)鶏の卵。鶏卵。
3 まだ一人前にならない人。修業中の人。「学者の―」
4 物事の起こりはじめ。未成熟なもの。「台風の―」
[下接語] 泡雪(あわゆき)卵・磯巻(いそま)き卵・煎(い)り卵・落とし卵・寒卵・金(きん)の卵・コロンブスの卵・地(じ)卵・種卵・生(なま)卵・半熟卵・牡丹(ぼたん)卵・茹(ゆ)で卵
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「卵」にはいくつかの意味があるが、鶏卵に限って「玉子」と書くときがあるそうな。
つまり、「鶉の玉子」「駝鳥の玉子」は誤用ってことになる。そんなぁ(笑)。どちらかと言うと、「鶏卵などの食用の鳥類の卵」(「の」の3連発)は「玉子」とも書く、が正確だろう。でも、いい子は辞書には逆らいません。
当方が「玉子」もあて字と考えたのには理由がある。昔から愛用している『朝日新聞の用語の手びき』には「たまご(玉子)→卵」とある。これは「玉子」とか書かずに「卵」と書くという意味。
この「→」の使い方は2つの解釈ができる。
1)「玉子」は誤用なので「卵」と書く
2)「玉子」って書き方もあるけど「卵」と書く
結果的にはほぼ同じことだが、考え方が違う。当方は1)と考えたが、2)ってことらしい。
共同通信社の『記者ハンドブック』も同様。
ぎょうせいの『例解辞典』は卵・卵焼きを立項してしている。「卵」の項の「注」に〈鶏卵を「玉子」と書くこともある〉とある。
ちなみに、こんなしょうもない──ではなく興味深いことを考えたきっかけは下記のトピ(904~)。
【日頃おかしいと思う日本語の使われ方】
(略)
【20110724追記】
下記のサイトを見つけた。
そういうデタラメを断言調で書くんじゃない!
【似ているようで実は違う…違いを説明できないものランキング】
http://ranking.goo.ne.jp/column/article/goorank/3885/
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卵焼き? 玉子焼き? 正しいのはどっち!?
《卵と玉子》《ファスナーとチャックとジッパー》《おざなりとなおざり》…これらの違いをすぐに言えた人は、かなりの日本語マスターかも。同じ意味のようで実は違う… 今回は「違いを説明できないもの」を調査してみました。実は間違って使っていませんか?
お弁当の定番おかず 「たまご焼き」は、一般的には「《玉子》焼き」と書かれます。これは、《卵》は調理前のたまごを指すのに対し、《玉子》は調理された食材としてのたまごを指すという区別があるため。生物学的な意味の場合には《卵》が使われるので、ニワトリ以外でも魚などの「たまご」は《卵》と書きます。
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突然ですが問題です【日本語編】のバックナンバー
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2570.html
次の1)と2)で、それぞれの言葉の違い(意味・用法……etc.)を説明しなさい。
1) 正油/醤油
2) 玉子/卵
【解答?例】
1)正油はあて字。
2)一般には「卵」。ただし鶏卵のことを「玉子」と表記することもある。
【よくわからない解説】
「正油」「玉子」はあて字で、まともな表記ではないと思っていた。目にするのはスーパーのチラシの類い。あと、ラーメン屋のメニューも「正油」が多いかも。最近は「醤油」と書くところも出てきた気がする。調べてみると、ちょっと違うことがわかった。
まず正油/醤油から見ていこう。
「正油」はあて字。「あて字」とは少し違うと思うが、正確な呼称がわからないので、「あて字」と呼んでおく。「代用漢字」でもないし、 「ウソ字」かな?
辞書の類いは「正油」を相手にしてないから、Web検索に頼ることになる。検索してみて、頭の頭痛が激しく激痛を感じた。
http://www.google.co.jp/search?client=safari&rls=10_6_8&q=醤油+正油&ie=UTF-8&oe=UTF-8&redir_esc=&ei=oGbBUK61I6GEmQXf84HACw
次に玉子/卵。
こちらはYahoo!知恵袋の定番。ここまで行くと病気としか思えない。
http://chiebukuro.search.yahoo.co.jp/search?p=卵 玉子&flg=3&class=1&ei=UTF-8&fr=common-navi
〈生は「卵」で、調理済みのものは「玉子」〉という俗説が根強い。ちゃんとした典拠があるのだろうか。
『大辞泉』には「玉子」の項は見当たらない。『大辞林』は「卵・玉子」の形で立項。内容を読むと大きな違いはない。手元の『広辞林』は『大辞泉』とほぼ同様。
■Web辞書(『大辞泉』から)
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たま‐ご【卵】
1 鳥・虫・魚などの雌から産み出される、殻や膜に包まれた球形のもの。孵化(ふか)すると子になる。卵(らん)。「―を産む」「―がかえる」
2 (「玉子」とも書く)鶏の卵。鶏卵。
3 まだ一人前にならない人。修業中の人。「学者の―」
4 物事の起こりはじめ。未成熟なもの。「台風の―」
[下接語] 泡雪(あわゆき)卵・磯巻(いそま)き卵・煎(い)り卵・落とし卵・寒卵・金(きん)の卵・コロンブスの卵・地(じ)卵・種卵・生(なま)卵・半熟卵・牡丹(ぼたん)卵・茹(ゆ)で卵
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「卵」にはいくつかの意味があるが、鶏卵に限って「玉子」と書くときがあるそうな。
つまり、「鶉の玉子」「駝鳥の玉子」は誤用ってことになる。そんなぁ(笑)。どちらかと言うと、「鶏卵などの食用の鳥類の卵」(「の」の3連発)は「玉子」とも書く、が正確だろう。でも、いい子は辞書には逆らいません。
当方が「玉子」もあて字と考えたのには理由がある。昔から愛用している『朝日新聞の用語の手びき』には「たまご(玉子)→卵」とある。これは「玉子」とか書かずに「卵」と書くという意味。
この「→」の使い方は2つの解釈ができる。
1)「玉子」は誤用なので「卵」と書く
2)「玉子」って書き方もあるけど「卵」と書く
結果的にはほぼ同じことだが、考え方が違う。当方は1)と考えたが、2)ってことらしい。
共同通信社の『記者ハンドブック』も同様。
ぎょうせいの『例解辞典』は卵・卵焼きを立項してしている。「卵」の項の「注」に〈鶏卵を「玉子」と書くこともある〉とある。
ちなみに、こんなしょうもない──ではなく興味深いことを考えたきっかけは下記のトピ(904~)。
【日頃おかしいと思う日本語の使われ方】
(略)
【20110724追記】
下記のサイトを見つけた。
そういうデタラメを断言調で書くんじゃない!
【似ているようで実は違う…違いを説明できないものランキング】
http://ranking.goo.ne.jp/column/article/goorank/3885/
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卵焼き? 玉子焼き? 正しいのはどっち!?
《卵と玉子》《ファスナーとチャックとジッパー》《おざなりとなおざり》…これらの違いをすぐに言えた人は、かなりの日本語マスターかも。同じ意味のようで実は違う… 今回は「違いを説明できないもの」を調査してみました。実は間違って使っていませんか?
お弁当の定番おかず 「たまご焼き」は、一般的には「《玉子》焼き」と書かれます。これは、《卵》は調理前のたまごを指すのに対し、《玉子》は調理された食材としてのたまごを指すという区別があるため。生物学的な意味の場合には《卵》が使われるので、ニワトリ以外でも魚などの「たまご」は《卵》と書きます。
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http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2570.html
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