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突然ですが問題です【日本語編38】──「八百長」のご作法

【問題】
「八百長」に関する懇切丁寧で高潔な人間性がうかがえる下記の説明を参考に、以下の問に答えなさい。
402)【「八百長」と「嘘八百」の関係】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1784.html

【問1】
「八百長」の説明として適切なものを下記から選びなさい。(複数回答可)
1)勝負事などで、前もって勝敗を打ち合わせておいて、うわべだけ真剣に勝負すること。
2)勝負事などで、わざと負けること。

【問2】
 上記の【問1】の1)2)のような状況を表わすのにふさわしい言葉を答えなさい。







【解答例】
【問1】
 Web辞書の説明を信じるなら1)。しかし、元々の意味を考えるなら2)のほうがふさわしい。

【問2】
  1)
  デキレース/出来レース
  ヤラセ

  2)
  片八百長 
  手抜き
  手加減

 1)2)の両方にあてはまりそうな言葉はいろいろある。
  インチキ
  イカサマ
  サクラ(これは違うか)
  様式美
  予定調和

【よくわからない解説】
 まず、下記でひいたWeb辞書を再掲する。
402)【「八百長」と「嘘八百」の関係】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1784.html
■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=八百長&stype=0&dtype=0
================================
やお‐ちょう〔やほチヤウ〕【八百長】
《相撲会所に出入りしていた長兵衛という八百屋(通称八百長)が、ある相撲の年寄と碁(ご)を打つ際に、いつも1勝1敗になるように手加減していたことからという》
1 勝負事で、前もって勝敗を打ち合わせておいて、うわべだけ真剣に勝負すること。なれあいの勝負。「―試合」
2 なれあいで事を運ぶこと。「―の質疑応答」
================================

『大辞林』の記述もほぼ同様。現代の「八百長」は「なれあいの勝負」のことを指すらしい。
 さてと。
 問題を離れてヨタ話に移ろうか。
 まぎらわしいので、以降は両者合意のうえの「なれあいの勝負」を「両八百長」と呼ぶ。
 本来、八百屋の長兵衛がやっていたのは、「片八百長」とでも呼ぶべきもの。
 世間を騒がせている大相撲の八百長は、両者が事前に納得している。ときには取り口まで打ち合わせる本格的(悪質)な「両八百長」。ちなみに相撲協会は八百長という言葉は使わず「無気力相撲」と呼ぶ。まさかと思うが、このまま八百長が認めざるをえなくなったときも、「過去には無気力相撲があった」と謝罪するつもりだろうか。「無気力相撲はあったが八百長はない」……それはさすがに(笑)。
 過去に数回問題になったプロ野球界の八百長は「片八百長」。これを自然に実現するのは相当難しい。
 たとえばある野手が「片八百長」を企てる。故意に三振しても大勢に影響はない。故意でなくても7割は凡退するものだ。守備の機会のたびにエラーしていたら、いくらなんでも不自然なのですぐにバレる。
 投手が「片八百長」を企てる。巧妙にピンチを演出し、絶好球を投じる。痛烈な打球が野手の正面をついて併殺打に……orz。
 ことほどさように野球の場合は「片八百長」は成立しにくい。
 基本的に、団体戦の場合は「片八百長」が成功する可能性はそう高くない。サッカーのキーパーなら可能性がある。しかし頑張って3失点しても味方が4点取ったら勝ってしまう。チーム全員で企てるなら話は別だが、関係者が多すぎて手配できんだろう。「両八百長」だと、さらにむずかしい。
 個人戦の場合も、観客が多い場合は自然な八百長はむずかしい。
 かつてガチンコ(八百長をしない)力士で知られた横綱貴乃花が唯一とも言える八百長をしたのが、若乃花との優勝決定戦と言われる。貴乃花の「片八百長」(若乃花も理解してはいただろうが)があまりにもヘタだったので、誰の目にも不自然だった。あれこそ無気力相撲と呼ぶべきで、なるほど八百長と無気力相撲はまったく違うものだ(笑)。
 週刊誌の記事を読んでいて笑った話。現役の幕内力士のなかで数少ないガチンコ力士のひとりと言われるのが高見盛。性格が高潔なのではなく、あまりにも不器用ですぐバレるので、怖くて誰ももちかけないらしい。
「両八百長」の話になるとすぐに引き合いに出されるのがプロレス。それは考え方が根本的に違っている。
 あれは「両八百長」ではなく、様式美の一種で、パフォーマンスと考えるべき。「勝敗の要素をからめたサーカス」という見方もできる。単純な話をする。格闘技の類いで人間の体力がどこまでもつか。5分くらいだろうな。一応真剣勝負と言われている総合格闘技の例を見ても10分が限界だろう。真剣に戦って60分引き分けはありえない。繰り返すが、だからプロレスは「両八百長」などと言うのは見当違い。異なる形態のものである。
 あと、簡単に「片八百長」が成立できそうな種目に囲碁や将棋がある。さすが長兵衛の流れを汲む本家(笑)。
 ただ、これは断言できるが、あの世界ではそういうことはありえない。
 単純に言うと、リーグ戦で消化試合(勝っても負けてもあまり重要ではない)になった棋士が、優勝などがかかった棋士を破るなんて日常的にあること。「死に馬に蹴られる」は誰が言った言葉だったっけ。三原脩監督でよかったかな?
http://weblog.hochi.co.jp/hiruma/2010/07/post-a30f.html
 7勝7敗で千秋楽を迎えた力士の勝率が異常に高い、という世界とは次元が違う。
 このことに関してはいずれ書いてみたい。


突然ですが問題です【日本語編】のバックナンバー
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2570.html
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