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「~したほうがいい」 「~するほうがいい」 「~しないほうがいい」〈2〉

 下記の続き。
【「~したほうがいい」 「~するほうがいい」 「~しないほうがいい」☆日本語教師〈1〉☆※追記あり】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1441907007&owner_id=5019671

 少し気に{なった/なる}ことが{あったので/あるので}、トピを立ててみた。
【「電車が来た」の「た」の働きってなんなのでしょう。】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=73599044&comment_count=14&comm_id=398881

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 下記のサイトのやり取りに疑問を感じました。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12104210737

 フツーに考えれば「た」は「完了」あたりでしょう。↑でもほとんどがそう解釈しています。
 気になったのは、コメント中にあった「発見のタ」です。先行トピ【2】(コメント[9])にも「発見・気付きの『た』」というのが出てきます。おそらく、下記の『大辞林』の「[4]物事や事態の確認を表す」と同様だと思います。
「探していた本、こんなところにあった!」が例文としてわかりやすいと思います。

■Web辞書『大辞林』から
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%9F&dtype=0&dname=0ss&stype=1&pagenum=1&index=111653000000
================引用開始

(助動)
(たろ・○・た・た・たら・○)
〔補説〕 古語の完了の助動詞「たり」の連体形「たる」からの転。中世以降の語
動詞・形容詞・形容動詞および助動詞「れる・られる」「せる・させる」「ない」「たい」「らしい」「そうだ(様態)」「ようだ」「だ」「ます」「です」などの連用形に接続する。ただし、サ行以外の五段活用の動詞には、その音便の形に付く。また、ガ・ナ・バ・マの各行の五段活用の動詞に付く時は「だ」となる。

[4] 物事や事態の確認を表す。
見ると、それは若いスマートな青年であった
国境の長いトンネルを抜けると雪国であった〔出典: 雪国(康成)〕
================引用終了

 問題は、「電車が来た」を「[4]物事や事態の確認を表す」と考えることができるか否かです。
 個人的には、そういう考え方もアリかもしれない、って気がします。
 昨今流行り?の「来たーーーーーーー」になると、「完了」より「確認(発見)」に近づく気がします。皆さんはどう思われますか。


■先行トピ
【1】【「~した方がいい」の表現】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=51468438

【2】【名詞修飾について】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=46115669

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


 なんだかなぁー。
 おふたりのかたの難解なやり取りが延々と続いている。質問した人間がこういう書き方をするのは失礼とは思うが……これって、一般の人が読んで理解できるのだろうか。当方には何がなんだかわからない。
 関係ありそうなところだけを頑張って拾ってみる。

●「電車が来た」の「タ」は完了か否か
 コメント[1]の冒頭は、「電車が来た」の「タ」は「過去」だといっているのだろう。
 このかたは、先行トピでは〈個別の例外と思える用法に関しては、有無を言わさず覚えてもらうしかないのではないでしょうか。シタは過去形だが他の用法もある、と〉書いている。
 その「他の用法」が「完了」と考えるなら、用語の問題は別にすれば、考え方に大きな違いはない気がする。
 まあ、「完了」という考え方が一般的なようなんで、あえて逆らう気はない。

●「~たら」は未来にも使えるから、「タ=過去」ではないのか
 先行トピ【1】でも似たような話があった。
「~たら」とか「~たり」は、基本的に時制とは関係ないだろう。
 ↑の〈1〉http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1441907007&owner_id=5019671参照。

・「~たら」は単なる「仮定」
  「日本が戦争に勝っていたらいいのに」(過去)
  「あの子が僕を好きだったらいいのに」(現在)
  「明日晴れたらいいのに」(未来)

・「~たり」も時制とは関係ない
  「夕べは歌ったり踊ったりしました」(過去)
  「歌ったり踊ったりしています」(現在)
  「明日は、歌ったり踊ったりする予定です」(未来) 

●「電車が来た」の「タ」を「[4]物事や事態の確認を表す」(発見)と解釈できるか否か
 ここからが本題。
 コメント[1]に次のようにある。このかたの主張は信頼しているが……。

>発見は状態述語でしか起きない用法であることが広く知られている。したがって、「来た」には発見用法はない。
>眼前で起こったことをシタ形で表わす場合を発見と名付けるのならば、それは、過去の一部に発見というラベルを張ったにすぎない。

 先行トピでも、テーマサイトでも、誰もそんなことは言っていないので、「広く知られている」ことではないだろう。「電車が来た」の「タ」を「発見のタ」だとしているコメントもあるし。
 そもそも「状態述語」がなんなのかがわからない。下記を見ると「状態を表す述語。形容詞、動詞の一部、判定詞」らしい。それって何?
【日本語文法 (現代語) 第六回授業 「テンス」】
http://ling.bun.kyoto-u.ac.jp/~mohura/japanese/06.pdf

 下記あたりを見ると、「状態述語」に限られるか否かは微妙に見える。当方が理解できないだけ、って気もする。〈「できることに気づいた」のニュアンス〉なんて考えると、ほとんどの動詞に使えそうだ
http://www.ipc.shimane-u.ac.jp/eigogaku/pdf_kobayashi/presentations/2009_danwa_hakken.pdf

 まあ、「あった」「いた」あたりに限られると考えるのが無難なのだろう。
 ただ、「来たー!」「出たー!」(お化け屋敷?)あたりは「[4]物事や事態の確認を表す」(発見)にきわめて近い気がする。
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