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引用のご作法──資料4 「な」と「の」

【「な」と「の」】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1396478723
「引用のご作法──資料1~3」は、「4」のためのものだったという恐ろしい話。

 すでに削除させているが、まず「ある方」が下記のコメントを書いた。

「ある方」のコメント■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
あなたが質問に使っている“問題な日本語”に書かれているものをご紹介します。

「の」が付くか「な」が付くかは、まず付く語によって違いがあります。(実際にはかなりゆれがあり、微妙なところがあります。)
〈A〉「の」だけが付く
......都会の人 ニュースの時間 デパートの売り場
〈B〉「な」だけが付く
......曖昧な態度 単純な作業 派手な洋服 静かな午後 綺麗な海
〈C〉「の」も「な」も付く
......ありがちの(な)話 底抜けの(な)明るさ 格別の(な)事情 小柄の(な)人
......いろいろの(な)問題 さまざまの(な)場合

〈A〉の「都会」「ニュース」「デパート」などは名詞であり、実体を表しています。
〈B〉の「曖昧」「単純」「派手」「静か」「綺麗」などは形容動詞の語幹で、「態度」「作業」「洋服」などの、実体が備えている属性(性質や情態)を表します。
このように、実体を表すものには「の」が付き、性質や情態を表すものには「な」がつくという使い分けがあります。

〈C〉の「ありがち」「底抜け」「格別」「小柄」「いろいろ」「さまざま」などは、実体というよりは性質や情態の意味を持つものですから、〈B〉と同じく、「な」が付くのが自然です。その「話」が「ありがちな」属性を持っている、その「明るさ」が「底抜けな」属性を持っている、ということを表しているものです。
それでは、「の」の付くのはどうしてでしょうか。「の」には「である」と言い換えられる用法があります。〈C〉の場合もそれで、「ありがちである話」「底抜けである明るさ」という意味で、「の」が使われているのです。

「の」と「な」で、意味が全く違ってくるものがあります。
例1:「浮気の相手」「浮気な相手」
「浮気の相手」・・・自分の浮気の相手
「浮気な相手」・・・浮気っぽい相手。相手が浮気である
例2:「やくざの商売」「やくざな商売」
「やくざの商売」・・・やくざのやっている商売
「やくざな商売」・・・いい加減で役に立たない商売
いずれの場合も、「の」は実体を表すものに付き、「な」は属性を表すものに付いているという違いです。
【参考文献】『続弾!問題な日本語』(北原保雄・編著、(株)大修館書店・発行)P152-158「問題な日本語」

回答日時:2012/10/31 18:33:20
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■引用終了


 これに対して当方が下記のコメントを書いた(後日現状のように書き直した)。

【tobiクンのコメント】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
アホな人/アホの人
問題な日本語/問題の日本語

『続弾! 問題な日本語』の正確な記述を引用します。結論部の「ポイント」(P.158)は下記のとおりです。
================引用開始
「問題な日本語」の「問題」は属性的な意味を表しています。属性的な意味に「の」が付くことは問題なく、したがって、「問題の日本語」という表現で間に合います。
「問題の日本語」には、〈問題として出されている日本語〉〈問題になっている日本語〉などの意味と、〈問題のある、変な日本語〉という意味がありますが、「問題な日本語」には、前者の意はなく、〈問題のある日本語〉の意に限定され、誤解なく伝わるという利点もあります。
================引用終了

相当わかりにくいと思います。本文はもう少しマトモです。本文の冒頭には次のようにあります。
================引用開始
「問題な日本語」という書名を決めるときには、いろいろ考えました。そして、最後に出てきたのが「問題の日本語」でした。「問題」は名詞で、これが名詞を修飾するときには「問題の」というように「の」を付けるのが普通だからです。(P.152)
================引用終了

そのことを承知の上で、インパクトをもたせるために、あえて『問題な日本語』という書名にしたようです。詳しくは同書をご覧ください。

ご質問の「な」と「の」の使い分けを論理的に説明するのはむずかしいと思います。少なくとも当方は『続弾! 問題な日本語』の解説では納得できない部分が残ります。

下記の解説ではでいかがでしょうか。
ことば会議室
http://kotobakai.seesaa.net/article/8174276.html
================引用開始
これはきわめて高度な問題ではないでしょうか。修飾語となりうる語に「だ」「な」「に」「の」のいずれが付くか付かないかは微妙なので、たとえば『岩波国語辞典』ではそれぞれの語ごとに「ダナ」「ダナノ」「名ノナ」「副ノナ」などと表示しています。飯豊毅一氏は『品詞別日本文法講座 形容詞・形容動詞』(明治書院)で、任意の50語を取り上げて、それらに「の」が付くか、「な」が付くか……というテストをしてみて、結局、名詞・形容動詞・副詞が画然とは分かれていないさまを示しています。いわれてみれば、さまざまな個性(意味・用法)をもったそれぞれの語を「品詞」という決まったワクに押し込めようとすること自体に無理があります。

「最適」には「だ・な・に・の」が付くのに「快適」には「だ・な・に」しか付かなかったり、また、「ふわふわ」に「だ・な・に・の・と」が付くのに「じめじめ」には「と」以外は付きにくかったりしても、どちらが正しくどちらが間違っているということではないでしょう。大まかにいえば、何も付かないか「と・に」が付く語は副詞的性格が強く、「な」が付く語は形容動詞的性格が強く、「の」が付く語は名詞的性格が強いと考えてよいと思います。
================引用終了

結局、個別に考えるしかないのでしょう。
個人的な語感では、「アホな人」と「アホの人」なら、「アホな人」です。
先行コメントにあるように、「アホな話」と「アホの話」だと違いがよくわかります。
「アホの話」は「アホ(な人)が言った話」もしくは「アホ(な人)についての話」でしょう。
「問題な日本語」と「問題の日本語」なら、「問題の日本語」です。「問題な日本語」には強い異和感があります。だからインパクトがあるのですが。


●●さん へ

下記にも書きましたが、書籍を丸写しして「参考文献」とうたうのは著作侵害ですよ。一部を勝手に書きかえるのは、丸写しですらなく改竄です。著者に失礼です。
しかも今回は肝心な箇所を外しているように見えますが。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1194937816
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「ある方」のコメントが著作権侵害か否か、丸写しか否か、改竄か否かは原本と見比べないとわからない。
 当方は原本をもっているので判断できる。
 ほぼ丸写しで改竄だろうね。必然的に著作権侵害になる。
 長々と入力するのは大変なので、一部だけ引用する……と思ったが、なぜか予想以上に大した作業ではないので最後までやってしまった。予想以上に原文どおりだったからだろう。
「17行分省略」の後ろは要約と言うよりリライトだろう。原文に比べてずっとわかりやすい。ただ、無断でわかりやすくリライトするってのは、著者に対してある意味イチバンホニャララな行為だと思う。
================引用開始
 「の」が付くか「な」が付くかは、まず付く語によって違いがあります(実際にはかなりゆれがあり、微妙なところがあります)。
  A「の」だけが付く
    都会の人 ニュースの時間 デパートの売り場
  B「な」だけが付く
    曖昧な態度 単純な作業 派手な洋服
    静かな午後 綺麗な海
  C「の」も「な」も付く
    ありがち の/な 話 底抜け の/な 明るさ
    格別 の/な 事情 小柄 の/な 人
    いろいろ の/な 問題 さまざま の/な 場合
 Aの「都会」「ニュース」「デパート」などは名詞であり、実体を表しています。それに対して、Bの「曖昧」「単純」「派手」「静か」「綺麗」などは形容動詞の語幹で、「態度」「作業」「洋服」などの実体が備えている属性(性質や情態)を表します。
 このように、実体を表すものには「の」が付き、性質や情態を表すものには「な」がつくという使い分けがあるのです。
 そしてCですが、「ありがち」「底抜け」「格別」「小柄」「いろいろ」「さまざま」などは、実体というよりは性質や情態の意味を持つものですから、〈B〉と同じく、「な」が付くのが自然です。その「話」が「ありがちな」属性を持っている、その「明るさ」が「底抜けな」属性を持っている、ということを表しているものです。
 それでは、「の」の付くのはどうしてでしょうか。「の」には「である」と言い換えられるような用法があります。Cの場合もそれで、「ありがちである話」「底抜けである明るさ」という意味で、「の」が使われているのです。

(以下17行分省略されている)

「の」と「な」で、意味がまったく違ってくるものがあります。たとえば「浮気の相手」と「浮気な相手」です。前者は〈自分の浮気の相手〉という意味であり、後者は「浮気っぽい相手。相手が浮気である〉という意味です。「やくざの商売」「やくざな商売」という対もあります。前者は〈やくざのやっている商売〉という意味、後者は〈いい加減で役に立たない商売〉という意味です。いずれの場合も、「の」は実体を表すものに付き、「な」は属性を表すものに付いているという違いです。
================引用終了


【20130425追記】
 こういうことがあったのに、なおかつ下記のような回答をするのは正気なのだろうか。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11106071821
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