突然ですが問題です【日本語編158】──「五月晴れ」【解答?編】
下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2020.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【10】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1880457960&owner_id=5019671
mixi日記2013年07月04日から
まず問題を再掲する。
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【問題】
下記の1)~3)のなかから「五月晴れ」の意味として適切なものを選びなさい。
1) (新暦)5月のすがすがしい晴天
2)陰暦5月の、梅雨の合間の晴天
3)うるさい
【参考トピ】コメント[27]
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=51369758
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【解答?例】
本来は2)のはずだが、すでに1)も広く使われている。
3)の「うるさい」を「五月蝿い」と書いたのは夏目漱石だったはず。
【よくわからない解説】
Web辞書『大辞泉』から。
http://dic.yahoo.co.jp/detail?p=%E3%81%95%E3%81%A4%E3%81%8D%E3%81%B0%E3%82%8C&stype=0&dtype=0
================引用開始
さつき‐ばれ【五‐月晴(れ)】
1 5月のすがすがしい晴天。
2 陰暦5月の、梅雨の合間の晴天のこと。《季 夏》「うれしさや小草彩もつ―/子規」
================引用終了
本来の意味は当然「2」。これが新暦のいつにあたるのかは一概には言えない。Wikipediaによると「5月下旬から7月上旬ごろに当たる」らしい。
ただ、「さつき」を誤解して「5月」と考える誤用があまりにも多いので、「1」の意味でも使われるようになった。『大辞林』の記述もほぼ同様。でもなぁ。なぜ「本来は……」と書かないのだろう。
詳しくは下記をご参照ください。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2800.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1906144041&owner_id=5019671
出題文にもらったコメントによると、訳がわからないのはWeb辞書だけではないらしい。
================引用開始
2)。
典拠:桃屋のCM。
http://www.youtube.com/watch?v=_leh8nQcDY8
でも今は1)でも「元は誤用だが広く使われている」とかの注釈付きで辞書にも載ってるらしい。
https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/gimon/097.html
桃屋の立場は。三木のり平の立場はどうなる。
※youtubeのアドレスを追加してコメントし直しました。
================引用終了
https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/gimon/097.html
================引用開始
「五月晴れ」の使い方は?
2002.04.01
Q 「五月晴れ(さつきばれ)」というのは、「梅雨の晴れ間」のことだと聞いたことがあります。放送では、一般に梅雨に関係なく「5月の晴れの日」を指して言う場合に使われているように思うのですが…。
A ご指摘のように「五月晴れ」は、もともとは「梅雨の晴れ間」のことですが、今では「5月のすがすがしい晴れ」を指すことばとしても使われています。
【解説】
「五月」[サツキ]は旧暦・陰暦の呼称です。「旧暦5月(今の6月)が梅雨のころにあたるところから、もともと「五月晴れ」は「梅雨の晴れ間」「梅雨の合間の晴天」を指しました。ところが、時がたつにつれ誤って「新暦の5月の晴れ」の意味でも使われるようになり、この誤用が定着しました。「五月晴れ」について、主な国語辞書も「(1)さみだれの晴れ間。梅雨の晴れ間。(2)5月の空の晴れわたること」(広辞苑)「(1)五月雨(さみだれ)の晴れ間。つゆばれ。(2)5月のさわやかに晴れわたった空。さつきぞら」(日本国語大辞典・小学館)などと、新旧両方の意味を記述しています。ただ、俳句の季語としては、もとの意味で使われることが多く、「陽暦五月の快晴を五月晴と言うのは、誤用」と明記してある歳時記もあります。また、同じ「五月」のつくことばには、「梅雨」を指す「五月雨(さみだれ)」と、「梅雨のころの夜の暗さ」などを表す「五月闇(さつきやみ)」がありますが、この二つのことばは今でも本来の意味で使われています。
ところで、5月の初夏・新緑の候に放送でもよく使われる用語に「さわやか」があります。「さわやか」は秋の季語で、初夏に「さわやかな天気」などと表現すると抵抗感を持つ人がいます。私も札幌勤務時代に、5月の風薫る快晴の日に「カラリさわやか北海道!きょうの札幌は、このことばどおりのさわやかな五月晴れです」と『列島リレーニュース』で伝えたところ、「その表現は二重に間違っている」と視聴者から指摘されたことがあります。「さわやか」は、一般には季節に関係なく使われていますが、このところ初夏に限らず全体に多用・乱用気味です。「さわやか」だけでなく「すがすがしい」「気持ちのよい」「心地よい」「胸がすくような」など、もっと多様で豊かな表現を心がけたいものです。
(『改訂版気象ハンドブック』P83、P262参照)
「五月晴五臓六腑も開帳す」(中条 角次郎)
================引用終了
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
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日本語アレコレの索引(日々増殖中)【10】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1880457960&owner_id=5019671
mixi日記2013年07月04日から
まず問題を再掲する。
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【問題】
下記の1)~3)のなかから「五月晴れ」の意味として適切なものを選びなさい。
1) (新暦)5月のすがすがしい晴天
2)陰暦5月の、梅雨の合間の晴天
3)うるさい
【参考トピ】コメント[27]
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=51369758
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【解答?例】
本来は2)のはずだが、すでに1)も広く使われている。
3)の「うるさい」を「五月蝿い」と書いたのは夏目漱石だったはず。
【よくわからない解説】
Web辞書『大辞泉』から。
http://dic.yahoo.co.jp/detail?p=%E3%81%95%E3%81%A4%E3%81%8D%E3%81%B0%E3%82%8C&stype=0&dtype=0
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さつき‐ばれ【五‐月晴(れ)】
1 5月のすがすがしい晴天。
2 陰暦5月の、梅雨の合間の晴天のこと。《季 夏》「うれしさや小草彩もつ―/子規」
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本来の意味は当然「2」。これが新暦のいつにあたるのかは一概には言えない。Wikipediaによると「5月下旬から7月上旬ごろに当たる」らしい。
ただ、「さつき」を誤解して「5月」と考える誤用があまりにも多いので、「1」の意味でも使われるようになった。『大辞林』の記述もほぼ同様。でもなぁ。なぜ「本来は……」と書かないのだろう。
詳しくは下記をご参照ください。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2800.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1906144041&owner_id=5019671
出題文にもらったコメントによると、訳がわからないのはWeb辞書だけではないらしい。
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2)。
典拠:桃屋のCM。
http://www.youtube.com/watch?v=_leh8nQcDY8
でも今は1)でも「元は誤用だが広く使われている」とかの注釈付きで辞書にも載ってるらしい。
https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/gimon/097.html
桃屋の立場は。三木のり平の立場はどうなる。
※youtubeのアドレスを追加してコメントし直しました。
================引用終了
https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/gimon/097.html
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「五月晴れ」の使い方は?
2002.04.01
Q 「五月晴れ(さつきばれ)」というのは、「梅雨の晴れ間」のことだと聞いたことがあります。放送では、一般に梅雨に関係なく「5月の晴れの日」を指して言う場合に使われているように思うのですが…。
A ご指摘のように「五月晴れ」は、もともとは「梅雨の晴れ間」のことですが、今では「5月のすがすがしい晴れ」を指すことばとしても使われています。
【解説】
「五月」[サツキ]は旧暦・陰暦の呼称です。「旧暦5月(今の6月)が梅雨のころにあたるところから、もともと「五月晴れ」は「梅雨の晴れ間」「梅雨の合間の晴天」を指しました。ところが、時がたつにつれ誤って「新暦の5月の晴れ」の意味でも使われるようになり、この誤用が定着しました。「五月晴れ」について、主な国語辞書も「(1)さみだれの晴れ間。梅雨の晴れ間。(2)5月の空の晴れわたること」(広辞苑)「(1)五月雨(さみだれ)の晴れ間。つゆばれ。(2)5月のさわやかに晴れわたった空。さつきぞら」(日本国語大辞典・小学館)などと、新旧両方の意味を記述しています。ただ、俳句の季語としては、もとの意味で使われることが多く、「陽暦五月の快晴を五月晴と言うのは、誤用」と明記してある歳時記もあります。また、同じ「五月」のつくことばには、「梅雨」を指す「五月雨(さみだれ)」と、「梅雨のころの夜の暗さ」などを表す「五月闇(さつきやみ)」がありますが、この二つのことばは今でも本来の意味で使われています。
ところで、5月の初夏・新緑の候に放送でもよく使われる用語に「さわやか」があります。「さわやか」は秋の季語で、初夏に「さわやかな天気」などと表現すると抵抗感を持つ人がいます。私も札幌勤務時代に、5月の風薫る快晴の日に「カラリさわやか北海道!きょうの札幌は、このことばどおりのさわやかな五月晴れです」と『列島リレーニュース』で伝えたところ、「その表現は二重に間違っている」と視聴者から指摘されたことがあります。「さわやか」は、一般には季節に関係なく使われていますが、このところ初夏に限らず全体に多用・乱用気味です。「さわやか」だけでなく「すがすがしい」「気持ちのよい」「心地よい」「胸がすくような」など、もっと多様で豊かな表現を心がけたいものです。
(『改訂版気象ハンドブック』P83、P262参照)
「五月晴五臓六腑も開帳す」(中条 角次郎)
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