2013年6月の朝日新聞から1

 下記の仲間。
【将棋(と囲碁)の話 お品書き】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1986.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1385699944&owner_id=5019671

mixi日記2013年06月30日から
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1906015300&owner_id=5019671


【2013年06月】
※引用文本文は、数日後には削除します。


13-06-01
1日
 そんな中、副産物もあった。第5局で出した新手、△3七銀は実は、第3局終了後の打ち上げの2次会の席上、コンピューターソフト「ポナンザ」が指したと話題になった手。それをすぐ大舞台で採用する柔軟さも見せた。ポナンザを作った山本一成さん(27)は「定跡に一石を投じられたのなら光栄です」と話す。(朝刊38面)
 深松真司記者。「誤用」とは関係がないが、あまりにも興味深い記事なので。この話に関しては、観戦記もチェックした。

http://digital.asahi.com/articles/TKY201305310854.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201305310854
================引用開始
名人安定、「2強」に待った 4勝1敗で退ける 将棋名人戦七番勝負

感想戦で対局を振り返る森内俊之名人(左)と挑戦者の羽生善治三冠=31日午後、名古屋市西区、高橋雄大撮影

1日目指了図

終了図
 第71期将棋名人戦七番勝負は31日、森内俊之名人が羽生善治三冠の挑戦を退け、防衛を決めた。歴代3位タイの8期目の獲得。ライバル対決を3年連続で制し、将棋界最高峰の舞台で勝負強さを示した。▼1面参照
 「勝った将棋は内容的にも良かったと思う。精いっぱい指して防衛でき、ホッとしています」。名人の4勝はすべて、一度つかんだリードを守りきっての快勝。安定感が際立った。
 4月の開幕第1局。前夜祭で名人は「コンピューターとは違う、人間と人間の戦いをお見せしたい」と決意を語った。言葉通り、対局者の「構想力」が試される力勝負で第1、2局は連勝。第4局も従来は損とされていた指し方を練り直して採用し、快勝した。
 精神的な余裕も感じさせた。第2局1日目の昼食休憩中。和服から私服に着替えた名人がふらりと記者室に顔を見せ、「一人で控室にいてもすることなくて」と周囲と談笑。夜の宴席にも遅くまで付き合った。
 そんな中、副産物もあった。第5局で出した新手、△3七銀は実は、第3局終了後の打ち上げの2次会の席上、コンピューターソフト「ポナンザ」が指したと話題になった手。それをすぐ大舞台で採用する柔軟さも見せた。ポナンザを作った山本一成さん(27)は「定跡に一石を投じられたのなら光栄です」と話す。
 「持ち時間が一番長い名人戦では最強」と言われる相性の良さに加え、「余裕→実験的な指し方→伸び伸び指して快勝」という正の連鎖が強さを増幅させた。谷川浩司九段(51)は「開幕前に11連敗しながら防衛した昨年の経験が自信になっているようだ」とみる。
 一方、羽生挑戦者は自ら「つまらない将棋にしてしまった」と振り返る対局も複数あり、「羽生さんどうした」と心配する声もあるが、「羽生さんが不調に見えるほど名人の安定度が抜群ということでは」と、第5局副立会人の杉本昌隆七段(44)は話す。
 将棋界の7タイトルのうち三つずつを、羽生挑戦者と渡辺明竜王(29)が分け合う。6月からは2人が棋聖戦で戦い、「羽生・渡辺時代か」とささやかれる。今回、「羽生四冠」を阻止した名人防衛劇は「2強時代」に待ったをかけ、自らの存在感を示した。
 ただ、名人は昨年の防衛後、他棋戦では挑戦権争いに絡めていない。「強い若手も出てきているが、1年でも長く第一線で活躍できるよう、同世代と切磋琢磨(せっさたくま)しながら頑張りたい」と語った。(深松真司)

 ■定跡覆す会心譜
 定跡手順が続いていた1日目、森内名人が新手(62手目△3七銀)を放ってリードを奪い、その差を最後まで守って勝ちきった。
 羽生挑戦者が封じた69手目▲3六銀からが2日目。攻めを続けずにじっと辛抱する一着で、この手を境に1日目と攻守が入れ替わり、名人が反撃に出た。74手目△6六桂と打ち込んで先手陣に猛攻をかけ、受け一方では苦しいとみた挑戦者も反撃に出て攻め合う。
 一気に終盤戦に入ったが、名人は飛と角を巧みに操って先手玉を左右から挟撃し、確実に寄せきった。
 副立会人で解説を務める杉本昌隆七段は「名人の会心譜。従来の定跡を覆す新構想を披露しました。中盤の力強い受けも印象的でした」と話した。

 ■意表突かれた
 <羽生挑戦者の話> 本局は△3七銀に意表を突かれ、困った。(七番勝負は)完敗でした。細かいところの工夫が足りなかった。
 〈2日目の指し手〉先手・羽生挑戦者 ▲3六銀(封じ手=69手目)△3七角成▲4六角△同馬▲同歩△6六桂▲6八飛△7八桂成▲同玉△8六歩▲同歩△8五歩▲同歩△8六歩▲1四歩△2五桂▲4五歩△8五飛▲8八歩△6六歩▲同銀△3七桂成▲7七桂△8三飛▲4四歩△3六成桂▲4三歩成△8七角▲8九玉△4三飛▲8七歩△4九飛成▲6九歩△8七歩成(終了図)までで森内名人の勝ち。
 ■名人位の通算獲得数
    棋士名  獲得数
(1) 大山康晴 18期
(2) 中原 誠 15期
(3) 森内俊之  8期
    木村義雄  8期
(5) 羽生善治  7期
(6) 谷川浩司  5期
 (敬称略)
================引用終了

 下記は「2013年05月31日23時15分」段階の記事。「ポナンザ新手」の話はいっさい出ていない。速報ってところだろうか。
http://digital.asahi.com/articles/TKY201305310386.html?ref=comkiji_txt_end_kjid_TKY201305310386
================引用開始
2013年05月31日23時15分
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将棋「2強時代」に待った 森内名人、抜群の安定感

感想戦で対局を振り返る森内俊之名人(左)と挑戦者の羽生善治三冠=31日午後、名古屋市西区、高橋雄大撮影

防衛を決め、笑顔で記者会見にのぞむ森内俊之名人=31日午後、名古屋市西区、高橋雄大撮影

名人位の通算獲得数
 【深松真司】第71期将棋名人戦七番勝負は31日、森内俊之名人(42)が4勝1敗で羽生善治三冠(42)の挑戦を退け、防衛を決めた。歴代3位タイの8期目の獲得。ともに永世名人の資格を持つライバル対決を3年連続で制し、将棋界最高峰の舞台で勝負強さを示した。
 31日夕、羽生挑戦者が頭を下げ、投了を告げた。報道陣がなだれ込んだ対局室で、勝者は顔をやや赤らめ、静かに盤面を見つめていた。「勝った将棋は内容的にも良かったと思う。精いっぱい指して防衛でき、ホッとしています」
 4勝はすべて、一度つかんだリードを守りきっての快勝。安定感が際立った。
 4月の開幕第1局。前夜祭で名人は「コンピューターとは違う、人間と人間の戦いをお見せしたい」と決意を語った。ちょうどプロ棋士とコンピューターソフトが戦う電王戦が開催中で、ソフトの強さに注目が集まっていた。言葉通り、対局者の「構想力」が試される力勝負で第1、2局は連勝。第4局も従来は損とされていた指し方を練り直して採用し、快勝した。
 精神的な余裕も感じさせた。第2局1日目の昼食休憩中。和服から私服に着替えた名人がふらりと記者室に顔を見せ、「新聞、ないですか? 一人で控室にいてもすることなくて」と周囲と談笑。夜の宴席にも遅くまで付き合った。
 「持ち時間9時間では最強」と言われる名人戦との相性の良さに加え、「余裕→実験的な指し方→伸び伸び指して快勝」という正の連鎖が強さを増幅させた。
 十七世名人の資格を持つ日本将棋連盟の谷川浩司会長(51)は「開幕前に11連敗しながら防衛を果たした昨年の経験が、自信になっているようだ」とみる。
 一方、羽生挑戦者は1勝のみで敗退した。自ら「つまらない将棋にしてしまった」と振り返る対局も複数あり、「羽生さんどうした」と心配する声もあるが、「羽生さんが不調に見えるほど、名人の安定度が抜群ということでしょう」と、第5局副立会人の杉本昌隆七段(44)は話す。両者の名人戦は3年連続8回目。大山康晴―升田幸三戦の9回に次いで2番目に多く、この11年では実に7回を数える。杉本七段は「名人は同世代の羽生さんとは波長が合いやすい。羽生さんと戦うたびに強くなっている」。
 「羽生が柔なら、森内は剛」と元名人の加藤一二三九段(73)。「本当は、A級順位戦を勝ち抜いた挑戦者の方に勢いがある。それを名人が力で封じた」とみる。
 将棋界の7タイトルのうち三つずつを、羽生挑戦者と渡辺明竜王(29)が分け合う。6月からは2人が棋聖戦で戦い、「羽生・渡辺時代か」とささやかれる。今回、「羽生四冠」を阻止した名人防衛劇は「2強時代」に待ったをかけ、自らの存在感を示した。
 ただ、名人は昨年の防衛後、他棋戦では挑戦権争いに絡めていない。今回名人8期となり、昭和の名棋士・木村義雄十四世名人に並んだ。その偉大な先人の掛け軸がかかる対局室で防衛を決め、「強い若手も出てきているが、1年でも長く第一線で活躍できるよう、同世代と切磋琢磨(せっさたくま)しながら頑張りたい」と語った。さらなる高みに到達できるか、真価が問われるのはこれからだ。
================引用終了


13-06-02
20日・朝刊25面

 飛車をおさえる△3七銀自体は、矢倉や角換わりで見られる筋ではある。ただ、このタイミングで打つのは筋悪とされていたので、プロ棋士は指さなかった。
 プロ棋士は、筋悪、無理筋と思える手は真っ先に読みから外す。ところが将棋ソフトは可能性のある手をしらみつぶしに調べる。その差がこういうところで出たのだろう。いわゆる「盲点」だと思う。
 今後も同様のことが起きることは十分に考えられる。

 最終譜の羽生三冠の言葉は興味深い。
「1日制と2日制はこんなにも違うのかとも思った」……いまさら、という気がする。おそらく、今回の名人戦は不本意な将棋が多く、そのぶん苦痛に感じる時間が長かったのだろう。
「羽生のタイトル獲得83期のうち、4棋戦ある2日制は半数以下の39期にとどまる」……だから2日制が苦手ということではないだろう。棋戦との相性としか言えない。王位と王将は10回以上獲得しているのだから。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1388810499&owner_id=5019671
 羽生三冠が早指し棋戦で強いのは事実だが、それを「早指しが得意」と言えるか否かは微妙。ほかの棋士に比べて「早指しを苦にしない」から、結果的に強いということだろう。持ち時間が短いほうがいい、なんてことは通常はありえない。

http://digital.asahi.com/articles/TKY201306190792.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201306190792
================引用開始
2013年6月20日
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ポナンザ新手 第71期将棋名人戦七番勝負 第5局第6譜

本図

指了図
 第5局第6譜(62)
  △ 名人  森内俊之(3勝1敗)
 先▲ 挑戦者 羽生善治(1勝3敗)
    *
 (図は▲1三歩まで)
      △3七銀1
    *
 △3七銀(指了図)。これが、森内が用意してきた一着だった。
 先手が1筋を攻め始めている段階で飛車を押さえ込みにかかるのは、やや対応が遅れている印象もあり、プロには浮かびにくい。羽生は考え込んだ。
 実は、△3七銀は森内が考え出した手ではない。本局で登場するまでの経緯が面白い。
 名人戦第3局が決着した後の5月10日夜。打ち上げの2次会会場で、この手が話題になり、検討されていた。
 そこに森内が現れた。最初は横から見ているだけだったが、徐々に「こうやると?」などと候補手を示すように。しばらく中村太地六段、及川拓馬五段、観戦記者の後藤元気さんらと駒を動かしていたが、明快な結論は出なかった。森内はこの時、新手の可能性を感じ取ったようだ。
 話はこれで終わらない。そもそもこの手は、インターネットの対局サイト「将棋倶楽部24」で将棋プログラム「ポナンザ」が5月初めに指したものだったのだ。それを知った観戦記者の君島俊介さんが、第3局の最中に宮古を訪れた際に後藤さんに伝え、前述の場面に至ったのだった。
 ポナンザは、棋士とコンピューターが対戦する「電王戦」で白星を挙げた。プロ並みの強さに達したコンピューターの手を時の名人が採用したという事実は、将棋というゲームが新しい時代に突入していることを強く印象づけた。
 (村瀬信也)
    *
 持時間各9時間
 消費 ▲1時間56分
    △1時間19分
 <協賛 大和証券グループ>
================引用終了


13-06-03
28日・朝刊21面
http://digital.asahi.com/articles/TKY201306270757.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201306270757
================引用開始
2日制の壁 第71期将棋名人戦七番勝負 第5局第14譜

本図

終了図
 第5局第14譜(96―102)
 △ 名人  森内俊之(4勝1敗)
先▲ 挑戦者 羽生善治(1勝4敗)
     *
(図は▲4三歩成まで)
      △8七角9
▲8九玉9 △4三飛
▲8七歩  △4九飛成1
▲6九歩  △8七歩成
 まで、森内名人の勝ち
     *
 △8七歩成(終了図)を見た羽生は、程なくして「あ、負けました」と告げた。以下、▲8八金と受けても△8六歩で後手の攻めは途切れない。
 本局、そして七番勝負を通じて、羽生は精彩を欠いた。勝敗はともかく、意外な内容と言うほかないだろう。
 後日、メールでやりとりしたところ、羽生は「全体的に集中力に欠けていて、調整に大きな失敗をした」と率直に認めた。意外に感じたのは、「1日制と2日制はこんなにも違うのかとも思った」と明かしたことだ。
 2日制は封じ手があり、睡眠時間も挟む。1日制と比べて「持ち時間以外の長さはかなり違う」という。2日制でも輝かしい実績を誇る羽生だが、実は本人しかわからない2日制の「壁」と向き合い続けているのだろう。実際、羽生のタイトル獲得83期のうち、4棋戦ある2日制は半数以下の39期にとどまる。
 ただ、「調整の失敗」も「2日制に対する戸惑い」も、実際には小さなほころびなのだと思う。しかし、トップ同士の戦いでは、そんなわずかな隙が致命傷になるということではないか。
 不調かと思われた羽生だが、1日制の棋聖戦五番勝負では挑戦者の渡辺明竜王に2連勝中。いつも通りの立ち直りの速さを見せている。
 (村瀬信也)
     *
 持時間各9時間
 消費 ▲6時間53分
    △7時間39分
 <協賛 大和証券グループ>

================引用終了
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