【引用のご作法12 「に」と「へ」】

【日本語の質問です。先日外国人に日本語の違いの質問をされ答えられませんでした。】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1398084773

 下記のサイトを〈下記の文献から要約してご紹介〉としながら、「参考文献」とする意味がわからない。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1398084773

「文献から要約」することと「参考文献」にすることの違いがわかっていないのだろう。
 しかも、下記の部分は「参考文献」にない。
================引用開始
…「に」は「へ」と違ってさまざまな働きを持っています。
………・机の上《に》本がある…………(存在点)
………・カラオケ《に》行く……………(着点)
………・友達《に》本を借りる…………(相手)
…このうち「へ」に置き換えられるのは「~に行く」タイプのものだけです。
…つまり「に」はさまざまな意味・機能を持ち得るのに対し、「へ」は着点や方向といった一定の意味しか持っていないという違いがあります。
…また、「へ」は「~への~(例:東京への近道)」とすることで連体修飾できますが、
「に」は「~にの~」という形をとることができません。連体修飾の可能・不可能という形態面に違いがあります。
================引用終了

「要約」ならこんなことはありえない。「参考文献」にして自説を書いたのなら、理解できる。ところが「参考文献」にない部分には例によって【ネタ元】がある。しかも改竄を加えている。
 なんでこんなことをするのか理由がわからない。やはり無断引用を繰り返すうちの、原典が何で、自分の考えが何か、混乱しているのだろう。このかたの自説って、あまり目にしたことがない。自説っぽい箇所はたいてい【ネタ元】がある。

 このアルクのサイトは有用なので全文転載しておく。
 ついでに、同じテーマの別の記事も。
http://www.alc.co.jp/jpn/article/faq/03/225.html
================引用開始
「カラオケに行く」と「カラオケへ行く」はどう違う?
 「行く」に限って言えば、「~に行く」と「~へ行く」は意味的にほとんど差はありません。では「に」と「へ」の違いはなんでしょうか。

 「に」は「へ」と違ってさまざまな働きを持っています。

  机の上-に-本がある (存在点)
  カラオケ-に-行く (着点)
  友達-に-本を借りる (相手)

 このうち「へ」に置き換えられるのは「~に行く」タイプのものだけです。つまり「に」はさまざまな意味・機能を持ち得るのに対し「へ」は着点や方向といった一定の意味しか持っていないという違いがあります。

 また、「へ」は「~への~(例:東京への近道)」とすることで連体修飾できますが、「に」は「~にの~」という形をとることができません。初級の指導に当たっては意味の違いから入るよりも、とりあえず連体修飾の可能・不可能という形態面から講義するのがわかりやすいかと思われます。
================引用終了

http://www.alc.co.jp/jpn/teacher/soudan/029.html
================引用開始
回答 水谷信子(明海大学教授)

29 「福山に行きます」と「福山へ行きます」の「に」と「へ」の違いは?

Q「福山に行きます」と「福山へ行きます」の「に」と「へ」の違いを教えてください。

A日常生活では「福山に行きます」と「福山へ行きます」は、どちらも使っていて、とくに違いが意識されない場合が多いと思います。国語辞典では、通常、「に」には(ほかにいろいろな用法がありますが)「場所・方角を示す」という用法があげられ、「へ」は「動作の方向・帰着点・向けられる対象」を表すと説明してあります。これで見ると方向や帰着点を示す用法は「に」と「へ」のどちらにもあることになり、やっかいです。

 基本的な用法としては一般に、「へ」は動作の方向を表し、「に」は到着点を表すと教えているようです。日本語の教科書などは「方向」と「目的地点」の区別を守って助詞を使っていることが多いと思われます。こうした違いはあるものの、行き先を示す時は両方使う、ということになります。国際交流基金の『基礎日本語学習辞典』では「に」の用法として「移動の方向や到達するところを表す」としたあとに、「移動の方向を特に意識して言う場合には「へ」を使うこともある」と注記しています。

 印象としては、若い人は「東京に行く」「うちに帰る」のように「に」を使うことが多く、年配者は「東京へ行く」「うちへ帰る」が多いように感じます。「田中さんに渡す」「田中さんへ渡す」は両方使いますが、若い人には「に」がより多く使われるように思いますが、数量的に調査したわけではありません。

  なお、表現が高度になった場合に違いがあるようです。「へ」のばあいは「駅へ行く途中」という意味での「駅への道」という言い方がありますが、「に」の場合は「駅にの道」とは言わないようです。これは駅に行くという移動の方向にある道をさすので、「に」より「へ」のほうが適切だからという意識が働くのかもしれません。
================引用終了


【20160904追記】
http://www.nhk.or.jp/bunken/research/kotoba/20160501_3.html
==============引用開始
方向を表す「に」と「へ」
ことば 放送現場の疑問・視聴者の疑問 公開:2016年5月1日
Q
台風の進路を伝えるときは、「北に向かっている」と「北へ向かっている」のどちらがよいでしょうか。
A
どちらも使えますが、どちらかというと「北へ向かっている」のほうがいいかもしれません。
<解説>
「北に向かっている」と「北へ向かっている」の「に」と「へ」は格助詞で、いずれも、「向かう」という移動を表す動詞の到達点や方向性を示しています。一般的に、「に」が到達点そのものに焦点が当てられているのに対して、「へ」はそれよりも広い範囲、つまり到達点とともにそれに向かう経路や方向性に焦点が当てられています(『みんなの日本語事典』参考)。台風の進路を伝える場合は、台風が向かう到着点が決まっているわけではなく、重要なのは「向かう方向」なので、どちらかというと「北へ向かっている」のほうがいいかもしれません。しかし、こうした「に」と「へ」の意味の使い分けは現代では、たいへんあいまいです。

『日本語文法大辞典』によると、「へ」は、もともとは、名詞、特に場所を示す語に付いて、「道の辺(へ)」「浦の沖辺(へ)」などと用いられた名詞「へ(辺)」が格助詞に転成したもので、奈良時代から平安時代にかけて成立したとあります。移動の意を持つ動詞とともに使われ、その動作の方向を示す働きが本来のものでした(万葉集の「新羅へか家にか帰る壱岐の島行かむたどきも思ひかねつも<新羅へ行くか家に帰るか、行く手がかりも思いつかない>」には、本来の「へ」と「に」の使い分けが示されています)。それが、平安時代中期頃からは、「へ」が、本来、動作の帰着・到着点を示す格助詞「に」の用法に侵入して、「帰着・到着点」を示すようになり、現代の「に」と「へ」の使い分けのあいまいさにつながっていると、同辞典では解説しています。

「明日、東京へ行く」と「明日、東京に行く」では、意味を伝えるうえでは、どちらを使っても支障はありません。しかし、「へ」を使った前者は「方向としての東京」を示すのに対して、「に」を使った後者には、「ほかのどこでもない、東京」という到着点が強調されるニュアンスがあります。また、『明鏡国語辞典』(第2版)では、動きの展開をする方向を特に表す「前へ前へ突き進む」「公益法人、民営化の方向へ」などでは「に」は不自然になるとされています。場面によっては、こうしたニュアンスを考慮して、「へ」か「に」かを選ぶことも必要でしょう。

メディア研究部・放送用語 滝島雅子
==============引用終了

 この問題に関する当方の考えは下記参照。
【助詞の話──「へ」と「に」(仮) 独り言です44くらい】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-736.html
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