突然ですが問題です【日本語編183】──前門の虎、後門の狼
【問題】
「前門の虎、後門の狼」という慣用句について以下の問に答えなさい。
【問1】
下記の1)から5)のなかから「前門の虎、後門の狼」の意味にふさわしいものをあげなさい。
1)一つの災いを逃れても別の災いに遭うたとえ
2)複数の強敵に(挟み撃ちで)攻撃されることのたとえ
3)生活指導の厳格な大神先生が遅刻を取り締まっていることのたとえ
4)徳川光圀公の正室のたとえ
5)重篤の痔疾のたとえ
※「重篤」は形容動詞ではないから「重篤な」は×らしい。
【問2】
「前門の虎、後門の狼」に近い意味の慣用句をあげなさい。
【解答?例】
辞書を見る限り、1)。
世間での使用例は2)。
3)……それは校門の大神やろが。
4)……それは黄門のオカミやろが。
5)……書けるか!
【問2】
世間の考え方。
一難去ってまた一難/追っ手を防げば搦め手へ回る/虎口を逃れて竜穴に入る/前虎後狼/火を避けて水に陥る/禍去って禍また至る
個人的には、「弱り目に祟り目」「泣きっ面に蜂」「踏んだり蹴ったり」あたりだと思う。
【よくわからない解説】
詳しくは下記をご参照ください。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2962.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1921222597&owner_id=5019671
以下は一部の抜粋(重言)。
調べてみると、奇妙なことがわかった。
下記を見てほしい。語釈はほかの辞書と同じだが、問題は「解説」の部分。
【故事ことわざ辞典】
http://kotowaza-allguide.com/se/zenmonnotora.html
================引用開始
前門の虎、後門の狼
【読み】 ぜんもんのとら、こうもんのおおかみ
【意味】 前門の虎後門の狼とは、一つの災難を逃れても、またもう一つの災難が襲ってくることのたとえ。
【前門の虎後門の狼の解説】
【注釈】 趙弼『評史』 にある「前門に虎を拒ぎ後門に狼を進む(表門で虎の侵入を防いでいるときに、裏門からは狼が侵入してくるの意味)」から。
前後から虎と狼に挟み撃ちされては、勇者であってもたち打ちできないということ。
【出典】 趙弼 『評史』
【注意】 「前門の狼後門の虎」は誤り。
【類義】 一難去ってまた一難/追っ手を防げば搦め手へ回る/虎口を逃れて竜穴に入る/前虎後狼/火を避けて水に陥る/禍去って禍また至る
【対義】 -
【英語】 A precipice in front, a wolf behind.(前に絶壁、後ろに狼)
【用例】 「コストは上がるし売り上げは下がるしで、うちの会社は前門の虎後門の狼という状態だ」
================引用終了
元々の趙弼『評史』 の状況は、「挟み撃ち」にしか見えない。
しかも用例の「コストは上がるし売り上げは下がるしで、うちの会社は前門の虎後門の狼という状態だ」も「挟み撃ち」の意味で使ってるとしか思えない(笑)。
「一難去ってまた一難」なら、「コストの上昇を経営の合理化でなんとかしのいだと思ったら、今度は売り上げの減少かよ」くらいだろう。
要するに、原典は「挟み撃ち」の意味だが、なぜか辞書は「一難去ってまた一難」の意味にしていて、世間は「挟み撃ち」の意味で使っている。
これは「誤用」が元々の意味になっているってこと?
訳わかんねえ(泣)。
ヨタ話をもう少し。
難を避けようとしてもっとヒドい状態になることをなんと言うか。
これは前に調べたことがある。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1440119954
================引用開始
水たまりを避けて電柱に激突するみたいな話ですよね(笑)。
一応「小難を逃れて大難に遭う」というみたいです。あまり聞かないことわざですが。
英語だと下記のように言うそうです。
>Jump from the frying pan into the fire.
>フライパンから火の中へ。状況がますます悪化すること。
http://www.rondely.com/zakkaya/prv/prov2-2.htm
この直訳の「フライパンから火の中へ」でもよいのでは。これを「一難去ってまた一難」と訳すこともあるようですが、「小難を逃れて大難に遭う」とはちょっと違うと思います。
================引用終了
「前門の虎、後門の狼」という慣用句について以下の問に答えなさい。
【問1】
下記の1)から5)のなかから「前門の虎、後門の狼」の意味にふさわしいものをあげなさい。
1)一つの災いを逃れても別の災いに遭うたとえ
2)複数の強敵に(挟み撃ちで)攻撃されることのたとえ
3)生活指導の厳格な大神先生が遅刻を取り締まっていることのたとえ
4)徳川光圀公の正室のたとえ
5)重篤の痔疾のたとえ
※「重篤」は形容動詞ではないから「重篤な」は×らしい。
【問2】
「前門の虎、後門の狼」に近い意味の慣用句をあげなさい。
【解答?例】
辞書を見る限り、1)。
世間での使用例は2)。
3)……それは校門の大神やろが。
4)……それは黄門のオカミやろが。
5)……書けるか!
【問2】
世間の考え方。
一難去ってまた一難/追っ手を防げば搦め手へ回る/虎口を逃れて竜穴に入る/前虎後狼/火を避けて水に陥る/禍去って禍また至る
個人的には、「弱り目に祟り目」「泣きっ面に蜂」「踏んだり蹴ったり」あたりだと思う。
【よくわからない解説】
詳しくは下記をご参照ください。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2962.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1921222597&owner_id=5019671
以下は一部の抜粋(重言)。
調べてみると、奇妙なことがわかった。
下記を見てほしい。語釈はほかの辞書と同じだが、問題は「解説」の部分。
【故事ことわざ辞典】
http://kotowaza-allguide.com/se/zenmonnotora.html
================引用開始
前門の虎、後門の狼
【読み】 ぜんもんのとら、こうもんのおおかみ
【意味】 前門の虎後門の狼とは、一つの災難を逃れても、またもう一つの災難が襲ってくることのたとえ。
【前門の虎後門の狼の解説】
【注釈】 趙弼『評史』 にある「前門に虎を拒ぎ後門に狼を進む(表門で虎の侵入を防いでいるときに、裏門からは狼が侵入してくるの意味)」から。
前後から虎と狼に挟み撃ちされては、勇者であってもたち打ちできないということ。
【出典】 趙弼 『評史』
【注意】 「前門の狼後門の虎」は誤り。
【類義】 一難去ってまた一難/追っ手を防げば搦め手へ回る/虎口を逃れて竜穴に入る/前虎後狼/火を避けて水に陥る/禍去って禍また至る
【対義】 -
【英語】 A precipice in front, a wolf behind.(前に絶壁、後ろに狼)
【用例】 「コストは上がるし売り上げは下がるしで、うちの会社は前門の虎後門の狼という状態だ」
================引用終了
元々の趙弼『評史』 の状況は、「挟み撃ち」にしか見えない。
しかも用例の「コストは上がるし売り上げは下がるしで、うちの会社は前門の虎後門の狼という状態だ」も「挟み撃ち」の意味で使ってるとしか思えない(笑)。
「一難去ってまた一難」なら、「コストの上昇を経営の合理化でなんとかしのいだと思ったら、今度は売り上げの減少かよ」くらいだろう。
要するに、原典は「挟み撃ち」の意味だが、なぜか辞書は「一難去ってまた一難」の意味にしていて、世間は「挟み撃ち」の意味で使っている。
これは「誤用」が元々の意味になっているってこと?
訳わかんねえ(泣)。
ヨタ話をもう少し。
難を避けようとしてもっとヒドい状態になることをなんと言うか。
これは前に調べたことがある。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1440119954
================引用開始
水たまりを避けて電柱に激突するみたいな話ですよね(笑)。
一応「小難を逃れて大難に遭う」というみたいです。あまり聞かないことわざですが。
英語だと下記のように言うそうです。
>Jump from the frying pan into the fire.
>フライパンから火の中へ。状況がますます悪化すること。
http://www.rondely.com/zakkaya/prv/prov2-2.htm
この直訳の「フライパンから火の中へ」でもよいのでは。これを「一難去ってまた一難」と訳すこともあるようですが、「小難を逃れて大難に遭う」とはちょっと違うと思います。
================引用終了
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