「逆ギレ」の話 逆恨み 居直り 開き直り 逆上 

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2828.html

日本語アレコレの索引(日々増殖中)【11】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1906376407&owner_id=5019671

mixi日記2014年06月日から

 テーマサイトは下記。
【”逆キレ”の元の表現は?】
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/8653792.html

 質問の全文をひく。
================引用開始
逆キレ、という言葉が定着してから10年以上たつと思いますが、
この”逆キレ”という行為、状態、状況を指し示す、元の日本語は何でしたっけ?

開き直り? うーん、ちょっとちがうなあ、開き直りは攻撃の意味が含まれませんからね。
逆襲? これもちょっとちがうかなあ?
反転攻勢? 逆キレ、のような不条理な意味は必ずしも含まれないからこれもちょっと違いますよね。
反撃? これもなあ。。。

日本語に詳しい方、お願いします。
================引用終了

「逆キレ」より「逆ギレ」のほうが一般的な気がする。前から気になっていたテーマなので、少しクドめに書く。

http://http://kotobank.jp/word/%E9%80%86%E5%88%87%E3%82%8C?dic=daijisen&oid=20193800
================引用開始
デジタル大辞泉の解説

ぎゃく‐ぎれ 【逆切れ】
[名](スル)なだめている人、または、怒られている人が、かっとなって怒りだしてしまうこと。→切れる7
================引用終了

http://kotobank.jp/word/%E9%80%86%E3%82%AE%E3%83%AC%E3%83%BB%E9%80%86%E3%81%8E%E3%82%8C%E3%83%BB%E9%80%86%E5%88%87%E3%82%8C?dic=daijirin&oid=DJR_gyakugire_-010
================引用開始
大辞林 第三版の解説
ぎゃくぎれ【逆ギレ・逆ぎれ・逆切れ】

俗に,本来なら怒られるべき立場の人が,逆に怒り出してしまうこと。
================引用終了

『日本語俗語辞書』
http://zokugo-dict.com/07ki/gyakugire.htm
================引用開始
逆ギレ
逆ギレとは、注意を受けた人が指摘した人に怒ること。
【年代】 1999年   【種類】 若者言葉

 『逆ギレ』の解説
逆ギレとは違反や間違いなどし、注意されたり、苦情を言われている者が逆に怒り出す現象をいう(逆にキレるの略)。逆ギレは1900年代に入り、『キレる』という言葉の普及と併行して若者の間で使われるようになる。1990年代末には世代を超えて広く普及。普段からキレやすい人が注意を受けて逆に怒り出すものだけでなく、普段はおとなしいがひどく注意を受ける間に堪忍袋の緒が切れて怒り散らすといった場合もある。後者が転じ、普段いじめられている子が逆上して暴れ出すことも広義に含まれる。また、逆ギレと逆上の混同から間違いを正すため、怒るべくして怒っている人を含めて使う人もいる。
================引用終了

 やはり『日本語俗語辞書』が圧倒的に詳しい。なぜ「1999年」なのかは不明(笑)。
 本来の意味は「責められる立場の人間が逆に怒りだす(逆にキレる)」だろう。一般の辞書は本来の意味しかとっていない。例によっていろいろな意味が派生している。
1)普段はおとなしいがひどく注意を受ける間に堪忍袋の緒が切れて怒り散らす
2)普段いじめられている子が逆上して暴れ出すこと
3)間違いを正すため、怒るべくして怒っている
 もはやなんでもアリ(笑)。

 言いかえ案としては、「逆恨み」がイチバンしっくりくる。
 質問者の指摘するとおり、「居直り」「開き直り」だと、反撃の意味が含まれない。
「逆恨み」したうえで、「反撃」「報復」「復讐」に転じるのだろう。
「責められる立場」にない人が怒りだすのは、単に「キレる」。これを「逆上する」と言ってもいい。
「逆」の字が入っているが、「逆上」には「逆に」の意味はない。
 じゃあ「逆上」の「逆」はどういう意味かと訊かれたら知らない。「逆鱗にふれる」の「逆」と同じってことにしておこうか。(←オイ!)


 当方の経験で書くと……。
 SNSのmixiのコミュで出た質問を引用してこういう日記を書いてリンクを張ることが多い。
 フツーの人からは丁重なお礼がある。
「勝手にこんなことをされて驚いた」と不満げな書き方をした人がひとりだけいた。
 何が不満なのかわからない。質問がいつ消えるかわからないから引用してるだけ。読む人の立場で言えば、いちいちリンク先を見なくてもいい、というメリットもある。
 これは「インネン」の類いだろう。激しく怒れば「逆上」になる。
 この段階では「責められる立場の人間」はいないので、「逆ギレ」「逆恨み」にはならない。
 何度か取り上げたけど、別の質問サイトでホニャララコメントを連発している人がいる。辞書でも書籍でも一般人のサイトでも論文でも……なんでもかんでも無断で引用する。たいていの場合、改竄を加える。
 あまりにもヒドいんで警告したことがある。
 すると、「オマエのブログだって厳密に言えば著作権侵害では」とか「うるさいヤツがいるのでこういう書き方をする」とか、訳のわからない噛み付き方をされている。こういうのは「逆ギレ」「逆恨み」だろうな。

 以前自分でどんなことを書いたか検索してみた。さすがに朝日新聞の記事は参考になる。
http://1311racco.blog75.fc2.com/?q=%E9%80%86%E3%82%AE%E3%83%AC&charset=utf-8

【2009年1・2月の朝日新聞から】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-217.html
================引用開始
09-2-5
8日
 「水道料金の督促を逆恨(さかうら)みした男が市長を脅迫」。ある日の原稿だが、「逆恨み」に疑問の声が上がった。
 どの辞書も、1)恨みに思う人から逆に恨まれること2)人の好意を曲解してかえって恨むこと、としている。市長が男に恨みや好意を抱いていたとは思えず、表現を変えてもらった。
 ところが昨年の朝日新聞を調べると、先の原稿と同じ筋違いやお門違いの意味で「逆恨み」を使った記事の方が多い。
 広辞苑編集部の平木靖成さんは「08年の第6版に載せた『逆切(ぎゃくぎ)れ』は一方的に怒り出す時によく使われる。この場合『逆』の意味はないとも言え、辞書と違う『逆恨み』の使い方は、これと似ている」と指摘する。
 一方、日本国語大辞典の佐藤宏さんは「人の意図や予想、常識とは『逆に』解釈して恨むという使い方。2)の『好意を曲解』が変化したもの」と言う。
 お二方とも「誤用とは言い切れない」そうだ。この用法、辞書に加わる日も近いと見たが、どうだろう。(板垣茂)(朝刊37面)

 コラム「ことば談話室」のテーマは「逆恨み」。いろいろおもしろい点があって、全文を引いた。
 冒頭の例文の「逆恨み」はおかしい、というのはわかる。それはただの「恨み」だろう。もしくは正当な請求を怒るなら「逆ギレ」。「一方的に怒る」からではなく、「謝罪すべき立場の人が怒る」から「逆ギレ」。ここまではわかる。
「自分に恨みも好意もない人」を筋違いに恨むこと……逆恨みって言っちゃいそうだな。たとえば傾斜のある道で自分の不注意で転んだときに道を恨む。坂ウラ……。プロ野球の関係者が、視聴率の低迷はJリーグのせいだと恨む。サッカー……。(←やめい!)
 たとえば、トピで親切に間違いを教えてあげたtobirisuちゃんの言葉に怒る。これは逆ギレだよな。「感謝するべきなのに怒る」んだから。さらにそのことを根にもてば、「逆恨み」か。
 意味不明でいきなり怒り出すのは……逆ギレでなく、単に「キレる」だろうな。
 今後は使い方にちょっと気をつけよう。でも、「辞書に加わる日も近い」んだからどうでもいいか。
================引用終了

【2011年2月の朝日新聞から】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1832.html
================引用開始
11-02-2
3日
 臨時理事会では、「賭博事件と関係なく、警察に立件される見通しのないメール内容がなぜ表に出るのか」「通信の秘密はないのか」と怒りをあらわにする親方もいたという。(朝刊3面)
 記者不明。↑の続き。ある意味正論かもしれない。でも一般的には逆ギレと言う。由緒正しき日本語だと「盗人猛々しい」かな。
================引用終了
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