9)【句読点の打ち方/句読点の付け方 その9 】

【句読点に関する記述】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1933879787&owner_id=5019671
【ブログバージョン】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3138.html

mixi日記 2014年10月16日から

 これで最後、これで最後……とオオカミ少年のような句読点の話。ネット上に転がっている句読点の話がいかにいい加減かは飽きるほど書いてきた。
 個人のブログがアテにならないのは言うまでもなく(←オイ!)、もっともらしい協会的なものも話にならなかった。文部省の有名なヤツがほぼ化石であることも書いた。
 それでも気が向くと検索することがある。苦節●年……ついに信頼できるものが見つかった。
読点を打つ日 【文章技術:句読点の打ち方】
http://blogs.itmedia.co.jp/editech/2011/11/post-9b7e.html

 厳密に言うと、この記事1本の話ではなく、末尾の【関連リンク】の記事を含めて読む価値が高い。
 感動に近い気持ちを覚えた。逆に言えば、いままで見てきた記事がいかにヒドかったか、ということになりかねない。そのあたりはゴニョゴニョ。思わずコンタクトをとり、ゴニョゴニョゴニョ……。
  今回は↑の1本に関して書いておく。
 記事の核になっているのは、中村明氏の『センスをみがく文章上達事典』。1〜17の「句読点のルール」を読んで、スゴく意外な気がした。悪名高き「くぎり符号の使ひ方〔句読法〕(案)」をベースにさまざまな書籍のエッセンスを加味している感が強いが、かなりよくまとまっている。(←何様!)
 この著者は文章読本的な書籍を何冊か書いているが、あまりいい印象がない。以前読んだ『悪文』(ちくま新書/1995年初版)のせいだろう。
【読書感想文 『悪文』(中村明/ちくま新書/1995年5月20日第1刷発行)】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3139.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?owner_id=5019671&id=1933904511

 念のため、『悪文』を再チェックして驚いた。P.202〜に「Y 句読点の勘どころ」という項目がある。この内容が、↑とほぼ同じだった。当方はなぜこの記述をスッポリ読み落としていたのだろう。直前の数項目がアンマリなので、ホニャララしたのかもしれない。
 筋としては『悪文』から引くべきなのだろうが、この記述が相当饒舌と言うかなんと言うか。
 たとえば、最初の項目が下記。
==============引用開始
 第一、「この本の内容をむやみに信用することは、あとでとんだ悪文をものして恥をかく悲惨な結果を招きかねない愚かな行為である」というふうに、主題を示したあとに打つ。ただし、「それは井伏さん特有のおとぼけだ」というように、主題を示す部分が短く、述語との距離も小さい場合にはふつう打たない。
==============引用終了

 書いてある内容はほぼ同じなのだが、文章の印象は大きく違い、わざわざ入力する気になれない。ということで、こちらが改訂版と考えて↑のサイトから転載させてもらう。
==============引用開始
句読点のルール

1 文の主題を示す部分が長くなったら、そのあとに打つ。
 例)このルールをうのみにすることは、思いがけないときにとんだ恥をかく危険をはらむ。
2 文の中止するところに打つ。
 例)相手はさっと顔色を変え、はだしで外へ飛び出した。
3 並列になっている語句の切れ目に打つ。
 例)まんまるな顔、でっぷりとした体。
4 条件や理由を説明して意味を限定する語句のあとに打つ。
 例)もし親に見つかったら、ひどくしかられるにちがいない。
 例)弁解してもむだなので、終始黙っていた。
5 途中のいくつかのことばを隔てて修飾する語句のあとに打つ。
 例)こっそり、隣の弁当と取り替える。
6 接続詞やその働きをする連語のあとに打つ。
 例)しかし、勝負はこれからだ。
 例)そうはいっても、たしかに労力が大変だ。
7 感動詞のあとに打つ。
 例)やあ、元気かい。
 例)いいえ、そういうわけではありません。
8 提示したことばのあとに打つ。
 例)監督の使命、それは選手にやる気を起こさせることだ。
9 修飾部分が長く続く場合、大きな切れ目に打つ。
 例)去年の夏の避暑地で安く買った、濃い茶色の冬物の革製の鳥打ち帽をかぶる。
10 文の成分を倒置した場合、その間に打つ。
 例)そうっと振り返った、いくらなんでももう見送ってはいないだろうと思いながら。
11 文の途中に主部を置いた場合、その前に打つ。
 例)ぼけがひどくなった老後のことを、私は一晩中考え続けた。
12 助詞を省略した箇所に打つ。
 例)若いときの写真、一枚貸してください。
13 読みの間(ま)を示すところに打つ。
 例)ほ、ほ、ほと声をたてて笑った。(瀬戸内寂聴『わたしの樋口一葉』)
14 リズムを強調したい場合、五音なり七音なりの切れ目に打つ。
 例)ちょいと出ました、三角野郎が、四角四面の、櫓の上で。
15 ことばや考えなどの引用の範囲を明確にするために打つ。
 例)それでは約束が違う、と言い返す。
16 仮名が続きすぎて読みにくい場合に必要に応じて打つ。
 例)ひとりひとりがみな、ほんとにしあわせになるよう、ともにあゆんでいきたい。
17 文意を明確にするために打つ。
 例)先生は、あくびをしながら勉強している生徒をぼうっと眺めている。
 例)先生はあくびをしながら、勉強している生徒をぼうっと眺めている。
==============引用終了

 個々に見ていくといろいろアラが見える。ここは「くぎり符号の使ひ方〔句読法〕(案)」をボロボロに書いた本多読本にご登場いただく。2)【第2章 4 句読点の打ち方】のときの手法に従い、17のルールを2つの原則に集約してしまう。〈 〉がついている部分は、同じような例を検証するときに本多読本が使っている表現。末尾に【 】を付けたのは、 参考までに2)【第2章 4 句読点の打ち方】で見た『説得できる文章・表現200の鉄則』のルール番号。

1 文の主題を示す部分が長くなったら、そのあとに打つ。【2)-2 主語の後(ただし、短い文には打たなくてもよい) 】
 〈不必要だが、これも主観によって「思想のテン」をうちたい筆者であれば「自由のテン」としてどうぞ〉。

2 文の中止するところに打つ。
 〈長い修飾語〉のテンの典型。ただし、「相手はさっと顔色を変えてはだしで外へ飛び出した。」にすればテンは不要になる。

3 並列になっている語句の切れ目に打つ。【2)-1 列挙する語句の間 】
 列記のテン。本多読本は〈ナカテンの方がよい〉と主張している。

4 条件や理由を説明して意味を限定する語句のあとに打つ。【2)-4 理由、条件などの語句または節の後 】
 〈全く無意味〉。〈長い修飾語〉〈逆順〉の2つの原則に当てはまるときに限って打てばいいだけ。 例文のテンは必要性が感じられない。

5 途中のいくつかのことばを隔てて修飾する語句のあとに打つ。【1)-2 修飾語と述部の係り受けをはっきりさせる 】
 〈逆順〉の典型。

6 接続詞やその働きをする連語のあとに打つ。【2)-3 文頭の接続詞や副詞の後(ただし、短い文には打たなくてもよい) 】
 なくてもいいので原則ではない。ただし、〈逆順〉の場合は必要。

7 感動詞のあとに打つ。
 「くぎり符号の使ひ方〔句読法〕(案)」の16〜18相当。〈テンである必要はなく、マルや感嘆符でもよい。〉 

8 提示したことばのあとに打つ。
 「くぎり符号の使ひ方〔句読法〕(案)」の28・29相当。〈趣味の問題。むしろマルのほ方がよく、あるいは──(中線・長棒)でもよい。〉

9 修飾部分が長く続く場合、大きな切れ目に打つ。
 〈長い修飾語〉の典型。

10 文の成分を倒置した場合、その間に打つ。
〈逆順〉の典型。

11 文の途中に主部を置いた場合、その前に打つ。
 〈完全に無意味〉。「いきなり道に飛び出した猫が轢かれた」の場合、「猫」の前にテンを打つのだろうか。例文の場合は〈長い修飾語〉の一種。

12 助詞を省略した箇所に打つ。
 〈趣味の問題〉。「このへんに駐車場ありますか」ならなくてもいい。まあ、個人的には打つほうがいいことが多いと思う。

13 読みの間(ま)を示すところに打つ。
 「くぎり符号の使ひ方〔句読法〕(案)」の26相当。〈原則として不要だが、「自由なテン」なら別。〉

14 リズムを強調したい場合、五音なり七音なりの切れ目に打つ。
 〈趣味の問題〉。強調したいなら、むしろ改行がふさわしいのでは。

15 ことばや考えなどの引用の範囲を明確にするために打つ。
 〈趣味の問題〉。引用句が短くなると必要性が低くなる。引用句が長く、引用句中にテンがあるときなどは、カギカッコなどを使うべき。

16 仮名が続きすぎて読みにくい場合に必要に応じて打つ。【1)-4 漢字やカタカナが続くとき、名詞の区切りをはっきりさせる 】
 なくてもいいので原則ではない。〈構文上ではなく、変な付着を防ぐためのテンは、なるべく避ける方がよい〉。〈しかし筆者の主観としてであれば「思想のテン」として御自由に〉。

17 文意を明確にするために打つ。【1)-2 修飾語と述部の係り受けをはっきりさせる 】
 「5」と同様とも言える。
 例)先生は、あくびをしながら勉強している生徒をぼうっと眺めている。
 は〈逆順〉の典型とも言える。「あくびをしながら勉強している生徒を先生はぼうっと眺めている。」と〈逆順〉を解除すればテンは不要になる。
 例)先生はあくびをしながら、勉強している生徒をぼうっと眺めている。
 も〈逆順〉の典型とも言える。「勉強している生徒を先生はあくびをしながらぼうっと眺めている。」と〈逆順〉を解除すればテンは不要になる。

 しっかし、本多読本式の書き方ってのは、人の性格をかえる気がする(笑)。
『センスをみがく文章上達事典』のルールを悪く言う気はない。すでに書いたようにアチコチで見かけるホニャララルールよりはずっとまともだと思う。当方の判断がカラくなっているのは、ほかの印象が加味されている可能性が高い。
 2)【第2章 4 句読点の打ち方】で書いたように、本多読本の「2つの原則」だけを基準にすると、テンが異様に少なくなる。プラスαを加えるほうが現実的。『センスをみがく文章上達事典』と『説得できる文章・表現200の鉄則』の両方に出てきた以下のルールは、プラスαとしてかなり有力なものと考えていい気がする。個人的には、3、4、6は原則として打つ。1も打つことが多い。あと(5、16、17)は極力語句の入れかえなどで調整することが多い気がする。
1 文の主題を示す部分が長くなったら、そのあとに打つ。【2)-2 主語の後(ただし、短い文には打たなくてもよい) 】
3 並列になっている語句の切れ目に打つ。【2)-1 列挙する語句の間 】
4 条件や理由を説明して意味を限定する語句のあとに打つ。【2)-4 理由、条件などの語句または節の後 】
5 途中のいくつかのことばを隔てて修飾する語句のあとに打つ。【1)-2 修飾語と述部の係り受けをはっきりさせる 】
6 接続詞やその働きをする連語のあとに打つ。【2)-3 文頭の接続詞や副詞の後(ただし、短い文には打たなくてもよい) 】
16 仮名が続きすぎて読みにくい場合に必要に応じて打つ。【1)-4 漢字やカタカナが続くとき、名詞の区切りをはっきりさせる 】
17 文意を明確にするために打つ。【1)-2 修飾語と述部の係り受けをはっきりさせる】
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